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7410 story

XFree86のライセンスが4.4.0から宣伝条項付きに 92

ストーリー by yourCat
ライセンスのコンフリクト 部門より

Silphire 曰く、 "2004年初頭にリリースが予定されているXFree86 4.4.0ですが、このバージョンからライセンスが変更される事がアナウンスされました。ですが、本家のストーリーでも言及されている通り、この新しいライセンス旧式のBSDライセンスの宣伝条項と同等の条項が含まれている為、GPLの頒布条件 (第6項) と相反します。従って、この新しいライセンスに従うソフトウェアやライブラリは、GPLのプログラムとリンクして配布する事が出来なくなる恐れがあります。宣伝条項の弊害については、GNUのBSDライセンスが抱える問題という文書が参考になります。"

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  • 興味深い事例 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年02月02日 1時56分 (#485946)
    外野が興味深いなどと嘯くと関係している方は怒るかもしれませんが

    今までにGPL違反な例は多数見てきましたが、大体は
    「GPLをきちんと守ってください、出来ないのであればこのソフトウェアは使わないで下さい」でした。
    # もちろんその主張は正しい事です。

    しかし、今回はGPLなソフトウェアが使用しているXFree86のライセンスとGPLがぶつかってしまう例です、いわば主従逆転とでも言いましょうか。
    GPLでソフトウェアを公開している方は、GPLを貫くためにはソフトウェアを公開できないというジレンマになってしまうわけです。

    「だからどうだ」という事を語るには私はあまりに無知なので語れませんが、GPLの自由とは何だったのだろうという事を考えると今後の成り行きには興味深いものがあります。

    今回の騒動で、XFree86側がライセンスを修正するのか、少し譲歩したGPLが出来るのか、GPLなXが実装されるのか、今後どうなるか分かりませんが非常に興味深い事例だと思っています。

    # 別にアンチGPLではないです。ストイック過ぎて損をしているんじゃないかなとは思いますけど。
    • Re:興味深い事例 (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2004年02月02日 2時12分 (#485954)
      > しかし、今回はGPLなソフトウェアが使用しているXFree86のライセンスとGPLがぶつかってしまう例です、いわば主従逆転とでも言いましょうか。
      > GPLでソフトウェアを公開している方は、GPLを貫くためにはソフトウェアを公開できないというジレンマになってしまうわけです。

      ジレンマはXFree86 4.4.0のライブラリーとリンクしたバイナリーを配布する時だけに発生して、ソースコード単体をGPLで配布するのも、X11R6.6やXFree86 4.3.0以前のライブラリーとリンクしたバイナリーを配布する時はジレンマは発生しない。
      親コメント
      • by bero (5057) on 2004年02月02日 5時49分 (#485993) 日記
        ライブラリのバージョン番号(soname?)は変わるんでしょうか?
        もし変わらないのであれば、ダイナミックリンクのバイナリを配布する場合(普通そうだと思うが)、
        実行時に4.3以前の共有ライブラリとリンクされるか4.4以降とリンクされるかバイナリ作成者・配布者にはわからないので
        ジレンマはバイナリ配布するときに発生するのではなく、個々のユーザにふりかかります。
        親コメント
    • Re:興味深い事例 (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2004年02月02日 3時14分 (#485975)
      >GPLでソフトウェアを公開している方は、GPLを貫くためには
      >ソフトウェアを公開できないというジレンマになってしまう
      >わけです。
      そんなことはないよ。
      GPLを採用するときに例外条項を入れればOK
      参考 [gnu.org] その2 [gnu.org]
      今まで配布されたGPLものはどうしようもないけどね。
      親コメント
    • by M.magure (20172) on 2004年02月03日 15時21分 (#487235)
      >今回の騒動で、XFree86側がライセンスを修正するのか、少し譲歩したGPLが出来るのか、GPLなXが実装されるのか、今後どうなるか分かりませんが非常に興味深い事例だと思っています。

