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ついにクローン人間の妊娠に成功 254

ストーリー by Oliver
そして世界はSFに 部門より

fusion曰く、"Yahoo!ニュースによると、以前からクローン人間作成を明言していたイタリア人医師らが、ついにクローン技術を使った妊娠に成功した模様。すでに妊娠8週目で、年内にも人類初のクローン人間が誕生するよう。
ついに一線を越えてしまったか、という気がしてなりません。いくら不妊治療だからといってやはりクローン技術だけはまずいでしょう。私には彼らがマッドサイエンティストだとしか思えません。"

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  • by optimized (4229) on 2002年04月06日 11時52分 (#78834)
     興味深い技術があると使いたくなるのが人間の性でしょう.
    クローン人間が登場してしまうのは時間の問題だと個人的に
    思っていました.

     生物の中にも「単為発生」できる種がいます.例えばこう
    捉えてみてはいかがでしょう.人も自然が産んだものであれば,
    その人が産んだ技術も自然が産んだものであり,その力によって
    人が単為発生してしまったのであれば,それも自然の道理の一部
    ではないか,と.

     「いや,これは明らかに人為的なもので,拡大解釈だ!」と
    怒られそうですが,そうとも言えます.

     結局,常に民主的な世界を維持し,批判能力が機能し続けなけ
    ればならないというところに帰着せざるを得ないと思います.

     警察に盗聴法が認められるとそれを行使したくなる,国が
    核兵器を持つとそれを使いたくなる,などなど,組織も人が
    構成する生き物であって,それを抑えるためにはその組織に拮抗
    する批判能力をもった機構が必要になります.

     実際,日本には原爆が不幸にして行使され,世界中が核の
    恐ろしさを学び,戦争ツールとしては残っているものの,大戦
    以降は行使されずに何とかここまできていますし,今後も
    批判能力を持ち続ける限りは,何とかなることでしょう.

     幸いにしてインターネットという,民主主義的批判能力を
    大きくバックアップしてくれるツールを,私たち一般市民は
    手に入れました.常にインターネット上で批判能力を働かせて
    置くことにより,革命的技術の行使方向や組織の暴走を防ぐことが
    可能となり,優れた技術を行使したい側としたくない側の均衡が
    取れ,最終的にその技術が万人へ幸福をもたらす方向へ収束する
    ことが可能になるかと思います.

     現在はクローン技術に関しては過渡期で,様々な変動が起こる
    時期です.きっと人類にとって「ちょうど良い」ところに落ち着く
    ことでしょう.

     常に見張っている必要がありますけど(笑).
    --
    optimized for /.
    • by Anonymous Coward on 2002年04月06日 12時14分 (#78842)
      >クローン人間が登場してしまうのは時間の問題だと個人的に
      思っていました.

      僕もそう思っていました。

      これだけ世にある技術が進んでしまえば
      いつかどこかで誰かが法を犯してまでもやるでしょう。
      時間の問題です。

      科学者が狂っているとか僕には言えません。
      僕も技術が好きな人間として、それが出来るんであれば
      興味を持つしやってみたいと思うから。
      もちろんそれが人類への驚異とか神への冒涜だとかいう人が
      いるのもわかるんだけど。というかなにが冒涜なのかも
      納得してないんだけどね。電話で話すのは冒涜じゃないのか
      飛行機で飛ぶのは驚異じゃないのか、と。
      (どちらも驚異ではあるんでしょうが、止めようとするやつは
      ほどんどいないしね)

      #とか書くとこういう人間がいるから駄目なんだ、とか言われるのかな

      むしろ今回は妊娠が目的みたいなものがあって公開してくれたから
      良かったけど、密かにクローンを育て10歳とかになってから
      「これはクローンです」とか、どっかの学会で発表されたら
      そっちの方が恐いっすね。どこかの国家で育てていそうで。
      親コメント
      • by keis (6580) on 2002年04月06日 16時21分 (#78911)

         どこぞの資産家が自分の身体の予備としてクローンを準備しそうでやだな。お約束なシチュエーションだが。

         クローン人間の商業・産業化としては手塚治虫の作品が有名だが、Jean Michel Truongの"禁断のクローン人間" [amazon.co.jp]って作品もかなり強烈だ。 いずれも「人間とそうでないモノとの境界がクローンの存在によって侵された世界」がテーマとなっている。

         人間は原子力を手にして滅びかけたが、今回クローン技術を手にしたことで世界はどう変わるのだろう・・・

        親コメント
        • by G7 (3009) on 2002年04月06日 18時42分 (#78947)
          >自分の身体の予備としてクローンを準備

