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ニコン、フィルムカメラから事実上の撤退 219

ストーリー by yoosee
これも時代の流れというものか… 部門より

Technobose曰く、"ニコンのプレスリリースによると、カメラ・メーカー大手である同社は事実上フィルムカメラから撤退するとのこと。製造が継続されるのはボディでは F6, FM10 の 2機種のみ。大判カメラ用レンズは全て終了、35mm用マニュアルフォーカスレンズも9本が残るのみ。

たれ込み人本人は、いつかはこの日が来ると思っていましたが、ずっとマニュアルのニコンを愛用してきただけに残念です。 また、意外だと思ったのは継続されるボディのラインアップです。F6は当然として、FM3a ではなくコシナの OEMの FM10が残るのは意外でもあり、本格的なメカニカル一眼レフの血筋が途絶えることから非常に残念です。 最近レンジファインダーカメラで気を吐くコシナに製造を任せるのは経済原則に沿っていますが、どうも信頼性・耐久性に不安が…(^_^;)
またキヤノンより先にニコンがこのような決断を下したのも意外でした。"

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  • 銀塩の今後 (スコア:4, 興味深い)

    by TarZ (28055) on 2006年01月12日 20時37分 (#863622) 日記
    個人的には、ずいぶんと遅かったな、という印象です。(リソースを考慮すると、
    キヤノンよりニコンが先に…というのはそれほど意外でもないような)

    銀塩フィルムが残る分野ってなにかあるかなあ。映画撮影、天体撮影、
    全部デジタル化の方向にありそうな感じ。
    X線撮影(いわゆるレントゲン)のデジタル化はちょっと遅れているかな。
    面積小さい歯科の分野ではもうデジタルになっているところがありますね。
    すぐに結果が出てくるし、被曝も少なくていい感じ。
    • Re:銀塩の今後 (スコア:3, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2006年01月12日 20時46分 (#863632)
      映画も怪しい、
      背景はフルCGだし
      だいたいフィルムで撮影してもフィルムスキャナーで取りこんで
      パソで編集しちゃうでしょ
      将来的これも怪しいと思う

      天体撮影
      これも終わってる。冷却CCDで暗い天体を見るのもデジタル化してるし

      レントゲンもフィルムより半導体デバイスで読みこんだ方が
      被爆量が少ないのでこれもダメくさい
      そもそもレントゲンよりMRIで読んでるし
      難しい世の中になりそうです。

      カラーより白黒の写真の方が何か味があってそれは
      ニッチな部分で残ると思うけど現像に困るでしょうから
      ホントのマニアが自分で暗室作って行うような幹事でしか残らないと思うな

      #写真男がオタク分野になって「写真男」が映画化されることを願ってる。
      親コメント
      • Re:銀塩の今後 (スコア:2, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2006年01月12日 21時43分 (#863670)
        X線ですが、それなりの病院ではデジタル化してますよ。
        ですが、しばらくは無くなることはないかと(紹介の時に必要)

        補足ですが、いきなりMRIやCTを見る疾患もありますがとりあえずX線は撮ることが多いです。
        読影者の技術によりますが、なにより安いですから。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 22時34分 (#863697)
          ウチみたいな安っぽい場末の病院でも、とっくの昔に単純X線撮影はデジタル(CR)だよ。失敗して撮りなおし、がほとんどないので、被爆量削減、省資源の面でも大変によろしい。CRに慣れるとアナログX-Pは見づらい。

          購入時期がかなり昔のため、当院のCR現像機・富士フィルムFCR2000のOSはWindowsNT4.0 Workstation、ネットワークは100Base-TXで、ハブはアライドテレシスだ。SPやHotFixがどうなってるのかわからないが、ネットワークとは言っても外部世界にはつながってないので、ウィルスにやられる心配はない。CTやMRIと接続しているだけだから。ちなみにCT(東芝Asterion)のOSはIRIXで、CT操作画面はOSF/Motifだ。