      XFree4.3は旧ライセンスで使えるのですから、これを元にした新プロジェクトが生まれる可能性もありますね。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 23時10分 (#485843)
    Original BSD License:
    このソフトウェアの機能あるいは使用について言及している広告媒体には、必ず以下の通知を記載すること。「この製品にはカリフォルニア大学バークリー校とその貢献者たちによって開発されたソフトウェアが含まれています。」
    XFree86 License 1.1:
    再配布物に含まれるエンドユーザ向け文書(もしあるならば)には、必ず以下の通知を他のサードパーティの通知と同じ場所、同じ形式で記載すること。「この製品にはThe XFree86 Project, Inc (http://www.xfree86.org/)とその貢献者たちによって開発されたソフトウェアが含まれています。」代わりに、ソフトウェア自身がこの通知を他のサードパーティの通知と同じ場所、同じ形式で表示することも出来る。
    これはどちらかというとApache Software License [apache.org]の宣伝条項に近い。どっちにしろGPLとは非互換だけどな。
    • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 23時46分 (#485871)
      宣伝条項が入ってるとGPLのプログラムとリンクできなくなるというのはなぜなの?
      現実的に宣伝に通知を載せるのが厄介というのはわかるけど
      それがGPLと矛盾って言うのがわかんなかった。
      誰か教えて。
      親コメント
      • GPLの第6項に、以下のように書かれているからです。(下記の引用は日本語の参考訳 [opensource.jp]から)
        あなたが『プログラム』(または『プログラム』を基にした著作物全般)を再頒布するたびに、その受領者は元々のライセンス許可者から、この契約書で指定 された条件と制約の下で『プログラム』を複製や頒布、あるいは改変する許可を自動的に得るものとする。あなたは、受領者がここで認められた権利を行使することに関してこれ以上他のいかなる制限も課してはならない。あなたには、第三者がこの契約書に従うことを強制する責任はない。
        太字で強調した部分があるので、XFree86 Licenseの「ドキュメント中に"This product includes software developed by The XFree86 Project, Inc (http://www.xfree86.org/) and its contributors"と書かなければならない」という制限を追加する事が出来ないのです。
        親コメント
      • by bero (5057) on 2004年02月02日 0時55分 (#485916) 日記
        GPLなプログラムは全体がGPLでなければならないという原則により、
        リンクするには、リンクされる部分のライセンスをGPLに変更する必要がある。

        元のライセンスがGPLの部分集合であり、項目を増やすことを禁じていなければ、増やせばGPLになるが
        GPLにない項目が含まれている場合、GPLにならない、つまりGPLに変更できない。

        と理解してるが。
        親コメント
    • by bero (5057) on 2004年02月02日 5時34分 (#485992) 日記
      「この製品にはThe XFree86 Project, Inc (http://www.xfree86.org/)とその貢献者たちによって開発されたソフトウェアが含まれています。」とGPLの「適切な著作権表示」が実質的にどう違うのかわからん。

      GPLで「目立つように適切に」としか書いてないのを「エンドユーザ向け文書」と限定してるのがいかんのか?

      FSFの解釈が厳密すぎだと思う。

      libjpegなんかも同様(you must acknowledge somewhere in your documentation that you've used the IJG code.)なんだけど、
      みんなGPLとリンクしてる(KDEとか)。
      親コメント
    • Re:Alan Cox (スコア:2, 参考になる)

      by setu (6905) on 2004年02月02日 6時05分 (#485994) ホームページ 日記
      これに対する回答がありました。(上のURLからたどれます)
      No worries. License changes apply only to code where "The XFree86 Project, Inc" is the copyright holder (and a subset of that, in fact).
      心配無い。ライセンスの変更が適用されるのは、"XFree86プロジェクト Inc"が著作権保持者である部分のコードに対してだけです。(そのサブセットです。実際には)

      ということで、全体としては「新ライセンス」と「旧ライセンス」が混在する模様。

      じゃあ、どのくらいの割合が新ライセンスになるのかな?
      親コメント
    • by bero (5057) on 2004年02月02日 6時19分 (#485996) 日記
      オープンソースのバザール開発モデルでは、原著作者と共同開発者・contributorの共同著作物(あるいはn次著作物)になるので、権利関係の変更には全員の許諾が必要で

      MozillaがMPLからMPL/GPL/LGPLトリプルライセンスに変更したときは、contributor全員の許諾を得て、連絡つかない人が書いた部分は書き直したりとかめんどくさかった、と聞いた覚えがあるんだが

      ・実はcontributorがろくにいないのですぐ連絡ついた
      ・実はcontributeの際に権利を譲渡するようになってるので、権利保持者の一存で変更できる
      ・実は先走り

      のどれだ?

