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1159 story

地球シミュレータの搬入始まる 58

ストーリー by Oliver
目指せ世界最大 部門より

fusion 曰く,"NASDAのプレスリリースによると、2002年2月に完成予定である地球シミュレータ本体のシュミレータ等への搬入が始まったらしい。この地球シミュレータは5120台のベクトルプロセッサをネットワーク接続し、最大性能40テラフロップス、主記憶容量10テラバイトだそうで完成時には世界最高速のスーパーコンピューターになる模様。目的は文字通り地球をコンピューター上で再現し地球温暖化やエルニーニョ現象等を映し出し、その現象の解明と予測をするとのこと。
これが本当のSimEarth?!"

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  • by optimized (4229) on 2001年09月21日 23時15分 (#24194)
     スーパーコンピュータを用いた大気現象の解析に過ぎないんですよね? 計算性能,主記憶容量が増えたところで,大気を構成する物質の物性値を放り込んで,後は空間を区切って偏微分方程式解きまくりという,基本的な計算原理はどうせ変わってないんでしょ? 化学変化も少しだけ計算式に取り入れた熱流体解析.
     いわば,天気予報の大気状態解析のレゾリューションを上げるだけのことのような気がしてなりません.
     それを「地球シミュレータ」などと大仰な名前を付ける当たり,そして計算原理ではなく計算機性能を大々的に宣伝する当たり,これもまた世論を欺くためのシンボリック表現に過ぎないような気がします.つまるところ,予算消化の正当化をどう処理するか,というところで,レトリックです.
     もし,抜本的な新しい計算原理の開発,放り込む物性値精度の圧倒的向上,境界条件設定の抜本的進化などがあるのであれば,そちらをまずアピールした上で,それに必要だから今回このような性能のスパコンを買いました,という記述になるはずですよね.
     「地球シミュレータ」を名乗るからには,構成要素を原子・分子レベルにして,それらのポテンシャル関数などを含めた完全な物性を放り込んだ上で,地球規模のシミュレートを行って欲しいものです(無理に決まってるだろー!).ここまで来ると,現在の人知では妄想の領域でしかありませんが.

    #妄想大好き!
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  • ラプラスの魔 (スコア:3, おもしろおかしい)

    by norihiro (479) on 2001年09月21日 23時30分 (#24195) 日記
    地球シュミレータよりこっちの名前のほうがかっこいいかも。
  • 趣味レータ (スコア:3, おもしろおかしい)

    by argon (3541) on 2001年09月21日 23時32分 (#24197) 日記
    「シュミレータ? おまえは趣味でやっとんのかっ」と突っ込まれて以来、こればかりは見逃せませぬ。御容赦。

  • by optimized (4229) on 2001年09月22日 0時07分 (#24204)
     私は理系でして,経済学に関しては基本的なマクロ・ミクロ経済学,会計,金融工学,日経新聞,現在の日本の不況を説明する「マネー敗戦とバブル崩壊」の相関関係,等に関して,基本的な書籍しか読んだことがありません.
     ただ理系的観点から言えることは,ミクロにしろマクロにしろ,モデル化を行う時点での「仮定」が大きく現実離れしています.ですから,経済学者はいくら計算しても答えが現実とあわなすぎて,常にバカにされ続けているのです.
     その帰する所は「人心」と,「政治力学などの要素の排除」などではないでしょうか.
     例えば「酸素」というと,ミクロ・マクロな物性は一意に決定されますよね? ところが「人心」はどうでしょう? いわずもがなです.集団特性は一定の方向を示すというのはさらなる間違いです.人の集団的心理は個人のそれよりも予測不可能な場合が多いです.
     また,日本の現在の構造的不況が「マネー敗戦」であることは有名ですが,これは当時の大蔵が公定歩合の設定や米債購入継続などの舵取りをそうし向けたわけで,その理由を突き詰めると結局は「アメリカのご機嫌取り」です.つまり政治力学に帰着します.
     こういう,構成要素をどのようにパラメータ化して良いのかもよくわからないような状態を,無理矢理に貨幣という「ひとつのパラメータ」に変換しているのが現在の貨幣経済とも言えまして,そうであるからこそ「金融マーケットは生き物だ(不確定要素の塊だ)」と形容されるのです.
     パラメータがろくすっぽ決まってないものを,シミュレーションすることができるでしょうか?
     それこそkubotaさんがこちらで仰るように,個人個人を完全にシミュレートしないと解けない種類の問題でしょう.  
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  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 1時33分 (#24213)
    バタフライ効果で、 コンピュータで天気は予想できないのは 一般に受け入れられているものかと思いましたが、そうでもないんですね。