          知り合いの動物病院でも、近々CRを入れるらしい。もっともアリゾナの田舎の病院で撮影してきたフィルムはまだアナログだった。
          親コメント
        • Re:銀塩の今後 (スコア:2, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2006年01月13日 10時49分 (#863921)
          一時期開発に携わってた事があります>CR(デジタルX線診断)

          その頃は、法律ではフィルム保存が義務付けられていたのと、診断時の保険のポイントがディスプレイによる診断ではつかなくて、フィルムによる診断のみに付いていたために、デジタルで撮影、一次蓄積して、ディスプレイで眺めて加工して、最終的にフィルムに出力して診断する、って流れになってました。

          で、たしかデジタルで保存、ディスプレイで診断しても保険ポイントつけますー(フィルムなくてもいいですー)、って流れに変わりつつあったような…(関わってたのがかなり前で、その頃そういう法改正があるってことで、ストレージ関連の話題で盛り上がった記憶が…

          ええ、どっぷり関係者だった時代があるのでACで…
          親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 21時51分 (#863672)
        >天体撮影
        >これも終わってる。冷却CCDで暗い天体を見るのもデジタル化してるし

        CCDでは解像度が足らない. アマチュア用途では市街地で光害があっても観測できる赤外領域の
        感度の高いCCDのメリットが大きいが,本格的な観測用途ではまだまだ写真感板は現役.

        >レントゲンもフィルムより半導体デバイスで読みこんだ方が
        >被爆量が少ないのでこれもダメくさい

        これも解像度の問題があるのでCCD化とはいかない.
        ウェハーより大きいレントゲンフィルム大のCCDを簡単に製造出来たら画期的.
        親コメント
        • Re:銀塩の今後 (スコア:2, 参考になる)

          by zzztkf (4496) on 2006年01月13日 9時43分 (#863880) 日記
          >感度の高いCCDのメリットが大きいが,本格的な観測用途ではまだまだ写真感板は現役.

          そうすか。ずいぶん前に「ヘール天文台で銀塩の運用はすべてとりやめてCCDに完全に移行した」なんて記事をよんでへーと思ったもんです。すばるやケックで銀塩を運用した話も聞かないですね。

          まあ、本格的たっていろいろですね。

          --
          life is too short to hate each other.
          親コメント
      • Re:銀塩の今後 (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2006年01月12日 22時04分 (#863680)
        映画のリアルアクションシーンなどのハイスピード撮影(スローモーション)に関しては、
        まだまだ使える機材が無いので現場ではフィルム撮影が普通ですね。
        ハイスピード撮影できるビデオカメラとか試作品であったかとは思うが、まだ現場で手軽に使える物は無いかな?
        その辺が解決されればフィルムでの撮影はいずれ本当に無くなってしまうと思われます。

        ビデオとフィルムで色域の違いがあってフィルムでないと今ひとつ臨場感が・・・とか、色味が・・・とか
        ビデオだと粗が目立つってのも解像度が上がってきたこともあり
        最終的な編集段階でのエフェクトでごまかせるようにはなってきていますが、
        ビデオでスローだと、どうあがいてもコマ落ちしますからね。
        ハイスピード撮影だけはまだまだこれからですね。

        (CGエフェクト使えばいいじゃんっていうのは無しね。
        ドキュメンタリーなども含めて作り物でないシーンを撮ることに意義がある場合もあるし。)
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2006年01月13日 0時43分 (#863780)
          どこつけようか迷ったが。

          映画関係だと、撮影は銀塩、編集はデジタル、配給は銀塩、というのが現状だそうです。

          映画(動画)は露出幅が広いためデジタルではすぐにつぶれたり飛んだりするので難しい。

          ハイライトで飛ぶ付近の特性が電子撮像素子はリニアかより急に飛ぶのに対して、映画用フィルムはより踏ん張るようになっていて、このあたりで画像の質感が変わる。このため米国などではドラマなどビデオで撮影したのを放送したら総すかんを食ったとか。
          (日本じゃドラマもみんなビデオだが、気になる人は多いはず・・・マジレンジャーと仮面ライダー響鬼を続けてみると後半で視覚的にはがっかりしますな)

