オープンソースには技術革新がない? 258
ストーリー by yourCat
差別化と平坦化 部門より
差別化と平坦化 部門より
sn曰く、"CNETの記事によると、MicrosoftのバルマーCEOが東大での講演で「オープンソースには技術革新が無い」と語ったそうだ。個人的には、インターネット(TCP/IP、Mail、Web、P2Pなどなど)の発展はオープンソースの恩恵の典型だと思うのだが。まぁ、確かに得意な分野、苦手な分野というのはあるのかもしれないが、特にアカデミズムの世界から生まれるものはオープンソースなものが多いように思うのだが、どうだろう。"
オープンソースが得意な、あるいはオープンソースだからこそ果たせる「技術革新 (ユニークなイノベーション)」とはどんなものだろうか。
技術革新 vs 革新 (スコア:3, すばらしい洞察)
原文を見ていないから強くは言えないけど、この箇所だけ「技術革新」とは言わず「革新」としか言ってない。なぜなら、「爆発的な普及」は技術革新ではないからです。
もうひとつ、インターネットの普及が技術革新ではないにせよ社会的に大きなインパクトがあったことは同意するとして、それまでの3回の「革新」と比較して、ウェブ技術と XML だけ非常に貧弱に感じます。自分たちがいまとりくんでいることをパソコンの歴史のうえでの大事件とならべることで、自分たちがいまとりくんでることを大きく見せようという意図があるように感じます。
Re:技術革新 vs 革新 (スコア:1)
バルマーさんの意見、毎度参考になります(+1)
興味深い点は4つ。
まずひとつめ。
「4度の技術革新」について触れられてるけど、これは、XMLがいかに偉大かを
数字を効果的に使ってアピールしてるわけですね。プレゼンの教科書通り。
ふたつめ。
カネを生まない技術はビジネス的に無価値だってことだけなのでは。
オープンソースで成熟した技術は(なかなか)カネを生まないので。
(上の話とは別物の話として。)カネが技術を牽引するって意見は、ビジネス面では
正しいかと。
センセーショナルに、煽るような論調にかかれてますが、実際その場に
いなかった私には、どういった経緯での発言かわからんので態度保留。
みっつめ。
MSはmooreの法則を前提に動いてるんですね。
mooreの法則があと10年持つって根拠はどこなんだろう。
「法則」って言っても、単なる経験則がここまで信じられて、その上、MSみたいな
大会社が、それを前提に動くってのは、かなーり恐ろしい事態のような。
よっつめ。
マイクソフトってどこ?(わら
Re:技術革新 vs 革新 (スコア:2, 参考になる)
気になるのはここなんです。
以前、マイクロソフトとインテルが、mooreの法則に従ってアプリケーションが
高性能になり、さらに高スペックが求められる、というスパイラル型のモデルを
提唱していたと記憶しています。
ただ、ここには「需要」ってファクターが抜けてます。
「技術的に可能」ということなら、月への観光旅行だって不可能ではないですよね。
コストの問題で日の目を見ない技術は山のようにあります。
それは、湯水のようにカネをかけられた時代の夢だったのじゃないか、と。
言い換えると、
高速なMPUには市場性がある -> 技術開発が進む -> mooreの法則が成り立つ
ということではないかと思うのですが、
今後、もし高速MPUの市場性が下落した結果、メーカの収益性が悪化したり、、
MPUの市場性から「高速」が抜け落ちて、価格や安定性や省エネ性が第一義に
なっただけで、mooreの法則って成り立たないんじゃないかなと。
# むかしは「産業のコメ」とまでいわれたDRAM業界の末路のように…
今となっては、私にはmooreの法則はバブル思想の典型例にしか思えません。
バブル期の経済モデルが、市場の成長を前提として組み立てられ、成長の停止と
ともに破産したのと、同じ轍を踏んでほしくないもんですが…。
# なんだかんだ言うて、潰れられたら困るのよ…>MS
# いつまでも あると思うな 市場性
# 過去の常識は現在の非常識
# 過去の成功モデルに囚われる者は滅びる
背広姿がかっこいい! (スコア:2)
それに、MacやWindowsのGUIがその一つになっているけど、これって、もとはXeroxでしょう。MacやWindowsは「まねっこ」だよね。「GUIの普及」ならこれでいいと思うが。
それに、インターネットの爆発的普及に耳も貸さずに出遅れて、札束はたいてあわてて追いついた大企業って、どこだったかな?その当時はそれを「革新」と見ることさえできなかった近視眼しかなかった企業に、未来の革新的技術が見通せるわけないと思うな。
それに4回目がWeb技術とXMLだって?Web技術ってなによ。インターネットの爆発的普及はWeb技術があったからこそ。時点的に3回目と4回目がばらばら。それにXMLをいっしょくたにせんでほしい。
全体的に見て、話の内容が散漫で、整理がまるでされてなくて、歴史認識も浅い。外側だけじゃなくて、頭の中身も悪いのが丸見えな内容だなぁ。まぁ、これは運転手のバルマーじいさんじゃなくて、CNETの日本語の翻訳者が悪いのかな?元の記事が悪いのかな?
