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11408 story

「ジェイコムショック」、東証のシステムが原因? 436

ストーリー by yoosee
想定範囲外でした 部門より

miya_na8c曰く、"12月8日に発生した「ジェイコムショック」、すなわちみずほ証券によるジェイコム株の大量誤発注について、東京証券取引所は11日、東証のシステムに問題があり、みずほ証券の注文取り消しを処理できなかったためと発表した。プレスリリースによれば

みずほ証券による注文の取消しが複数回にわたって行われましたが、当該注文が発注された時点で板状態が対当中(約定処理中)であった場合に、対象注文が取消されないという不具合が発生いたしました。これは、みなし処理がなされ、それに対当する注文が存在する場合に生ずる不具合です。
とのことだが、一見しただけではさっぱり。アレゲ諸氏の解説と評価を求む。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • つまり、 (スコア:5, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時30分 (#846794)
    株は詳しくなので、書面から読み取れるところからだと、
    当初の発表では、

    • みずほは、(誤って)「1円で61万株」という注文を出した
    • しかし、制限値幅という制度のため、システム上では「57万2千円で61万株」という取引で登録されることになった
    • みずほは直ぐに「1円で61万株」に対する取り消し処理を行ったが、システム上では「57万2千円で61万株」として扱われたため、合致する注文が存在しないとして、取り消し処理はされなかった
    • つまり、正しく取り消すには「57万2千円で61万株」の注文の取り消し処理を行う必要があった。

      というふうにされていたのですが(コレはコレでダメダメな感じですが)、よくよく調査すると実際は異なっていて、

    • こういったケースの取り消し処理がシステム上で正しく機能しない状態になっていた

      という風に発表を訂正した、という事かと思います。
  • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時34分 (#846797)
    こういった面もある(以下コピぺ)

    ①証券会社は、個人ではカラ売りすることが不可能な非貸借銘柄、売り禁銘柄などに関わらず、
    いつでもどこでも、しかも無制限にカラ売りできるという事実が白日のもとにさらされた。
    (ましてや、見せ板など日常茶飯事)
    ②プロであれば、みずほ証の注文が明らかな誤発注であることを、一瞬で見抜いたはずだが、
    悪意を持ってこのミスを利用し儲けようと企てたGS,野村の行動をみせつけられ、正に生き馬の
    目を抜く金欲体質の業界である事が確認できた。
    ③東証のシステムは、値幅制限だけはチェック機能を果たしているが、それ以外の異常な発注数量
    などの誤発注については、何のプロテクトもなく受け入れる欠陥システムであること。

    みずほ証の誤発注の責任は、ジェイコム株を実際に売買した人達に対してのみも問われるものであって、
    その他の一般投資家にとっては、証券界の闇の部分を知らしめてくれた点で、証券業改革に役立つ
    きっかけを作ってくれたものである。
    入力ミスは、誰でもどこでも可能性があるもので、注文を受け付ける側(東証システム)に
    チェック機能がなければ、今後も発生するだろう。

  • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 5時41分 (#846932)
    説明しましょう。

    まず、みずほ証券が行った処理を時系列に並べると以下の通りです。

    1. 1円で61万株の「売り注文」を出す。
    2. 「注文の取消し」を行う。(実際には取り消しされず)
    3. 「買い注文」を出し、約45万株を買い戻すことに成功。

    「買い注文」を出すよりも前に、「注文の取消し」を行っているで、約45万株が買えるよりも前に、注文の取消しの方が先に処理されないとオカシイのです。

    つまり、約45万株が買えたということは、注文の取消しを行った時点で、最低でも約45万株は、まだ買い手が付いていなかったにも関わらず、東証のシステムはこの注文の取消しを無視したのです。