          編集は、デジタルのほうが便利なのは当たり前だが、それは機材に金かけられるプロ。アマチュアはフィルムを見てなにが写っているかわかってチョキン&ペタンの方が元手が少なくて効率よく編集作業できます。
          高校の文化祭の映画の編集を上映前日に5人で手分けして徹夜で仕上げた・・・というようなことはデジタルの利便さゆえに逆に「間違えずにやるのがむずい」と思うです。同じシーンつなげちゃったりして。

          配給は、デジタルで配ると悪いやつが海賊版業者に横流しするってさ。オリジナルのクオリティで・・・。
          あと、デジタル画像のフォーマットがよくなるたびに映写機を買い換えられる映画館が少ないとか、その割に客には「デジタル化したので」ということで金を余計に払ってもらえるような価値を提供できないとか、あるそうです。

          写真については、ビデオとフィルムの雰囲気の違いほどに、デジカメと銀塩カメラの違いに関してあまり気にする意見を聞かないのは、なぜでしょうかね? 絶対音感の有無みたいに、わかる人とわからない人がいるのか?

          楽器メーカーは、デジタルピアノがあるからってアコースティックピアノなくしたりしないのに、写真機メーカーはどうも写真 *文化* って側面を軽視しているように思える・・・。
          まぁ、カメラメーカーって日本に集中しているしね・・・やがてみんなデジタルになっちゃうんでしょうね。揺り戻しのブームでも来ない限り。

          (やや「中の人」気味なのでAC)
          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2006年01月13日 8時49分 (#863867)
            > 楽器メーカーは、デジタルピアノがあるからってアコースティックピアノなくしたりしないのに、
            > 写真機メーカーはどうも写真 *文化* って側面を軽視しているように思える・・・。

             メーカーの問題ではなくて、買う側の問題だと思います。
             メーカーが作らないから買えない、んじゃなくて、ユーザが買わないから売らない、でしょ。

            > 写真については、ビデオとフィルムの雰囲気の違いほどに、デジカメと銀塩カメラの違いに
            >関してあまり気にする意見を聞かないのは、なぜでしょうかね?
            > 絶対音感の有無みたいに、わかる人とわからない人がいるのか?

             わかる人とわからない人の違いじゃなくて、気にする人と気にしない人の違いじゃないですか?
             見比べてみれば違いがわかる人は多いと思いますが、そもそも違ったからなに?というのが普通のユーザなんじゃないかな、と思います。
            親コメント
    • by snowy (9274) on 2006年01月12日 21時54分 (#863676) ホームページ 日記

      いわゆる使い切りカメラはどうですか?

      回収率が関係してくると思いますが、コスト面から考えると、デジタル方式よりフィルム方式の方が展開しやすいかと。

      とは言え、使い切りカメラがあるのは限られた地域、国だけでしょうから、利益としては小さいのかな。

      親コメント
    • Re:銀塩の今後 (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2006年01月12日 23時02分 (#863715)
      歯科のX線はね...イメージングプレートにしろ、浜ホトみたいな受光素子+蛍光体にしろセンサ本体が数センチ角以内だから、かなり安くあげられるってのが大きいかな。撮影後の画像も、『分かりやすく』するための画像処理がしやすいってのも(訴えかけやすい)メリットだし。
      元々その大きさのちっちゃーーーいフィルムを見て判断してた訳だから、解像度に極端にこだわらないみたいだし。
      各社頑張って売りに出してたね。

      あと、独立した開業医ばっかりの世界で、意外と横の繋がりが薄くて情報が伝搬し難いってのもあったり...

