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3716 story

Linuxと特許をどう考えるか 30

ストーリー by wakatono
避けて通れない問題 部門より

*'-')v 曰く、 "本家より: Linux VMの将来的な開発を妨げるようなソフトウェア特許をめぐる議論がLinux Weekly News誌上で行われています。Alan CoxはSGIに関する特許に言及しているし、Daniel PhillipsはLinuxに及ぼす特許を指摘している。Linus Torvaldsは奮っていて、特許なんて無いものと考えている。カーネルの開発者が訴えられる日が来ることになるのでしょうか。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by tt (2867) on 2002年08月24日 19時25分 (#152271) 日記
    日記 [srad.jp]にも書いてますが、フリーソフトのレベルで特許を完全に避けようと思っても、実質的に不可能だと思います。無理なものを無理にやるぐらいなら、あきらめてLinusのように「特許なんてしらねー」という態度を取るのがいいと私は考えています。

    余程がんばって特許公告とかを検索しまくるか、特許事務所や弁理士さんに大枚はたいて調べてもらうかしても、それでも依然問題は完全になくなるとは言い切れません。余りにも範囲の広い特許やあいまいな特許があったりした場合、「俺はこう考えるから問題ない!」と思っていても、権利所有者はそうは思わず、訴えてくることもあります(まあ突然訴えられることは普通はなく、まずは警告が先だと聞きますが)。

    フリーソフト製作者はまず裁判などを起こされてしまったらひとたまりもありません。おそらく裁判の印紙代さえ出せないでしょう。となると、余程製作者がタフでなければ、「警告食らっちゃったんで残念だけど開発辞めるね」となるでしょう。

    Linuxぐらい一般的で大規模なプロジェクトなら、あちこちの団体に協力を得たり出来ますが、おそらくその辺りにある、はいて捨てるほどたくさんある、小さいけれど役に立つソフトたちはそうは行かないと思います。

    残念ながら、たとえばGPLなコードがプロプラエタリーなソフトに盗まれたり、また逆にGPLソフトに特許問題が発生したりした場合など、法律の関係する部分に関してフリーソフトの現状は非常に悲観的だとしか思えません。

    # おっとこりゃ愚痴寸前だな。

    --
    -- Takehiro TOMINAGA // may the source be with you!
  • by Anonymous Coward on 2002年08月25日 0時03分 (#152404)
    現在一番恐いのは一般的に使用が広がってから特許を主張することです。C Magazineで奥村晴彦氏が「JPEG特許を考える」一文を書いていられますが、Linux 自体も他人事ではないかもしれません。以前あったように(詳細および最終結果は確かめていませんが)任天堂のテレビゲームが、音声に同期して画面が変わるという特許に抵触するとしたケースや、ミノルタがオートフォーカスカメラで負けたように、言いがかりのような件でも(アメリカの持っている特許は日本が侵犯した場合は例外なく)アメリカが勝訴しています。 一番心配なのは、インターネット上で成熟した技術の権利を誰が持つかです。Linux, Perl, Rubyの権利を開発者が主張したら誰も覆せないでしょう。 ただ、特許を覆す唯一の方法があります。それはその技術が既知であるということす。奥村晴彦氏が主張するようにJPEGのアイデアがその時点で知られているアイデアなら特許は成立しません(現在そういう時報を探しています。連絡して下さい)。 idea.orgみたいなサイトを作って、1+1は 1x1と同じだよみたいな情報を集めるサイトを作ったらどうでしょう。下らない情報でも数打ちゃ当たる。特許料は入らないが、すごいアイデアをゲットできるかも。
    • すばらしいアイデアが浮かんだなら
      特許を取るべきです。
      そうしなければ、自分の権利を守ることが出来ません。

      アメリカの特許庁(っていうの?)は
      十分 idea.org として機能していると思います。
      そして idea.org と同じような問題を抱えていますね。
      • すばらしいアイデアが浮かんだなら
        特許を取るべきです。
        そうしなければ、自分の権利を守ることが出来ません。
        「自分の権利を守る」というのが、「アイデアを無断で使われないようにする」という意味なら、たしかにそうでしょう。特許を取るコストに見合うような素晴らしいアイデアが浮かんで、それを元手に稼ぎたい(あるいはそれを元手に他の特許の使用権がほしい)なら、特許を取得するべきでしょう。