    コンピュータにかけるお金があったら、気象衛星を打ち上げた方がマシだ、と言わざるを得ません。
    #それができないからコンピュータにお金をかけているのかもしれませんが。

  • by oltio (3848) on 2001年09月23日 7時05分 (#24380) 日記

    有効利用してやろうという意見は出ないかのぅ。 なんか「意味ない」「失敗する」ばかり。そりゃ そういう人ばかりだったら無駄だわな。使う人がいなきゃ 何の意味もないもんね。コンピューティングファーム (強大な計算資源を共同利用)ものの研究、 日本だと Gfarmなんかがあるんだけど(ちょっと宣伝)、 日本でやるのは無駄かしら。 結局海外からの利用ばっかりになっちゃうのかな。 今でもうちの研究室のクラスタは海外からの利用が (自前を除けば)ほとんどだし。

    ネットワークの総帯域幅とか2次記憶容量とか、 とんでもない事になってるんだけどね。beowulfと比較 するコメントも出てるけど、beowulf型では到達できない 領域を目指しているのだし、世界にあまり類を見ない ベクトルプロセッサの大規模並列化なんだけど、 それでも意味がないかな。スカラー型が先行している 理由って、コモディティネスの御陰である事以上の 理由ってあるのかな。

  • Re:趣味レータ (スコア:3, おもしろおかしい)

    by argon (3541) on 2001年09月23日 18時23分 (#24468) 日記
    言葉が時代ととこに変わるのはまあそのとおりですが、まだしばらくは「しゅみれーしょん」と表現する人は、「うるおぼえ」な言葉を「ふいんき」だけで使っているということで不勉強だと評価されても「やもうえない」ですね。
    健闘を祈ります。

    時々見かける「ディスクトップ」はデスクトップのまちがいじゃないかと思いつつ、もしかしたら Disk Top かも知れないので、看過「せざろうえない」です。身近な人が使っているときは「いちよう」注意するが、Net を介してだとフレームになりがちなので控える方がよいでしょう。
    失礼しました。
  • GCM? (スコア:2, すばらしい洞察)

    by ushi (5078) on 2001年09月21日 23時31分 (#24196)
    大循環モデルってやつを大仰にいいかえただけなんじゃないかなぁ。 対象があまりにも複雑だから少々計算速度があがったり、記憶容量が増えたりしたぐらいじゃ焼け石に水なんじゃないかとおもうのです。チェス解きシステムのときもにたような話がありませんでしたっけ。
  • by norihiro (479) on 2001年09月21日 23時37分 (#24198) 日記
    「シュミレーション」と「シミュレーション」。
    2chにもたしかそういうスレありましたね。
  • by kubota (64) on 2001年09月21日 23時42分 (#24199) ホームページ 日記
    「地球シミュレータ」を名乗るからには,構成要素を原子・分子レベルにして,それらのポテンシャル関数などを含めた完全な物性を放り込んだ上で,地球規模のシミュレートを行って欲しいものです(無理に決まってるだろー!).ここまで来ると,現在の人知では妄想の領域でしかありませんが.

