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技術者・研究者の処遇向上を訴える白書 330

ストーリー by yoosee
技術立国じゃなかったの? 部門より

saitoh 曰く、 "asahi.comに 小柴さん、田中さんに続く人材育成に焦点 科学技術白書 という記事が掲載されていた。その内容は

白書によると、専門技能や知識が必要な職種の賃金を日米で比べると、米国では技術職は一般職の1.65倍、研究職は2.13倍なのに、日本では技術職が1.11倍、研究職が1.18倍と、一般職との差がほとんどない。
・・・・優秀な人材を科学技術の世界にひきつけることが必要としている。
というもの。 科学技術白書は文部科学省のWWWサイトに掲載されているが、平成15年度版はまだ掲載されていない。 平成14年度版では、大競争時代とか需要にマッチする人材育成 とか、 もっと厳しくむちを振るえ的な内容であったのとは対照的だ。

米国並の実力主義の導入とか任期内に成果が出なければ首といった話が 日本でも広く言われるようになってきたが、研究職・技術職の 給料を上げるという方向の話は全然出てないように思う。 アメリカ並みの厳しさを 導入するのなら、アメリカ並みの報酬も出してくれよぉ、と思う人は 多いのではないだろうか。 それとも、今の処遇で良いから、アメリカ並みに厳しくするのは 止めてほしいという人が多いだろうか?

また、 科学技術白書には 「科学者が広く国民から評価され、尊重される社会を」とあるらしい。 たしかに、それはお願いしたい。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 昭和33年 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2003年06月06日 23時55分 (#330981)
    昭和33年版科学技術白書より [mext.go.jp]
    研究の成果をもたらすためにもっとも重要な要素は人である。
    研究計画が立派にたてられ,十分な研究費が用意されたとしても,
    よき研究者がなければ,研究の成果は得られぬであろう。
    研究者にはそれぞれ優れた科学技術の才能や特殊な技能を要求されるにもかかわらず,
    その待遇はそれにふさわしいものとはいえない。
    その例は多くの研究機関にみられるが,
    とくに国立,公立の試験研究機関,大学および大学付置研究所でいちじるしい。

    したがって研究者の才能を十分に発揮させ得ず,
    一部では優秀な研究者の海外流出という結果を生じている。
    また優れた科学技術の素質を有するものを吸収することが容易でなくなっており,
    この面の改善をはかることがとくに必要であろう。
    45年間進歩なしか…
    • Re:昭和33年 (スコア:2, 興味深い)

      by saitoh (10803) on 2003年06月07日 11時47分 (#331434)
      恩師の教授は在任当時、「昔は国立大学の教授は出張の時には グリーン車に乗れたものだ。いまの出張規程ではエコノミー 切符」といってました。また、いわゆる秘書(本当は 事務官だったり技官だったり)など補助職のポスト減が どんどん進んで、雑用に追われて職務に専念できにくくなっている。 むしろ待遇は45年前より悪かったりして。
      親コメント
  • by komatsut (5039) on 2003年06月06日 23時45分 (#330974) 日記
     人は自分の想像の届く範囲でしか他人を評価できないものです。
    --
    end
    •  そうですね。
       その、想像の届かない人に説明する能力も、技術者・研究者
      に必要なわけで...そういった「説明力」を鍛える教育は
      現在あるんでしょうか?
       今日、クライアントと打ち合わせをしてきたところなんで、
      なんてタイムリーな話題かと...^^;
      --
      -- BoneHead Hiro --
      親コメント
      •  オカミが文芸作品の読解に正誤を要求する国語教育では、価値観の多様性を包容できる人間は育たないでしょう。

         世の中は白と黒だけではなく、抹茶小豆コーヒーゆずサクラもあると気づかないと、説得に対するモチベーションは生まれないもんです。
        --
        end
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年06月06日 23時47分 (#330976)
    無能が経営層にいる状態をなんとかすれ。
  • by Anonymous Coward on 2003年06月07日 0時13分 (#331005)
    国立大は科学技術系の大学院ぐらい学費ゼロにするとか、国の「奨学金」は連帯保証人つきの融資じゃなくて、返済不要なお金にしてやれよ。
    親とケンカしてまで大学院に行った友人なんて、「原則として親が保証人じゃないと不許可」と銀行みたいな事を言われて泣いていたぞ。
    大学院行って日本の研究室を実質支えている人間が、親のカネで遊んでいると思われている現状を国はどう思っているんだ?