この講演の内容がホンモノなら、こんな内容めちゃくちゃな事実誤認しまくりのヨタにだまされて感心するようじゃだめだよ。東大生諸君。
---
でも、禿頭バルマーくらいでも背広着てる写真はなかなかサマになるねー。これは発見かもしれない。けっこうかっこいいよ。とりあえずまっとうなビジネスしてるみたいに見えるし。
Re:背広姿がかっこいい! (スコア:1)
>とりあえずまっとうなビジネスしてるみたいに見えるし。
この行を読んで「そういえばやくざのボスもスーツ着てるよな」とか思ってしまいました(笑)
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:背広姿がかっこいい! (スコア:1)
できてない会社の方が多いわけだし。
Re:なんだかなぁ (スコア:1)
多分に、投稿時の「スコア+1 ボーナスを使わない」のチェックをはずしてあるのでしょう。
そんなことに、あまりいらイライラしない方が宜しいかと存じます。
バルマーを差し引いて (スコア:2, 興味深い)
確かにバルマーが挙げたうち少なくとも最初の3例は革新と呼べるものだと思うし(XMLにはこれからを期待するとして)オープンソースのプロジェクトがその4つに「主役としては」働いてなかったというのも確かだと思う(もちろんMSも・笑)
ただオープンソースが「縁の下の力持ち」としてそれらを陰から支えてきたからこそ、革新は革新たり得たのではないかと.
誰もが「革新」と認めるようなものってのは、実は特定の企業やプロジェクトだけが推進させたものではなくて、それを開拓するもの、普及させるもの、サポートするものが複数あって、いろんなコミュニティに追認されて初めて成り立つんじゃなかろうか.
我らは後世から「それ」を見て1つの現象だと捉えて「革新」だと思うけど、そんなにはっきりとした線引き自体が存在してないんじゃないかと.
Re:バルマーを差し引いて (スコア:2, すばらしい洞察)
オープンソースの成功した革新の例は、
- Unix (ATT/BSD、特にTCP/IPの実装)
- Bind
- Sendmail
- CERN httpd
これだけあげれば充分でしょう。Microsoftの革新の後ろ二つはこのどれが欠けても成立しません。
MYCOM PC WEBだと・・ (スコア:2, 参考になる)
問題の個所を引用すると、
となっていて、「成功するためには革新的なものを作らなければいけない」
といってるだけのように思えるのだが。
CNetの記事は裏を読みすぎ?
Re:MYCOM PC WEBだと・・ (スコア:2, すばらしい洞察)
PC Watchだと・・ (スコア:2, 参考になる)
これなら、言ってることはそんなに変ではないなあ。
確かに「新しいもの」を普及させるのは得意だし。
実際の講演を聞いてないんでどの記事が正しいのかわからないが、
PC Watchの記事が一番正しく伝えてるような気がする。
Microsoft の革新 (スコア:2, すばらしい洞察)
リソース大喰いの OS をもってオフィスの必需品となさしめたことでありましょう。 その需要の元で生じた企業競争が PC の性能 / コスト比を劇的に向上させ、 結果として我々は安価なホストを入手可能になった。 すべての PC UNIX 使いは Microsoft に感謝すべきです。
その調子で、TabletPC の革新も、ひとつよろしくお願いします。
# 液晶タブレット高いんじゃ
で、MSにはあるの? (スコア:1)
と、MSに言われてもなぁ、、、
過去、MSが行った「技術革新」ってなんですか?