        でも、 #152404 [srad.jp] で書かれている idea.org というのは、特許とは目的が違うと思います。自分のアイデアを他の人が無断で使ってもいいから、とにかく自分が使うのを邪魔しないでほしいときに、特許よりも手軽に「技術を公知にしてしまう」という方法で、誰にも特許を取らせないようにできるという話でしょう。

        世界中で公知だったらどの国でも特許は取れないですよね、きっと。インターネットで公開したからといって「世界中」で公知になるか、という問題はありますが。
        1+1 と 1x1 は同じなのですか?
        ぼくも気になりました。 :)
        --
        鵜呑みにしてみる?
        親コメント
        • by happy (8310) on 2002年08月26日 16時33分 (#153278)
          ちょっとしたアルゴリズムを手軽に公開でき、更にその組み合わせも手軽に公開できるサイト、あると便利ですね。 フリーソフトを公開するほどの暇はない時でも、ちょっとは貢献できるチャンスがあるかも。

          ・・・後でうまく検索できるような、それでいてお手軽な分類&入力方法が必要だと思うけれども。

          個人的に考えたことのあるのは、アルゴリズムって既に知らないとこで使われている可能性が高いんじゃないかと。 例えばランレングス圧縮のアイデアに近いものは、どっかの忘れ去られた古いソフトで実装されていたかもしれない。 過去にフリーとして公開されたソース、権利の切れたソースを元にして、一般的なアルゴリズムが以前に公開されていたと証明するボランティア活動はどうか?と。

          作成したソフトに偶然含まれてしまう小さなアルゴリズムならば、過去に交際されているものにも含まれていたのでは?という発想で。

          アルゴリズム・ビジネス特許共に、本質的で代替がきかないもの(抽象的表現失礼)を、しかもサブマリンで登録できる状況はストレスが・・・

          idea.org がこれからの活動とすれば、これは過去の資産をうまく活用するというか。
          親コメント
        • >> 1+1 と 1x1 は同じなのですか?
          > ぼくも気になりました。 :)

          AかけるBが「AをB回足し合わせる」ならOKだよね?
      • 特許をとるのが無料ないしもっと安価でその後の処理も楽だったら
        その通りなんだろうけど、実際はそうそう思い付きを全部特許になぞしてられないと思うんだがのぅ
        • それは、ただ単にそのアイデアが特許の申請や維持にまつわる費用に見合うだけの価値がない、ということでは?元のコメントにある「すばらしいアイデアが浮かんだなら」の「すばらしい」という部分を見落としている、もしくは軽視していると思います。
          • すばらしくない特許が多すぎるのが問題なのでは?

            矮小な特許がいたるところに沈んでいて、プロジェクトが成功すると何処からともなく関連(すると主張する)特許が涌いてくる。 そんな現状はテクノロジーの進歩を云々するまでもなく、情けないとは思いませんか?

            親コメント
    • >現在そういう時報を探しています。連絡して下さい

      どこに連絡すりゃいいの?
  • by tix (7637) on 2002年08月25日 12時47分 (#152670) ホームページ
    カーネルの開発者が訴えられる日が来ることになるのでしょうか。
    べつに Linux に限った話ではありませんが、誰かにとって「Linux 開発者を訴えるメリット>訴えるデメリット」となったら訴えられるでしょう。

    Linux の開発者が特許裁判のせいで開発をやめたり遅らせたりしたら困る企業は、訴えないでしょう。

    Linux 開発陣が余裕で特許のライセンス料を支払ってくれそうなら、企業も気軽に裁判を起こすかもしれませんが、1個裁判を起こしただけで「Linux の開発が滞る」「訴えた自分たちの評判が落ちる」などの問題が起こりうるなら、企業は慎重になると思います。

    // ゲーム理論で、選択肢が少ないプレーヤのほうが強いことがあるという話が出てきますが、それに似ていると思います。

    根本的には、 Linux の開発者のしていることがどの程度役に立つと評価されるかにかかっていると思います。まあ当たり前と言えば当たり前?
    --
    鵜呑みにしてみる?
  • 誤訳 (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2002年08月24日 19時17分 (#152265)
    「特許なんて無いものと考えている」て訳はどこから出てきたの?

