パスワードを忘れた? アカウント作成
3638 story

農水省が体細胞クローン牛に「安全宣言」 71

ストーリー by yourCat
これも表示は業者の任意 部門より

kona曰く、 "Yomiuri On-Lineによると、農水省は体細胞クローン牛の安全調査で「一般の牛との差は認められない」と発表したとのこと。記事では事実上の「安全宣言」としている。これで体細胞クローン牛の食肉への利用が一歩近づいたわけだが…
「一般の牛とほとんど変わらず」ってちょっとは違うのか?!"

農水省からプレス・リリースが出ている。農水省が調べた範囲では大丈夫そうだが、食用だけに不安はある。世界には肉骨粉という前例もあることだし。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 誰が信じる? (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Yuji_Ogawa (4745) on 2002年08月15日 14時56分 (#146552) ホームページ
     客観的な信憑性は置いといて、この時期に農水省が出す「安全宣言」
    を信じる人って、いるんだろうか? むしろ「きっとまた臭い物にフタ
    なんだろ」って邪推されるのが自然な成り行きという気がするなあ。

     あ、もちろん/.Jでは客観的な信憑性の話を期待していますけどね。(笑)
    • by Anonymous Coward on 2002年08月15日 15時56分 (#146589)

      御意。もはや役所の安全宣言って足を引っ張ってるようにしか見えない。出さない方がマシ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      もう大本営発表はうんざりさ。

      #魚好きなのでACで
    • by Anonymous Coward
      まあ、所詮は物事を深く考えないお役人のやることですから。
      一連の偽装牛肉事件も、海外産を国内産と偽った事業者にも
      非は当然あるが、そもそも農水省が国産牛肉を買い上げると
      いう政策(っつーか発想)そのものが
  • by naka64 (4590) on 2002年08月15日 23時25分 (#146832) 日記
    「マクロ生化学的検査、消化器、栄養代謝系の振る舞いで普通のものと体細胞クローンを区別できるか」というのがテーマみたいです。
    テロメア長の差が大きく影響しそうな項目を「マクロ生化学的検査、消化器、栄養代謝系の振る舞い」からみつけ出す作業は非常に困難でしょうから、実験が「帰無仮説を棄却できないもの」だらけになるというのは有る意味当然かも。
  • by memex (4261) on 2002年08月15日 23時41分 (#146847) ホームページ
    「クローン牛」には何らかの遺伝子の「異常」があり、そういった牛
    を食べると我々にも何らかの「異常」が起こるとか考えていませんか?

    言うまでも無いことですが、穀物や肉、野菜といったほとんど全ての食品
    (炭酸水とか食塩とかは除く)には当然、その原料となった生物のDNAが
    「非常に多量に」含まれています。

    例えばあなたが朝、納豆定食を食べたとして、納豆には主に納豆菌と
    大豆の、ご飯にはイネの、味噌汁や醤油には材料であるイネや大豆と
    麹菌の、また卵にはニワトリの、海苔には海草の、たくあんには大根の
    DNAがすべて含まれています(お茶を飲めば茶ノ木のDNAも含まれますね)。

    普通にこれらを食べれば、多分1g程度のDNAはあなたの体内に栄養分
    として摂取されたことでしょう。

    我々人類は現在に至るまでこれらのDNAに含まれる遺伝子情報を全て理解
    した上で食べているわけではありませんが、経験的に食用になるものと
    そうでないものは知識として知っているわけです。

    しかし食品の話からDNAの話に移ると、豚肉を食べたからといって人間が
    豚に変わるなど考えもしない人でさえ、豚から取り出したDNAを人間が
    食べると豚になってしまうのではないかと心配するような事例を見聞
    するのに事欠きません。

    食品に含まれるDNAの持つ遺伝子にどんな害のあるものがあるのか、
    それともないのか、これまで証明された食品など何一つ無いにもか
    かわらず、こと遺伝子組換え食品やクローン動物になると「完全な証明」
    を求めようとするのは、どこかバランスを欠いている印象をぬぐえません。

    食物栄養としてのDNAと、病原体に含まれる遺伝情報の担体としてのDNAと、
    有毒な食品に含まれる有毒成分の話(例えばBSEのプリオン)、外部から
    導入した遺伝子が作り出す成分の安全性の問題がごたまぜになり、
    毎度毎度このような混乱の原因となるのでしょうか。