          思うんだけど、それって、クローンの問題というよりも殺人の問題なんじゃないなあ。

          単に、(クローンの)人を殺す「理由」が増えてしまっただけで、さ。

          で、どんな理由があろうが(死刑廃止論はともかく)、人が人を殺しちゃいけないってのは同じこと。

          で、そうであるからこそ、「人」の定義を捻じまげることに腐心しはじめる連中が、出現すると思う(^^;。

          数百年むかしの白人は(よほどの知識人でも)マヂで黒人を「人にあらず」と見なすことで
          奴隷制度を自分たちのなかで正当化してたそうですね。
          そういうのはやっぱり、人道に対する罪であるはずなんだよな。
          肌の色が黒かろうが、遺伝子がパクリ(ぉ)だろうが、
          そういうことで人の価値が決まるわけじゃない。
          親コメント
          • by keis (6580) on 2002年04月06日 19時52分 (#78967)

             お約束にたいするツッコミはせめて火の鳥ぐらい読んでからして欲しかった(禁断のクローン人間読めとは言わんから)。

             この手のネタではクローン人間にわざと人間との違いを設けることで「人間ではないモノとしてのクローン人間」が商業的に成立した世界を描いている。 「人種差別が人道に対する罪」であることに異論はないが、これらの思考実験はそれを越えた状況を想定していることに気付いて欲しい。

             再生工学の現場では皮膚の培養に始まり、外耳、鼻といった単純なものから、より複雑な臓器の再生へと研究が進んでいる。 [aist.go.jp] 一方でクローン技術が確立されれば、更にヒトDNA解析の成果から特定の器官だけをクローン再生することも可能だろう。 拒絶反応を抑えて臓器移植用に使う為、人間の遺伝子を埋め込んだブタも実用段階に近づいてる。 そして、そういった技術の延長線上に最初から大脳を持たない移植用臓器としてのクローン人体の生育も十分考えられる。

             さて、このクローン人体に人権はあるのだろうか?

             もし「知性を担う大脳を持たない以上、その様なクローンに人権はない」と考えたなら・・・ 禁断のクローン人間を探して読んで欲しい。ひとつの、そして幾度となく繰り返されてきた悲劇がそこにある。

            親コメント
  • by k2luna (3854) on 2002年04月06日 15時06分 (#78895)
    この二つには密接なつながりがあります
    もっとも歴史をさかのぼれば科学の起源は紀元前であり
    現代倫理に限っていえば倫理の確立は20世紀になってからになりますが。

    科学がなぜ生まれたかと言えばそこに疑問があるからであり
    倫理がなぜ生まれたかと言えば疑問を学問以外から解こうとしたからに
    他なりません。

    科学者は自分の持つ疑問を全て解明しようとしますから
    クローン技術を禁止しても研究が終わるとは考えにくいです
    逆に地下に潜って兵器産業と結びつくようなことがあれば
    人は原子力研究の失敗を繰り返すことになります。

    禁止ではなく国家として管理し倫理としてその行く先を見据えることが
    今もっとも大切なのではないでしょうか?

    そもそもクローン技術を含む生命工学は人類最大の夢を追っていますので
    表向きで禁止され権力者による技術の独占は十分に考えられることではあります

    それともう一つ。
    倫理で制御できない科学者ほど恐ろしいものはありません。
    某団体がそれを証明しました。
    もっとも倫理の命題を知らないものを科学者とは呼ばない気がしますけど。

    ~世界の全てを数式に、データに、そして巨大なコンピューターに~
    --
    k2luna−来栖 香
    • なぜこの投稿にこんなにプラスモデレートがされているのか不思議.

      > 科学がなぜ生まれたかと言えばそこに疑問があるからであり
      > 倫理がなぜ生まれたかと言えば疑問を学問以外から解こうとしたからに
      > 他なりません。

      倫理は学問より遙かに前に存在していると思いますが.
      (「倫理学」なら当然学問の後です)
      普段の生活の中に現れる暗黙的な立ち振る舞いのルールのこと
      でしょう? 倫理というのは.
      もし何らかの学術的な理論を元にそう仰っているのでしたら私が
      不明なだけなので教えていただければありがたいかと.

      権力者だの兵器産業だのはクローンに関しては全く怖くも何とも
      ないです.それらは自分たちの管理の方針を持っているだろうから.