      #某社のあの激安似非X線システム作ってたひとりなので絶対AC
      #まぢごめんなさいごめんなさいごめんなさい
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    • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 20時48分 (#863636)
      え、廃止するレンズは「MF用のレンズ」ですよね。
      「AF用レンズ」はそのままですよね。
      まぁ、ボディを絞るのは問題ないと思うけど、その
      ボディにつけるレンズは今までと変わらないですよね。
      #そりゃMFレンズも付けられるけど‥
      ミノルタもさくっとα-9とか切ってますし、(現行で
      7/70/Sweet2ですので‥レンズはへたれタムロン製OEMだし‥
      流れといえば流れなのでしょうけど、この程度の
      縮小で済むあたり、私にはさすがニコンと思って
      しまいました。
      #最近、NewFDなレンズばっか買っている‥
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 21時54分 (#863675)
        >ミノルタもさくっとα-9とか切ってますし

        α-9 がディスコンになったのは、α-9 の製造責任者(だったかな)が α-7 DIGITAL 作製のために引き抜かれて α-9 を作れる人がいなくなったからだと聞いたことがあります。あくまでも伝聞の範囲ですが。

        事情はどうあれ、フラッグシップ機をディスコンにしてしまうと会社の台所事情を疑われるのでしばらくは大丈夫だと思っていたのですが、アッサリ消えてしまいショックでした。時間の問題と言えばそれまでですが。
        親コメント
    • by heath_yam (16773) on 2006年01月12日 22時44分 (#863702)
      >銀塩フィルムが残る分野ってなにかあるかなあ。

      化粧品のポスター撮影などごく一部のプロフェッショナルの分野と、
      趣味。

      21世紀になっても、クラッチのある車に乗るのと同じですよ。
      操作そのものも楽しみの一つ、というわけです。
      強いて言えば、コントロールが難しいものを
      コントロールできる楽しさ、とでも言いましょうか。
      --
      ヒースキット山口 heath yamaguchi
      親コメント
    • まぁ、なんだかんだいっても銀塩は残るのではないかと思いますよ。

      一度現像してしまえば、メモリーカードやCDよりもネガフィルムの方が経時劣化や環境からの影響には強いですから、長期保存が必要なユーザは銀塩を捨てられないのではないかな。

      とはいえ、デジカメのデータを紙やフィルムなどの耐久性のある媒体に焼き付ける値段が未現像のフィルムから紙焼きするのと同じくらいかそれ以下になったら、
      銀塩に拘っていたユーザが一気にデジカメに移行しそうな感じはしますけど、それを差し引いても長期保存が必要な写真にデジカメはまだまだ使いにくいと思いますよ。
      親コメント
      • うーん、ちょっと不思議なご意見です。普通、長期保存だからこそデジタル
        だと思いますが…。

        アナログデータは、媒体≒記録データであり、媒体の劣化とともにデータも
        劣化していきますが、デジタルデータの場合はメディア寿命によってデータの
        寿命は決まりません。

        私はほとんど最古(DC-1の頃)のデジカメデータも、ン十年前の銀塩フィルムも
        持っていますが、デジカメデータの方が長生きすると思います。

        どんなに慎重に保存してもフィルムは劣化していきます。もちろんデジカメデータを
        保存しているメディアも劣化していくでしょうが、FPD→CD/HDD→DVD/HDDと
        どんどんコピーしているのでデータの損失はありません。

        また、仮に私の家が火事になったら、フィルムは焼失すると思います。しかし
        デジカメデータは生き残るでしょう。(ディザスタリカバリってほどのものでも
        ないけど、複数箇所にコピーを保存してる)
        親コメント
    • by Dosa (17200) on 2006年01月12日 23時08分 (#863721) 日記
      >銀塩フィルムが残る分野

