日本独自の有人宇宙船構想 38
ストーリー by Oliver
UFOにしか見えん 部門より
UFOにしか見えん 部門より
Anonymous Cowboy曰く、"宇宙開発事業団技術研究本部の先端ミッション研究センターは「我が国の宇宙開発における次期フラッグショップミッションの提言 ~
日本独自の有人宇宙船構想~」と題して日本の宇宙開発における次のでっかいターゲットに有人宇宙飛行を提案した。
提言では日本独自の有人宇宙ミッションを10年以内に実現することが充分可能であるとし、そのためにあえてカプセル式の宇宙船を選択、最新の技術によってシャトル並みの安全性と経済性を実現するとしている。
国内の宇宙開発に対する閉塞感を粉々にするような熱いテーマだ。ぜひ実現させたい。"
なんというか・・・ (スコア:2)
今の日本のポジションを考えたら、ロボットを使ったプロジェクトが一番よいと思うんだけどなぁ。技術的なポジションも先進国の中でもましな方だし、商業的にも可能性高いと思うんですが・・・有人宇宙飛行だって、ロボットアームはもちろん、独立動作するロボとかあったら、必ず連れて行くと思うんだけどナァ。
今更国際協力でアメリカのお財布代わりになれと? (スコア:4, 参考になる)
昔々、国際宇宙ステーションが”西側宇宙ステーション”だった頃、誘われた日本は、これで有人宇宙技術を教えてもらえるものと、飛びついた訳ですが、その実は、身に付いたのはドンガラ作りと安全性基準だけ、空気も水も電気も貰い物、その代金として、日本モジュールの実験用ラックの半分はアメリカのものとなりました。
シャトルオービター1機の調達価格が18億ドル、打上げコストが平均2億から5億ドル、100トンの有人宇宙機をホイホイ打ち上げる国の真似をするのが間違いなのです。
日本独自に拘る理由は全くありませんが、アメリカに首を突っ込まれると、国際宇宙ステーションの二の舞です。さっくり、安く、短期決戦で作りたいのです。
同じ重さを打ち上げるのなら、もっと安くつく選択肢はいくらでもあります。ただ、人を打ち上げるには、現在シャトル以外にはソユーズしかありません。
ソユーズ、良い機体なんです(同人誌書きましたし)が、なにぶん原設計が古いので、このままの運用というのは、例えばガチャピン着ぐるみ駄目にしちゃったりする訳です。
中国は、ソユーズを一生懸命コピーして近代化してますが、ニ年前には人が打ち上がっていた筈なのに遅れているので、苦労しているのでしょう。30年前のソースコードをリファクタリングしているようなものです。作るなら、イチからのほうが安上がりです。
安くて近代的な有人宇宙船というのは、宇宙開発のニッチなんです。
最近、夜空を見上げたことがありますか?
月を眺めたことがありますか?宇宙がだだっ広く、月がそこにあって、シャトルの高度がたかだか400km程度に過ぎないことを考えたことは?
夜空を眺めた上で答えてください。あなたは宇宙へ行きたいですか?