    誤解と知識不足が無原則に増幅されていくのは、滑稽を通り越して
    空恐ろしく感じられます。
    --
    Eureka !
    • >こと遺伝子組換え食品やクローン動物になると「完全な証明」を求めようとするのは、どこかバランスを欠いている印象をぬぐえません。

      長きにわたる人類の歴史において集積された「経験的に食用になるものとそうでないもの」の知識と比較する訳ですから、保守的になること自体は正当ではないかと思われます。

      まあ、クローン牛には騒ぐのに食品添加物は平気という方々も多いようですから、滑稽に思われるのも当然でしょうが。
      親コメント
    • やはり、「クローン牛」には何らかの遺伝子の「異常」があり、そう
      いった牛を食べると我々にも何らかの「異常」が起こるとか考えている
      わけですか? → ACの方。

      高校程度の生物学の知識があればわかることですが、「変異遺伝子」に
      せよ、正常な遺伝子にせよ、遺伝子の担体であるDNAからタンパクが作ら
      れるためには、まず核に存在する転写装置によりDNAからタンパクの
      設計図とも言うべきmRNAが合成され、それが核から細胞質に移動して
      次に細胞質の翻訳装置によりアミノ酸の配列に変換されてタンパクと
      して合成される必要があります(ここでは何が「正常」で、何が
      「異常」なのかという議論はさておく)。

      細胞の外部から取り込まれたDNAからタンパクが合成されるためには、
      核にそのDNAが運ばれる必要があるわけですが、細胞膜は一般に分子量
      の小さなものしか通過させないため、DNAのような高分子量のものは
      必然的に通過できないことになります。

      よしんば通過できたとしても、今度は核膜という障壁が待ち構えており、
      たとえこれらの傷害を乗り越えて細胞核までたどり着いたとしても
      転写装置や翻訳装置が正常に作用してタンパクを合成させるための
      各種の遺伝情報は完全に失われており、そこから意味のあるタンパク
      を合成させることは不可能です。

      病原性のウィルスはDNAやRNAを特殊なタンパクでコートすることで
      遺伝子が分解されることなく細胞膜を通過することが出来ますが、
      それすらも細胞内で安定して増殖を維持するための仕組みが無ければ
      単に一つの細胞が死滅するだけのことで、逆にそういった仕組みの
      重要性がうかがわれます。

      これが空論でないことの証として、たとえば豚肉を毎日食べたとして、
      豚肉に含まれるブタDNAが大量に摂取されてもしそこからブタ由来の
      タンパクが合成されるとしたら、我々の免疫系がそれを異物として
      認識して排除するようになる、すなわちアレルギー反応が起きることに
      なるわけですが、寡聞にしてそういった例は聞いたことがありません。

      誤解の無いように付け加えておきますが、蕎麦などに対する食物アレ
      ルギーは十分に消化できなかった成分(タンパクや多糖など)が消化管
      から血液中に入り込んで引き起こされるもので、取り込んだDNAが
      機能した結果でないことは医学的な常識といえるでしょう。

      本当に重要なのは新しく組み込まれた遺伝子から合成されるものが
      安全であるのかどうかという点ですが、クローン牛に関してはそも
      そも外部から遺伝子は導入していないので、心配する理由が私には
      どうにも理解できないのです。
      --
      Eureka !
      親コメント
      • 別に私はクローン牛自体の遺伝子がいわゆる「突然変異」を生じた結果、
        正常であれば作られるはずの無いタンパクなどが作られ、それが人間に
        悪影響を及ぼす可能性が無いとは思っていませんよ。

        むしろこれはこれからの検証で果たして異常があるのかどうかを
        きちんと検証するべき課題であろうと思います。

        ところで突然変異と見なされるものにはゲノムの組換えや塩基配列
        の置換、塩基の修飾などいくつかのタイプがありますが、これらは
        クローンでない普通のウシでもある一定の確率で発生している現象
        です。

        「どんな突然変異が潜んでいるのかわからないから不安」という
        気持ちもわからないことはないですが、ではだからといって、普段
        口にしている牛肉(に限らず他の食品全般)すべてについて自然に
        発生している突然変異の内容を完全に検査してから食べているわけ
        ではありませんよね?