      離着陸中の飛行機内で撮れるカメラは
      写るンですだけになるのかなあ・・・
      親コメント
  • FM10 (スコア:4, 興味深い)

    by snowy (9274) on 2006年01月12日 20時47分 (#863635) ホームページ 日記

    僕はまだまだ先のことだと思っていたので、ショックです。

    FM10は海外モデルを逆輸入することで、低価格マニュアル機をラインナップに持たせるものでした(実売価格5万円程度だったかと)。基本性能自体は、しっかりしたものだと聞いてます(が、識者の方いかがでしょうか)。なので、たれこみの通り、FM10が残るのは意外でした。
    高級・著名マニュアル機を残さず、入門機を残したのは、フィルムカメラへの入り口を広げる(残す)可能性を残したかったニコンの意地なのでしょうか。海外での生産、販売が続くので、生産面、コスト面での問題が少ない等の有利な要素もあったと思います。

    そんな私はFM10ユーザー。これからも愛用します。

    以下誤植訂正希望
    >本格的なメカニカル一眼レフの血筋がが途絶える
    >本格的なメカニカル一眼レフの血筋が途絶える

    • by ts50w (27388) on 2006年01月12日 22時56分 (#863712)
      FM10が残ったのは、専門学校向けなのかもしれない。
      親コメント
    • by Technobose (6861) on 2006年01月12日 23時13分 (#863724) 日記
      私はNew FM2とNew FM2/Tを使ってますが(というか、銀塩カメラはこれしかもってない)、90年代初頭までFM2クラスは普及機だったんですが・・・。
      今となっては高級機なんですねぇ。
      ちなみにニコンのホームページをみたら、既にFM3aはメーカー在庫終了になっていました。銀塩カメラ撤退は、かなり前から計画されていたようですね(ベータみたいに『専用部品が入手しにくくなったので製造中止』というのも考えられるなぁ.F6はデジタル一眼とかなり部品共用しているようですし・・.その点FM10はコシナで主力だし、部品供給は安定してそう)。
      親コメント
  • DM10希望 (スコア:4, すばらしい洞察)

    by naotas (4890) on 2006年01月13日 0時10分 (#863758) ホームページ

    FM3の終了はたしかに残念。FM10がもうすこし作りがよければそれでもよかったんだけど。ギシギシ言うもんねあのカメラ。

    それと学習用っていうなら、むしろデジタルでマニュアルカメラを安く出してほしいなぁ。マニュアルの操作とデジタルの即時性が合わさるってのはカメラを勉強するには最適だと思うんで。子供にいまのプログラムオートなカメラで写真を覚えて欲しくないと思うのは僕だけじゃないのでは。

    もちろんいまのカメラにはマニュアルモードもあるけど、マニュアルでしかとれない中で考えるってのが結構重要だと思う。

  • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 20時34分 (#863620)
    デジタルになって、撮像面に映る画像をそのまま利用できるようになったのに、
    なんで未だに跳ね上げミラーとプリズム使ったファインダーを残す必要があるんだろう?ってこと。
    なんか利点あるの?
    • by volatile (27445) on 2006年01月13日 14時31分 (#864066)
      未だに一眼レフにするのは以下のような技術的理由によります.

      ・撮像素子の画素数や物理的サイズが大きく,毎秒数十枚の画像を
       読み出すのが困難な構造の撮像素子が大半(フジはそれが出来る
       ものを作っていて,S3pro に搭載していますが,そのときの読み
       出し画像の解像度は低下します).

      ・撮像素子の構造によっては,露光後,撮像素子の映像を読み出す
       間は物理的に遮光せねばならないものがある.また,物理的に遮
       光する必要がない素子でも,遮光することによりスミアの発生を
       抑制することが出来る.

      ・撮像素子から映像を読み出すようにすると撮像素子への通電時間
       が増えるため熱を持ち,ノイズ(熱雑音)が増える.
       上述の S3pro でも撮像素子の映像表示時間に制限があります.

      ・上記と同様の理由により電力の消費が大きい.