    このことを不具合と言っているのです。

    で、この不具合は、「みなし処理」が行われた場合にのみ発生すると言っているのです。

    「みなし処理」の説明は東証のプレスリリースを読めば解ると思うので省略します。

    • 補足説明 (スコア:5, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2005年12月12日 13時38分 (#847121)
      ついでに、ザラバ方式での約定(株の売買が成立すること)の仕組みについて理解していない人の為に説明しておきます。

      まず、
      ・12円で100株
      ・11円で10株
      ・10円で1株
      の買い注文が有るとしよう。

      ここに、1円で1000株の売り注文をぶつけたらどうなるか?
      1円の買い注文が無くても、買値が高い順で、どんどん約定していきます。
      まず、12円で100株という条件で約定します。
      その結果、残りの売り注文は1円で900株となります。
      次に、11円で10株という条件で約定します。
      その結果、残りの売り注文は1円で890株となります。
      次に、10円で1株という条件で約定します。
      その結果、残りの売り注文は1円で889株となります。

      この後も、1円以上の値段で買い注文が入れば、その値段で、順次約定していきますが、ここで1円1000株の売り注文を取り消した場合はどうなるか?

      結果的に、売り注文を出した人の手元には889株が残ることになります。

      つまり、ザラバ方式では、売り手と買い手の価格と株数が一致しなくても、適当な値段と株数で折り合いを付けて順次約定していくのです。

      途中で、売り注文を取り消せば、その注文の取消しが受け付けられた以降の買い注文とは約定しません。

      だから、みずほ証券が誤注文に気が付いて注文の取消しを行って、その取消しが東証のシステムでキチンと処理されていれば、それ以降の買い注文とは約定していないのです。

      報道等では、みずほ証券が注文の取消しを行うまでに約定していた株数は3000株程度だと報道されていますので、それ以降に約定してしまった取引に関しては東証が責任を取る形になることが考えられます。
      親コメント
  • 要するに (スコア:4, 参考になる)

    by astro (17245) on 2005年12月12日 0時31分 (#846796) 日記
    #タレコミしてトップに戻ったらこの記事がorz

    要するに、上場当日の例外処理に問題があったようです。
    通常、取引前に値幅制限が存在するため、その範囲を超えての
    発注は出来ませんが、新規上場株だけは例外で、当日の初値を
    基準に値幅制限を設けます。
    そのため、初値が決まった次点で、値幅制限の範囲外の注文を
    すべて値幅制限内の注文に見なすような処理をしていたのですが、
    そういう処理がされた注文を取り消しできない不具合があったと
    言うことです。
    処理自体が、上場日にしか発生しないため例外であったため、
    今まで発覚しなかったのではないでしょうか。

    もっとも担当者が最初の警告でちゃんと確認していれば防げた
    問題でもあり、「慣れで操作してしまった」というのでは
    警告の意味もないではないか、と私は思ってしまいました。

    でもそれよりも、こういった誤発注といういわば事故で、
    相手のミスにつけ込んで稼ごうとする個人トレーダーがいるというのも、
    投資をしている者として嫌悪感を覚えます。
    中には、「今も株持ってるけど1億でも譲らん」などと
    ネット上で吠える者もいるようで、正直、バーチャルであってほしいと
    願っています。
    まあ、もっとも彼らがやっていることはいわばゲームで、
    ミスをしたら負けなんでしょうけどね。

    もっとも、一番の被害者は何の落ち度もないジェイコム社でしょうね。
    • Re:要するに (スコア:5, 興味深い)

      by shesee (27226) on 2005年12月12日 1時59分 (#846875) 日記
      警告無視が常態化したみずほの運用に問題があるきがしますけどね
      東証の問題は問題がない訳じゃないけど限りなく仕様な気がします。みずほの注文自体が初値の形成に使われたわけで、その注文自体をチャラにするのは初値の形成を一からやりなおす必要があります。初値そのままでキャンセルを許せば初値の意図的な誘導が可能になってしまいます。