        この点、極端な考え方かもしれませんが、地球上でウシを食べる人
        の数 × 食べられたウシの数 × 日数だけの人体実験が日常的に
        行われていると考えることも可能でしょう(そういった検査の結果
        判明したのがBSEのプリオンですね)。

        突然変異自体は(あなたや私でも)どんな生物でも一定の確率で必ず
        起こっていることです。
        クローンウシの遺伝子でなんらかの変異を見つけたとして、それが
        自然発生の頻度とどの程度異なるのかは現在検証されていることで
        しょう。

        テロメアの短縮や塩基修飾の解除による発現様式の変化も問題です
        が、人工受精にせよ、自然交配にせよ、受精の際には両親の遺伝子
        の大規模な組換えが起こりますし、その結果どのような新しい変異
        が生じているのかは誰も知らないわけですが、なぜかこの点は常に
        見落とされているようで、議論としては片手落ちの感が否めません。
        --
        Eureka !
        親コメント
  • クローン羊作ってたトコが、ほとんどのクローンに
    遺伝子異常が見られるって言ってたはずなのだが。

    このへんもきちんと検討した上で言ってるのかな。

    # 多少の奇形があっても殺して喰っちまえば問題にならん…とか?
    • 牛の健康と牛肉の安全性は必ずしも結びつきませんから。
      (霜降り牛の不健康さと不自然さといったら!)

      現在の基準では危険な化学物質があるかどうかでしか安全性を判断
      できないので安全宣言(というか、非危険宣言)がでるのも当然か
      と。
      おそらく目に見えるほどの奇形牛はさすがに市場にはでないでしょ
      うし、クローンかそうでないかを判定する方法もない現在、正に
      >多少の奇形があっても殺して喰っちまえば問題にならん
      じゃないでしょうか。

      奇形があろうと病気だろうと、コントロールできる範囲の危険性で
      あれば美味しければ食べ、不味ければ食べないのが人間の自然な
      行動で、美味しければクローン牛だって受け入れられるんじゃない
      ですかね。
      逆に口蹄疫は牛肉が不味くなるというだけの理由で大量に牛を殺し
      たりしていますね。

      クローン人間はそれが人間であるからこそ倫理的に問題になります
      が、家畜のレベルではもうしょうがない、と思います。
      それでも嫌悪する人にはそれを禁止する運動は詮無きことなので
      自分が口にする食肉がクローンかどうかを追跡できるようにする
      方に向いたらどうかと。
      --
      kaho
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2002年08月15日 16時38分 (#146614)
        > 逆に口蹄疫は牛肉が不味くなるというだけの理由で大量に牛を殺し
        > たりしていますね。

        オフトピですが。

         口蹄疫が 1頭でも発見されると検査の結果陽性のモノが即座に処分されるのは,口蹄疫の伝播力があまりにも強烈で防ぎようがないから,ってのが最大の理由です。

        #  個人的には未知の危険性を全く払拭できない現段階で,よくぞまぁ
        # 安全宣言なんぞ出したモンだと,その無神経さに呆れていますが。

        親コメント
        • プレスリリースの方は読みましたか?
          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2002年08月16日 1時45分 (#146960)
            あう,完全に勘違いされる書き方しちゃいました,謝罪。

             プレスリリースは目を通してます,で,ああ言った資料や発表でもって
            勝手に「事実上の安全宣言」を出した報道側(読売)の無神経さに呆れる,
            という意味で書いたのです(汗
            (毎日新聞ではそういう書き方をしてませんでしたけど。)

             しかし,あのプレスリリースの内容だけで食用に適すると判断できないことも事実だと思います。
             畜産分野における体細胞クローン技術に期待するものは「優秀な個体の維持」のハズであり,であれば食品用途として利用可能となれば「元個体→体細胞クローン個体生成」よりも,むしろ「体細胞クローン個体→体細胞クローン個体生成」という機会の方が圧倒的に多くなるだろうと容易に予想がつきます。
             このとき,「クローン個体→クローン個体生成」が継代された場合の,生成されたクローン個体そのものへの影響はまだ全くの未知のはずです。

             結論を急ぎすぎて,こういった生産過程での継代個体への影響をちょっと軽視しすぎてはいないか ?,という危惧を抱いているのは私だけでしょうか ?

            親コメント
            • > プレスリリースは目を通してます,で,ああ言った資料や発表でもって
              >勝手に「事実上の安全宣言」を出した報道側(読売)の無神経さに呆れる,
              >という意味で書いたのです

              あ、そういう意味でしたか。ならば完全に同意。
              他にも安全宣言を出たことにして、官僚批判を展開してる投稿が多いので、同等の論旨かと思ってしまいました。ごめんなさい。
              親コメント
    • by high (3216) on 2002年08月15日 16時45分 (#146617) 日記
      受精卵分割クローン(厳密に言うと初期胚分割クローンというべきという人もいます)とドリーなどクローン(核移植クローンと言えばいいのかな)とは違うことを言わないとミスリードですよ.テロメアとか異常が見つかってるクローンってのは核移植クローン.