    その「地球」には「地球シミュレータ」も含まれるんですよね。技術的というより原理的に不可能ですね。

    原理的に不可能、じゃあなくて、単に技術的に不可能、なレベルの話にしたいなら、その「地球シミュレータ」は地球の外に設置する必要があります。当然地球よりもはるかに大きな (つまり、構成原子・分子数が地球よりもはるかに多い) ものとなるでしょう。

    それでも、その「地球」には60億もの人間をはじめ、ほんとにシミュレートできるんかいなってなものがたくさんありますけど。でも、それは原理的に不可能ってわけではないですね。

    というか、まず、計算のスタートポイントとなる「地球」の初期状態を与える必要があります。そのためには、ある時点での「地球」を構成する全原子の配置を調べる必要があります。地球の原子配列どころか、ヒトゲノムの塩基配列を解読するのが精一杯なようじゃ、まだまだ実現は先のようですね。

    現実の話をするなら、地球なんて豪勢な話は置いておいて、ゾウリムシでもウィルスでもいいからシミュレートしてみろってんだ。いや、100個くらいの原子集団でもいい。そのへんからようやく現実的な話になってくるのでしょうが、まあ、何日も何週間もかけて、フェムト秒とかピコ秒とかくらいの時間のシミュレーションをするのがせいいっぱいなんじゃないでしょうか。

    でも、妄想の材料としてなら、原子レベルで物体 (とくに人間) のシミュレートをしたり、原子レベルで物体 (とくに人間) のサンプリングをしたり、というのは想像力をかきたてられますね。

  • 観測問題 (スコア:2, 参考になる)

    by kubota (64) on 2001年09月21日 23時49分 (#24201) ホームページ 日記
    問題は、そのシミュレータそのものが系の一部を構成するということですね。つまり、量子力学における観測問題みたいなもの。
  • by argon (3541) on 2001年09月22日 0時07分 (#24203) 日記
    地球の外に設置するようなものだと、等身大だと置き場にこまりますとか、引力の相互作用どうしましょうとか。
    コンピュータ上のモデルだから、観測問題は生じないのが前提でしょう。
    現時点の技術の延長上の試みだからこその成果もいろいろでてくるだろうことを期待します。
  • Smalltalkの元になった言語は,"SIMULA"と言ったと,モノの本にあります.
    ワタシは,ソレを見た時,“志村けん”を連想してしまいました.
  • いや現状のシミュレーションではまだ計算誤差が大きく発生するぐらいメッシュのサイズが大きいので計算速度をあげて小さくしようとしているのもあると思います。また流体解析は非線形であるので、時間軸の分解能をあげないと同様に計算誤差が生じるというのもあるでしょう。

    それから、年間通しての予測とか長期間の予測もやってみたいんじゃないですかね。それが、シミュレーションでどこまで対応できるのかというのも興味あるところです。

  • 国や民族があたかも一個の人格を持つかのように暴走するというのは、気まぐれ心理学で言及され済み。
    心理歴史学が成立するまでには、行動の定式化と集団心理の操作技術が実用化されるのを待たねばなりません。
  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 4時26分 (#24226)
    なにも一年後のニューヨークの天気が晴か雨か知りたいために、地球シミューレータを作ったわけではないのでは?

    例えば、エルニーニョが大気と海洋の結合系を考えてはじめて理解できる現象だとわかったのは、十分な観測と数値モデルがあってのこと。この時用いられる数値モデルは、大気のモデルと海洋のモデルとを組み合わせたものでないといけないわけだし、その分、今までの計算機だと非力になってしまう。

    また、解像度とタイムステップを小さくすることで、今まではモデル内で十分考慮することができなかった、小規模の波動の効果を考えることができるようになるし、こういった波動が実は大気の大循環の一端を担っているってことがあるんだな。

    そして、今までは計算上の理由で単純化して扱っていた物理過程(例えば、放射)なんかをより現実に近いかたちで行うことで、温暖化問題だってサイエンスの面から、がらっと認識がかわることだってあるかもしれない。

    シミュレーターなんていかにもミーハーな名前つけて、税金をぶんだくりやがってと思うかもしれないけれど、ちゃんと科学的にドラステクな新しい成果があがるからこそ建設したんだと思います。カミオカンデがめざしい成果をあげて、その分野で日本を世界のトップに導いているのと同様に、地球シュミレーターも地球科学分野での日本の地位を押し上げてくれるんじゃないでしょうか。

