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10658 story

2つの衛星をもつ小惑星発見 5

ストーリー by yosuke
重力による相似性 部門より

ESOのプレス・リリースより。メインベルトに位置する小惑星87 Sylviaは2つの衛星をもつことが明らかになった。衛星をもつ小惑星はこれまでにいくつも見つかっているが、3重小惑星系が見つかったのは初めてのことである。この発見は、Nature 8/11号に掲載されている。
Sylviaには、S/2001 (87) 1という仮符号をつけられている衛星があることが、Keck望遠鏡での発見によってわかっていた。今回は、ESOのVLTを構成する8.2m望遠鏡の1つであるYepunに光学補償装置であるNaCoを付けて、さらにその内側に小さな衛星を見つけることに成功した。Sylviaとは伝承ではローマ建国の王Romulusの母の名前であることから、衛星の名前にはRomulusとその双子の弟であるRemusが提案され、IAUに承認された。今回発見されたRemusの大きさは7km程度であり、Sylviaの赤道面に近い半径710kmのほぼ円軌道を順行しているとのこと。
衛星をもつことから、Sylviaの質量は正確に計算することができる。この結果によると、Sylviaの密度は水の120%程度であり、氷が主成分のrubble-pile構造(いくつかのブロックが弱く結びついていて、内部に空隙のある構造)になっていると推定されている。rubble-pile構造は、2つの小天体が衝突してできた破片が再び集積したものと考えられており、衛星は取り残された破片であると思われる。惑星系形成論ではこのような小天体の衝突は頻繁に起こったとされていることから、発見者らは、"多重小惑星系は今後もっと発見されるだろう"と語っている。

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  • by Anonymous Coward on 2005年08月15日 0時22分 (#781772)
    これに限った話じゃないけど
    いったい太陽系に漂流してる氷ってドンナ仕組みで出来たんだろう
    一つや二つ惑星の極叩いた所で固形物が大量に撒き散らされるわきゃ無いし
    • Re:氷 (スコア:2, 参考になる)

      by SassyOS2 (8523) on 2005年08月15日 1時49分 (#781788) ホームページ 日記
      星空の世界3・太陽系 [infoseek.co.jp]というページによると、

      太陽系の各天体が誕生するまでには、いくつかの段階を経たと考えられます。最初は高温であった円盤(原始太陽系星雲)が冷えるにつれ、水素とヘリウム以外の元素は鉱物や氷の固体微粒子(ダスト)に凝結します。ダストがさらに集まってできた小天体が微惑星です。

      惑星が姿をあらわす頃からあったらしいよ。でもそんなことより生物の棲む地球みたいな星の形成が、なんらかの理論で説明できるのか知りたいな(無理だと思うけど)
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年08月15日 14時30分 (#781918)
    サイエンス関連のストーリーが表示されないんだけど
    (このストーリーは「古いストーリー」を見ていて存在に気づいた)
    別に設定でも除外はしてないんだけど、何で?
    • IDを取って、ユーザ設定、上から4番目の「セクション統合」にチェックを入れてみましょう。「セクションローカル」な記事は、もともとTopページに表示されません。

      あるいは、サイエンスセクションをまめに読みに行きましょう。

      --
      IDだACだ言わないで、内容で勝負する人がいいな。
typodupeerror

UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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