    あきれて日本を逃げ出したAC
    • by saitoh (10803) on 2003年06月07日 0時51分 (#331045)
      でもって、大学院を出ても給料は同じ(たいていの会社は 修士の初任給は学士より定期昇給2年分多いだけ)なので、 生涯収入で言うと、大学院で使った分取り返せるかどうか。。。。 実際、「これ以上親のすねをかじれないから」、「親に もう就職して自活しろと言われている」等の理由で大学院 進学を断念する学生は結構います。 最近は景気が悪いので、学費をバイトで稼ぐのも難しい。 バブルの時期は、腕に覚えさえ有ればシステムハウスなどで 週末だけ働いて学費と生活費を稼ぐことも可能だったけど。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2003年06月07日 1時03分 (#331056)
      ついでに言うと、科研費みたいに機械とか物品とかの購入にまわす
      金はドカンと積むくせに、その金を大学院生へ充填するとかそういった
      使い方はさせてくれない。

      大学研究者側もさんざん運動しているので、この状況は変わりつつ
      ある…かも…


      東大医学部で科研費流用
      [mainichi.co.jp]なんてニュースがありますが、
      額はともかくとして、こうでもしないと院生を支えられないってのは
      よ~くわかるんですよ。つーか似たような事はあちこちで行われています。
      親コメント
  • by nabepyu (9623) on 2003年06月07日 0時02分 (#330995)
    SEって単価が安いよな~
    いつまで経っても給料変わらね~
    残業がいっぱいあって、人並みの給料な気がする~
    そのくせ、責任ばっかしあってさ、怒られてばっか。
    割といまどきのカタカナ仕事で技術者? 専門職なのに、給料安い~

    ぶつぶつ
  • by a Coward (5383) on 2003年06月07日 23時06分 (#331876) ホームページ
     技術者もただ社会が改善してくれるのを待っている
    のではなく、自らの会社にある労働組合とかに積極的に
    参加するとか、それが無いのなら仲間を集い労働組合を
    作るとかしなければ、なにも改善されないのではないで
    しょうか。
     そんなのは面倒だとか、技術以外に興味ない、とかいう
    技術者は、経営者にとって「安月給で働いてくれる都合の
    良い人間」以上の評価はありません。
     
  • by geng (4655) on 2003年06月07日 0時05分 (#330998)

    こっちが実入りがいいからと思ってやっているような人がノーベル賞をとれるでも思っているのか?

    子供に円周率さえろくに教えさせないのような国じゃ無理無理

    • by saitoh (10803) on 2003年06月07日 1時01分 (#331054)
      でも、「これじゃ家族を養えない」といって逃げた人の中に もしかしてノーベル賞を取れたかもしれない人がいるかも。
      僕の知人は、僕の給与明細をみて大学の助手になるのを止めて民間 企業に就職することに決めました。
      親コメント
  • by piper (15067) on 2003年06月07日 0時08分 (#331002) 日記
    ドイツのマイスター制度のように
    技能者も優遇してもらいたいです
    科学の進歩にはそれを実現できる技能もついてこないとね

    昔ァーシ山根一眞のメタルカラーに感激したもんでね
    • Re:ついでに (スコア:2, すばらしい洞察)

      by sillywalk (15002) on 2003年06月07日 0時16分 (#331009) ホームページ 日記
      プロジェクトXなんぞが評価されているうちは希望が持てませんね。
      だいいち「上司や会社が評価してくれないから闇研究で成果を出した」
      なんて武勇伝じゃなくて恥だと思うんですが。
      研究開発分野で浪花節が幅を利かせているなんて論外です。
      --
      And now for something completely different...
      親コメント
      • 下っ端が持ち出しで勝手に研究して、しかも成果が出て会社が成長なんて
        経営者にしてみればうはうはなので、そういう需要が続く限り
        あの番組なくならんのでは……
        --
        「それがどうした、おれたちには関係ない」
        親コメント
        • by Shidho (5649) on 2003年06月07日 4時09分 (#331230) 日記
          まあそうかもしれません。