    僕は地球シュミレーターに期待してます!
  • そう。量子論自体にだって、個々の状態をマクロな集団として扱う手法(繰り込み等)があるわけで。
    近似というのは物理学的には非常に重要だったりしますので(近似モデルから新しい物理分野が開けたりもする)。

    問題はどれだけ実情と乖離しないモデリングが出きるかどうかでしょうね、あたりまえだけど。
    それを説明して欲しいところだけど、どのみち流体シミュレーションなんかには計算機のパワーどれだけあっても足りないくらいなので今回の報道もあながち間違ってはいないかも。
  • 銀河帝国は、E.Hamilton も書いてるし Dr.I.Asimov のオリジナルではないのでは?
    ファウンデーションの衰退する帝国というモチーフはローマ帝国の興亡から来てるそうですが。
    晩年の「夜明けのロボット」「ロボットと帝国」「~序曲」「~誕生」などでは主人公の行動が歴史に決定的な方向付けをしてますね。
    「~地球」の最後で語られる新しい生物がどういうものになるのか知りたいのですが、誰か書いてくれないかな。
    後を継いだ方々の「危機」「混沌」が帝国末期の再話だったのでいまひとつ。「勝利」は未読だけど。

  • by AoVA (2920) on 2001年09月23日 17時00分 (#24443)
    カオスはあらゆる事象に含まれているかもしれませんが取り扱う問題によってはこれは誤差として処理できる程度に影響を小さく見積もることが出来ます。で、誤差は現実の情報をもとに随時補正することで実用レベルまで精度を改善できるです。

    天気予報に関しても現実と寸部互わぬシミュレーションは無理でしょうが、単純化したモデルの下、現実の気象情報を随時更新しつつ短いスパンに対して予測することで実用的なレベルでの有効な気象予測がある程度期待できます。

    いかなる問題に対してもカオスが支配的である、というならあらゆる「シミュレーション」が無意味になってしまうね。100%の完全な予測以外に興味ないならしかたないけど、そんなものは現代の気象予測では現実的にありえないでしょう。

    余談:
    イアン・マルカムは
        (1)現実はカオティックに振舞うので(完璧と思われていたこの計画も)失敗する可能性がある。
        (2)故に失敗する。
    という趣旨のことをゆーてましたが(1)はともかくそこから(2)につながるあたり、カオスというよりは[マーフィーの法則」ですな。

    余談2:
    あ、もしかしてひまわりが寿命でピンチだからそっちを先になんとかしろ、といいたいのかな。だったらそう書けばいいのに。
  • by namatias (4000) on 2001年09月21日 23時45分 (#24200) 日記

    もしかするとオフトピックかもしれないけど、、、

    いまの日本に必要なのは地球シミュレータではなくて、金融シミュレータではないだろうか。世界最速のスーパー並列コンピュータで金融情勢の推移を予測すれば、小泉内閣(かどうかわからんが)の行政改革もスムーズに進むのではないだろうか。

  • カタカナ (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2001年09月21日 23時55分 (#24202)
    simulationの正しいカタカナはシュミ…じゃなくてシミュ…だと思います。
  • by teltel (1423) on 2001年09月22日 0時10分 (#24205) 日記
    しかし、問題は金融の世界をどうシミュレートするか、ですね。
    ちなみに完璧なシミュレーションがあるのだったら、
    私は金融行政よりも自分の資産運用、投資に利用します。
    って、そんな資産ないけど。

  • by nackey (3237) on 2001年09月22日 0時15分 (#24206)
    <オフトピック>
    趣味レーション…

    サバイバルゲームかなんかで使う糧食のこと?
    </オフトピック>
  • TOP500の5位のHITACHIよりはやいのかあ。(R8000/MPPのピーク性能が2000GFLOPSだから20倍?)