      ・オートフォーカスを行うために,撮像素子から出力される映像を
       用いる用法は一眼レフで用いられている方法(位相差検出方式)
       に比べて性能が劣る.撮像素子の映像を用いる方法ではピントが
       合っている度合いを求めることが出来るが,レンズをどちらへ
       回せばピントがより良く合うかどうかを求めることが出来ない.
       それに対し,位相差検出法では物理的な駆動なしに一度の判定
       でレンズを駆動すべき向きと量を求めることが出来る.位相差
       検出法を利用するためには,レンズと撮像素子の間にミラー等
       の物理的に待避する機構が必要になるし,その機構のために
       AF測定中は撮像素子上に陰が出る.

      ・EVF ではファインダスクリーンに比べてピントの確認に難があ
       る.EVF の解像度が 1000万画素などになるのなら別ですが..

      というようなことがあります.

      親コメント
    • 高画素になると特に、
      撮像面の情報が撮像面末端の読み出し部分に届くまでに
      途中の素子から受ける干渉が問題になります。
      メカニカルシャッターで遮蔽した方が安定した読み出しが可能になるということです。

      って説明でよかったかな。
      --
      〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
      親コメント
    • by TarZ (28055) on 2006年01月12日 20時52分 (#863641) 日記
      究極的にはないんじゃないでしょうか。EVF(電子ビューファインダー)だと、
      まだちょっと表示の時間差があって気持ち悪いですが、技術が進めば解決
      できると思います。

      ミラーがなくなればミラーショックはなくなるし、レンズ設計上の自由度も上がるし、
      メリットは非常に大きいでしょう。

      例えば、撮像面と後玉の間にミラーがなくなれば、ホロゴン [c-creators.co.jp]のように
      後玉~撮像面が非常に近いレンズも使えることになります。
      親コメント
      • by Li on (9067) on 2006年01月12日 21時29分 (#863664) 日記
        さらに究極的には撮影時にピント調整すら必要の無いインテグラルタイプ [goo.ne.jp]ですかね?
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 22時06分 (#863683)

          うわー!これ知らなかった!この技術はいずれ、すべてのデジカメ普及機で利用されるでしょう。機械的可動部分が無くなれば、コストダウンの限界がほとんど無くなりますから。

          世に名高い技術系サイト「今日の必ずトクする一言」 [coara.or.jp](閉鎖したが、実はちょくちょく更新中)で、2002年6月 [coara.or.jp]に、このような予想がありました。

          レーダーからお椀が無くなったように、レンズもフェーズドアレイ受光素子によって駆逐されてしまう可能性もある。。。少なくともデジカメメーカーがそこまでのパースペクティブをもっているとはとても思えないが。

          まさかこんなに早く実現していたとは…。

          これは当たったのでしょうか?外れたのでしょうか?この技術がデジカメメーカからは世に出なかったという部分は、当たりだったような気がする。あとは普及を待つだけか?!

          どなたか元コメントに+モデをあげて下さい。

          親コメント
    • きみは (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2006年01月12日 20時40分 (#863628)
      君はバッテリーの残量がが気にならないのかね?
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 20時48分 (#863637)
      1眼レフだからさ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 21時13分 (#863656)
      今の液晶がどうかは知らんけど、2-3年前のだと反応が遅くて
      動きの早いものを撮るには光学ファインダーが必須だった。
      #エアショーなどは光学ファインダーが無いと話にならないんだもの。
      親コメント
    • by znc (2768) on 2006年01月12日 21時05分 (#863650)
      どこか忘れましたが
      警察関連の証拠写真としてデジタル写真は
      全く使えないようなことを言っていたと思います。
      # 改変の可能性の高さ・・・だったかな?

