asahi.comの記事と読売新聞の記事より。ソウル大の黄禹錫とピッツバーグ大のGerald Schattenらの研究グループは、犬のクローンを作成することに世界で始めて成功した(ソウル大のプレス・リリース)。この結果は、Natureに掲載されている。
哺乳類のクローン作成は、羊のドリーや猫のCCを初めとして、マウス、牛、ヤギ、ブタ、ウサギ、馬などで成功している。猫については、昨年8月のペットのクローン、作りますという話題を覚えている方も多いだろう。しかし、犬では卵子を試験管内で成熟させることが困難であり、これまで成功していなかった。
研究グループは、3歳のアフガン・ハウンドの雄の耳からとった細胞の核を、核を取り除いた卵子に移植。1095個の卵子を123匹の代理母に戻し、3個が妊娠に成功した。1匹は流産し、もう1匹は肺炎で死亡。残った1匹は帝王切開で産まれ、スナッピー(Seoul National University puppy:ソウル大の子犬)という名がつけられた。
研究グループは、クローン犬の能力を調べることは、犬種ごとの生物学・行動学的な特徴に対する遺伝の影響を知る手助けになるだろうとしている。なお、成功率が極端に低いことから、これがビジネスに結びつくことはないだろうとされている。
本家とBBCにも記事が出ているので参考までに。