    幾らかかるのか想像もつかないけど、
    不良債権とか会社の救済とかにつぎ込むよりもまともだと思うことにしよう。
  • by S0R5 (880) on 2001年09月22日 1時09分 (#24210) ホームページ 日記
    これじゃ「趣味レータ」ですな。
    --
    --S0R5
  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 2時08分 (#24215)
    なにもかも第一原理(量子論)から解かなければシミュレーションではないと、 いうのはおかしいですよね。
    重要なのはモデリングです。 いかに原子の集団をモデル化して、数式を立てるかが 難しいところなわけです。
    そうやって、ビルが立ったり、ダムが出来たり、台風の進路予報をやっているわけです。

    その「地球」には「地球シミュレータ」も含まれるんですよね。技術的というより原理的に不可能ですね。

    「地球シミュレータ」は、地球上のすべての人間やコンピュータ等を シミュレートすると言っているわけではないので、不可能なことをやっていると断罪するのは いかがなものでしょうか?

    世の中、100%でなくても、ある程度の確率で予測することでいろいろな利益や発展をもたらすことは 多いわけで、多くの研究者は一見デタラメに見える自然界の中にある法則を見つけることによって、 その予測の確率を上げようとしているわけです。

  •  おっしゃる通りでございます m(_ _)m.私のような妄想狂の発言を正してくれるような方が集う/.は,最高に楽しい空間です.
     研究屋の大分類として実験屋と計算屋に別れますが,どちらも「要不要の見極め」が商売の共通項目だと言えますからね.
     しかも,研究者の世界って,自由そうに見えて実はどこかの学会に属し,自分の専門を決め,「論文投稿」という形でノルマをこなしていくという,実は極めて自由度が低い職業であることは,世間ではあまり認識されていないようです.
     もっと妄想に浸れて,自由気ままに活動できるのであれば,研究者生活を続けても良かったんですけどね(ぼそっ).
     そういう意味からすると,企業の研究者ってかなり悲惨な立場ですよね(苦笑).会社の研究職という言葉を聞いてネガティブな連想をする方,お友達になってください.
    --
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  • > 人の集団的心理は個人のそれよりも予測不可能な場合が多いです.

    「多い」のかなぁ…。
    なんとなく、イメージ的にはそうとは言い切れないような気もしますが。

    というわけで、誰ぞ「心理歴史学」を創設してください(笑)
  • by G7 (3009) on 2001年09月22日 4時08分 (#24223)
    >ゾウリムシでもウィルスでもいいからシミュレートしてみろってんだ。

    まぁそう急かされるな。こんなの有るそうですから。
    細胞。ECellプロジェクトだそうです。
    http://www.sfc.keio.ac.jp/~chaos/Bioinfo/E-CELL/Mitochondria/j-index.html

    NHK教育の才媛す愛(笑)を見ると幸せになれるでしょうか?
  • 「心理歴史学」は,「熱統計力学や流体力学の場合,個々の粒子の運動は予測不能だが,マクロなレベルでは予測できる. 人間の行動も同様なことが言えるのではないか」 というあたりから出たアイディアだそうで.

    そうすると,粒子(人間)の数もたくさん無いといけないわけで… 「銀河帝国」なんて設定ができたそうです.

  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 7時42分 (#24237)
    コンピュータにかけるお金があったら、気象衛星を打ち上げた方がマシだ、と言わざるを得ません。
    気象衛星や世界各地の観測点のデータを初期値として、シミュレーションを行い、未来の天気や気象を予測するわけです。
    気象衛星を打ち上げたからといって、正確な天気予報ができるようになるわけではありません。シミュレーションの初期値の精度が上がることにはなりますが。