          個人的な趣味の延長上で作ったプログラムが、
          (っていうか、ほんとにちょっとしたスクリプトに過ぎないのだが)
          最近、週100万円程度の収益をもたらすことになったんですが、
          それの改修とか改良とか機能追加に関しては、
          幹部とか営業本部とか、そういうところの事前許可が
          必要になっちゃったりならなかったりしたり云々。

          そんなこと言われたらバグフィックスもそうそう
          気軽にできないっていうか……まあいいか。そういう会社だし。
          親コメント
          • by G7 (3009) on 2003年06月07日 4時27分 (#331234)
            >最近、週100万円程度の収益をもたらすことになったんですが、
            >それの改修とか改良とか機能追加に関しては、
            >幹部とか営業本部とか、そういうところの事前許可が
            >必要になっちゃったりならなかったりしたり云々。
            >
            >そんなこと言われたらバグフィックスもそうそう
            >気軽にできないっていうか……まあいいか。そういう会社だし。

            金額の桁はそこまでいかないささやかなものだけど、
            (でも大マジメに恩恵を計算したらそれくらいになるという試算をしてもおかしくない気もしてきたが)
            なんかこっちもモロにそんな感じです。

            バグフィックスも機能拡張も(場合によっては冒険も)しにくくてたまらなくなりました。
            まあ、「今回は(その時点の安定最新版の)ver hogehogeを使う」ってのを
            ちまちま繰り返してますが。アプリに組み込んだ状態でテストが通れば誤魔化せますから(藁

            UnitTestが「自社のフォーマットに合っていないから」って認められず、
            くそ人力テストが認められるってのは、どうよ?
            わざわざ時間と手間をドブに捨ててるようなもんだ。

            ソフト屋がこんなことをやってる
            (ソフトというものの性質を効果的に使って仕事の効率を上げる、ってことをしてない)
            ようではねえ。紺屋の白袴。
            親コメント
            • Re:ついでに (スコア:2, 興味深い)

              by saitoh (10803) on 2003年06月07日 11時59分 (#331441)
              そうそう。大学でソフトウェア工学をちゃんと教えて送り出しても、 就職先の現場に出ると「理屈をこねるな!」と頭ごなしに 否定されて、竹槍戦法の人海戦術に組み込まれてしまう。 相変わらずスケジュールが遅れると人を増やしてるし。 教えた甲斐がない。
              親コメント
              • Re:ついでに (スコア:2, 参考になる)

                by G7 (3009) on 2003年06月08日 2時19分 (#332015)
                >使えない技術を教えるからです。

                他の人も指摘しているように、それってほげ言語のパラドックス [dreamhost.com]に「陥って」いる恐れがありますので、ゆめゆめご用心を。

                しかも、Lispみたいに高度な話(藁)ならまだしもなんですが、
                ほんとに「こんなの初級中級程度の知識/知恵だろ?」ってものすら
                知らない(知識がない、理解してない、価値をわかってない)人が
                命令をくだす立場であることは、どうも珍しくないようなので。

                #新人教育と称して、バブルソートを得意げに教えてる上司を見たことがあるんでG7。
                #しかも、ソートの勉強はそれで終わりだ、的なニュアンスを新人に押し付けやがった。
                #ソートだけで本が一冊書ける、ということを知らないんだろうな、あの上司は。もうクビになったが(笑)。

                つまり、本当なら「(さほど凄い人でなくても)使える技術」なのに、
                たまたまその上司クンがそれを「使えない」ばっかりに、
                プロジェクトの意思としてその技術を「使えない」と見なしたことになっちゃう、
                という勿体無いお化けを引き起こすリスクが、あるんです。
                かつ、そういう場合に限って、代替(笑)技術のほうは、やたらと非効率だという罠。

                つーわけで、意思決定権を持つ人ほど、技術に明るくあってくれないと、結構困るんですよね。
                あるいは、決定権を持つ人が、うまいこと技術ある下っ端を活用(こき使い(笑))して
                自分の能力を「超えた」判断力を事実上得る、という手も有ります。

