yosuke 曰く、 "asahi.comによると、政府の総合科学技術会議は、H-IIAの生産、営業から打ち上げまでを民営化する方針を固めたもようです。早ければすべての業務を来年にも三菱重工業に一本化するとのこと。
記事中には「民営化を6月中旬にまとめる宇宙開発利用専門調査会の報告書に盛り込む方針を示した。」とあり、まだ本決まりというわけではないようですが。それにしても、M-Vの開発中止に続き、「開発に集中」するはずだったH-IIAの民間への移管を、まだ試験中ともいえるこの時期に発表することには疑問を感じます。日本の宇宙開発は、今後どの方向に向かっていくのでしょうか。"
どっちが本当? (スコア:2, 参考になる)
ロイターの記事 (5/25) [yahoo.co.jp] ではまだ決定されていないようですね。 どっちが本当? まぁ asahi.com の勇み足のような気がしますが。
宇宙開発技術は最終的には民間に移転すべきだし, そうするなら受け入れ企業も準備は早めにするに越したことはないでしょう。
ちなみにM-Vロケットについても開発中止が決定してるわけではない筈ですが (「読売新聞の記事について」 [isas.ac.jp]), 事情が変わったのでしょうか。
Baldanders
Re:どっちが本当? (スコア:2, 興味深い)
タレコミでも書いたように、まだ決定はしていないと思います。
総合科学技術会議 宇宙開発利用専門調査会 [cao.go.jp]において、民間への移管を6月の報告書に盛込むことが決まったというだけでしょう。
<offtopic>
ところで、このリンク先にある資料のなかで"月でワールドカップを"と発言した人物を特定するにはどうすれば良いでしょうか。
#そんなもの月で普通に生活できるようになれば、何らかの競技で勝手にやるようになるでしょ。
<offtopic>
> 宇宙開発技術は最終的には民間に移転すべきだし, そうするなら受け入れ企業も準備は早めにするに越したことはないでしょう。
その通りかもしれません。
しかし、ラインナップがまだ一通り揃っていない現状では、時期尚早だと私には感じられます。
移管された企業が、コスト的に見合わないとして開発・生産を中止するリスクがまだ高そうですし。
もし本当に、国として技術を保持し続けたいのであれば、いざというときに他の企業がいつでも変われるくらいに技術が熟すまで、国が主導するべきだと思います。
> ちなみにM-Vロケットについても開発中止が決定してるわけではない筈
すいません。"M-Vの宇宙研での研究・開発の中止"と正確な情報を書くべきでした。
御指摘ありがとうございました。
いらん公共工事一本つぶせば…。 (スコア:2, 興味深い)
この調子だと新世代ひまわりが打ちあがるのはいつになるのやら…。
日本の東南アジアへの貢献で一番大きいのは気象衛星ひまわりの画像だという話を良く聞きます。
今ひまわりがダウンしたらどうするつもりだろう。
そのときの社会への影響がどれぐらいと思ってるのかなー、政治家の皆さん。
一時間おきに定時で連続して広域で気象情報取れるシステム(衛星)ってひまわり以外に無いと思うのだが:富士山気象レーダもとめちゃったし。
台風来たとき「ひまわり」がとまっちゃったらどうするんだろう?
