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aitoの日記: 9月23日 L2WSまとめ(スペシャルセッション)

日記 by aito
Special Session: Primary English Education in Asia
chaired by Nobuaki Minematsu
小学校での英語教育に関するスペシャルセッション。日本では来年から小学校での英語教育が義務化されるが、韓国・台湾・中国ではすでに小学校での英語教育が始まっている(韓国では1998ぐらいから)。

S-4: Elementary School English Education in Japan -- Its History and the Sound of Its Teaching Materials --
Kyoko Kasuya, Yuri Kuno
日本の小学校での英語教育(の準備)の状況、およびその問題点。問題点として、日本人教師による授業では正確なフィードバックがないこと、教材のよしあしが判定できないことなど。妙なリズムで英語を唱える教材が紹介された。また、英語の学習開始年齢が5年生では遅いという話とか、週1回では意味がないとか。

S-3: An Overview of English Language Education at Primary Level in Taiwan
Chiou-lan Chern
台湾の小学校での英語教育。1999年から教師に対する英語教育がスタートし、2001年から小中学校での統合英語教育(9年)が開始した。低学年ではコミュニケーションに主眼がおかれているが、その後は読み書きを中心とした教育になり、全体で行うテストの難しさから「聞く・話す」の評価は難しくなっている。新たな取り組みとして、English Village と Actigating Englishが紹介された。English Villageは特定の状況(お店とかレストランとか)が作りこんである施設で、実際の施設と仮想環境の両方が提供される。

S-1: Primary English Curriculum Reform in Beijing
Zehang Chen, Lingdi Shen
中国での状況。中国ではおよそ100万人の英語教師がいる。2001年から小学校を含む標準の英語カリキュラムが実施されている。北京では2001年から小学校での英語が始まり、2004年には北京の全地域で実施されている。教師のための研修などについて。研究授業の様子のビデオが流された。

S-2: Primary ELT in Korea: Start, Taxi, Take-off and Fly
WonKey Lee
韓国での状況。1997年から課外活動として小学校での英語教育が始まる。従来の文法・翻訳ベースの学習では不十分なため、聞く・話すに重点が置かれ、教員の英語能力を補うため、ビデオやCD-ROMなどの教材が使われる。問題点として、教員の教育が不十分なこと、私学では受験教育に主眼がおかれることなどが挙げられた。塾などで英語を勉強している層とそれ以外でEnglish divideが起きている。李明博のPSEERP(公立学校英語教育強化政策)により、私塾での英語教育によるEnglish divideを減らす努力が行われている。通常の教師以外に英会話教師を雇い、TEE(Teaching English in English)を推進。海外生まれの韓国人を英語教師として呼び戻すなど。課外活動としての英会話教育を国が提供する。

講演の後、同じくWonKee Leeによって `Future directions' のお話。英語教育、および英語教師への英語教育は今後も不可欠。教育政策を考える上で、政治家を避けて通ることはできない。教育の専門家と政治家の対話が重要。

その後、フリーディスカッション。以下話題だけ。

・具体的な教育計画は誰が責任を持って立てるのか?(日本で)学校によって責任者が違う、という話も。

・韓国などでは早くから小学校での英語教育が始まったが、現在それらは効果を上げているのか?
北京では「英語での思考能力は上がっている」という話と「英語の学力は上がっていない」という話があるらしい。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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