                #「自分より有能な男を"使う"能力を持った男、ここに眠る」…カーネギー(だったか)の墓標の言葉だそうですね。ちょっとかっこいいかも。

                >真に使える技術を持っている奴ってのは、学校での教育に頼ってない奴だったり。

                俺も情報系出じゃないんでよく判らないですが、
                むしろ「たまたま(?)学校が、良いことを教える」ことも有ったっておかしくないと思います。

                まあいずれにせよ、DogYearなので(そうでなくてもだが)、自力勉強は卒業後もばりばり必要なのは確かなのですが、
                問題は、上記のような駄目上司は、学校であろうが巷の書籍であろうが、どういう出所のものにせよとにかく、
                自分の「知識/知恵」を更新していない、ってことが結構有るわけで。
                そういう場合、学校での知恵だろうが本の知恵だろうが、その人は拒絶するんだと思われます。

                ありがちな「経験が大事」という言い方は、落とし穴が有ります。「自分の」経験しか信じない、という穴です。
                経験ってのは自分でしか出来ないですが、一方で自分が出来る経験の数はタカが知れてるってのも永遠の真理。
                そして、自分以外の世の中の大勢が経験してること(笑)から、取り残されていく罠。

                経験「しか」信じない奴は、最終的には使えないと思います。
                「未知」をいつも視野に入れていないとねえ。そうしないとライバルの技量すら測れない恐れが有る。
                親コメント
    • Re:ついでに (スコア:2, 興味深い)

      by zeissmania (3689) on 2003年06月07日 0時24分 (#331016)
      ドイツはマイスター制をやめる方向に向かってます。
      当面はなくならないけど、資格取らなくとも職に就けるようになるので、マイスターの資格取るメリットがなくなるみたいです。
      メリットがないから、その内資格取る人がいなくなって、廃止になるでしょう。
      ドイツはマイスター制が弊害になって、電子関係の技術で後れをとったので、それも廃止の理由の一つではないかと思います。
      親コメント
      • by G7 (3009) on 2003年06月07日 4時32分 (#331238)
        あっそうか!
        知らないんだけどもしかして、マイスター制度って、
        「親方」の存在(と活躍(笑))が前提な制度なんでしょうか?
        だとすると、少なくともDogYearな分野には向かないかも。

        よく「アーティストじゃなく職人になれ」と言うが、
        ソフトってむしろ逆にアーティストっぽさを目指すほうが、
        高品質なものが作れると主張する人もいる [dreamhost.com]んでしたね。

        #つまり、技術者を優遇しても、そもそも技術を優遇(その性質を尊重)したことにならない、と。
        親コメント
        • Re:ついでに (スコア:2, 参考になる)

          by zeissmania (3689) on 2003年06月07日 13時10分 (#331490)
          マイスター制は、徒弟制度なんです。なので、親方(マイスター)がいないと始まらないのです。
          マイスターの資格を取りたい人は、近くのマイスターのところに弟子入りして2~3年修行を積んでから国家資格試験を受ける、というような仕組みです。(うろ覚えなんで詳細はGoogleって下さい)
          ということで、
          >DogYearな分野には向かない
          のですよ。
          けど、プログラマーはともかくSEを名乗るのは資格制度にして欲しいと思ったりもするのですけどね。
          親コメント
    • by coco-natade (13903) on 2003年06月08日 17時46分 (#332415)
       数年前の報道番組で見たんですが、時計を修理に出す人が少ない中で某時計メーカーが時計の修理技術を教育していました(今もやっているんだろうか)。
      新製品開発の際にサイズや構造で無理が出たとき、その修理技術者に相談したら、その技術者の指摘したわずかな修正であっさりと解決してしまったという話が、やけに印象に残っています。

       やっぱり「科学者」と「技術屋」は車の両輪でしょう。
      科学に限った話じゃないけど。
      (音楽アルバム制作の「アーティスト」と「エンジニア」をイメージしてしまったが)
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年06月07日 1時12分 (#331068)
    経済産業省、オープンソースに限らず、とにかく技術者・研究者にとって住みやすい世の中にしてほしいよ。下手な事をしてオープンソース業界の人間に嫌がられるよりもオープンソース育成に繋がると思うんだけどなぁ~。
  • #あえて暴言

    優秀な技術者に高いインセンティブを与えるというのは当然で、いますぐとっとと実現すべし。
    その話はそこでおしまい。

    …じゃあ、優秀じゃなきゃ安月給でいいの?