オープンソースに関しては、それ自体が
セキュリティやバグなどを防ぐ新しい方法であり、
いくつかの分野においては、技術革新と言えるのではなかろうか、と
思います。
Re:で、MSにはあるの? (スコア:2, 参考になる)
そういった面ではMacは成功しているとは言えない訳だし、
GNOMEなんかは完全な後追いなんだし。
-----
Team Slashdot Japan [tripod.co.jp]に参加しよう。
Re:で、MSにはあるの? (スコア:1, 参考になる)
IBMがOS/2上にCORBA1.0を実装した先例(SOM/DSOM:(Distributed)System Object Modelだったっけ?)がありますけど。
OS/2 2.xの頃なんで、COMなんて影も形もありません。
Re:で、MSにはあるの? (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:で、MSにはあるの? (スコア:1)
バルマーくん曰く、
GUIの誕生
はMSの技術革新みたいですね:-p
# Macは?って突っ込まないこと
# 転職しよーか、なぁ。
Re:で、MSにはあるの? (スコア:1)
…この書き込みって、ネタでしたか? だとしたら無粋なことをしてますが…
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:で、MSにはあるの? (スコア:1, おもしろおかしい)
4) 月に一回再インストール
革新的な保守ポリシーであるようです。
ここ最近の (スコア:1)
MSのクローンじゃなくても (スコア:2, 参考になる)
オフィス系とかがいちばん判りやすいけど。モジラだってすでに (非フリーで) あるものをもういちど作り直しているし、GIMP も、作っている本人たちの意図は知りませんが、フォトショップの代替だという説明をよく聞くし。
国際化だって、Macintosh や Windows のほうが Linux/BSD よりずっと進んでいます。夢想のしかただって、「Windows みたいにさまざまな言語をその場で切り替えて入力できるようになればいいな」とかいうふうな惨めなものだし。商用 UNIX も進んでいるという話だけどぼくは知らないのでパス。
Re:MSのクローンじゃなくても (スコア:2, 興味深い)
ロケールを切り替えることで言語を変えるというモデル「だけ」を取り出してみれば、UNIX やそれをまねた Linux (というか、カーネルはロケールなんて感知しないから、GNU libc や gettext など、と言うべきか) のほうが優れていると言えるでしょう。一方、多言語入力「だけ」を取り出してみれば、Windows のほうが優れています。
ちなみに、メニューなどの表示の国際化には翻訳作業が必要ですが、こういう、地味で、終わりがなくて、仕事量が膨大で、といった作業については、オープンソースがその存在基盤としているボランタリーな労力が苦手とする分野です。Linux/BSD ユーザのなかに「アナタ作る人、ワタシ使う人」という考え方の人が少なかった昔ならともかく、今後、こういった労働集約的な分野において、オープンソースソフトウェアが品質を保持していけるのか、という危惧を持っています。
Macintosh はインストール時に言語を選択するらしいですが、体験したことがありません。
Windows国際化版 (スコア:2)
ところどころデフォルトの英語が残ってて、中途半端です。
[udon]
だとしたら (スコア:1)
MSには技術革新はない!? (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:MSには技術革新はない!? (スコア:2, フレームのもと)
Microsoftが起こした革新(w (スコア:1)
Re:Microsoftが起こした革新(w (スコア:2, 興味深い)
--あ、.netとSOAPはこれからですね。でも、もうすでに(以下略)
私的つっこみ Re:Microsoftが起こした革新(w (スコア:1, おもしろおかしい)
AppleII でしょう
* GUIの誕生 → Windows(言わずもがな)
Macだよねやっぱ
* インターネットの爆発的な普及 → Internet Explorer
モザイクじゃない。それともねすけ?
* ウェブ技術とXML → .NETとSOAP
J2EEであってほしいな(って願望かい)
矢印の向きに注目 (スコア:2, すばらしい洞察)
「ある事象が発生してしかる後にMSが追随した」
と読むべきでは。
「パーソナル・コンピューターが誕生した後にMS-DOSを作った」みたいな感じに。
つまり言外には「あんたらは革新が起こったところに後から乗り込んでっただけだろ」と。
Re:矢印の向きに注目 (スコア:1)
GnomeやKDEも、、、オープンソースはすごいスピードで
実行するけど、こっちを無視していいのかな。商業的にやった
らかなり「悪」なプロジェクトも中にはあるような気がするけど、、
オープンソースが標準を作るときに比較的中立で
適しているということはもうみんな知ってる。
Re:私的つっこみ Re:Microsoftが起こした革新(w (スコア:1, 参考になる)
Re:私的つっこみ Re:Microsoftが起こした革新(w (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:Microsoftが起こした革新 (スコア:1, 参考になる)
* パーソナル・コンピューターの誕生 → MSDOS
異論がありそうですね。Apple、その他とか?
日本ではNECのPC-8001?
MSDOSの元になるソフトは確か、買った物だったような気がします。
* GUIの誕生 → Windows(言わずもがな)
XEROXとか?
* インターネットの爆発的な普及 → Internet Explorer
Mosaic/CERN httpdでは?
* ウェブ技術とXML → .NETとSOAP
SOAPはXMLRPCの真似では?
.NETは良い線では?
