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aitoの日記: 8/10 応用音響・電気音響・聴覚研究会 午後まとめ

日記 by aito
○球面拡散ビームを用いた高速超音波心臓断層法
東北大の長谷川先生。心臓の超音波断層撮影で、非常に時間分解能が高い撮影を行うと、心臓内を波動が伝搬する様子が観測できたりして、診断に役立つ。1フレームあたり1~2msの観測を実現したいが、従来のように収束ビームを送信・受信していると間に合わない。そこで送信時には収束ビームではなく平面波や球面拡散するビームを使うことで一度に広い範囲を走査する。球面波を使うと、トランスデューサから斜め方向に音を放射した場合でも広い範囲で大きい音圧が得られる。提案法では300Hzぐらいのフレームレートで撮影が可能。超音波CTの話は、原理的にはマイクロホンアレイの話と同じ(空気伝搬ではないけど、異方向性は考慮しない)だね。

○ヒト心臓壁振動の超音波計測による電気的興奮に対する心筋応答の伝搬の可視化
金井先生。心臓内を電気信号が伝搬して、少しずつ収縮していく様子を超音波で可視化する。数MHzの超音波を使って、0.2μmの変位まで計測できる。心室中隔壁の各点の変位を高時間解像度で計測すると、心臓内での組織の変位がどう伝搬していくかが可視化できた。心筋梗塞患者の心臓の中で組織の一部が収縮しない様子が観測できるのがおもしろい。

○全反射現象のマイクロホンへの応用
群馬高専の鈴木先生。城戸先生が連名。レーザを使ったマイクロホン。曲面を持つガラスのブロックを持ってきて、ガラスの内側から曲面に向かってレーザを斜めに入射させると、角度によってレーザが全反射したりしなかったりする。そこで、全反射ぎりぎりの角度からレーザを入射させておいて反射校を測定すると、音圧による微妙な気圧変化による空気の屈折率変化が反射光量の違いとして観測できる。通常のマイクロホンのようにボイスコイルなどの運動系による影響を受けないので、きわめて大きい音圧や、高い周波数まで観測できるのが特徴。SNが良くないことと、気圧・気温の変化によって計測自体ができなくなることがあるのが欠点。数式はきちんと追いかけられなかった。

○サブバンド処理に基づいた音響信号伸縮処理における帯域間の同期処理に関する検討
岩手大の永田・安倍研の学生さんだったのだが、事情によりキャンセル。内容はおもしろそうだ。
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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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