やりたいのは常識破りのローコストな有人ミッション、宇宙に行きたいと望む人間全てを宇宙へ連れていく、第1歩なんです。
Re:今更国際協力でアメリカのお財布代わりになれと? (スコア:2, 興味深い)
未来の世代に宇宙(そら)を見上げるだけにはさせたくない。
と思います。
Re:今更国際協力でアメリカのお財布代わりになれと? (スコア:2)
個人的にはロマンとかの世代はすぎましたねー。ISSも毎日落下していますしねー。あの低軌道を維持するのは大変だ。
アメリカの財布とか、どうしてそういう方向に考えが行くのかな。人あげるのは彼らにまかせておいて、違う分野でNo.1になって欲しいって思うんですけど。
それに、あの面子じゃあ常識破りのローコストなんて実現できないような気がします・・・常識破りのローコスト、実は赤字垂れ流し、なら可能でしょうけど。
ホントに実現したいって思っていたら、もっと民間企業の人とか、政財界を巻き込んでいかないと、絶対に紙で終わりますね。たくさんの人を連れて行くならビジネスにしないと。公共ってことで国が率先して、国鉄みたいな最後はごめんですな。
既存技術でというが,本当にそれで間に合うのか? (スコア:1)
たとえば,迎え角を取ると重心が前に来ると思うけど,これは,揚力を出すときは,重心が上に来るってことだよね? これで,ロール方向の安定性が出る? フラッターは強烈にならない? これって,同じ論文で悪くいってるリフティングボディと同じくらい制御が難しいんでは。と思うのだけど。
斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
本当にほとんど既存技術 (スコア:2)
再突入回収技術といえばUSERS宇宙機、来年には打ち上げ予定なのに、あまり知られていないのがなんとも。
揚力発生って言っても、逆加速を緩和する為だけで、飛翔する訳では無いので、念のため。高度4km位でパラフォイルを展開することになると思います。
日本の持っていない技術は多分、非常時の脱出システムくらいですね。
[usef.or.jp]
アポロはいいんだけど (スコア:1)
そこまでして,円盤型にこだわるのは,どうして?
慣性重心をずらすよりは方向舵のタブみたいに空力重心をずらすほうが上手くいくように思える。凧の尻尾みたく。
斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
でも、可動部はイヤ。 (スコア:2)
この辺りはちょっと怪しいです。衛星屋の構想なんで、外に空気が有る状況にはあんまりピンときませんし、元々予想された反対勢力がSSTOみたいな有翼再使用派だったんで、その辺りの知識を借りにくかったのも。
でも、現在では、マジメなSSTO推進論者というものはどうやら存在しないらしいことが判ってきたので、まぁ、あのデザインは変わるかと。他の要因もありますし。大体、その下の機械船も、構造やコンポーネント配置怪しいですし。
大体、四月に始めたばかり、まだお金が付いた訳じゃ無いので、概念設計以前の段階なのです。
日本が有人宇宙技術を持つことは許されるのだろうか? (スコア:1)
日本で行う根拠は,前に書かれていた米国のお財布 [srad.jp]はイヤだから,と思います。が,それ以前に,日本が「有人宇宙技術を持つこと」を彼らアメリカ人は良しとするのでしょうか?
たとえば,「スタートレック」ていうSF作品では,未開星への宇宙技術の流出をとても悪いこと,もしくは危険なこととして描写しています。でもってかれらは,宇宙技術の流出を阻止するために活躍をするわけです。こうした心情は,それこそ「黒船」の時代から変わっていないわけでしょう。
彼らにとって,日本が有人宇宙技術を持つことを阻止することが「正義」である間は,日本が独自に開発することは不可能に思えてしかたがないです。せっかく宇宙作家が集まって企画したなら,日本が有人宇宙技術を持つことが「米国の正義」と調和する根拠まで考えて欲しい。無理難題ですが。でなきゃ「お財布」になるしか,ないんでないかと。
斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
Re:今更国際協力でアメリカのお財布代わりになれと? (スコア:0)
はい。もちろんですとも。
……つーか、みんなテンション低いなあ。 別に日本独自だろうがなんだろうがどうでもいいじゃん。 そんなことはとてもとてもささいなこと。 それよりも、どきどきしない? わくわくしない? かっこいいって 思わない?
