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aitoの日記: 9月23日 L2WSまとめ(ポスター)

日記 by aito
Poster Session 2: Science and Technology of Speech and Language for Education
改めて見ると,結構聞かなかった発表があるなあ.混んでいると「後から聞こう」と思って飛ばしちゃうんだよね.

P2-1: A Study of Pitch Patterns of Sentence Utterances by Japanese Speakers of English in Comparison with Native Speakers of English
Tomoko Nariai, Kazuyo Tanaka
日本人英語とネイティブの英語で,ピッチパターンがどのように違うかを調べてみた.分析方法は,各単語のF0の最高値の変位みたいなものを見ているようだが,なんか分析方法が変な気がした.結果的には日本人の英語のほうが平坦だったのだが,それは発音スキルに問題があるのか,あるいは文の理解に問題があるためにどこにストレスを置いてよいのかわからなかったのか,解釈が難しいようだった.

P2-2: Towards a Computer-Aided Pronunciation Training System for German Learners of Mandarin - Prosodic Analysis
Hussein Hussein, Hansjorg Mixdorff, Hue San Do, Si Wei, Shu Gong, Hongwei Ding, Qianyong Gao, Guoping Hu
中国語を勉強しているドイツ人の発声分析.ドイツ人にも四声の発声は難しいようだが,音素の発音自体は完璧らしい.日本人としてはうらやましい限り.長年中国語を練習するほど早く発声できるようになる.

P2-3: Effects of Pitch Cues on the Identification of Vowel Length in L2 Japanese
Izumi Takiguchi
聞きそびれた.

P2-4: Examination of the Relationship between L2 Perception and Production: An Investigation of English /r/-/l/ Perception and Production by Adult Japanese Speakers
Kota Hattori, Paul Iverson
聞きそびれた.

P2-5: Consonant Cluster Production in Japanese Learners of English
Yoshiho Shibuya, Donna Erickson
聞きそびれた.

P2-6: Can We Predict Who Will Benefit from Computer-Based Phonetic Training?
Valerie Hazan, Yoon Hyun Kim
CALLシステムで発音練習をすると成績が伸びるのはどういう人かを調べた.対象はイギリス人,タスクは韓国語の有気・無気の/t/の聞き分け.特徴量は,雑音下での母語(英語)の聞き取り能力,微妙な周波数差の聞き取り能力,注意力テスト,短期記憶能力など.練習前後および練習中の成績との相関を見たが,相関があったりなかったりで一貫性がない.練習前後の成績の差と相関があるのは注意力テストの成績のみ.どれだけ短期間の練習に集中できるかを図っているんじゃないだろうか.1年とか長期的な視点で見るとまた違うのかもしれない.

P2-7: Attention to Critical Acoustic Features for L2 Phonemic Identification and Its Implication on L2 Perceptual Training
Yoon Hyun Kim, Jung-Oh Kim
韓国語の有気・無気音の識別のキューが韓国語ネイティブと日本人で違うかどうかを調べた.韓国人は,VOT(有気音のほうが長い)とF0(有気音のほうが高い)の両方がキューになっているが,日本人学習者の場合はVOTの影響のほうが有意に大きく,F0はあまり参考にしていないことが分かった.私自身,有気音でF0が高くなるのはでも音声を聞くまで知らなかった.

P2-8: Speech Analysis for Automatic Evaluation of Shadowing
Dean Luo, Yutaka Yamauchi, Nobuaki Minematsu
シャドーイングの音声がどれだけ上手かを自動判定する方法.音声から特徴量を抽出し,TOEICスコアなどの評価値と相関が高いものを調べる.GOP値,教師音声のF0とのDP距離,F0の分散などを特徴量として利用.単独で相関が高いのはGOP.重回帰による相関は0.68.

P2-9: Synthesizing Expressive Speech to Convey Focus Using a Perturbation Model for Computer-Aided Pronunciation Training
Fanbo Meng, Helen Meng, Zhiyong Wu, Lianhong Cai
読み上げ文の一部の単語をフォーカスするために,F0やポーズ長などをどういじればよいかを調べた.TTSではなく,実音声をSTRAIGHTでいじって音声を作成.聴取実験も行った.やってることはまあ良いと思うが,分析方法に間違いがあったので指摘した.

P2-10: Multimodal Learning of Words: A Study on the Use of Speech Synthesis to Reinforce Written Text in L2 Language Learning
Kevin Dela Rosa, Gabriel Parent, Maxine Eskenazi
英語の穴埋め問題(Cloze test)を解くCALLシステムで,文字だけと音声を併用した場合で教育効果が違うかどうか調べた.音声を併用したほうがやや成績が向上.

P2-11: Automatic Generation of Cloze Question Distractors
Rui Correia, Jorge Baptista, Nuno Mamede, Isabel Trancoso, Maxine Eskenazi
ポルトガル語の単語穴埋め問題を作るときに,惑わしの選択肢を自動生成する方法.不正解単語をランダムに選択肢とするよりも,文字素が近くて意味的に遠いものを選択肢としたほうがよい(「良さ」はネイティブの正解率と学習者の正解率の差で測る).意味的な近さはシソーラスによって測る.ネイティブの正解率が,人手による選択肢で90%を割っているのだが,ちょっと問題が難しすぎるのではないかと思った.

P2-12: Automatic Selection of Collocations for Instruction
Adam Skory, Maxine Eskenazi
聞きそびれた.

P2-13: Toward a Chanting Robot for Interactively Teaching English to Children
Ryo Nagata, Tomoya Mizumoto, Kotaro Funakoshi, Mikio Nakano
この発表はデモセッションにも出ていた.英語のチャンツに合わせて踊るくまさんを作った.ロボット部分はホンダの中野さん.ロボットがしゃべる部分と人間がしゃべる部分があるが,ロボットの声はボーカロイド.どのボーカロイドか聞いてみたが,発表者の人は知らないそうだ.SweetAnnかなあ.くまさんはヘドバンしすぎ.発表の本筋は,テキストからチャンツのストレス単語を自動推定する部分で,CRFとか使う.「正しいストレス」は一意に決められないので,どう評価するのか興味がある.

P2-14: Applications of the Buckeye GTA Corpus for L2 Teaching and Research
Jocelyn B. Hardman, Elizabeth McCullough
さまざまなL1,L2を集めた GTA corpusの紹介と関連研究.英語の聞き取りの正解率にL1とL2がどう関連するかとか.
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