      最も恐るべきは誰でもクローン技術にアクセスできるようになって,
      数千年かかって形成された,社会における生と死の価値観が破壊される
      ことです.私はそれこそが倫理の問題なのだと認識しています.
      --
      kaho
      親コメント
  • by keis (6580) on 2002年04月06日 15時26分 (#78901)

     何といっても技術的に未熟すぎる。一般的な医薬品で考えてもまだ人体実験出来るレベルじゃあるまい。 それに通常の薬品であれば問題があった時点での投薬中止も可能だが、クローンとして生まれてくる子供に悪影響があったとしてもその時点でその子の人生を中断することなど出来ないのだから、最低でも動物実験での問題点を総てクリアする必要があったはずだ。

     次に社会的な問題があげられる。クローンで生まれた子供が無事に成長したとして、例えば通常の結婚・家庭生活を実現出来るだろうか? 現在でも遺伝的な発病リスクを元に就労・保険等の差別が行われているとして問題になっているのだ。考えるまでもない。

     今回のケースでは不妊治療としてクローン技術を用いるとされているが、クローンでの解決を望んだ両親達はこういった問題点をちゃんと理解しているのだろうか?生まれてくる子供の一生について、もう一度良く考えて欲しかったと思う。悪魔君どころの問題じゃないのだから。

  • by messo (7339) on 2002年04月06日 12時26分 (#78846) ホームページ 日記
    本人でしょう。初めのうちはチヤホヤされるかもしれません。
    しかし、発生的には普通ではありませんから、免疫系が弱い可能性や寿命が短い
    可能性の障害が出る恐れがります。
    作られた人でも人は人、これに気付いた時何を考えるのでしょうか
    単なる好奇心として作られたのならきっと人類そのものを恨むかも知れません。

    #因に私が知ったのは 読売 [yomiuri.co.jp]の速報だった。

    そういえば、2前に暗殺 [srad.jp]されたウイリアム・ヘンリー君は3番目とか…
    ウィル→ビル(愛称)簡単にいうと こいつ [srad.jp]です
  • by usay (8) on 2002年04月06日 13時11分 (#78859) 日記
    発表されたのが初めてなだけで、
    実はどの国でもやってそうな気がするな。
    やらない理由がみつからない。生命倫理?
    こじつけでしょ。生命倫理に反することなんていくらでもある。

    ていうか、イタリア人のアブダビでの講演をタス通信が報道
    って時点で眉唾もんなんだけど(笑)
    --
    May the source be with you... always.
  • 従来の方法 (スコア:2, おもしろおかしい)

    by lss (2577) on 2002年04月06日 18時35分 (#78943) ホームページ 日記
    アメリカンジョーク。

    博士:「・・・このようにクローン技術によって人類は新しい扉を開くのであります!! ご質問は?」
    聴衆:「クローン技術がすごいってことは分かりました。でも、私は従来の方法の方が好きです。」

  • 我国でも (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2002年04月07日 3時22分 (#79097)
    クローン人間製造は禁止になったと思いますが、アメリカなんかの騒ぎを見ていて思うのは、日本では本当にそういう意思決定のプロセスが見えないということです。

    クローンについても、その他の生殖医療についても、キリスト教国でもないのに、わけのわからない「生命倫理」とやらを持ち出して気軽に禁止しているように思える。だいたい生命倫理に反するってどういう意味なんでしょう。技術上の安全性の話ならわかりますが、それ以外にクローンを禁止する理由なんてあるんでしょうか。

    著作権法でも官僚がどんどん勝手に法律を変えていって、公のディベートというものは殆どなかった。

    その点、日本のマスコミは本当にだらしないですね。政府国家の広報部門に過ぎない。

    これでも民主主義国といえるのでしょうか。
    • Re:我国でも (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2002年04月07日 9時55分 (#79142)
      > 技術上の安全性の話なら わかりますが、それ以外にクローンを禁止する理由なんてあるんでしょうか。

      ニュースでなんかの記者会見(日本医師会?)の様子を放送していたのだが、
      「現在は安全性が確認されていない技術だから禁止」
      ま、これはいい。
      「将来、安全な技術になった時に禁止する理由を考えないといけない」
      おいおい、結論先にありき、かね?
      親コメント
  • 分かってないなぁ (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2002年04月06日 16時14分 (#78908)
    ここだけの話しなんだが…
    地球絶滅が近い、だからこっそり実験してた分けだ
    しー声が大きいって俺か
    で、今から荷物持って脱出する準備を始めているだが
    そのキーテクノロジーがクローンって事なんだよ
    しーだから声が大きいってまた俺か…

    内緒だぞ。
  • 倫理云々とか一切抜きで、不妊って、種の存続と言う意味で淘汰されるはずのものでしょ?もし何らかの遺伝子のせいでと言う事なら、その子孫が生まれでない事によって、種に不適な遺伝子を盛り込まない。そういう自然淘汰の原則に逆らってない?

