ソーラーセール船、6月に発進 32
ストーリー by yoosee
太陽を背に帆を張れ! 部門より
太陽を背に帆を張れ! 部門より
kai曰く、"National Geographic Newsの記事によれば、世界初の ソーラーセール を使用した宇宙帆船が早ければ6月中に発進する予定だという。
この宇宙帆船は「The Planetary Society (惑星協会) 」によって打ち上げられるもので、民間無人宇宙船と言うことになる (Hotwired の過去記事) 。
ソーラーセール船は宇宙空間で巨大な薄幕の帆を広げ、太陽光を反射する際に運動量を貰うことで加速する船。
今回発進されるのは15メートルくらいの帆を持つ小規模な船だそうだが、SFの中にしかなかったソーラーセール船が実際に宇宙を飛ぶというのは感動ものだ。JAXAでも実験はしているはずだが、先を越されてしまうことになる。
なお、宇宙まではロシア軍のICBMを利用して持ってゆくそうで、軍事技術の平和利用例としても興味深い。"
ICBMじゃなくてSLBMです (スコア:5, 参考になる)
1970年代後半に登場した第5世代のSLBMで、ミサイル1基あたり最大7個のMIRV(個別誘導型核弾頭)を搭載し、90年代初頭には14隻のDelta lll級原潜(ロシア名第667号BRD計画艦"カルマー")に224基のVolnaが作戦配備に就いていおり、これ以外に予備が相当数製造されたと推定されています。長い間ソビエトの核抑止力の中枢を担ってきたシステムですが、START-l及びll両条約によって搭載するMIRV数が制限されたことと、Delta lllそのものが老朽化により改良型のSS-N-23 Skiffを搭載したDelta lV級に置き換えが進んでいることから、かなりの数が退役して余剰になっています
液体型の強力な打ち上げロケットで、廃物利用というメリットもありますが、元々潜水艦発射型なのでDelta lll原潜に搭載したまま、最適な打ち上げ地点まで移動して洋上から打ち上げ可能であるという特徴があり、陸上打ち上げに比べ劇的にコストが安いことから、小型の実験衛星の打ち上げプラットフォームとして最近非常に人気の高いロケットでもあります。なお、宇宙協会のサイトに詳しい記事 [planetary.org]が掲載されていますし(協会による特設ページ [planetary.org])、宇宙協会の会誌の2004年11・12月号(Planetary The Planetary Report Volume XXIV, Number 6, November/December 2004 [planetary.org])にも詳細な特集が組まれています
歴史的な船出 (スコア:3, 興味深い)
Setting sail for history [nature.com] 訳文:歴史的な船出(前編) [mypress.jp] (後編) [mypress.jp]
記事は、NASAのジェット推進研究所(JPL)のプロジェクト・マネージャーだったLou・Friedman氏が、Carl・Sagan氏、Bruce・Murray氏と共に「惑星協会」を設立した所から、ソーラー・セイルの歴史を語り始めています。
「Cosmos 1」は、改造されたミサイルによってロシアの原子力潜水艦から軌道へと打ち上げられますが、機体そのものも、旧ソ連の航空宇宙会社NPO Lavochkin社によってモスクワで建造されています。ソーラー・セイルは宇宙空間で展開されなければなりませんが、NPO Lavochkin社は、この話を請け負った時点で既に膨張式の宇宙船の研究を行っていた為、ロシアに頼る事は経済的・技術的に道理にかなったものだったそうです。実際、このプロジェクトの予算はわずか400万USドルで、NASAなら実機が作られる事が無いほどの少額だと語られています。
現時点で、ソーラー・セイルによる飛行経験という実績でリードしているのは、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)で、昨年8月に太陽帆船用の薄膜帆を宇宙で初めて展開 [isas.ac.jp]させる快挙を成し遂げています。 「Cosmos 1」が今回ソーラー・セイルの展開に無事成功した暁には、それを制御してより高い軌道へと宇宙船を押し上げる試みがなされる事になっています。これは未知の領域になるので、実際にソーラー・セイルにどのような力がかかるのか、そして何が起こるかは判らないのだ、とFriedman氏は語っています。より高い軌道に到達した場合には、モハーベ砂漠に設置したラジオ・アンテナから450キロワットのマイクロ波ビームをソーラー・セイルに向ける事までが予定されているそうですが、ESAの火星軌道船「Mars Express」が探査ポールの展開に失敗している [mypress.jp]事を伝える記事などを読むと、 まずソーラー・セイルの展開だけでも成功して欲しいなと思ったりします。
「Cosmos 1」のソーラー・セイルはアルミニウム処理によって強化されていますが、厚みは5マイクロメーター程しかなく、太陽からの光に曝される事によって1ヶ月ほどで品質低下を起こし始めるそうです。それでもこのうち上げが成功した時には、「宇宙帆船」の時代の始まりを告げた物としてその名が記憶される事になるのでしょう。 幸運を
Re:ICBMじゃなくてSLBMです (スコア:1, 興味深い)
もちろん、核弾頭を運ぶはずだったものが宇宙船を運ぶことになるのはとても喜ばしいことだと思います。
Re:ICBMじゃなくてSLBMです (スコア:0)
http://www.sea-launch.com/
JAXAの教授のソーラーセールセミナー (スコア:2, 参考になる)
宇宙航空研究開発機構 川口淳一郎教授 [isas.ac.jp]の
「宇宙帆船大航海時代」なんていうセミナーがあるみたいですね。
電力館ホームページセミナー情報 [mediagalaxy.co.jp]
締切 5/21(土)なのが残念なところ。
まずは (スコア:2, 参考になる)
帆が開くか? [universe-s.com]だ. 加速できるか? はその次だ.