わたしは(星については)観望派なんですが、それでも 行きたいですよ、宇宙に。んで、それを本気で実現しようと してる野
Re:なんというか・・・ (スコア:2)
そう考えると、どこまで単独でできるかは別にして「やる気」と一定の基礎技術への投資をしておく事は、決して無駄ではないような気がします。仮に国際協同プロジェクトというような事になったとしても、そこまでの蓄積が活きますからね。
ロボットも悪くない選択ですが、やはり最終的に人がそこまで行ってナンボの世界ってあるでしょう。むしろロボットは人が行く時の補助というかパートナーとして活用したら面白いんではないかと。
Re:なんというか・・・ (スコア:1)
元ネタをまだ読んでいないので、突っ込めませんが…、
安全性の確保などに投入されるコストを考えると、
ESA(ヨーロッパ宇宙機関)との共同開発というオプションも
考えられますね。
>ロボットを使ったプロジェクトが一番よいと思うんだけどなぁ。
>技術的なポジションも先進国の中でもましな方だし、
有人である必要のない分野では、
ロボット(一般の衛星や探査機も一種のロボットです)が使われることは、
今後も変わりはないでしょう。
#有人飛行は高価だからね。
masamic
いまさらって言われても (スコア:0)
軌道再突入実験機(OREX)
小型着陸実験機(ALFLEX)
極超音速飛行実験機(HYFLEX)
とノウハウの蓄積を行っていたんですよ
#公式には有人は考えていないことになってたかなぁ
特に、再突入の制御に関してはICBMの命中率を上げる技術と同じですから米国から技術導入されることは絶対有りません
ロボット技術と交換で有人飛行技術を得られるなら良いですけど、望みは薄いです
独自
ロボット衛星修理・燃料補給 (スコア:2, 参考になる)
逆に、有人宇宙飛行は、
そもそも、国際的な協力(not競争)の枠組みをもっと強化して欲しい。アメリカの宇宙開発は軍事目的もからんで開示できない and/or 独占したい技術がたくさんあるのでしょうけど…「2001年宇宙の旅」みたいなのは夢のまた夢、なのでしょうか?
Re:ロボット衛星修理・燃料補給 (スコア:2, 興味深い)
よね?
将来的に有人飛行が一般化したときに、「うちでも短期間で
実現可能である」ということを示せるだけの実積がないと、
言い値でその技術を買わなきゃならず苦労するのではないかと。
ニッチな独自技術でクロスライセンス取引、というのも手ですが、
主要技術をある程度押さえておかないと、交渉が非常にきつく
なるかと思いますので、やっておいて損はないかな、と思います。
ともあれ、実は理数力向上の動機付けとしての有人宇宙計画と
いう理由に一番期待。
ロボットメンテ衛星の出番は…… (スコア:2, 参考になる)
どの衛星だろうと、ランデブには、加速と減速、往復の推進剤が必要なことを忘れてはいけません。
また、使った推進剤は地上から持ってくる必要があります。
修理する代わりに、新品の宇宙機に交換してやれば、帰りの推進剤が浮きますね。
また、推進剤を補充可能にするためにハイコストな液体移送装置や真空用バルブなどを付けて宇宙機の値段を上げるより、新品をもう1個打ち上げたほうが安上がりです。宇宙機用部品で一番クリティカルな部品は液体用バルブです。
衛星修理ロボットって、格好は良いのですが、現実には出番はありません。相手の宇宙機にもよりますが、代わりの機体を打ち上げたほうがずっと安くつくでしょう。高価な宇宙機は、修理も面倒です。
Re:ロボットメンテ衛星の出番は…… (スコア:2)
修理であれば、特定の衛星に特定の部品を届け、なおかつ特定の操作をする必要がありますから、そんな事する位なら新しく打ち上げたほうが安いとは思いますが、燃料補給であれば、複数の衛星に対してサービスを行うことも可能だし、修理と違ってあらかじめ必要となる時期がわかるので計画的に運用することができます。
静止軌道まで達するような超楕円軌道で回せば、その燃料の殆どは、地球の重力が肩代わりしてくれます。
人間が乗るわけじゃないので、気長に地球をフライバイさせて加減速する事もできる。酸素が無くなる事心配しなくてもいいので。
Re:ロボットメンテ衛星の出番は…… (スコア:2, 参考になる)
静止軌道投入ってのは、月に抛るのと同程度のデルタVが必要です。
更に、目的位置までのドリフトを考えると、それ以上必要になります。
もう一つ言い沿えるなら、往時の推進剤は、帰還用推進剤を静止軌道まで持ち上げる為に、大幅に割増になります。荷物を持ち上げるというより、帰還時の推進剤を持ち上げる為に、推進剤を使うようなものです。
衛星修理ロボット衛星 (スコア:1)
全くその通りですね。シャトルでも軍事ミッションが優先でしょう。
衛星修理ロボット衛星なんて作れたらいいですね。
ただ、打ち上げに際して合衆国が圧力かけらないか心配ですけど。
Re:衛星修理ロボット衛星 (スコア:2)
ん? 最近シャトルで軍事ミッションなんてやってましたっけ?
