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一回目の飛行に成功、SpaceShipOneのAnsari X Prize挑戦 32

ストーリー by Oliver
幕は上がったばかり 部門より

M-FalconSky曰く、"SpaceShipOneX Prizeへのチャレンジとなる予定していた第一回の飛行に成功しました。(CNETGoogleNews) すでに一度大気圏外まで飛行していますが、今回の飛行はX Prizeに挑戦するたの本番になっています。エンジンの切離しが早かった、機体が想定外の回転を始めたなど途中で幾つかアクシデントはあったものの、順調な滑り出しといえそうです。民間宇宙旅行会社のクルージングプランが老後の夢になるのも、そう遠くないかもしれません。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 高度100km (スコア:3, すばらしい洞察)

    by ferrocyan (7486) on 2004年09月30日 22時02分 (#629676)
     NHKのニュースで聞きましたが、到達した高度は(今回も)100kmだとか。
     この高さは、大気圏外は大気圏外とはいえ、公式サイトのムービーの様子を見ると、「宇宙」ってのはなかなか遠いところなのだと思わされますねぇ。
    • by simon (1336) on 2004年10月01日 2時05分 (#629828)
      >「宇宙」ってのはなかなか遠いところなのだと思わされますねぇ。

      今回は弾道飛行なのですが、衛星軌道に乗るような「宇宙飛行」とのいちばん大きな違いは速度です。
      スペースシップワンは最高速度がマッハ3~4ですが、人工衛星になるにはマッハ25以上の速度を出さなければいけません。

      そのためには大量の燃料と再突入時のための耐熱壁なんかが必要なわけで、
      (たしか弾道飛行には衛星軌道に乗るためのエネルギーの10%以下しかかからなかったはずです)
      真面目に衛星になろうとしたら速度を上げるほうに大量のエネルギーを投入しなければいけないわけです。

      その辺をスッパリあきらめて弾道飛行に割り切ったのがスペースシップワンなわけであり、
      「衛星軌道に乗る気の無いロケットはただのおもちゃだ!」
      と思っている衛星軌道ファンダメンタリストの僕にとって
      スペースシップワンにそれほどわくわくしない理由でもあります。

      ほんと、宇宙は遠いなあ・・・
      親コメント
      • > 衛星軌道に乗るような「宇宙飛行」

        その伝なら、他の天体に行くこともなく、同じところでぐるぐる回っているようなものを宇宙「旅行」だなんて認めたくありませんね。「衛星軌道ファンダメンタリスト」って山手線ファンダリストのようなものでしょ?

        >「衛星軌道に乗る気の無いロケットはた
        • >> 衛星軌道に乗るような「宇宙飛行」
          >宇宙「旅行」だなんて認めたくありませんね。

          元発言は「飛行」と書いてあるのだが、節穴ですか?そうですか。

          >弾道飛行には弾道飛行の有用性があります。

          今回の弾道飛行機にどんな有用性があるのでしょう?賞を獲得するためのチャレンジでしかないのでは?
          ぜひ教えてください。
          • by miyachi (13667) on 2004年10月01日 9時25分 (#629940)
            >今回の弾道飛行機にどんな有用性があるのでしょう?
            >賞を獲得するためのチャレンジでしかないのでは?

            元発言のAC氏ではありませんが有用性について一言。

            初の民間による宇宙ビジネスの開幕と言う有用性があるのでは
            ないでしょうか。既にヴァージンが民間宇宙旅行の2007年実現 [cnet.com]
            を目指して提携を決定していますしビジネス的にも軌道に乗るかも
            しれません。

            民間での宇宙旅行ビジネスとして見た場合にSpaceShipOneの
            優れているところは、民間の普通の飛行場から(母機を使って
            はいますが)発進し、同じ飛行場に普通に着陸して戻れる点で
            あると思います。つまり運用コストが安い。

            価値観は多様なものですし、たとえ弾道飛行であっても興味を
            持つ顧客はいるでしょう。私だってお金があれば弾道飛行でも
            乗りたいです(笑)

            高度100Km程度の弾道飛行でしか無い事は事実ですが、これは
            最初の1歩であり、いずれは衛星軌道への到達を、その先には
            惑星間、更には恒星間へ到達するかもしれません。

            20年以上前のマイコンだって「こんな電卓のお化けに何の意味
            があるのか?」とさんざん世間から言われたものです。

            飛行機の黎明期も「金持ちの道楽」とか「一部マニアの乗り物」
            とか言われていたのでは?

