QuickTime 6発表、ただし配付は延期 15
時代はMPEG-4じゃけん 部門より
yourCat 曰く、 "AppleはQuickTime LiveカンファレンスにおいてQuickTime 6およびQuickTime Broadcaster、QuickTime Streaming Server 4 (QTSS 4)を発表した。
QuickTime 6 (以下QT 6) はAppleのマルチメディア同期技術の最新版。新たにMPEG-4、AAC、CELP、Flash 5をサポートする。AppleによればQT 6は初の「完全なMPEG 4ストリーミング」を実現する。しかしMPEG-4のライセンス体系に疑問があるとして、この問題が解決されるまでQT 6および同プレーヤーの配付を延期するという。
QuickTime Broadcaster (以下QTB) はMPEG 4ベースのリアルタイム・エンコーダ。同社のスクリプト技術であるAppleScriptによる自動化が可能。QT 6と同様、MPEG-4のライセンス問題が解決され次第、無料で配付される。
QuickTime Streaming Server 4 (以下QTSS 4) はオープンソースのストリーミング・サーバー・ソフトウェアの最新版。QT 6およびQTBに対応したもので、これらと組み合わせることでMPEG-4によるリアルタイム・エンコード&ストリームが実現する。AppleからはMac OS X、RedHat Linux 7.1、Solaris 8、Windows NT Server 4.0/2000 Server版が無料で配付されている。"
最近はRealやWindows Mediaに押されっぱなしのQuickTime。巻き返しを図ることができるか?
押されっぱなし? (スコア:3, 参考になる)
QuickTimeはインターネット経由のストリーミング再生を後から付け加えただけあって、データレートを低く抑えるのが苦手です。320*240ピクセル以下のウィンドウで、まぁ動画だなといえるレベルの、現在標準的なブロードキャストでは圧倒的にRealPlayerが綺麗です。逆にデータレートを上げていくと、Sorenson Video 3がその本領を発揮し、QuickTimeに軍配が上がります。
去年のQuickTimeの健闘は、ユーザーの帯域幅が広がるにつれ、QuickTimeの綺麗さが魅力だと感じる人が増えてきたためかと推測します。
Appleは自慢している (スコア:1)
先日IIJなどが主催した [iij.ad.jp]CDN JAPAN [cdn-japan.com]のセミナーでもこの2つの話ししか出てこない。
nobuo * Who's gonna die first? *
配信プロバイダ (スコア:3, すばらしい洞察)
Appleは,QuickTime Broadcasterで誰でも生放送ができる,みたいなかんじでQuickTime(および関連ハードウェア)をうりこんでいくつもりなのではないかと。ということですと,配信に課金するというのは,Appleにとっては非常にこまることになりそうです。
課金の対象になる配信プロバイダとしてMPEG LAが想定しているのが主に配信業者だとしたら,「非営利の配信は無料」ぐらいのところで妥協ができませんかね。
Re:配信プロバイダ (スコア:2, 興味深い)
Apple と他社の姿勢の違いが、出てきたと思いますね。
内容そのものではなく、それを扱う機器で稼ごうとする Apple にとっては、利用そのもので課金されると困るわけです。
他の会社にとっては、それは都合の悪いところなのでしょうけど。
コンポーネントにできないのか (スコア:2, 興味深い)
QT 5では、やはりライセンスがどうのといって外されてしまったMPEG-2や、現在Flash 3までなので正常に見ることができないFlash 5などのコンテンツだけでも、今すぐ使いたいのに。
MPEG-4にはコーデック・コンポーネントでどうこうできない性格の何かがあるのかしら。識者のコメントが欲しいです。
#MPEG-2やFlash 5も、別途ソフトウェアを用意すれば再生できますが、
#QuickTime経由ならOSのネイティヴ・フォーマットとして扱えるから。
Re:コンポーネントにできないのか (スコア:2)
codec だけじゃなくて QuickTime6 本体を出荷しないのは
ライセンスに問題があるからだ、と世間的に思わせたいとか。
[udon]
Re:コンポーネントにできないのか (スコア:1)
>MPEG-2や、現在Flash 3までなので正常に見ることができない
>Flash 5などのコンテンツだけでも、今すぐ使いたいのに。
QuickTime5はFlash4までサポートしています。
MPEG4については、インタラクティブ要素やらなんやら複雑に絡むので、
コンポーネントという形にできないのではと言ってみるテスト。
# 事実、FlashやWiredMovieはコンポーネントじゃないでしょ?
Re:コンポーネントにできないのか (スコア:1)
で、人がタダでやったもん使って勝手に金を取るとはふてぇ野郎だと抗議したいのでは?
だとするとMPEG-2との扱いの違いも説明できると思うけど。
Re:コンポーネントにできないのか (スコア:1)
Appleが問題にしているのは、配信時に1時間あたり2セントを課金しようとしている部分です。コンテンツの配信元が、普及していない癖に課金のあるMPEG-4より、普及していて課金のないRealMediaやWindowsMediaを選ぶのは目に見えているからです。RealNetworksはQuickTimeフォーマットによるMPEG-4のサポートを表明しているので問題はないとしても、コンテンツ課金により普及が遅れれば、その間にMicrosoftがMPEG-4の優位性を埋めてくる筈です。気がついたらMPEG-4には市場が残っていなかった、という事態にもなりかねません。
Appleは、エンコーダ/デコーダに関しては使用料を支払う用意があると言っています。問題は「見る度に別途時間課金される」方にあるのです。
Re:コンポーネントにできないのか (スコア:1)
低ビットレートのストリーミング市場なんてモノは存在し得ないという個人的な思いこみからそんなところには目がいきませぬでした
#MP3の記述はタイプミスですよね?
Re:コンポーネントにできないのか (スコア:1)
#MPEG-1 Audio Layer 3……です。
new MPEG4 licensing program, nothing is new (スコア:2, 参考になる)
MPEG4のような後発もののフォーマットがスタートダッシュするためには世間のコアなユーザーをつかむのが一番よくて、そのためにもこういう処置はいいんじゃないかなと思うのですが、一般的な知財担当者にはそういう考えをする人は少ないのでしょうね。
DivX が FhG と契約 [zdnet.co.jp]したりする時代です。「品質は悪くとも標準大好き」な古い放送・通信業界はともかく、「標準化されてなくてもそれなりにちゃんと動く」ことを好むHacker/Internetの世界で、MPEG4ははやるのかどうか、今回のライセンスまわりのどたばたを見てると疑問になってきます。
-- Takehiro TOMINAGA // may the source be with you!
Re:new MPEG4 licensing program, nothing is new (スコア:1)
蛇足ですが、スタートダッシュもいいですが、その後で
gifみたいなことをされちゃうと、困りますよね。
その前にバッファオーバーフローの修正を (スコア:1)
で、どうなるの? (スコア:1)
ってことは配布されたあかつきにはここ [srad.jp]あるようなコンテンツ提供者が使いたがらない仕組みは改善されるのかな?
コンテンツ不足なんだからそうなればいいんだけど。
あとは、Adobe [adobe.co.jp]がサポートすればそれなりに普及はするんだろうな。