    私はそれには反対…というか、なんか上手く丸め込まれている気がする。技術者の能力で給与格差が大きく開いてもよい、という逃げ道を付けたら、経営者たちはなんだかんだと理由を付けて、彼らの雇用している技術者が「有能ではない」と判断を下すだけでしょう。

    だってね、金融業界の連中や経営職の連中は、あれだけ無能であるにも限らず、高給取りなわけですよ。
    社内での評価の優劣はあるんでしょうが、劣等金融マンだって、中堅技術者より高い金を貰ってるんじゃないのん??

    例えば私の職場では、もしある技術者の仕事がトントン拍子で売れた場合…かなり高い報酬を得られるシステムになっています。何千万とかいうのも、理屈の上では可能。
    でも、実際には、そんな仕事はほとんど振ってこないし、実現もできない。現実には、せいぜい数万円のボーナスが手に入れば御の字で、しかも個人じゃなくてグループでそれだから、飲み会の一つもやれば消えちゃいます。

    その一方で、もっと卑近な問題であるボーナスの査定。我々の属す職群は社内でも最低ランクです。
    本当に実績の上がっていないうちの部署はともかく…技術的に素晴らしく価値のある仕事をした隣の部署も、同じレベルとの判断。もちろん職群の中でも部署ごとの査定があるんだけど、「中の下」と「下の上」ってだけの話です。

    「優秀な技術者ならば…」「プロならば…」というのは、なるほど気高い考えだと思います。でもまだまだ甘い気がします。世の中、金を握っている連中は、そんな考え方にほだされたりしませんよ。
    結局、優秀な技術者に、優秀だという自覚を与えないまま、優れた業績をあげさせられる経営者が評価されるようにできてるんですから。
    #なぜなら、それって「低コストで高収益」ってことですからね

    技術者に本当に必要なのは、「能力が有れば…」なんて条件付きでない、給与の向上です。「技術者」という肩書きがそもそも高給取りである、そんな世界にしなければいけません。

    さもなくば、某社の馬鹿よろしく、「技術者が働かないからいけない」と言われて、みな無能向けの給料で泣かされるだけです。
    • by Circlive (12651) on 2003年06月07日 6時38分 (#331269) 日記

      思うに、人間というのは絶対値で自分を評価できるわけではないです。ある組織の中なり、ある世界の中で「俺はトップクラスだ」「俺は中堅どころだ」「俺は落ちこぼれだ」という相対的な評価を下す。無理をしてレベルの高い学校に進学して落ちこぼれになった人がいるのって、そういう理由によるわけでしょう。その人がレベルの低い学校・組織に行けばトップクラスの気分を味わえたかも知れない。

      ひるがえって組織を管理する側の立場からすれば、人材ピラミッドの頂点を高くしようとすれば、相応に落ちこぼれも出さざるを得ない。落ちこぼれを出さないようにするためには、互助的な組織作り、上下関係の希薄な組織作りを指向することになるけれど、そういう組織ではスーパーな人材は出てこない。

      金融業界ってのは「スーパーな人材」に依存しているわけでしょう。事実、スーパーな人材が業界を支えているかどうかはともかく、そういう幻想の上に成り立っている。互助的な組織作りをするには向かない土壌があるから(他のスタッフの失敗を互いに助け合ってカバーするような業界じゃないよね?)、競争意識をあおっていくことになる。

      プログラマーの世界は? あれはデバッギング・ザ・デベロップメント・プロセス [yfcbookshelf.com]の中だったかな。同じ組織の中のプログラマーは同じ技術水準で満足する傾向にある、という話があったけど、これって割と同感なんだ。組織が求めている以上のスキルを積極的に身に付けて、組織そのもののレベルを上げていくような気概のあるプログラマーってどれだけいるだろう? プログラマーで積極的に経営に参画していったり、社内の政治力学に「保身」以外の目的で関わっていったりしているだろうか?

      --
      ...芸というものは一生勉強だと思っています...
      親コメント
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人

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