    「いちいち特許を調べるのは時間の無駄だ。どんな特許があるかなんて知りたくもないし知らない方がいい。知らなければ意図的に侵害したことにはならないし、訴えられてからアルゴリズムを変えればいい」くらいでしょう。
    • by Hebikuzure (489) on 2002年08月24日 19時27分 (#152272) ホームページ 日記
      "I do not look up any patents on _principle_"という部分を「意訳」するとまあそう受け取れないことも無いという気はしますが....。
      その後に続く部分(元コメントで書かれている内容)を省略してそこだけ取り出すと、やっぱりちょっと違うかなあ。
      親コメント
  • 特許は書いたことがあっても、詳しくは理解していない部分があるので、嘘いってるかもしれませんが、OpenSourceだったら徹底的に居直ることは可能じゃないんでしょうか? 特許の権利は「商売上」の権利なので、それが商売になってなければ基本的に侵害にならないはずです。応用(のちの商売)を前提としない研究では特許の侵害になりません。同様に、特許を使ったプログラムの開発自体を禁止することはできません。だから、作る方としては「俺は商売してないぞ」といえば、がんがん作ってかまわないはずです。 問題は、「あんたが作って配ったソースをみんなが使うせいで、俺の商売をじゃましてる」と主張された場合ですね。どっか特許条約に入ってない国(あるんか?笑)にFTPサイトおくとか。。 #RedHatとかディストリビュータはさけようがないか。。
    --
    -- kleenex
    • by 5884 (4404) on 2002年08月26日 19時17分 (#153385)
      残念ながら,日本の特許法 [houko.com]は商用利用のみを前提としていません。
      特許は属地主義を取っていて,国によって基準が違うためほかの国では若干異なりますが,原則として独占的使用権を保障します。独占的使用権を保護する代わりに技術を公開することを義務付け産業の振興を図るというのが特許の理念です。
      なお,以前は共産圏は特許は資本主義の産物として認めていませんでしたが,現在では共産圏自体が少なくなっている上に資本主義化が進んでいるので特許を認めない国はほとんどないと思います。仮にその国で特許フリーなものを作っても,特許のある国で使用する際にはやはり問題となります。
      親コメント
    • ある人が尽力して新しいアイデアに基づいた特許を取得しました。
      彼らはその特許を用いた製品を世に出し、独占的な利益を得ようと
      しました。ところがライセンスを受けずにこの特許を使用する製品が
      第三者から無償で世の中に広められ始めました。

      >商売になってなければ基本的に侵害にならない
      と言うことは、無償で配布する側の言い訳に過ぎません。無償と有償、
      同じ特許要素が含まれるならどちらが広まるでしょうか。

      日本の特許には"
  • by Anonymous Coward on 2002年08月25日 13時40分 (#152698)
    作者不明、ディストリビュータ不明の謎のソースコードの集大成が、フリーなホームページに乗っかってる。
    多分、これはAT互換機上で動作するUNIX互換OSのようである。
    プロバイダが削除しても削除しても、次から次へと増殖をしているので、誰もそれを止めることができない。

    これなら、誰も訴えられない。
    • by gedo (7079) on 2002年08月25日 16時03分 (#152752) 日記
      ついでにP2Pでもばら撒くとか?

      そういえば、Vmagに掲載されていたコラムに考えさせられる言葉がありました。

      特許制度や著作権制度というものは、発明家や芸術家の動機付けや、生活の保障といったことを、現行の社会制度である資本主義に実装したものに過ぎない。
      クズ特許の山や、イチャモン特許紛争、会計監査不正を見ると、資本主義も、競争の否定で技術開発が停滞した未に経済も停滞して崩壊した、社会主義の二の轍を踏もうとしているのかもしれません。

      よくここで、特許や著作権の制度を見直せという意見をよく見ますが、見直すべきは、その基盤になっている資本主義かもしれません。

      #だからといって社会主義が良いといっているわけではないです。
      #資本主義や社会主義に代わる新しいイデオロギーが必要な時期に差し掛かったということです。
      親コメント
      • by Joga (8113) on 2002年08月26日 10時41分 (#153123)
        > よくここで、特許や著作権の制度を見直せという意見をよく見ますが、
        > 見直すべきは、その基盤になっている資本主義かもしれません。

        資本主義って、「これからは資本主義の社会を!」という運動から起こった訳ではなくて、
        近代以降、社会制度をこねくり回していったら現在の「資本主義」というものになったんとちゃう?
        何言いたいのかってーと、「イデオロギー」が必要なんじゃなくて、必要なのは変革なんだ、ってこと。
        「イデオロギー」なんて後から学者が定義すればいいだけだ。