ほとんど使い捨てロケットでのミッションだと思いますが
Re:衛星修理ロボット衛星 (スコア:1)
STSミッションの中で、NASA管轄のもの以外は、公表されないでしょうし、チャレンジャー事故以来、シャトルの目的が軍用と何か(忘れました^^;)としてあるのも事実ですね。
Re:衛星修理ロボット衛星 (スコア:2)
単純な打ち上げミッションにしても、シャトルでDSPとかKHを打ち上げるってのがなくなったような気がするんで
よく知らないんですけど、軍事軌道実験とかあります?
Re:衛星修理ロボット衛星 (スコア:0)
あと、軍事ミッションなんて基本的に非公開ですし。
Re:衛星修理ロボット衛星 (スコア:1)
と言っても、打ち上げたという事実を非公開にするのは不可能なので、
あとは打ち上げた上空で何をするか?が非公開になるってことなのでしょうけど、
狭い機内で秘密もへったくれも(ある程度は)無いでしょうから、
米人だけが搭乗してるフライトのときにヤル、って感じでしょうかね。
更に言えば、シャトルからロボットアームをニョキっと伸ばしただけで
今の技術なら地上からソレが判る(こないだのNHKの宇宙の話でやってましたが
80年代に軍事用に秘密に開発された技術を使うと、地上からしっかり衛星軌道の物の形が
見えるそうですね。最近は民間に公開されて天文でも使われてるそうです)
んで、活動の非公開性を貫こうと思ったら結構限定された種類の活動しか出来ないような気がする。
Re:ロボット衛星修理・燃料補給 (スコア:1)
でも、もっとニッチな「掃海衛星」のほうが需要はありそうな気がする。
ま、スポンサーはいないかもしれないけど。
今や、衛星軌道は、ゴミだらけなのですから。
SFファンのためのロケット? (スコア:2, すばらしい洞察)
斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
Re:SFファンのためのロケット?おふとぴ (スコア:2)
一度延期されて、確か現金と宇宙旅行を待つのとどっちがいいかって聞かれて、当選者全員が宇宙を選んだって聞いたけど・・・
Re:SFファンのためのロケット? (スコア:1)
Re:SFファンのためのロケット? (スコア:0)
発想なのかと思いましたが、
このNASDAのコメントを読む限り、
必ずしもそうではないのかもしれませんね。
どちらかというと「プロジェ◎トX」に感動しすぎ、みたいな。
自分の連想(妄想?)から、
開発資金は、どうやって捻出するのかな (スコア:1)
記事にはありましたが、有人ミッションに掛かるコストを考えると今までのような無人ミッションに掛かるコストの何倍になるんでしょうか?それに、血税をつぎ込む価値は、あるんでしょうか?
個人的に、純国産の宇宙船が打ちあがることに興味はありますが、これが特定企業の利権につながらない事を祈ります。
オープンアーキテクチャ? (スコア:1)
来年の3機関統合に際して,需要や話題性,技術的実現可能性等を複数案で比較検討して,有人宇宙船案を最適と評価するという提案なので,実現は別としても今後の日本の宇宙開発の方向性の議論として充分な問題提起になっていると思います。
あとは,規格やテスト基準をオープンにして民間の参入を促す「オープンアーキテクチャ」という内容が,本気なのかどうかも気になります。別に有人宇宙船に限った話じゃないですよね。本文中では有人宇宙船の技術なら公開しても軍事目的に転用される恐れはないという書き方がされていますが,有用なら衛星にもロケット本体にも使われるでしょうし。
Re:オープンアーキテクチャ? (スコア:1)
どうやって、「オープンである」ということと「日本独自である」ということを両立するんでしょうかね?