これだけ見ると、MS発信の技術革新はほとんどない、と言えますね。
# MSは「○○からは技術革新はない」と
# 批評できる会社では無いように思えます。
バルマーはやはり、技術の普及=技術の革新、ととらえて講演していたのでは?
Re:Microsoftが起こした革新(w (スコア:1)
と思わないでもないのですが、言葉による攻撃も
ここまでくるとよほど怖いのだなとうがちたくなる。
AMIGA4000T(60/50)使い
みなさんツッコんでるので、わたしも... (スコア:1)
nobuo * Who's gonna die first? *
技術革新 != 規格革新 (スコア:1)
> 大半であり、自然言語技術といった革新的なプロジェ
> クトは生まれない
上を読むかぎり、バルマーの使っている「技術革新」という言葉には「今存在しない技術を公共に利用可能にする」という意味合いが強いようですね。
彼が「オープンソース」とひとくくりにしているのも、実は「現在利用できる技術(規格)を実装する連中」だけを相手にしたものですから、彼の主張は、オープンソースの大半かどうかは知りませんが、一部にしか適用できないものでしょう。
なんとなく TCP/IP のような「基盤技術の革新」と、ただ単に新しい規格を作るという程度の「約束ごと作り」が混同されているような気がして腑に落ちないのですが。
# 自然言語技術はたしかに技術革新だけど、
# 金さえかければ結果がでてくる類のもので、
# 個人的には技術革新とは言いがたい気がする
Re:出席者1 (スコア:2, すばらしい洞察)
で、しっかりとしたアルゴリズムに関する論文とかがあって、コレをより良く実装しようというような話であれば、オープンソースの出番と云えるかも知れませんが、実際は確立したアルゴリズムというのはまだまだ存在していないのでしょうし。
ですが、それってyourCat氏も指摘している「向き・不向き」の話であって、コレを根拠として「技術革新がない」というのは間違ってると思いますが。
んじゃ、オープンソースに拠る革新の事例を示せと云われても私の「得意」とする系統のことではないで何とも。
但し、MSの側にもそのような革新を見てはとれませんが…
GUIは「発明(PARCだっけ?)」の「実用化(Apple)」事例を「導入(MS-Windows)」したって感じで、間違ってもMSに拠る革新ではないし。
しかし、どうしてココまで攻撃的なことを言うんだろうか…
驚異の対象であるが故ってのは分かりますが、にしても…
#ところで「質問に対する回答に対する反論」とかって、出なかったんだろうか? そもそもそのような反論の機会がなかった?
#私のようなものでも考えつくような反論を出来ない訳もないと思いますけど…
#世界最大規模の企業トップとの討論なんてなかなかない機会なんでしょうから、是非とも勝負して欲しいところだ(笑)
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:出席者1 (スコア:1)
あ、うん。XEROXのPARC [parc.com]ってつもりで書いたんだけど、当時は名前が違ったってコトかな?
PARCの沿革とその成果の公表時期の対比までは分かんないけど、Bellに移ったことはなかったのではないかと…
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:出席者1 (スコア:1)
一方MSは見よう見まねで作り上げたという感じです。
どの点がなるほど? (スコア:1)
CNetを読んだところでは、オープンソース以外のところはそれなりに「なるほど」とおもうのですが(第2段落など)、この部分のことでしょうか。いずれにせよ短い記事なのでバルマーの根拠が全くわかりません。できれば参加者(あなた)の意見を希望。
半分茶々入れ、半分本気ですが (スコア:1)
Re:出席者1 (スコア:1, すばらしい洞察)
>(中略)
>2回目がMacintoshやWindowsによるGUIの誕生
Windowsが何をした?(笑)
Microsoftの業績 (スコア:1)
下手な日本語でごめん!