    # 別に生めよ増やせよなんて思ってないし、今すぐそれ(異質な遺伝子が生き延びる事)が原因で滅びる事も無いだろうとは思う。ただ、不自然に感じるだけ。
    • > 倫理云々とか一切抜きで、不妊って、種の存続と言う意味で淘汰されるはずのものでしょ?

      恐らく悪意のないご発言だと思いますが,「不妊」を「遺伝病」「精神病」
      「ユダヤ人」に置き換えてみてください.

      何が生き残るべきで何が生き残ってはいけないかを人間が決める
      (「自然淘汰の法則」を当てはめることもその一つ)ことの危険性は
      20世紀に嫌というほど例があります.
      --
      kaho
      親コメント
    • 人為的干渉を否定するなら人類そのものがとっくの昔に淘汰されています。

      # ワクチンは?抗生物質は?火は?

      > そういう自然淘汰の原則に逆らってない?

      ナチスじゃあるまいし適者生存に人の意志で荷担する必要はないです。

      重力の法則に逆らって飛行機飛ばすことに倫理的懸念はないでしょ?

      親コメント
      • まあそのうちクローンも「倫理的懸念が無い」と呼ばれる時代が来るんでしょうね。
        よしあしはさておき時の流れとして。

        >重力の法則に逆らって飛行機飛ばすことに倫理的懸念はないでしょ?

        過去のどっかの時点(のどっかの地域)では、それは有った(かもしれない)、と思われませんかねえ?

        たとえばイカロスの墜落の寓話って、あれは倫理ネタではないのだろうか?

        どっかのSFマンガかなんかにだが、人類の宇宙進出を忌む宗教
        というのが出てきたのが有った。すでに宇宙船が普通な時代にあって、
        宇宙船に乗ることが非人道的だと認識する集団。
        #で、その宇宙船にテロしかけるんだから、倫理が聞いて呆れるが(笑)

        「倫理」なんざ、結局はどこにでもどうとでも付けられるんだよな。
        そのアヤウさやアヤフヤさを思うと、結局は倫理じゃなく合理(合利じゃないよ)で決めるほうが良いような気がする。
        親コメント
    • そういう自然淘汰の原則に逆らってない?

      と仰いますが、別に自然淘汰の原則に逆って、
      その結果(自然界では淘汰されていたかもしれない)人間が多く出現したとしても
      科学でそれをねじ伏せる事が出来れば、別に問題では無いと思います。
      (重大な遺伝上の疾病があったとして、治療出来れば問題無いでしょう?)

      第一、その論理でいくと、現代人の殆どは自然界では生きられないと思いますが?
      貴方も私も。
      親コメント
    • 適応は環境に応じたものでしょう。この場合はむしろ、クローン技術により生殖機能の一部が身体の外に移され、それらの機能が退化すべき条件が整ったと言えます。

      淘汰は無駄をなくそうとする限り常に起こるんじゃないでしょうか。

      親コメント
    • もし君が、
      ・下戸でない
      ・ハゲてない(男性の場合)
      ・猫、ダニ、花粉等普通に自然界に存在するものにアレルギー反応しない
      ・視力矯正不要
      ・IQ100以上
      ・BMIが平均値
      などなど、ヒトとしての能力・性質の平均を基準とした指標の全てから
      1つも逸脱していない保証があるならそのような発言をしても構いません。
      誰だってプラスもあってマイナスもあるのが自然の法則であって、それは
      自分も例外ではないと思うのですが...
      #逆に全てが平均値の人間って超つまらん人間かも。:-)
      親コメント
    • 概ね同意だ。生まれてきてしまった者はしかたがないが、1個の生命体として良くない性質を遺伝させる恐れがあることが判っていて生殖活動を行うことはエゴだと言ってもよいだろう。

      だが、たとえばアイザック=ニュートンやアルバート=アインシュタインがハードウェア的にアレな人間として生まれてきた事実をふまえると…どうであろうか?
      --
      char *A;
      モータースポーツ部 [slashdot.jp]
      親コメント
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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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