      警告ばかり出るシステムはうざいので無意識に警告を無視するようになってしまいます。
      rm コマンドが削除の際にいちいち尋ねる仕様になっているようなものです。
      初心者のうちはそれでいいかもしれませんが、慣れるにしたがって考えずに、yを連打するようになって、大事なファイルを消してしまったりします。
      ベテランは警告無しで使うでしょ
      警告無しでも削除前に考えるようにすれば事故は起こりません

      プラントや操縦機器は本当に大事なときにしか警告を出さないように設計します。

      警告無視が常態化した現場の状況を無視して改善しようとしなかったみずほのシステム担当の責任は重いです
      親コメント
    • Re:要するに (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時39分 (#846805)
      待ったなしである以上、「誰もが」同じ条件。
      他人のミスにつけ込んでボロ儲けもあり得れば、自分がミスして素寒貧もまた。

      今の注文間違い!!待った!!ナシ!!
      が通用する投資の世界はもっと嫌悪感を覚えるけどなー。
      嫌悪感以前に成立しないだろうけど。
      親コメント
    • Re:要するに (スコア:2, すばらしい洞察)

      by azk (29408) on 2005年12月12日 0時58分 (#846821) 日記
      > もっとも担当者が最初の警告でちゃんと確認していれば防げた
      > 問題でもあり、「慣れで操作してしまった」というのでは
      > 警告の意味もないではないか、と私は思ってしまいました。

      警告なんてただの飾りですよ、と言ってみる

      $ yes |make
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 1時58分 (#846873)
    本件をどう処理するかと言えば、

    東証、12日に強制現金決済決定・誤発注のみずほ証処分へ
    http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20051211AT2D1000K10122005.html

    10万円程度上乗せしてチャラにするようです。
    買った投資家の負担で終わらせるようです。ふざけるな!と思います。
    10万儲かるならいいじゃんとか言われるかもしれませんが、この株を買うために損切りしたりしているのです。
    数倍にならないとペイしません。

    類似の事例として外資証券会社が電通株で誤発注した時は、その証券会社は泣く泣く、市場内で買い戻し、100
    億円近くの損失を出したそうです。

    みずほ証券も何十連騰しようが市場内で買い戻す責務があるのではないでしょうか。
    ましてや発注時に警告が出ているのを無視しているという 重過失 があるのですよ。
    システムに問題があったならみずほ証券が東証を訴えればいいじゃないですか、何故買った人間のせいになる?

    私も売りと買いを間違えたことがありますが、錯誤無効なんていっても通用しませんでしたよ。それは
    自己責任 といわれている範疇のことでしかたがないと諦めていましたが、今回のように証券会社が
    誤発注したら救われるというのは納得できません。

    今後東証は個人投資家の誤発注もチャラにしてくれるというのでしょうか?
    • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 2時23分 (#846889)
      >買った投資家の負担で終わらせるようです。ふざけるな!と思います。
      >10万儲かるならいいじゃんとか言われるかもしれませんが、>の株を買うために損切りしたりしているのです。
      >数倍にならないとペイしません。

      あなたの言い分もわからなくもないですが、
      今回の場合、強制解け合いに持ち込まれる可能性も十分に考えられたわけで、
      結局、損切りしてまでして手を出した人間の判断が甘かっただけです。

      ご愁傷様とは申しませんが、所詮個人が手を出す世界じゃないんだから、
      そこに頭突っ込んでる以上、真っ先にドロをかぶせられる覚悟ぐらいは持っていようね。
      親コメント
    • by astro (17245) on 2005年12月12日 3時04分 (#846904) 日記
      >10万儲かるならいいじゃんとか言われるかもしれませんが、この株を買うために損切りしたりしているのです。
      >数倍にならないとペイしません

      その理屈は全くもっておかしいです。
      あなたはこの株を儲かると思ったので、他の株を損切りしてまで、
      お金を調達したわけですよね?
      その判断はあなたが自発的に行ったものであり、あなたが別の株を損切りして
      資金を捻出しようが、それは今回の件とは全く関係ありません。
      誰も、ジェイコム株をあなたに買うことを強要していたわけではありません。
      それとも、この事件がなかったとして、ジェイコム社の株式は
      何倍にでもなると言うことだったのでしょうか?
      であれば、取引再開後に、また買えばよいのではないですか?