    「シミュレーションにお金をかけるぐらいだったら、初期値の精度を上げろ」というのではなくバランスよく投資しなければならないはずです。

  • Re:必要なのは (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2001年09月22日 8時18分 (#24240)
    >パラメータがろくすっぽ決まってないものを,シミュレーションすることができるでしょうか?
    >それこそkubotaさんがこちらで仰るように,個人個人を完全にシミュレートしないと解けない種類の問題でしょう. 
    パラメータがろくすっぽ決まっていないと言い切れますか?
    経済学で用いられているさまざまな数式や解析方法はすべてでたらめなんでしょうか?
    なぜ経済・金融に統計的手法を用いるのが難しいのかといえば、人間が意志を持つということもありますが、人間の数が多くもなく少なくもないからとも言えるのではないでしょうか。
    1個の原子が量子力学で記述され、10の23乗個の粒子を含むたとえば水などは流体力学でかなり厳密に記述されます。しかし、薬品開発に重要となるような数千から数万分子からなるたんぱく質などの物理モデルが、どちらからのアプローチも適用しにくく、もっとも難しいわけです。
    しかし、研究の発展とともにその中に何らかの傾向や、パラメータなどが発見され、数式で記述され、我々の社会の中で利用されるようになります。
    経済・金融も同じはずで、多くの研究者がそれらを追い求めているわけで、なんの根拠もなく、「個人個人を完全にシミュレートしないと解けない種類の問題」などというのはいかがかと思います。
  • バタフライ効果を盲信するなら団扇で台風を吹き飛ばしてみれば
    いいじゃないですか(爆笑)。言ってしまえば大きなエネルギーを
    持つ流れは蝶が羽ばたいたくらいではほとんど影響ありません。

    どこかの研究会で地球シミュレータの話を聞いてみることをお薦め
    します。
  • 才覚と腕力があればそこそこ自由な研究活動ができ
    てるようですよ。

    東海林さだおのエッセイにあったけど、「漫画家は
    『自由業』という事になってるけど、好きな時間に
    お風呂に入れるぐらいの自由しかない」のだとか。
    余程の才覚に恵まれないと自由気ままに研究して
    お金を貰える生活なんてできんのでは。

    研究者の生活については、学術分野によって大きく
    違うので、これから研究者になるかもしれない方々は
    その辺をよぉ~く見極めてくださいね。
  • by optimized (4229) on 2001年09月22日 22時59分 (#24337)
    >パラメータがろくすっぽ決まっていないと言い切れますか?

     言い方が悪かったですね.最初に言うべきは「何を目的とするか」ということでした.
     ただ....全般的に言って,パラメータ自身が曖昧だと思いますよ.例えばミクロ経済の代替消費財だって,代替品に何を選ぶか,どのような選び方をするかってのは,完全にケースバイケースかつ主観が入り込む余地が大きすぎるんですよね.
     全般的に経済学におけるモデリングの基礎は,曖昧な部分が多い,ということには同意できかねますか?

    --
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  • ベクトルプロセッサを積極的に使っているのって、今では日本くらいではないでしょうか。

    USのロスアラモス国立研究所では、4000CPU(もちろんスカラーCPU)を使ってエルニーニョ現象の解析、シミュレーションなどをもう数年前からやっていますよ。いまさら同様のことをやってもあまり意味がないような気がする。
  • IBMが1億$つぎ込んで2005年に完成目指す遺伝子解析用ブルージーンが、1P(1000T)FLOPSですから、
    その計画を聞かされると、その4年前が40TFLOPSなのは...

    まぁ実際IBMのが計画通り行くか判らないですが。


    でも、速いコンピュータって聞くとわくわくするよね?(私だけか!?)

  • 大気現象だけでなく、地球内部のシミュレーションも 計画にのぼってますんでそこんとこよろしく。ただ、 この両者がリンクするかどうかは知りません。 そういう訳で、解像度が上がっただけじゃんという 指摘はごもっとも。(とはいえ、解像度が10倍になると 精度が急激に上昇したりするのはもちろん御存じの 上のことですよね)

  • by oltio (3848) on 2001年09月23日 9時47分 (#24389) 日記

    まさしくその通りで、躍起になって精度を上げようと して解像度を上げようとすると要求能力が爆発します。 (チェスの方は組み合わせ数が爆発する)