            これまでの宇宙開発に欠けていたものは民間ビジネスとしての
            成功でしょう。これが最初の1歩であると私は思いたいです。
            親コメント
          • 飛行機から代替では。
      • >マッハ25以上の速度を出さなければいけません。
        大気圏外の宇宙機の速度って、どういう計算でマッハ数を出しているんでしょうか?
      • > 人工衛星になるにはマッハ25以上の速度を出さなければいけません。

        ところで前からの疑問なんだけど、第一宇宙速度ってのは弾道飛行の場合ですよね。
        継続的に加速し続ければ、これに満たない速度であっても宇宙に行けるのかなぁと
        思っているんですが、よくわからないので誰か教えて。
        • by simon (1336) on 2004年10月01日 23時21分 (#630488)
          >> 人工衛星になるにはマッハ25以上の速度を出さなければいけません。

          >ところで前からの疑問なんだけど、第一宇宙速度ってのは弾道飛行の場合ですよね。
          >継続的に加速し続ければ、これに満たない速度であっても宇宙に行けるのかなぁと
          >思っているんですが、よくわからないので誰か教えて。

          自重を持ち上げるだけの推進力があればなんだって「宇宙には行けます」よ。
          高度100kmでも200kmでも、 もしじゅうぶんな濃さの空気があれば鳥だって到達できます。
          (餌とか疲労とかいう概念はさておく)

          ただ、現実問題としてそういう高度には十分な濃さの空気がないのでプロペラやジェットエンジンは使えないです。
          だから推進剤としてロケット燃料なんかを持ってく必要があるのですが、機体の容積には限界があるので
          あまり効率の悪いエンジンだと「宇宙には行けない」可能性があります。

          もうひとつ「人工衛星になる」には、これは速い速度が必要です。少なくとも、地表から数百キロの高度では
          マッハ20以上の高い速度を出せないとムリです。

          地球の丸みに沿って落下しつづけるのが人工衛星ですので。
          #物体は普通、最初の一秒間に9.8mの距離を落下します。(地球の地表付近ではそう)
          #その一秒の間に、水平に7~8kmくらい移動していれば、あらふしぎ地球は丸いので
          #地表からの高度は一秒前と変わらないわけです。

          重力が弱くなるくらい地表から遠く離れれば、一秒間に落下する距離が短くなるのでもう少し遅い速度でも
          人工衛星になれます。高度10000kmならマッハ14の速度で衛星になれます。

          でもそこまで上昇するエネルギーを考えると低い軌道(200kmとか300kmとか)でマッハ25出したほうが
          お得なのでそっちのほうが簡単ですね。
          親コメント
        • 第一宇宙速度は軌道に留まるための速度で、宇宙に行くための速度じゃないからなぁ
    • Re:高度100km (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2004年09月30日 22時39分 (#629694)
      水平方向にすると東京から銚子に飛んだ程度なんだよなー
      やっぱり引力はすげーなー
      親コメント
    • by kamakama (18535) on 2004年10月01日 0時43分 (#629780)
      あなたのいる所も「宇宙」ですよ(^^
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        宇宙に興味がある/.j諸氏におかれては、初めて「それ」に気づいて衝撃を受けた瞬間ってのが
        あるかと思いますが、何がきっかけでしたか?

        私の場合は中学生のときに理科の便覧で見た、バイキングが撮影した火星の写真でしたかね。
        大気があるために光線の具合がまるで地球のようで、
        「こ
  • 順番 (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年09月30日 22時59分 (#629707)
    #エンジンの"切り離し"は、たぶん"Cut Off"の誤訳なんじゃないか、と思われ

    上昇中に機体がロールし始めたので、高度が100kmに届くだろうと予想した時点(予定の11秒前)に、パイロットがエンジン停止。余った酸化剤を捨てて、機体の安定に注力した、ということ。
  • by kine (11700) on 2004年10月01日 7時37分 (#629880)
    タレコミには

    > 機体が想定外の回転を始めたなど途中で幾つかアクシデントはあったものの、
    >順調な滑り出しといえそうです。

    とありますが、かなり深刻なトラブルではないかと思います。
    原因は判明しているのでしょうか?
    10/4に2回目の挑戦が予定されているようですが、
    記録達成のために無理なフライトが行われないことを祈るのみです。
    • by kine (11700) on 2004年10月01日 7時53分 (#629889)
      自己レス。

      Spaceflight Nowの記事 [spaceflightnow.com]によると、
      ロール安定性が不足していることは、以前に行われたテストで
      分かっていたとのこと。
      次の機体では、上半角効果を増した設計に改める計画のようです。