      まぁ、必ず必要とされる所はあるはずですから
      --
      『今日の屈辱に耐え明日の為に生きるのが男だ』
      宇宙戦艦 ヤマト 艦長 沖田十三氏談
      2006/06/23 JPN 1 - 4 BRA
      親コメント
  • フィルムの入手 (スコア:3, すばらしい洞察)

    by yasudas (5610) on 2006年01月13日 1時10分 (#863793) 日記
    個人的に心配なのが、メーカーがどんどんフィルムカメラから撤退しちゃうと、フィルムの入手に事欠くのではないか?ってこと。ニコンさんがフィルムカメラを完全にやめちゃうと「ふん、マニアなカメラ好きもいなくなるな」とかで店にフィルムを置いてもらえなくなるのでは?というのが心配だったりします。

    いや、実際、8mmフィルムを入手するには大きなカメラ店にいかないとだめになったというのが、8mmフィルムからHi-8/DVビデオに移行せざるをえなかったというのがありまして...まぁ、それはそれで幸せだったかもしれないけど、安いビデオカメラだとアニメ撮りができんのでちょっと苦労したってな思い出...
  • Carl Zeiss ZF (スコア:3, 参考になる)

    by z_cubic (20952) on 2006年01月13日 5時23分 (#863849)
    こんな折ですが、カールツァイス [zeiss.de]から新レンズが登場します。
    事前に流出したティザー広告 [fredmiranda.com]も毎週一枚ずつ公開されてきて、残すところ一枚です。
    マウントがニコンFマウントであること以外の詳細は不明ですので、18日の本発表が待ち遠しいです。
  • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 22時34分 (#863698)
    大判カメラ用レンズはともかく、引伸ばしレンズも全面撤退は痛いですな。
    個人や学校のクラブで購入できるブランド品だとフジノンかニコンになってしまうので残るはフジ一社のみですか。
    ラッキーとニコンの組み合わせかフジオンリーかで作風にもカラー(個性)が見られたのもですが。
    印画紙メーカーも減ったし暗室文化も終焉に近づきつつあるってことでしょう。
    これからはプリント表現も教室のディスプレーで工夫する明室文化の時代になっていくのですか。
    少なくともニコンはそのように考えているのですよね。
    写真を志す者は暗室独特のあの独特の雰囲気は経験してみるべきだと思っていましたがそれも古き良き時代の遺物になるのでしょうな。
  • 残念だけど (スコア:2, すばらしい洞察)

    by lunatic_sparc (15416) on 2006年01月12日 23時49分 (#863746)
    >またキヤノンより先にニコンがこのような決断を下したのも意外でした。

    たぶん、ニコンの方が先に『持たなかった』んでしょうね。

    キヤノンは光学系製品だけじゃなくてコピーやプリンタやそれのメンテ、保守部材などの売り上げがあるけどニコンは半導体製造用装置とかやってても光学一本槍ですからね。

    なにもかにもが経済合理性の名の下にデジタルだけになって行くというのは、やっぱり一抹の寂しさがありますね。
  • by Anonymous Coward on 2006年01月12日 21時04分 (#863649)
    × キャノン
    ○ キヤノン

    ですので、たれ込みを修正して下さい。
  • パッと見このプレスリリース [nikon-image.com]に違和感を覚えた。

    他では「Ai Nikkor 50mm F1.4S」 [nikon-image.com]
    と表記されているのに、今回の
    リリースでは「AI ニッコール 50mm F1.4S」 [nikon-image.com]と書いてあったからだ。

    オフトピだけどプレスリリースや資料を書く人は、こう言う所にも配慮して欲しかったです。
    無論、記事を書く人にお願いしたいです。
    でもF3+MD4が好きだな
  • by tuxman (18472) on 2006年01月12日 22時18分 (#863690) 日記
    現用のF3と未開封のF3Pがあるんですが…ちなみに某巨大掲示板で時々現れる彼とは別人です。
  • by heath_yam (16773) on 2006年01月12日 22時34分 (#863696)
    システムとして最低限必要なところは残してあるじゃないか。
    超広角、広角、標準、中望遠、マイクロ。

    写真趣味にはこれだけあれば十分さ。
    --
    ヒースキット山口 heath yamaguchi
  • 銀塩ユーザーに中古ばっかり買ってはサードパーティで修理しては使う、みたいな人が多かったのもあるんでしょうね。

    そういうおいらもF2 photomic AとOM-1をずーっと使ってますが。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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