クラークの「太陽からの風」でも帆を展開して維持するだけで苦心している様子が描写されていますね.
Re:まずは (スコア:1)
どの程度まで速度が出せるのでしょうか?
恒星中間点まで到達する頃には殆ど加速しなくなりますよね?
# まさか同じ重量でロケット推進のほうが...とか
結構な速度が出せるはず (スコア:1)
具体的な速度はわからないが、そこに到達できる頃には、既にとんでもない速度になっていると思われ。
というか、目的地到着のためにはその辺りからは減速を始めないと・・・。
なお、地球近傍での速度については、プラネタリーレポート2004年11・12月号に以下のような記述が。(以下、日本語訳より)
Re:まずは (スコア:1)
ちなみにこのへん [nasa.gov]によると、パイオニア10号の打ち上げ時の速度は51810km/hで、その後木星の重力を利用しておよそ130000km/hまで加速していますが、打ち上げたアトラスロケットの重量は180t [lockheedmartin.com](この数字はアトラスIIAなので、実際に使われたものとは若干異なります)です。今回の打ち上げに使われるVOLNAの35t [makeyev.ru]とは、文字通り桁が違います。
Re:まずは (スコア:0)
そして、さらに目的地に近づいたら、逆向きにして減速を行なうのですよ。
打ち上げ失敗… (スコア:1)
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2005062201000514
宇宙帆船 (スコア:0)
恒星間航行の減速に宇宙ドラッグシュートなんて時代もくるのだろうか
Re:宇宙帆船 (スコア:1)
ロバート・L・フォワード「ロシェワールド」での考察が参考になるかと。
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
光子帆船 (スコア:0)
はなかったことにされてるんですね。
>ロシア軍のICBM
はやっぱり「フェニックス」という名前にして欲しい。
Re:光子帆船 (スコア:0)
思いっきり尻切れトンボな終わり方をされて、子供ながらにショックだったトラウマが・・・
Re:光子帆船 (スコア:0)
Re:光子帆船 (スコア:1)
しかしテレビで放送するときには 肝心のLoudnessの映像が思いっ切りカットされていたりして……
PVとしてみても尻切れトンボでした:-p
宇宙帆船というと (スコア:0)
Re:宇宙帆船というと (スコア:0)
By「星の海に魂の帆をかけた女」 コードウェナー・スミス
Re:宇宙帆船というと (スコア:0)
船のと言うからには (スコア:0)
Re:宇宙帆船 (スコア:0)
Re:宇宙帆船 (スコア:1)
#海面に相当するものがないから、風上に進むのは無理ですかね。
Re:宇宙帆船 (スコア:0)
結構前に (スコア:0)
どこかの科学者?が異論を述べた、って記事を見た気がしますが、見つけられません。
無事打ち上げできたら、彼にちゃんと動くところを見せてあげたいな。
#スラドじゃなかったかなぁ…
ソーラー・セイルは「物理学に反する」 (スコア:2, 参考になる)
ソーラー・セイルは「物理学に反する」 [srad.jp]
2003年7月5日の投稿、全169コメント。
Re:ソーラー・セイルは「物理学に反する」 (スコア:0)
ようするに (スコア:0)
Re:ようするに (スコア:1)
#オーディーン、宇宙空母ブルーノア、貴重な子供時代の時間をどれだけ無駄に使わせられたか…。
Re:ようするに (スコア:0)
ギミックはおもしろかったが、ストーリーがぐだぐだだった。
「滝昇り」は子供だましにもほどがあると思った。
Re:ようするに (スコア:0)
Re:ようするに (スコア:0)
#映画見に行ったら途中で終わって子供心が深く傷ついた。