      核心をつくと、この後、必ず買い戻しのために買いをつっこむ
      だろうから、買えるだけ買ってしまえば儲かるとお考えに
      なったのではないでしょうか。
      これでは投資ではなく投機、いやギャンブルです。
      ギャンブルである以上、勝ちか負けかはっきりするわけです。
      そう言う意味ではあなたはギャンブルに負けたのです。

      >買った投資家の負担で終わらせるようです。ふざけるな!と思います。

      私からすれば、あなたのような人こそふざけるなと思います。
      こういう人が、上で上げられているように、嫌悪感を抱かれる例
      ではないかと思います。
      親コメント
      • by Grace (23965) on 2005年12月12日 3時18分 (#846908)
        >そう言う意味ではあなたはギャンブルに負けたのです。
        本来ならチェックメイトなものを、胴元に泣きついてのルール変更で痛みわけにすることも
        リスク要因として考慮すべき、という主張でしょうか?
        私は、ルールに後付で例外を認めるべきでは無いと考えます。
        親コメント
        • by astro (17245) on 2005年12月12日 10時28分 (#847026) 日記
          >私は、ルールに後付で例外を認めるべきでは無いと考えます。

          ですが、このような異常な事態を放置したらどうなるでしょうか?
          みずほ証券は買戻しのために、大量の買い注文をいれ、またそれを
          当て込んだ大口投資家(投機家のほうが近い)や個人の買いが殺到し、
          株を持っているものは売りませんから、株価は天文学的な額に跳ね上がるでしょう。
          東証からすれば、みずほ証券がトンでしまおうとお構いなしでしょうが、
          東証や金融庁が一番恐れるのは株式市場というシステムが崩壊することです。
          そういう意味では今回の措置は戒厳令であり、治安の維持のためには
          個人の権利は制限されると考えなくてはなりません。

          原則論でいえば株価というのはその企業の価値を金額にしたものです。
          このような投機的な株価というのは、企業の本当の価値を計ることが出来ず、
          当のジェイコム社も迷惑することでしょう。

          それに、微額ながら株式取引をしているものからしても、このような
          異常な事態こそ歓迎できません。
          親コメント
  • 要するに (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時21分 (#846787)

    >当該注文が発注された時点で板状態が対当中(約定処理中)であった場合に、対象注文が取消されないという不具合が発生いたしました。これは、みなし処理がなされ、それに対当する注文が存在する場合に生ずる不具合です。

    買いたい人と売りたい人の注文株数が同一の価格で同数の場合、特別気配にならず売買が成立(約定)するので、その処理中には取消しはできないということだと思います。
    • Re:要するに (スコア:5, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時58分 (#846820)
      >買いたい人と売りたい人の注文株数が同一の価格で同数の場合、特別気配にならず売買が成立(約定)するので、その処理中には取消しはできないということだと思います。

      まさしくそのとおりだと思います。
      ただ、この動作は不具合というよりも、仕様でしょ?>東証さん

      買い注文がすべて約定したあとに、みずほ信託の注文の未約定株数が失効するような仕様になっているのだと思います。
      #発注時に買い注文が総計で何株入っていたかは知りませんが

      しかし、制限値幅外の注文は制限値幅下限とみなすとありますが、失効するようになっていなかったのでしょうかねぇ?
      親コメント
    • Re:要するに (スコア:3, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時48分 (#846812)
      だいたいそういうことらしい

