ファイル交換サービスに内乱勃発! 18
あなたのものはわたしのもの 部門より
hanabusa akira 曰く、 "日米の音楽業界から目の敵にされているファイル交換サービスですが、この一週間で大きな動きがあった模様。
それも、話をまとめてみるとかなり奇妙なことになっているようです。"
ビジネスをなんとか軌道に乗せたいサービス提供社側と、ユーザが爆発的に広がる前に押さえ込みたい権利者側。さらにサービス提供会社間の駆け引きもあり、泥沼になりそうな気配。ちょっと長めのタレコミ本文をどうぞ。
以下タレコミ後半。
"ZDNetの記事によると、Napstarの崩壊後最大のユーザー数を誇っていたMorpheusが2/26に突如ダウン。3/2には一応復旧したものの、従来のFastTrackベースからいきなりGnutellaベース移行したため、全てのユーザーがソフトのバージョンアップを迫られています。 原因について当初はDoS攻撃との話もあったものの、こっちの記事によるとどうやらMorpheusを提供するStreamCast社がFastTrack技術のライセンス料が未払いであったため、開発元であるKaZaA社が強制的にMorpheusのネットワークを遮断したようです。
これは、ファイル交換サービスを巡る今後の訴訟にも大きな影響を与えそうです。Napstarの後継サービスは、これまで音楽業界に対して「うちらのネットワークはサーバーに繋いでないからシャットダウンはできません」と言ってきました。にもかかわらず、同じFastTrackを使っていたMorpheus、Groksterとともに音楽業界から訴えられていたKazzaが、自らこれを覆す行動に出てしまったわけです。RIAAは小躍りして喜んでいます。
またStreamCast社は「KaZaAはMorpheusユーザーがファイル交換ネットワークにログオンする際に,ユーザーのコンピュータ内部に保管されている設定を変更できる」と述べており、セキュリティの点からも疑問を感じます。
さらにこっちの記事を見るとオランダにあったKaZaA社の資産を買収しているオーストラリアのSharman Networks社は、オフィスがどこにあるかもわからない正体不明の会社だったようで、一層事態を混迷させています。
HOTWIREDのこの記事によると、Sharmanは米国のBrilliant Digital Entertainment社が「オランダの裁判所によるファイル交換ネットワークの閉鎖命令」を逃れるために作ったのようにも見え、オランダにまだ残っているKaZaA社との権利関係も不透明な状態のようです。
新Morpheusは急ごしらえで不備も多いものの、ユーザー数が伸び悩んでいたGnutella普及の起爆剤になるという見方もあります。
レコード業界の動きも含めて、しばらく混乱が続きそうです。"
いろいろあるものの (スコア:5, 興味深い)
著作権のありかたに根本からメスを入れる必要がでてきた、ということは、明らかに知的所有権による資本主義の崩壊の予兆だね。本当はまじめに考えなければならないことなのに、みな、自分の権利の主張ばかりが目立つね。本当にこのことをまともに考えている人はいないんだろうか?どこにも?
金が石になり石ころがダイヤになる? (スコア:1)
ふと思ったけど、著作情報をしっかり添付できる形の仕組みを作って、気に入ったらペイサイトで金を払ってフルバージョンのメディアが手に入るシェアウエアみたいな仕組みは作れないんスかね?
それか、商業アーティストはルネサンス時代に回帰してパトロンを探すとか。
# 爆言のち漏電中… :D
Re:金が石になり石ころがダイヤになる? (スコア:0, フレームのもと)
えりゅふ
よくきたblog [blog.poyo.jp]
Re:金が石になり石ころがダイヤになる? (スコア:2, すばらしい洞察)
元発言は、「著作権保護しない」で「利用者の善意」に任せる仕組みを意図してると思うんですけど。クラックしてまで聞きたい奴は、最初から金なんぞ払わんでいい、と。
実際、それで回るならそれが理想だと思うんですけどねぇ。
重要な手段 (スコア:3, すばらしい洞察)
こと音楽に関しては楽曲データの供給は何らかのかたちでの
ファイル受信を中心として発展することになるでしょうね。
メディアを介した配付は無駄が多いですから。
そうなったとき、先ず考えが浮かぶのは誰が得をするのか、
だれが利益を得るのか、という利権の話しです。
もともと絶対的な価値基準のないものですから、
メディアを介してない以上、その作品に付けられる値段=作品の価値ということになるでしょう。
いままでは芸術保護を謳った「再版制度」なるものによってある程度の利益を確保することが可能でしたが、それは資本主義のなかに体よく社会主義的やり方を忍び込ませたに過ぎません。
作品そのものを資本主義のなかに晒して、本当に他の分野と同じように利益を追求していけるものなのでしょうか?
ファイル交換サービスを利用しているユーザー(主に違法な交換)の多くは本当なら市場で×××円で売られているものを無料で入手出来たことに対する、ある種の現実に結びついた「お得感」にしか興味を示していないように思えます。(それはいわゆる割れ物に関しても同様です。)
一曲幾ら、という絶対的値付けが崩壊して、月額幾ら、というような相対的な価値基準が標準となって、現実の金銭的な価値がなくなってしまっても果たしてユーザー達は現在と同じだけの興味を音楽その他のカルチャーに対して維持していけるんでしょうか?