      とここまで書いて、そもそもゆるいライセンスなので
      ・(商用Xサーバのように)ライセンスの異なるforkができた
      に過ぎないことに気づいた。
      ---
      ので一回没にした書き込み

      「自分の書いたコードについては、元のライセンスのままとし、変更しないように」つーのは、商用Xサーバにそう言うのと同じで、理屈としては通らないんじゃ

      Alan Coxまたは他の人が4.3以前を元のライセンスで独自に配布するのは妨げられないだろうけど
      親コメント
      • [forum] License Change [xfree86.org] written by David Dawes

        > No worries. License changes apply only to code where "The XFree86
        > Project, Inc" is the copyright holder (and a subset of that, in
        > fact). XFree86 contributors remain free to choose which license
        > applies to their code, within classes of licenses that are listed
        > in our LICENSE document .
        > The original license is still acceptable for contributions.

        めんどくせー(作者と連絡が付かいない等)のは既存のままのライセンス、って
        解釈でいいんじゃないかと。
        --
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  • by arkas (10211) on 2004年02月01日 22時55分 (#485830) 日記
    GPLと相反すると「弊害」なのかね。いつからSlashdotはStallmandotになったんだ?
    • > ……GPLのプログラムとリンクして配布する事が出来なくなる恐れがあります。
      ……と、
      > 宣伝条項の弊害については、GNUのBSDライセンスが抱える問題という文書が参考になります。
      ……は別の話でしょう。
      --
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    • by Marlboro (18674) on 2004年02月01日 23時03分 (#485840)
      >GPLと相反すると「弊害」
      GPLで保護されたソフトを利用または流用したい場合に弊害がある とか
      新ライセンスで保護されたソフトを利用または流用したい場合に弊害がある ということではないかと。

      GPLと相反することでそれで保護されてるソフトを使って開発してる人には弊害ありますよーって意味としてとらえるのが妥当かと思われ。
      親コメント
      • Re:なぜ (スコア:1, フレームのもと)

        by partial (18305) on 2004年02月01日 23時23分 (#485853)
        GPLと相反することでそれで保護されてるソフトを使って開発してる人には弊害ありますよーって意味としてとらえるのが妥当かと思われ。
        妥当だと、結論した根拠は。
        親コメント
        • Re:なぜ (スコア:3, すばらしい洞察)

          by Marlboro (18674) on 2004年02月01日 23時45分 (#485869)
          実際にGPLなソフトを作っている人もしくはこれから作ろうとしているソフトのライセンスをGPLにしようと思っている人には少なからず弊害があるだろうと考えたからです。
          逆のパターンももちろんあるでしょうね。

          別にタレコミの言葉尻掴まえて遊ぼうという気はないので
          考えられる可能性を基に、そう結論づけました。

          タレコミ文の
          >GPLのプログラムとリンクして配布する事が出来なくなる恐れがあります。
          >宣伝条項の弊害については、GNUのBSDライセンスが抱える問題という文書が参考になります。
          この部分はつまり
          GPLのプログラムとリンクして配布する事が出来なくなるという弊害がある ということでしょうね。

          「GPLに反するからダメ」といっているのではなく
          あくまで利便性の問題じゃないかと。
          もちろんGPL利用者だけでなく、今後この新ライセンスを利用する人も含めて「GPLなソフトとはリンクできない」というライセンスの違いによって起る問題があります。

