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yasuokaの日記: 『pronto pronto?』Vol.7のガセネタ

日記 by yasuoka
『pronto pronto?』Vol.7 (2007年4月)を読んでいたところ、「トリビア名誉教授 唐沢俊一のビジネス課外授業。」(p.17)に、文庫本とポケット電卓に関するガセネタが載っていた。

文庫本の大きさ(A6サイズ)もスーツの内ポケットに収まるよう考えられたモノだし、また、世界で最初にポケット電卓を開発したビジコン社も、スーツの内ポケットの大きさをプロダクト開発の目標としておいたという。

どちらも違う。文庫本の大きさは、元々は菊半截と呼ばれるサイズ(109mm×152mm)で、明治中期には使われていたものだ。たとえば博文館の「袖珍小説」(明治30年刊行開始)や冨山房の「袖珍名著文庫」(明治36年刊行開始)などが、初期の菊半截の文庫本だが、シリーズタイトルに「袖珍」の2字があることからもわかる通り、和服の袖に入るサイズを狙っていたのである。

一方、ビジコン社が昭和46年に発売した世界初のポケット電卓『BUSICOM LE-120A』は、サイズが64mm×123mm×22mmと小さく、ワイシャツのポケットに入る。実際、当時のキャッチフレーズは「ワイシャツのポケットにスッポリ!」(日本経済新聞, 昭和46年6月25日, p.22)だった。というか、文庫本と『BUSICOM LE-120A』では大きさがかなり違うのだが、なぜ『pronto pronto?』はこれらを両方とも、スーツの内ポケットに関連づけたいのだろう?

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