    ただ、チェスでいえば「この程度まで読めば、 現状の計算能力でもこの辺までは強くする事ができる」 というのと同様、この手のシミュレーションも 「この辺まで細かくメッシュをきってやれば、この程度 までは精度良くシミュレートできる」というラインが あります。で、例えば台風進路とか集中豪雨の予測が そのラインの下側に回れば、とりあえずOK、という 事でいいんじゃないんですか。何も完璧なシミュレー ションを目指している訳じゃないんだし。(そもそも 初期状態を完璧に測定する事ができないから、 あまり意味ない)

  • バタフライ効果を軽んじる気は無いですが、
    あくまで現在(と過去)の情報しかもたらさない衛星と、
    未来を少しは(笑)知ることが出来そうな計算機とは、
    同列に語れないんじゃないでしょうか?

    ま、最悪でも、基礎研究だと思えばいいんじゃないかと。
    どうせ今の人類にはデジタルでノイマンな計算機しか選択肢が無いんですから(笑)、
    効率とか精度とか悪いのは判っていてもこれに投資する(=改善せしめる)しかない。

    抜本的に違う良い手段が見つかったら、そのときに考えましょ。
    その時まで予測の研究を「全く」しないのも不味いですんで。
    未来の新しいシステムに今の研究成果を数パーセントくらいは(笑)持ちこめるかも知れないんだし。
  • by tt (2867) on 2001年09月23日 15時09分 (#24422) 日記
    >クレイはいまはどうしているのかな

    NECと提携して、顧客が要求するスペックにあわせて自社製品とNEC製品(のOEM)とを両方売ってますね。
    --
    -- Takehiro TOMINAGA // may the source be with you!
  • 言い方は悪いですケド
    「あれもできない、これもわからない。だから経済学はダメな学問だ」
    ってことが言いたいんですか?
  • キミが非線形数学を理解しているということを、われわれはどう確認すればいいのかな?(笑) > Anonymous
  • by fusion (555) on 2001年09月23日 23時46分 (#24537)
    タレコみ人です。

    確かに「simulation」は「シミュレーション」ですね(記事は訂正していただきました)。
    自分でもなぜかわかりませんが「シュミレーション」と勝手に思い込んでいたようです。

    そういえば最近は「ー」をなくすのがはやってるようです。
    「コンピュータ」、「シュミレータ」等等・・・
  • by fusion (555) on 2001年09月23日 23時54分 (#24541)
    シミュレータになるまで時間がかかりそうです・・・
  • それで、気象シミュレーションができれば、防災にも役立つでしょうが、
    この世界って、問題を特定に絞れば、大学の研究室で世界最高速マシンを 作ることも不可能じゃないですから、
    そこを専門外の私なんかは勘違いしてしまいます。
  • by uxi (5376) on 2001年10月09日 13時01分 (#27882)
    最近はTVでも平気で「シュミレーション」って言ってますね。
    確かNHKのサイエンスアイ辺りでも聞いた覚えが(- -;;;)
    そりゃ誤用も広がるわけだ、、、
    --
    uxi
  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 10時26分 (#24262)
     「リング」「らせん」に続くホラー3部作の最終版にして最も評判の悪い「ループ」です。
  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 11時36分 (#24269)
    「ちょっとした噂に惑わされる投資家」「市場の動き同調してしまう投資家」が絡んでくるのでchaoticな挙動になりますな。
    予測できるのでしょうか?

    もし仮に予測できたとして…。
    その「予測の結果を知った投資家」の行動までシミュレートして…。

    やっぱり不可能な気がする。
  • by Anonymous Coward on 2001年09月22日 16時23分 (#24296)
    >「ちょっとした噂に惑わされる投資家」「市場の動き同調してしまう投資家」が絡んでくるのでchaoticな挙動になりますな。
    >予測できるのでしょうか?

    いわゆる一般投資家のことだよね、コレ。
    予測できると思うよ。

    >もし仮に予測できたとして…。
    >その「予測の結果を知った投資家」の行動までシミュレートして…。

    いわゆる普通一般の投資家だよね。

    これらを勘案して、市場動向の予測が出てるわけだから…。
    このレベルなら、十分予測可能じゃないでしょうか?
typodupeerror

UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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