        特許や著作権の制度を見直せという意見は(一部ではあるが)社会制度を見直せ、という意見。
        いろんな社会制度の見直しの積み重ねが社会の変革となるのであって、
        イデオロギー先行で社会の変革を進めようとするのは間違いだと思う。
        親コメント
      • フランシス・フクヤマへの反論キボン

        そもそも「新しいイデオロギーが必要になった」という言葉がウサン臭く聞こえる時代は、そういうものが必要にされていないってことではないかね。第三の道みたいな中道ならともかく、革命的なものは誰も欲してないよ。

        • by G7 (3009) on 2002年08月26日 3時24分 (#153024)
          >そもそも「新しいイデオロギーが必要になった」という言葉がウサン臭く聞こえる時代は、そういうものが必要にされていな
          >いってことではないかね。第三の道みたいな中道ならともかく、革命的なものは誰も欲してないよ。

          「時代」に耳は無いわけでして、そう聞いている人(自分)がそこに居るというだけかと。
          「時代」や「誰も」という言葉であっさり全てを括ることもまた逆に困難である今は、
          少なくともそういう全体主義;-Pからは遠いのではないかな。

          まあ、ぼーっとしてると誰かに騙されて、多様性だと思い込んでいるものが
          実は狭い箱庭の中の大同小異のものでしかなかった、という
          何時の間にか全体主義(か?)に填められるってパターンも
          無いわけじゃないけどさ、逆にいえば警戒すべきはそれ(くらい)であって。

          のんびりと、1人1イデオロギー、くらいで丁度良いんじゃないかな…
          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2002年08月26日 4時09分 (#153034)
     もしも、これからの人類の進歩に欠かせないキーとなるような基本的で重要な発明を次々に特許化して自分の権利とした上で、誰にも使わせず、自分でも事業化せずに塩漬けしたとしたら、世界はこれに対してどう対処するのでしょうかね?
    • 特許の有効期限はだいたい出願日から20年くらいですので,それ以降にはフリーになります。また,特許化している時点で特許広報として公開されるのでその公開された技術を元に応用した特許を取得することも可能になります。
      工夫すれば,その特許に抵触しない技術の開発もできるますし,むしろ,特許化もせず公開もせず塩漬けにするというのが人類の進歩という意味では不利益ではないでしょうか。
      親コメント
      •  ちょっと納得いきませんな。

         20年待てば良いと言うのが主張であるとすれば、現代社会で20年も、ある分野の技術進歩が遅れてしまうのをのんきに見過ごして良いとは、とうてい賛成しかねます。

         どうせ迂回できるからいいじゃないかと言うのが主張であるとすれば、それは特許制度を根本から否定していることではないでしょうか。人類の進歩に有意義な開発をするのに、わざわざ「迂回する手間」をかけることを強要する制度は、ムダ以外の何でしょうか。

         「一つの仮定」どころか、ある意味ですでに現実社会において、世界中の「優秀な」人達が、おそ

        • 20年は長すぎるという意見もあり短縮の方向にもあるといわれます。
          しかし,企業として開発したコストを回収するためには独占的使用権を行使して儲ける以外に方法はありません。開発費の回収が見込めなくてどうして企業が開発にお金をかけるでしょうか。開発にお金をかけなくなれば,余計に産業の発展を阻害しそうです。
          誰も作らないのかな?と思ったら,開発してもコストを回収できないという回答でもいいんですか?
          親コメント
    • 世界の対処としては、パリ条約5条A(4)で出願から4年または登録(?)から3年
      で「どうなの?」ってことになるのかも。

      参考 [bitlaw.com] #加盟国出ない場合は。う~ん。よくわかんない。
    •  全ての特許は「買い手がいれば、良識的な価格で売らなければいけない」と言うことを法律で明示するのが良いと思う。
       「良識的な価格」とは、その特許の売り手と買い手の双方が納得できる価格としよう。ある製品が利益に結び付いたときに、その利益の理由として、良い発明だったことも確かにあるだろうが、それ以外に製造技術やマーケティングや様々の理由が含まれていることを忘れてもらっては困る。常識で考えて、発明への報酬は、利益の一部以上のものであるはずがない。
       もう少し突っ込んで考えるなら、一般にある製品は、何十何百と言う要素技
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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家

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