アメリカの衛星引っ張ってくる計画 [asahi.com]もしているようだけど、これも気が長い話しだし。
生活に直結してるだけ本気で不安です。
Re:いらん公共工事一本つぶせば…。 (スコア:0)
全く同感。涙ぐましい開発の努力と再利用の実態を知るとね…。
ひまわりの件、なんでマスコミはもっと報道せんのだろう。ムネオだとか大衆向けの撹乱情報なんてどーでもいいから。
素朴な疑問 (スコア:0)
別にH-2で打ち上げる必要性ってない気がするんですけど。
Re:素朴な疑問 (スコア:1)
>別にH-2で打ち上げる必要性ってない気がするんですけど。
技術的にはよそに打ち上げさせても何の問題も無いです。
現にひまわり5号の後継の衛星の打ち上げでは検討されていました。
でもね。この手の政府調達の衛星の打ち上げは産業の育成の
目的もあるので、
単純に打ち上がったら良いというものでも無いでしょう。
Re:素朴な疑問 (スコア:1, 興味深い)
ただ、これがなんとも泣き笑いな話で、ひまわりって国土交通省の管轄なんですが、これを他所の国に頼んじゃうとH-2の有効性が疑われちゃうのです。
自分の国の衛星も打ち上げできないようなロケットはとてもじゃないが使えないと。
H-2の打ち上げの信頼性をアピールするために自国の重要な衛星を上げて見せる。
そのために、もうひまわりがやばいからどこの国のロケットでもいいから早く打ち上げたい!って言っていた(当時)通産省を泣き落としてH-IIで上げてもらうことにしたと。けど、そういうときに限って打ち上げ失敗しちゃう。しかも、衛星の予備機も用意してなかった…。
「ひまわり」は早くあがって欲しいけど、H-2も開発続けて欲しい…。
うーん、やっぱ、宇宙開発の基本方針自体を考え直す必要があるよなー。
宇宙航空技術持ってる国って世界でも本当に少ないんですよ。しかもいったん開発やめちゃうと、再開するのがほとんど無理な技術( 必要技術が広範囲すぎてバランスが取れた技術として立ち上げることがかなり困難)だし。こういう、基礎技術の保護こそ国の役割だと思うんだけどなー。
何とかしてよ>政治家の皆さん。
Re:素朴な疑問 (スコア:0)
>「ひまわり」は早くあがって欲しいけど、
GMS-xxシリーズは、ずっと愛称が「ひまわり」でしたけど、
MTSAT-xxシリーズの愛称はどうなるんでしょうね。
やっぱり「ひまわり」なのかな。
ちなみにGMS-5後継のMTSAT-1Rはまだ製造途中なので、
ロケットがあっても打ち上げられないかも。
米国衛星製造企業側での製造遅延が問題らしいです。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha01/12/121115_.html
そんなこんなでMTSAT-1Rは2003年夏にH-IIAロケットで打ち上げ予定です。
開発体制が
作れないのは、政治的な理由 (スコア:2, 参考になる)
技術的に作れないではなくて、政治・経済的理由により作れないということのようです。宇宙作家クラブ ニュース掲示板 [sacj.org]の「No.67 :天気予報からひまわりの画像が消える日」を参照のこと。
Re:作れないのは、政治的な理由 (スコア:1)
せっかくここまで技術を積み上げたのにもったいないねえ。
Re:作れないのは、政治的な理由 (スコア:0)
>実用衛星は国際調達とすることをアメリカに対して約束させられました。
またスーパー301条ですか。がぅぅ
Re:素朴な疑問 (スコア:1)
「ふじ」はどうなるんだろ? (スコア:2, 参考になる)
H2Aで打ち上げる設定のようですが。
有人飛行といえば、
中国が今年末か来年初に有人で「神舟5号」を打ち上げるそうですけど、
その後に予定されている、低軌道に70トン投入できるロケットというのが引っかかります。
多分、エネルギアのコピーみたいなロケットになるんではと思うのですが、
でも、これで市場に入ってこられた日にゃ、H2Aなんて、増強型つくっても潰されますね。
Re:「ふじ」はどうなるんだろ? (スコア:2, 興味深い)
問題は開発コストですね。恐らく、ふじ開発費の大半は、打ち上げ費用(無人三回、有人一回、予備一回)に消えると思いますから。調達コストが安くなれば良いのですけど、品質がいまいち心配です。
ところで、宇宙開発事業団側の、手の空いた開発リソースがどう動かされるか、興味があります。
再使用型システムの開発とかになるのだと思うのですが、所詮アメリカの風見鶏なので、最近のアメリカの動きを受けて、さてどう動くのでしょうか。
何ヶ月も前から (スコア:1, 参考になる)
あそこに? (スコア:0)
でも あの“お役所以上にお役所的”な会社にそんな効果期待出来るかな?
失敗の責任が国から三菱に移った&儲けは少なそうで ちょっと三菱が可哀想な気が
これ 三菱が儲からんと判断したら打ち切る事出来るんでしょうか?
Re:あそこに? (スコア:1)
そりゃもちろんそうでしょう。
なんらかの縛り(最低N年間は事業継続、とか)があって、それでも引き受けるほど三菱も馬鹿じゃないはず。
ただ、商事その他がやる気満々で、重工が逃げ腰だったりすると、ちょっと可哀想かもね。