      受精卵分割クローンは卵割(受精卵の初期細胞分裂)で4細胞とか8細胞とかに分裂した受精卵(すでに卵ではないので厳密には初期胚)をバラバラにして育てたもので,一卵性双生児と同じものです.バラバラにした細胞一つ一つが受精卵と同じようにまた分裂して普通の子供ができる.
      優秀な雄と雌の個体を掛け合わせた仔牛が一度にたくさんできる,といううれしいことがある一方,危険なことはないと言っていい.だって一卵性双生児と同じで普通に自然界にある現象だから(無理矢理初期胚をバラバラにするところを除く).
      核移植クローンは,移植先細胞と移植核との不整合とか,成体からとってくる核内遺伝子の状態が,受精卵のものとは異なることによる異常とかがあると言われているのは事実ですが.
      クローンは全て危険とか言ってると果物とか食べれませんよ.果樹は挿し木等によるクローンがほとんど.農水省も「挿し木等のクローンは安全です」宣言すればいいのに.
      親コメント
  • クローン牛を食べた当人に(直ぐには)問題が起き無かったとしても、
    長い目で見た場合の影響って言うのが心配です。

    子供の代、孫の代なんかで突然影響が出たりはしないんですかねぇ・・・。
    • んじゃ、とりあえず農水省の官僚の方々に毎日夕食にクローン牛を召し上がっていただいて、子の代で問題が出なければOKという事にしておきましょう。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2002年08月15日 15時39分 (#146579)
      そういうケチの付け方をしても
      別にクローンじゃなくても他の食い物でも一緒。
      品種改良という名の遺伝子操作で作られた動植物を喰っている現状ではね。
      親コメント
      • by high (3216) on 2002年08月15日 17時03分 (#146626) 日記
        > 別にクローンじゃなくても他の食い物でも一緒。
        > 品種改良という名の遺伝子操作で作られた動植物を喰っている現状ではね。

        そう.従来育種だって自然界にないものを作りだしているし,交配だって遺伝子操作と呼んでも構わない.
        望ましい性質(=遺伝子)を持つものを選び出してるんだから.
        ジャガイモとかウメとか毒があるものは結構あるし,
        大量に食べたら害があるものは以外と多い.普通の量で害があるものはさすがに気付くけど.
        親コメント
  • by shigepong (8002) on 2002年08月15日 15時51分 (#146586) 日記
    ちょっと一般的過ぎることを言うようですが

    煙草と肺がんの関係などは、統計的なリスク評価が可能です、
    でも、 いつかなにかまずいことがあるかもしれないというリスク
    は定量的な評価がそもそも不可能ですよね?

    にもかかわらず、ある時点でゴーサインが出されるわけで、
    その瞬間に何が評価され、何が判断されたことになるんでしょうか?
    もしかして具体的内容の無いあいまいなリスク(無内容リスク)が、無理やり定量的に評価されちゃっていて、
    それをメリットが上回っているんでしょうか?

    保険屋ならどういう計算をするんだろ?

    • by Quo Vadis (10810) on 2002年08月15日 15時54分 (#146588)
      >保険屋ならどういう計算をするんだろ?

      もちろん、意味のありそうな統計データが溜まるまで待つでしょう。
      親コメント
      • いつか他になにかまずいことがおこるかもしれないリスクは、
        • 最初っからあり
        • 時とともに少しずつ減りつづけるが
        • いつまでも消えることはありえない
        という一見示量的なものですが、対象がいつまでたっても「その他」というあいまいなものである以上、「意味のある統計データが十分に溜まる」ことがありえるとは思えません。

        こういうのは多分、 合理的な判断など原理的に存在しえない状況であり、 確率すら計算できないギャンブルです。
        ならば例えば、役人は、消費者は、 どう判断すべきなんでしょう?
        実際、リスク評価とそれに基づく判断自体は行なわれているわけなので。

        親コメント
        • by Quo Vadis (10810) on 2002年08月15日 17時13分 (#146638)
          >対象がいつまでたっても「その他」というあいまいなものである以上、「意味のある統計データが十分に溜まる」ことがありえるとは思えません。

          その通りですね。
          # だから「意味のありそうな」と書いたのです。

          >ならば例えば、役人は、消費者は、どう判断すべきなんでしょう?
          >実際、リスク評価とそれに基づく判断自体は行なわれているわけなので。

          安全である/ないと判断することは不可能、と判断すべきなんでは?
          親コメント
          • 意味のありそうなデータが十分に

            うーん、やはり合理的判断に十分なだけのデータが揃うということ
            自体がありえなさそう。

            > 安全である/ないと判断することは不可能、と判断すべきなんでは?