      東証によれば、今回のシステム不具合は、注文が「みなし処理」されたときの注文取消し時特有の現象だという。新規上場銘柄の初値が決定された際には、その初値を基準として制限値幅が設定されるが、この制限値幅を超える注文は制度上、制限値段の注文とみなされ、この処理を「みなし処理」という。
      誤発注に気付いたみずほ証券から注文の取り消しが複数回にわたって行われたが、このときシステムが約定処理中だったため、順番待ちとなった。通常ならその約定処理が数秒後に終了した後に受付となるが、これがシステム上の不具合により受け付けられない状態となった。みずほ証券の今回の注文取消しの手順について東証側は「おそらく問題はなくかったと思う」と話している。システム不具合の責任が東証側にあるのか、富士通側にあるのかについては「もう少し詳細に分析してみないと分からない」としている。(T.N)
      [ラジオNIKKEI2005年12月11日]
      親コメント
  • by Bill Hates (2038) on 2005年12月12日 3時35分 (#846915) 日記
    メッセージが「◯◯ですけど発注しますか?」って感じでMB_OKCANCELでデフォルトボタンがOK
    だったのかなぁ?

    ヤバゲな場合のデフォルトボタンはキャンセルにすべきだと思うんだけど。
  • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時14分 (#846784)
    相手のミスにつけ込んで、稼げるだけ稼ごうとする
    個人投資家がたくさん居る事に、嫌悪感を覚えました。

    #システムのミスなら、ジェイコムに係る取引すべて
    #なかったことにしたら?と思ったり。
    • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時28分 (#846791)
      成立した取引に Undo はないのですよ。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時39分 (#846806)
      相手のミスだろうが何だろうが,値段が折り合えば売る人と買う人が自由に株式を売買出来るのが市場というものです.
      投資は利益を得るためのものであって,それ以外のものではありません.
      ミスだからといって,いったん取引が成立してしまったら,それを無かったことにすることなど出来ません. 
      それが市場のルールです.

      お金や株券には色や印がついていないことを知らない人や,資本主義社会のルールを正しく理解していない人が多いことには嫌悪感を覚えます.
      親コメント
      • by gnaka (17369) on 2005年12月12日 9時42分 (#846993) 日記
         一般論としては、民法に錯誤の規定を始めとする種々の無効・取消の規定というものがあるので、後から取引を無効にできる場合がある、というのがむしろ「資本主義社会のルール」だと思います。私的自治の原則から導かれる意思主義の立場からすれば、取引にはそれに対応する意思が必要で、それがない意思表示には瑕疵があることになります。今回の事例では、売りの入力操作はあったが、61万株を売る意思はなかったわけです(ただ過失はある)。
         ただ、それは金融市場では違うのかなと思って証券取引法を見てみましたが、錯誤無効の主張を排除する規定は特にないようですね(見逃していたら失礼)。しかし、無効が主張できるなら当然みずほ証券は主張しているはずなので、やはりどこかに錯誤無効を主張できないという法令があるのでしょうか。

         まあ、いずれにせよルールというものは変えることも出来るわけで、現行制度がどうなっているかはともかく、今回の事例を見る限りでは、やはりなんらかの範囲で錯誤無効の主張を認める方向で制度設計すべきように思われます。単純な入力ミスひとつで大企業が倒産するとしたら、やはりそういう制度は社会にとってマイナスですからね。
         今回のような「濡れ手で粟」がなくなってしまうのを残念がる人もいるかもしれないが、他人の単純ミスで儲けるのを許しても社会的に何もメリットがないので、精々残念がって頂きましょう。
         賢明な取引参加者は、キャンセルがありうるということもリスクの一つとして見越して取引すればよろしい。リスクといっても逆に得するかもしれないわけで。

         それにしても、今回の件、安く売っていたものを買うのは非難できないにしても、それを「いいボーナスになった」などというのは、やはりこの業界の人間が人の心をどこかに置き忘れている証左ではないかと感じられてなりません。
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時51分 (#846815)
        市場のルール云々には同意しますが、これって資本主義社会のルールなの?
        親コメント
        • by Akami (4183) on 2005年12月12日 1時02分 (#846831)
          もっとも資本主義くさい資本主義のルールですね。