      うーん。テスト機だから問題ないのかもしれないが、X Prizeを取るために
      無理してるようにも思えるんだよなあ…
      親コメント
    • by tada (5086) on 2004年10月01日 9時21分 (#629933)
      これを用いた商業宇宙飛行計画の話も出ていますが、
      正直、現時点の実績で乗りたいとは思いませんなあ(汗
      今回のような飛行だと、普通の人は一瞬で気絶して何も覚えてなさそうですし。
      これからの信頼性向上に期待ですね。
      親コメント
  • by keybordist (3572) on 2004年09月30日 22時03分 (#629677) 日記
    以前、「ペプシを飲んで、宇宙へ行こう!」ってなコピーがありましたが、
    今度は、「CD(or DVD or MP3...etc)を買って宇宙へ行こう!」になるんでしょうか?

    #色的には、ダヴィンチ・プロジェクトのほうが似合いそうだけど。
  • by BlackCrane (24297) on 2004年10月01日 0時07分 (#629743) ホームページ
    高度何km以上から言うんだろう。1960年代のアメリカ空軍では高度50マイル(約80キロ)以上を宇宙空間としていたらしいが、現在ではどう規定されているのだろう?答えを求む!
    • Re:宇宙って (スコア:2, 参考になる)

      by maruto! (18665) on 2004年10月01日 0時22分 (#629754) 日記
      とりあえず国際法規上は高度100km以上となっているようです。…というか、そもそもマーキュリー計画 [wikipedia.org]の初期の弾道飛行をソ連との張り合いで無理矢理宇宙飛行にしてしまおうと(このときの高度は180km)アメリカが勝手に定義してしまったというのが実情のようです。
      親コメント
      • Re:宇宙って (スコア:2, 参考になる)

        by kz78 (20202) on 2004年10月01日 5時54分 (#629862)
        実は、宇宙空間が高度100km以上であることを明示した国際条約は存在しなかったりします。
        1944年のシカゴ条約では領空は上方に無限に存在すると定義されていたのですが、1967年の宇宙条約で国家による宇宙空間の領有を認めないとされました。しかし、領空と宇宙空間の境界は定義されまなかったため、現在でも宇宙空間と領空との境界線の国際的な基準は存在せず、各国や組織がそれぞれで勝手に宇宙空間を定義している状態です。
        ただ、実際のところ高度80km~150kmのあたりは、飛行機が飛ぶには大気が薄く、衛星の軌道にするには空気抵抗が大きいのであまり使い道がなく、国際航空連盟(FAI)の高度100kmという規定に右へならえしていった結果、慣習的な国際標準として高度100kmというのが誕生したようです。
        親コメント
    • by aql (23441) on 2004年10月01日 2時04分 (#629826)
      同じく再利用型宇宙船で、比較的低い軌道を持つと思われるNASAスペースシャトルの場合は、だいたい高度400km程度とのこと。国際宇宙ステーションも400km軌道です。JAXAに円軌道での高度と周回時間を表にしたもの [spaceinfo.jaxa.jp]がありますので、参考に。

      なお、高度100km程度までが中間圏、その上は熱圏(電離層)です。熱圏は高度1000km程度までということで、電離したり磁気圏に捕らえられたりしています。(『荷電粒子』なので。)まぁ、普通に考える空気としての『大気』とは全く別物ですね。

      大気は上空に行くにつれて『徐々に』なくなるので、法律的な定義は可能でも、科学的には解釈による部分が大きい為に難しいところなのかもしれません。
      親コメント
    • by SteppingWind (2654) on 2004年10月01日 11時40分 (#630038)

      「上空熱圏100kmくらいから急激に大気密度が減って200kmくらいからが...」

      「んー... オレのカンジでは ない ...んだよね さかい目が」

      # 漫画を読んでも子安さんの声になっているのでID

      親コメント
  • 産経webより
    http://www.sankei.co.jp/news/041005/kok005.htm [sankei.co.jp]
    予定通り4日に決行した模様です。
    --
    --- Lcs(http://lcs.myminicity.com/ [myminicity.com])
  • by Anonymous Coward on 2004年10月01日 12時14分 (#630069)
    アメリカで NASDAQ の宣伝を見たときに、Virgin CEO の Richard Branson がお話していたので。SpaceShipOne で宇宙旅行を体験するときはぜひ Virgin で。

    http://www.virgingalactic.com/

    既出だったらすみません。
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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