あまりにもショボいプロジェクトで、せっかくオープンにしても海外からは見向きもされない、のなら両立できるけど。結果としてそうなる可能性はあるけど、志はそんなところにはないはず。海外の企業や研究者も参加したいと思うような魅力あるプロジェクトにしてほしいです。
Re:オープンアーキテクチャ? (スコア:1)
日本としては(というかNASDAとしてはが妥当だと思うけど)こういうシナリオを書いています、ということであって、オープンであることと日本独自であることは両立できるのでは。
あと、アーキテクチャを公開してしまえるのも、
「平和国家である日本ならではの、規模的にも性格的にもユニークな有人宇宙飛行システム」
なのではないでしょうか。 [nasda.go.jp]
Re:オープンアーキテクチャ? (スコア:1)
ん?今でもオープンだと思うが。(少なくとも民需の衛星、ロケット方面では)
ただ、入札へ参加する資格取得が面倒だったり、テスト基準が難しくて理解すら難しいとか言うのはある。
(1つ1つは難しい物では無いんだけど、積み重なると実質参加出来る企業は増えない)
実際超大手の各社も、各部小分けにして外注してますし、その外注先はほとんど中小の工場みたいなところです。(各種の資格は持ってますが)
とはいえ、各社それなりにノウハウの蓄積はあるので、単純に参入企業が増えれば良いと言う物でもないのが難しいところ。
戦闘機でさえ1.5倍程度の安全係数しか取らないのに対して、10倍も20倍も安全を取る世界をオープンにするってのは、良いのか悪いのか、、、
もっと熱く語ろう (スコア:1)
ただ宇宙へ行きたい。
さすがに「一千万円で数十分」は払えないけど、百万円なら出してもいい。
蒼く輝く惑星を、この目で見てみたい。
欲を言えば、『私を月まで連れてって』欲しい。いや、もっと遠く。他の惑星、他の恒星系、その先へ…。
安全性なんて二の次でいい。片道切符でも構わない。
この破滅的なまでの衝動は、いったいどこから来るのだろう?
「逃避」というわけではないと思う。命だって惜しいはず。
なのに、本当は見たこともない光景に恋い焦がれるのは何故なんだろう?
Re:もっと熱く語ろう (スコア:1)
ものなら、命がけでも行ってみたいと思ってたりする。
これを見るには、月軌道の向こうまで行かないといけないの
で、今の人類には無理な相談なのだが。
やる気さえあれば (スコア:2)
自由帰還軌道だと、減速を地球大気を使って行なえるのが便利なところ、但し、減速の逆Gが大きく、素人にはお薦めできない、と。
実現可能かもしれないのが、近傍の特異小惑星へのミッション。
ひと月ほど宇宙船の中で我慢できれば、増強型で有人宇宙船を送り込めそうな小惑星が幾つかあります。
小惑星でも惑星は惑星、着陸もできますし。
「星屑」の一人として (スコア:1)
ような尾を引いたロケットを。見たことがない人には説明できない。とにかく
これまでにあったどんな花火よりすばらしい花火だ。わたしたち人間を・・・
もっと他の、もっと遠い星まで送りとどけてくれることができる、また送りと
どけてくれるにちがいない花火だ。』
子供の頃にこの小説を読みました。そして思いました。
おとなになったらきっとだれもが宇宙にかんたんに行っているにちがいない!
……しかるに、いったいぜんたい我々は何をしているのでしょうか。
2001年だってのに、木星はおろか月にさえ行っていない!
わずかばかりのお金、たとえば誰も乗らない新幹線と高速道路を作るのを諦めれば
宇宙への道が手に入るのですよ?
コンクリートの万里の長城(そして荒廃した国家)と、空の果てへの切符。あなたはどちらを選びますか?
『そうだ、脱出だ。このちっぽけな世界から、誰も彼も脱出したくてうずうず
している。この願望こそ、肉体的な欲望を満たす以外の方向にむかって人間が
やってきたことすべての原動力にほかならないのだ。
・・・・・・生まれついて死ぬまでへばりついていなければならない地面を離れて、
未知に、永遠に向かって。外へ!』
(「天の光はすべて星」 "The lights in the sky are stars", 1953, Fredric Brown)