            そう。したがって、合理的には判断不能なのですが、でも事実上、判断は下すじゃないですか?
            役人は安全宣言などぼーんと出すし、
            消費者はそれを信じたり信じなかったりしながら牛を食うとか食わないとか判断するわけですし、
            そこには結果としてリスク評価が入ってるわけです。
            これは非合理的ながら結構定量的なリスク評価であって、メリット評価との間で比較が行なわれている・・・のではないか?と。
            親コメント
            • by Quo Vadis (10810) on 2002年08月15日 18時18分 (#146663)
              # 自分の表現力のなさを嘆きつつ

              >うーん、やはり合理的判断に十分なだけのデータが揃うということ
              >自体がありえなさそう。

              「これだけのデータ量なら意味がありそうだ、と保険屋さんが自分勝手に判断したとき」と読み替えてください。すみません。
              要するに、保険屋さんは、最終的には自分の気の向いたところで数字を決めちゃうだけだろう、という皮肉だったのです。
              つまり、客観的に合理的判断を下せるだけのデータが揃うとに違いない、いうことは前提に置いていません。

              >これは非合理的ながら結構定量的なリスク評価であって、メリット評価との間で比較が行なわれている・・・のではないか?と。

              「定量的でないリスク評価を行っている」というのが私の考えです。
              # 言葉の定義に対する理解に問題が発生している可能性は否定しませんが。
              親コメント
  • To:農林水産大臣閣下 (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2002年08月15日 16時24分 (#146603)
    >「一般の牛とほとんど変わらず」ってちょっとは違うのか?!

    その「一般の牛」の方は大丈夫?牛ではなく、作ってる方の不安とか全部解消することは終えましたっけ?
  • 不安 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2002年08月15日 16時46分 (#146618)
    なんかの潜在的な遺伝的欠陥で同じ遺伝子を持つ
    クローン牛が一遍に全滅するとかそういう危険は
    あるんじゃないのかしら,こういうの.

    #PCの世界では同じOSのPCが(以下略)
    • by SteppingWind (2654) on 2002年08月15日 17時11分 (#146635)

      クローンに限らず野生動物でも, 例えばチータ等は遺伝的多様性が極端に小さくなってきているため, かなりやばい状態だそうです.

      親コメント
      • Re:不安 (スコア:2, 参考になる)

        野生動物の多様性の減少は単純に個体数が減少したためなので
        クローンの話とは関係ありませんね。
        希少種が絶滅するときはある一定以下に個体数が減少すると劣性遺伝の
        病気が発症する確率が高まって急激に絶滅すると言われています。

        元発言は同じ遺伝的形質のものは同一の環境(変化)で突然死滅したり
        するのでは、という不安について述べたものでしょう。

        ただ、クローンよりももっと極端なのは農作物で、同じ遺伝的形質を
        もったものが既に極端にdominantになっているから、環境が変化したら
        あっという間に絶滅(とまでは行かなくても収量の極端な低下)するこ
        とはあってもおかしくないかもしれません。(そういう意味では遺伝的
        多様性の観点からは農業こそが最大の生態系破壊だと思ってます)
        昔は天候の変化に供えるために水田に何種類も稲を植えたりしたのですが
        市場経済の下で効率を追求しているうちに更にそういったリスクが高まっ
        てしまったようですね。

        ということで、市場経済と農業とを我々が選択してしまった結果、ある日
        突然食べるものがなくなるというリスクは既にあって、クローンがどう
        とか言っても既に遅いかと。
        --
        kaho
        親コメント
        • Re:不安 (スコア:2, 参考になる)

          by m(__)m (7731) on 2002年08月15日 18時37分 (#146670) ホームページ 日記
          農業が生態系破壊というなら、「生態系」の定義に問題があります。

          農業は、ある種の生態系を人工的に作り出すことです。
          農地には農地の生態系があり、人の手に依存した生物相が存在します。
          そのほかにも、今、人の手が離れたら消滅する、人の手に依存した
          「生態系」が多いのが現実です。
          あのチェルノブイリ4号炉跡にも、強放射線のもと、ランソウからなる
          生態系が存在すると聞きます。