          「修正資本主義」ですらない資本主義です。
          一般の社会に持ってくれば、たとえば各種社会保障をイデオロギー的に否定した社会とも言えるかと。

          現実の社会では社会保障や税金といった形で資本主義に反する(誤解を恐れずに言えば社会主義的な)要素が取り込まれていますが、これを「修正資本主義」と言います。

          市場というのはそういう性格の場なんです。場の性格に文句をつけるのであれば、そういう場にいる資格はないというくらいにドライな。
          その方向性で、東証の方針は基本的に一貫しているように見えます。
          黄金株の禁止をめぐる問題も、日本風修正資本主義を運営しようとする政経界と厳密な市場資本主義を運用とする東証の、立場の違いからなるバトルと考えれば理解できます。
          親コメント
    • by arkas (10211) on 2005年12月12日 10時05分 (#847013) 日記
      なんかこのツリー見てると、元ACの人が「嫌悪感を持つ」という「感情の問題」の話題を、「市場のルール」の話題にすり替えようとする議論で埋め尽くされているんですが、こういう反応を見ると逆に「何か後ろ暗いところでもあるんですか?」とか思ってしまう。

      元ACの人も市場のルールを全く知らんわけじゃないでしょう。私は知っててなお嫌悪感があります。そうは言っても生活が(間接的に)それに依存しているので「だからお前に何ができるというのだ」状態からは抜けられないんですけどね。
      # 株式口座は持っているがデイトレードする気はゼロ
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時31分 (#846795)
      > 個人投資家がたくさん居る事に

      市中に出回っている以上の株を空売りしているので
      それを寄り付かせるためには、買い方に数百億以上の資金が必要です。
      いま流行の個人投資家も乗っかっているのでしょうが、
      黒幕はヘッジファンドか機関でしょう。

      相場という鉄火場では、嫌悪感もなにもありません。
      ただ、金のつかみ合いを粛々とする所と考えてますね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 1時02分 (#846833)
      なんか、甘ちゃんの方が多いようなので貼っておきますね。

      東保裕之 株式投資の「常識・非常識」シリーズ [rakuten-sec.co.jp]
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時28分 (#846790)
    非常に稀で特殊なケース(通常ありえないケース)
    そもそも設計に置いて

        想  定  外  (AA略

    だったってこと。
  • by Anonymous Coward on 2005年12月12日 0時36分 (#846804)
    値幅制限以下の値段を付けたり、発行済み株式の総数を超えるような注文はあり得ないわけです。
    あり得ない注文を受け付けるみずほ証券のシステムにもかなり問題があるのではないですか?

    ストップ安の価格も、発行済み株式の総数も分かっているんですから、証券会社のシステムでエラーにすれば今回の不祥事は起きなかったはずです。
    なぜあり得ない注文が通るシステムを使っていたのでしょうか…

    一応警告は出たらしいけど、あり得ない数字なら警告ではなくエラーにするべきでしょう。
    • by azitt (13075) on 2005年12月12日 1時04分 (#846834)
      電通事件に続き、なぜこのようなミスが起きるのかを簡単に説明すると、
      各証券会社のトレーディングシステムには前日の終値で発注限度額が
      設けられていることが多く、新規上場銘柄の場合は前日の終値が無いからです。

      これを株数で発注限度額を設けてもいいようにも思えますが、
      最近のJASDAQでは単元株価が極端に低い銘柄が多く
      (某ヒルズ族の会社とかね)株数で縛れなくなってきているのです。

      ちなみに、東証のシステムでも1円という値段は拒否されますが、
      前述の終値が無い状態(注文は寄付前なので、初値が付いていない)
      ですと、やはり通る可能性が大でしょうね。

      この機会に、仕様が見直されると思います。
      --
      azitt is not an agitator ;-)
      親コメント
typodupeerror

※ただしPHPを除く -- あるAdmin

読み込み中...