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aitoの日記: 12/4 SIGMUS88 1日目まとめ

日記 by aito
インターカレッジコンサートの分は入っていません。

■一般講演 1 【9:15-10:30】
(1) 日本におけるサイン音がある場所での現状(日大)
駅や各種施設でのサイン音の現状調査。WITで発表したほうがよさげ。サイン音だけでなく、音声アナウンスや施設についての問題点なども指摘。調査対象は渋谷駅、横浜市地下鉄、新高島駅、野毛ちかみち、横浜駅西口。評価は自分でやっている。サイン音のデザインの学会もあるよと平井先生からコメント。発表者は3年生のようなので、まだこれからでしょう。

(2) 歌謡曲の歌詞と音価の関係性の時間的推移(筑波大)
歌謡曲が時代によってどう変遷しているかの定量的評価として、1モーラあたりの音価に注目して分析した。分析対象は各年のヒットチャート上位曲の楽譜。1992年に8分音符の割合が最大、テンポが最小、音の長さの分散が最小。ちょうどビーイング的な曲がはやっていた時期。面白い。

(3) タイムスパン木のjoinとmeetについて(NTT)
平田さん。5月の研究会での話の続き。タイムスパン木を使った音楽モーフィングの形式的操作のお話。Join操作によって2つの木をあわせて新しいメロディを作ったときに、それがメロディとして妥当かどうか。夏シンポで話があった「2つのタイムスパン木がユニファイ可能かどうか」の条件は厳しすぎるので、それをどう緩和すれば妥当なjoinが定義できるか。特に、木の形は同じだがピッチイベント(葉の音の高さやオンセット)が違う場合のjoinについて。完全には理解できず。

■一般講演 2 【10:45-11:50】
(4) パラメータ共有HMMに基づく音響信号からの自動和音認識の検討(名工大)
酒向先生。音響信号の中での和音進行をエルゴディックHMMでモデル化。特徴量はクロマベクトル。従来は単独の和音をモデル化していたが、より精密化するために先行・後続和音に依存してクロマベクトル生成確率を分ける。そうするとパラメータが足りないので、状態クラスタリングによってパラメータ推定を頑健にする。音声認識の音響モデルと同じ考え方。適当なクラスタリングのレベルで未知データに対する尤度が上がるが、違いはわずか。あるコードでの音符の生成確率分布が本当に前後のコードによって変化するのかどうか、やや疑問。

(5) 楽譜構造における時間軸方向の音符密度に着目した譜めくりタイミングの推定法の検討(芝浦工大)
自動譜めくりシステムのために、どういうタイミングで楽譜をめくったらいいかについて。ページ末尾に近い位置で、時間的に音符の密度が低いところで楽譜をめくる。実際の演奏者が望む譜めくり位置と実験的に比較。実際の演奏者の譜めくりタイミングの観察からは、フレーズ構造や演奏者の習熟度などによって影響を受けることがわかった。「タイミングを自動推定するよりも、譜めくり位置の指定方法を工夫したり、楽譜提示方法を工夫したほうがよいのでは」という平田さんのコメント。

(6) マルチセンサを用いたインタラクティブサウンドアート作品“Location Note”について(東京電機大)
オブジェクトの周囲にある物体をセンシングしてレーダーのように表示し、それにあわせて音を変化させる。センサの制御にはArduinoを利用。音の合成はMax/MSP、映像合成はProcessingというスタンダードな構成。加速度センサとタッチパネルによって音を変化させることが可能。インスタレーションを実際に見ればよいのだと思うけど、話だけだとどういうものなのかよくわからない。

ここで昼食。私はSIGMUSの委員会。

13:15から映像作品上映。

映像作品上映の終了時間がちょっと遅れ、14時20分ごろから午後の講演開始。

■一般講演 3 【14:15-15:10】
(7) Interactive Guitar: Musical Software That Teaches Guitar Through an Interactive Game Interface and Audio DSP(早稲田大)
本物のエレキギターを使った音ゲー。画面上のギターCGの弦に沿って音符が落ちてきて、それにあわせて本物のギターを弾けば得点になる。弾いた音のコードを認識するために、マルチレートフィルタバンクを使う。サンプリング周波数を下げることに注力しているのだが、本当にそれが必要な処理なのかどうかわからない。後半デモがあったのだが、うまくいかなくてグダグダに。

(8) 音楽演奏入力を用いたゲームの設計(九州大)
中村先生のところ。音ゲー“Drummer Quest”(略してドラクエ)の紹介。RPGで、戦闘シーンではドラムの音が技になる。コントローラーの代わりにドラムを使うと思えばいいが、高度なフレーズを叩くと強い技が出るらしい。私はおっさんなので、ドラムで戦闘というと石原裕次郎を連想してしまうなあ。

後からインスタレーションの実物を見せてもらったが、面白い。自分ではできないけど。ゲーム動画的な面白さもあるので、公開したら人気が出そう。

(9) eulerian -ひと筆書き図形をモチーフにしたミュージックシーケンサーの設計-(九州大)
インタラクティブアート“eulerian”(おいらりあん)の紹介。インプリメントはJavaとProcessing。画面上に閉路を描くと、それを点が巡りながら音を出す。やっていることはわかったが、それをどう使うのかよくわからなかった。
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