          「人の手が触れないものを生態系と呼ぶ」というのがkahoさんの定義
          でしたら、平行線にしかなりえないので、以後の発言は控えますが…。

          また、メジャーな作物の病害抵抗性というのはなかなか研究が進んで
          いて面白いですよ。
          たとえば、同じナスでも、東北地方では○○病抵抗性品種の苗がよく
          売れて、東海地方では××抵抗性品種がよく売れる、なんていうことに
          なっています。

          農産物の病害のアウトブレークが、いずれあるかもしれない、という
          ことには同意しますが、「品種の多様性」というのは、現在でも決して
          少なくなっているわけではなく、遺伝的形質はむしろ多様化しつつあります。

          たとえば、1993年の「平成の米騒動」の事件はありましたが、それに
          対して、いもち病に弱いコシヒカリに、いもち病抵抗性を持つ株を
          作り出すといった研究 [niigata.jp]もあったりして、今後その傾向は
          強まっていくのではないかと思われます。

          そのため、昔アイルランドでジャガイモが不作になって100万人が餓死
          したジャガイモ不作 [tuat.ac.jp]のようなことは起きにくくなっていると
          思います。

          ただ、これからリスクが上昇していく可能性はもちろんありますから、
          それには目を光らせておく必要はありますね。

          農学は奥が深いです。果てしなく…。

          以後余談。

          平成の米騒動事件を踏まえ、平成7年に新食糧法が制定され、150万トンの
          備蓄米が準備されています。
          たくわえくん [maff.go.jp]を食べましょう。

          長文失礼致しました。
          親コメント
          • > 「人の手が触れないものを生態系と呼ぶ」というのがkahoさんの定義
            > でしたら、平行線にしかなりえないので、以後の発言は控えますが…。

            いえ、そうではなくて、元発言にあるように「遺伝的多様性の観点から」
            みた生態系破壊、つまり多様性の人工的で圧倒的な喪失という意味です。

            ジャガイモ不作のうようなリスクが一見低くなっているように見えるのは
            流通システムが発達してどこかで飢饉がおきても地球上の他の場所から
            持ってこれるからであって、多様性が増えたことによる恩恵というのは
            ほとんどないと思っています。

            > また、メジャーな作物の病害抵抗性というのはなかなか研究が進んで
            > いて面白いですよ。

            学術的な興味としては全く同意します。
            ただ「○○病に強い」苗がある地方で売れるというのは、ある種の遺伝
            形質を持ったものが、これまた人工的な手段によって拡散するわけで、
            遺伝子プールで見ればやはり単一形質が異常ににdominantになっていく
            ことにかわりありません。

            補足しておきますと、私は何が何でも生態系を守れ、それには農業が害
            毒であるなどと言っているのではなくて、生態系を守る、というのは
            純粋化しすぎると社会自体を否定する滑稽な運動になるよ、と思っている
            だけです。あるいは農業が自然で工業が人工だというような単純な二分法
            は誤りだと思っているだけで。
            もちろん農学を志している人たちの努力を否定するものでは全くありま
            せんので誤解なきようお願いします。
            --
            kaho
            親コメント
            • by m(__)m (7731) on 2002年08月15日 19時50分 (#146710) ホームページ 日記
              > つまり多様性の人工的で圧倒的な喪失という意味です。

              人工的かどうかに拘泥すると、泥沼の「自然保護討論」スパイラルに
              落ち込むリスクが非常に高いです。
              刺の草むらに素手を突っ込むのはイヤなので、以下を最後っ屁にして
              引っ込むことにします。

              また私は、流通システムの話に入ると話が拡散するので、敢えて触れ
              ないように話しましたが、kahoさんがどこかで流通の話を読み取って
              しまっていたら、私の書き方が悪かったのですね。すみません。

              > これまた人工的な手段によって拡散するわけで、
              > 遺伝子プールで見ればやはり単一形質が異常ににdominantになっていく
              > ことにかわりありません。

              それは、何と比べてでしょうか。
              農業開闢以前と比較したならば、たしかにそうでしょうね。

              誤解を恐れずに突き詰めていけば、
              「環境」の定義に、人間を入れるか入れないか。
              それに尽きると思います。

              私は、人間を想定しないのなら、環境の定義に意味は存在しないと
              思っています。

              以上、失礼致しました。
              親コメント
        • ソメイヨシノに致死性のウィルスが蔓延したら
          日本の春は随分さびしくなるだろうな~


          などと思ってしまひました..
          親コメント
typodupeerror

ソースを見ろ -- ある4桁UID

読み込み中...