          便利なものがあって、ライセンスのせいでそれが利用できない というのは双方にとってまさしく"弊害"となりえる事ではないかと。
          もしくは、これまで出来ていたことが今度からは出来なくなると
          それへの対応が必要な場合もありますし
          車輪の再開発をしなければならないケースもあるでしょうから
          それを指して"弊害"といっているかもしれません。
          親コメント
        • by Anonymous Coward
          妥当じゃないと思う理由が思いあたるのですか?
  • by partial (18305) on 2004年02月02日 1時42分 (#485937)
    この新しいライセンスは旧式のBSDライセンスの宣伝条項と同等の条項が含まれている為、GPLの頒布条件 (第6項) と相反します。
    これは論理になってないね。
    "旧式のBSDライセンスの宣伝条項" は "GPLの頒布条件 (第6項) " と相反し、この新しいライセンス にその宣伝条項と同等なものが含まれるので、この新しいライセンスも GPLの頒布条件 (第6項) と相反 する。
    などと書くべき。
  • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 22時28分 (#485816)
    どしてこういうことになったの?
  • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 22時47分 (#485826)
    新しいライセンスの下で配布してみて、扱いにくければ修正していけばいいんじゃないかな。誰がライセンスを変更できるのかよくわからないが…。
    • >GPLが最も優れているってわけじゃないし、
      そんな事を言っているわけでなくて
      ライセンスの違いから、配布できなくなってしまうソフトがチラホラと出てくるのではないだろうか という話。
      その被害を如実に受けるのがXFree86に依存したGPLなソフトウェア達だろうと考えられる。
      もしくは今後作られるソフトで、新ライセンスの採用を考える場合、GPLなソフトは利用できなくなるだろう ということ。

      ちなみにGPLなソフトは、他のライセンスに移行する事はできない。

      新しいライセンスとGPLの相性が悪い

      相互関係が保てない

      どっちも利用したい人は不満

      旧版をベースにしてforkしてしまうとい手もあるかな。
      親コメント
      • そんな事を言っているわけでなくて ライセンスの違いから、配布できなくなってしまうソフトがチラホラと出てくるのではないだろうか という話。
        でも "配布できなくなるという弊害" の参考としてあげられた "GNUのBSDライセンスが抱える問題" には "リンク" や "配布" などの単語は出てきませんよ。
        この新しいライセンスに従うソフトウェアやライブラリは、GPLのプログラムとリンクして配布する事が出来なくなる恐れがあります。

        宣伝条項の弊害については、GNUのBSDライセンスが抱える問題という文書が参考になります。"

        この文書では
        BSD ライセンスの「ようなもの」が氾濫し、載せなければならない文面もまたその数だけあふれかえるということになってしまいました。、、、これが深刻な問題となります。
        載せなくちゃいけない文面がメーカの数だけ増えることが問題だとしている。
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 23時01分 (#485837)

    ライセンスを見ると XFree86 Project and its contributers なんですね。
    コード全体では非常にたくさんの組織 or 人が Copyright に名前を連ねているのに。

    まあ、Xのライセンス的にはこれで問題ないですけれど、自分だけ 宣伝するのはなんか違和感があります。

    # 商用で出していてリバースエンジニアリングとかを禁止するより ましか
  • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 23時02分 (#485838)
    U of C 「Berkeley」のカタカナ書きは伝統的に「バークリー」じゃなくて「バークレー」なんだけどなあ。

     > 「BSD ライセンスが抱える問題」
  • by Anonymous Coward on 2004年02月01日 23時29分 (#485860)
    GPLってやっぱり他のライセンス形態に比べて柔軟性が欠けるというか、思想色が強いというか、素人目にはそう感じてしまいます。
    GPLでどんどんソフトを公開しているデベロッパー達には頭が下がる思いですが、現実にこうやっていろんな形態のソフトが世に存在して相互依存性がある以上、もう少し共存し易いライセンス形態に移行することってできないものなのでしょうか?そうなるとずいぶんGPLも使い易くなると思うんですが・・・。

    # ライセンス絡みで面倒が起こるのが怖い故に、ツールとして
    # 使う以外では極力GPLモノは避けるにしているチキンなのでAC。
    • A というソフトウェアがあります。
      A を前提に、別の人が B を作りました。
      ライセンスの変更で A が使えなくなりました。
      B を作った人は困りました。

      本質はそういうコトじゃないかな?既存のソフトウェアのライセンスをより強
      い制約(今回は宣伝条項だったわけですが)にした、それが問題になっているん
      だと思います。GPL が云々は結果論(?)であって、問題の本質とは関係ない、と。

      // とは言え、やはり実際問題使えないソフトウェアは出てくるだろうし。
      // 本家の ML でも radeonfb のドライバが話題になってますが……。
      // とりあえず成り行きを見守るしかねぇなぁ……。
      --
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にわかな奴ほど語りたがる -- あるハッカー

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