Re:出席者1 (スコア:1)
落とし穴: message passingによる性能劣化 (スコア:2, 興味深い)
COMのようなcomponent technologyは一部ではcode再利用などのご利益があったものの、実はperformanceを犠牲にしているという問題があります。
processや計算機の境界を超えたprocedure callというと思い出すのはMachですが、これについて最近びっくりする話を聞きました。実はMachはmessage passingの性能を上げるために、hardwareでそれを行っていたというのです(by Terry Lambert)。よくよく考えれば、processorのcall命令(あるいは相当物)と同じ程度までmessage passingのcostを切り詰めないと、message passingが性能の足を引っ張ってしまいます。Machのころはこの差が顕著に現れた(それゆえにMachは全体では使いものにならなかった)のですが、今ではあまり気にしなくなったのか、高い金を出してprocessor能力のほとんどをprocedure callに費やすことが多くなっています。
選択肢を残すという点では、Unix-likeなOSにはむしろ計算機のperformanceをそのままuserに使わせてあげることに専念して欲しいですね。
昔メリット、今デメリット (スコア:2, 興味深い)
よく日本でUnixをやっている人に見受けられるのですが、昔メリットだったことが今やデメリットになっていることに全く気づかないことがあります。Xもnfsも高機能な機器が高価だった昔はネットワークを通すことに意味がありました。しかしPCやらHDDがたたき売りされる今、帯域を求めたらネットワークなんてハナっから対象外です。それで例えばXでもMIT shmのようにネットワークを否定するような拡張をせざるを得ませんでした。
それでも分からない人には、この事実を突きつけておきましょう。4.2BSDが採用したsoftware interruptは当時の小さなmessage queueにとってはこの上ない機能でした。それが今や高速に終わらせるべきpacket処理を頻繁に横取りさせる原因となり、receive livelockの元凶 [harvard.edu](DoS攻撃による直接の影響)となっているのです。
Re:昔メリット、今デメリット (スコア:2, 興味深い)
その逆転の論理が正しいとしたら、それはまたちょっとした皮肉ですね。unixに対しての。
なまじ高速なデバイスが有る時代に、却って帯域を「いかに空けるか」を気にしないとならないのですから(^^;、という皮肉もさることながら、
もっと皮肉なのは、「ネットワークが邪魔なら、(unixご自慢の)プロセスの壁だって、邪魔じゃん?」という点だと思うのです。
実際、共有メモリ(shm)で穴あけるってのは、プロセス壁の邪魔を(も)嫌った結果なわけでしょ?
また、最近流行のweb鯖では、1リクエストに1プロセスというモデルでCGIやってたら
日が暮れるのは判りきっているわけで、同一プロセス内でマルチスレッドこんにちわな時代になっちゃった、と。
#そういう状況では、本当はプロセスなんか要らないんだけど、たまたまOSはそういうモデルしか提供してないので、間借りしてるだけ。
というわけで、unixの根幹(だよね?)である「プロセスモデル」もまた、
「昔メリット、今デメリット」攻撃の矢面に立たされているんだなーと認識しています。
なお、プログラム(アプリ?)をobject単位で部品化する際、
それと同時にネットワーク透過モデルを導入する必要が有るのかどうか?については、
実は「どっちでも良い」ってのが答えだと思います。
なので、コンポーネントモデルを批判する際、できるならば、ネットワーク透過性への批判を、同時に込めないで頂けると、個人的に嬉しいです。
まぁ今回はCOMという1実装の話題なんでアレですが。
Re:Component Object Model (スコア:2, 興味深い)
ところで、あれはMSの実装が、「どこに」どんな部品を置き、「どこから」それを参照するか?という設計について
(意図的かもしれぬ)ミスをした結果であって、
部品化の枠組自体がおかしいわけじゃない、とは思いますよ。
#やっぱJavaOS流行らねーかな?(笑)
#といっても、Javaでwebアプリ鯖やれば、既にほとんど同じようなものだが。
>富豪的な考え方でいけばプロセス間通信でいいわけで。
富豪すぎます(^^;。具体的に言えば重すぎます。
unix pipeみたいな、一方通行かつ経路一本だけ(なので同期処理オンリーで賄える)というモデルならそれでもいいんですが、
objectな人々が当然のように(^^;やっている、相互参照相互呼びだしアリーの、経路複数アリーのの世界では、
とてもじゃないけどやってられません。
状態モデルを「やりとり(一方通行じゃなく)」するモデルを採用「したい」場合、
unix方式は、効率は出ないし、プログラミングも面倒になるばかりです。
俺はこれを象徴的に、「unixの部品化モデルでは、viエディタを作れない」と呼ぶことにしています。
#エディタは上記モデルを採用「したい」古典的かつ典型的な例です。
#つまりそういう需要を「無くそうと努力」するのも無駄だということです。
あ。すみません。プロセス間通信ってことは、unixの部品化モデルを「使わない」という話ですね。
ああ。使わないのか。そりゃまあ使えないもんなあ、unixのアレは…(笑)
>アプリケーションを細切れにしてOSと混ぜ合わせて
御存知のとおり、状態モデルの「インスタンス」が(メモリ空間の)何処に存在するか?と、
ルーチンが何処に存在するか?とは、本来は別問題です。
#まぁゲイツがそれらを混同したかどうかは更に別問題ですが(^^;
なので、「OSと混ぜた」といっても、それが「ルーチンの」相乗りなのか、「インスタンスの」相乗りなのか?は、
区別しないと変な話になります。