電子ビームでダイオキシンを分解 7
ストーリー by Oliver
ビビビビッ 部門より
ビビビビッ 部門より
Transponder 曰く、 "asahi.comのこの記事によると、いろんなところで問題になっているダイオキシンをなんと96%も分解する技術を日本原子力研究所 高崎研究所が成功させた。直接分解するので、毒性の廃棄物が発生しない、処理時の温度処理が不要、フィルターで除けないきわめて低い濃度でも分解が可能とのこと。
さらに、実際の焼却炉を使っての成功だったようで装置を大きくして既存の焼却炉にとりつければこの技術での処理コストは従来の3分の2程度になるという、かなり現実味を帯びた話となっている。環境面からも焼却炉がある施設周辺関係者のためにもぜひ、実現してほしい話だ"
プレスリリース (スコア:2, 参考になる)
毎時4万立方メートルのガスのうち毎時1000立方メートルを装置に引いてきて [jaeri.go.jp]試験したのだそうです。で、装置がこの大きさ [jaeri.go.jp]。ガス全部を照射するには、なんかものすごく大きな装置が必要になりそうですが…
Re:プレスリリース (スコア:1, 参考になる)
分解後の塩素とか、イオン化した原子の類がどう処理されるかとか。
活性炭が後段にあるけど、そこで吸収かな?
酸素に28kGy を与えられる電子ビームってどのくらい強いの、とか。
(陽子、中性子8Gy の吸収量で人間は100% 死亡だそうです。
JOC 事故でも最大20Gy とか。)
基本的にはこういう処理方法がどんどん発達してほしいんだけど、
毒の処理したらもっと毒がでるなんて馬鹿みたいだしね。
実用まではまだ遠そうだ。
Re:プレスリリース (スコア:2, 参考になる)
などの目的で電子線照射が行われています。
あと、半導体製造でのリソグラフィで電子線を使用する、
という方法もあります。
食品用は1kGyまで、10kGy照射は医療用殺菌食材などに
利用されていて、とりあえず、10kGy以下ならば食品には
毒性は認められない、という結論がでています。
線源としては、殺菌に使われるのはエネルギーが300keVまでの
ソフトエレクトロンです。
今回の電子線照射源は300keVですから、汎用ソフト電子線源を
利用してダイオキシンを90%以上分解できるので、
装置開発も導入も比較的ラクにできる、と言う点が注目点ですね。
結構早く実用化されるんじゃないでしょうか。
人体への影響ですが、全身に平均10Gy以上あびると
ほとんど絶望のようですね。
でも、細菌の殺菌には20kGyが必要。しぶとい(汗
この辺はDNAの量に依存してくるそうです。
ただ、電子線は放射線と違って、深部への到達率が低いので
(すぐ減衰する)この点でもソフト電子線使用の
利点があるようです。
(米のカラを打ち抜けないとか。)
300keV、20kGy照射が一般的に行われているようですから、
早く実用化されることを期待しましょう。
Re:プレスリリース (スコア:1)
細かいツッコミですが、
普通「放射線」と言ってしまうと、α,β,γ-rayや中性子線など全て含めてしまうので、ちと不適当ですね。
電子線(β-ray)は貫通力が弱い分、外への漏れだし等は簡単に防ぐことができるでしょうね。それに磁場で簡単にコントロールできるし。
Re:プレスリリース (スコア:0)
量というか、ゲノムサイズですね。仮に1つの細胞について「1カ所でもブチ切れて修復不能になったら死ぬ」と
仮定すると、ヒトとバクテリアではゲノムサイズが3桁ぐらい違いますから、同じ被爆量でも死ぬ確率は3桁違うという計算になります。
他の要因として
可燃物が増えて (スコア:1)
Re:可燃物が増えて (スコア:1)
名古屋市の14分別もよくリサイクルの視点から評価 [claireworks.net]されていますが、
元々は「埋立地と焼却場設置場所が足りない」という結構切実な理由で
始まったと記憶しています。
24時間運転でない焼却炉は炉内の温度が上がりにくく
比較的ダイオキシンを出しやすいのですが、
実際の所都市部以外で24時間運転をするのは難しいため
断続的に燃やしています。
で、そこら辺にとっては工業レベルで実現すれば
とても有り難い技術になるかと思います。