やや疑問に感じてしまいます。
少なくとも、 (スコア:0)
>現実の金銭的な価値がなくなってしまっても果たしてユーザー達は
>現在と同じだけの興味を音楽その他のカルチャーに対して維持して
>いけるんでしょうか?
・駅前のロ
Re:少なくとも、 (スコア:1)
> ・ソイツの前に置かれた、蓋の開いたギターケース
> ・ギターケースに100円玉を投げ入れるオンナの子達
> という光景だけは変わらないかと。
そんなもの、1980年代には見ませんでしたが。
#1970年代以前にあったかもしれんが。
Re:少なくとも、 (スコア:1)
>そんなもの、1980年代には見ませんでしたが。
1980年代は知りませんが、今でも新橋駅前あたりに夕方行けばいっぱいいますよ。
Re:少なくとも、 (スコア:1)
ただ、「変わらない」なんていえないのでは?
だって、ほんの20年程前にはいなかったのだから。
Re:少なくとも、 (スコア:0)
>という光景だけは変わらないかと。
結構若いでしょ。
私の学生時代なんか(90年代初め)そんなの恥ずかしかった。
ずっと昔(70年代頃)の光景だった。
時代は廻る。
Re:少なくとも、 (スコア:0)
そしてその頃、代価をもらうのは稀だった。
聴くのも歌うのも男だけ、がほとんどだった。
# 「歳を喰った」としみじみ自覚させて貰った……>変わらない発言
新しいメディア産業 (スコア:2, 興味深い)
先のavexの件 [srad.jp]といい、音楽版オープンソースの件 [srad.jp]といい、この件といい、そろそろ新しいメディア産業のあり方を考える時期に来ているのかも。
私自身どういうアイデアがあるわけではないですが、例えばP2Pを市場とするビジネスモデルを模索するとか、ソフトウェア(例えば楽曲など)は格安か無料で流通させて、ソフトにならない部分で価値を創造するとか。
産業モデルも流通インフラ等の進化に伴って変わっていく必要があるのかと思います。
Re:新しいメディア産業 (スコア:3, すばらしい洞察)
プログラムなら「サポートを売る」ってことができるけど、
消費的なものでは、そうもいかないですからね。
モデルが変わるのは、もう必然でしょう。
これまでは企業しかできなかった「印刷(含むCD化)」が、個人でできるようになってしまったんですから。
そこのところの特権性、コピーを作る能力の有無で商売していたのに、それは崩れてしまった。
残ってる特権性となれば、作品を作れるか否か、しかない。
となれば、ここの言い草 [srad.jp]じゃないですが、「パトロン探す」ってのはあながち的外れでないかもしれません。
Re:新しいメディア産業 (スコア:1)
最悪のシナリオはリッピングソフトを 持っているだけで逮捕
とかで、法律に護られて統一エンコード規格の普及。
環境負荷的にも媒体の使い捨てはやめた方がいいと思います。
流通、保管をすることで、ポリカーボネートを無駄に消費している
のではないだろうか。モノマー化は難しいらしいし。
(とはいえ、今は過渡期なので、CD-Rの売れ行きが増えて、一時的に
環境負荷が上がってるかも知れない。)
ライブの価値復権と記憶場所の集中化が未来像としては好ましい
と単純に思う。
-- myomat --
Re:新しいメディア産業 (スコア:1)
確かに合法的な音楽配信を行っている企業もありますが、確かに手軽ではあるかもしれませんが、現実的「お徳感」を持たせられるものはありません。
逆に私なんぞ「メディアもナシにあの値段だったらいらん」と思ってしまうようなものばかり。
結局、自らの利権を確保しようとして、折角の需要を自ら潰しているのでは?って感じです。
実際、コピー云々とかいいますが、それ以前に、それより簡単に扱え、十分にコストに見合っていると思えば、お金を払ってよいと思う人相手の市場ってのは、そこそこあると思うのですけど。
因みに、私はCDは全部パチンコ屋で入手することにしてますが。
何故なら、換金よりも「お徳感」があるから。
Re:新しいメディア産業 (スコア:0)
で、あれは? (スコア:1)
あれも結構優れたサービスだと思っていたのだがここ最近ぜんぜん話をきかないな。
やっぱり、Mac発のHotlineは認知度が低いのかな。Win版やUNIX系のクローンがちらほら出ていたような気がしたが。それとも、いろんな業界からの締め付けが厳しいのかな。
まともに使うと結構、コミュニティ内でのChatやFileサービスとしてはFirstClass以来の便利さだと思うのだけどな。
# Hotline 1.2.3 あたりが使いやすかったなと思っているユーザでした。
Re:で、あれは? (スコア:0)
それより今回のことが Hotline を思い起こさせたのは開発者側と運営会社の対立ってとこかな。
Hotline もオリジナルソースコードをほとんど1から作っ