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DVDをリッピングしてiPodに入れて販売した会社が訴えられる 77

ストーリー by Acanthopanax
俺のものは 部門より

maia 曰く

本家のストーリーにもなっているが、CNET News.comの記事ITmediaの記事(日本語)などによれば、iPodを販売する際、DVDをリッピングしてiPodにコピーし、DVDも顧客に渡すというビジネス「LOAD'N GO Video」を、アメリカの映画会社が訴えた。原告には大手映画会社のParamount、Twentieth Century Fox、Universal、Warner、Disney、Columbia等が名を連ねているらしい。複製権はともかく、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)により、CSSを回避してのDVDのリッピングそのものが違法というわけで、そうなると、「音楽ファンや映画ファンのフェアユース」が問題になる。電子フロンティア財団(EFF)は「自分が購入したDVDを自分でiPodに入れても違法になりかねない」と警告を発している(EFFのコメント)。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 権利者からすれば、著作物が自分たちのコントロールの埒外になることを恐れるのだろうが、それなら著作物を頒布しないことこそが正解となっちゃうんだけどね。…もちろん、それは『金の卵を生む雌鳥を潰す』自己矛盾に陥るわけなんだけど。

    著作物と社会・文化のかかわり合いを冷静に考えてみれば、著作物が自由に流通し、その対価が権利者に適切に還元される事こそが、望まれる著作物の利用形態でしょう。今回の訴訟問題で、果たして権利者側にどれだけのお金が落ちる物か? …無理じゃないかなぁ。そもそも今回の場合は権利者本来の利権を損なっているわけじゃないのだから。

    結局のところ、CSS などのような姑息な手段で利用者の利便を妨害する事が、権利者の権利を保護することにはなっていない… ということは今まで何度も指摘されて来たことだというのに、未だそれに気がつかない『ふり』をしているのじゃないか? そういう権利者代理人としての既得権に固執する幇間どもが相変わらずはびこっているということなんだね。
    --
    --- Toshiboumi bugbird Ohta
    • > そもそも今回の場合は権利者本来の利権を損なっているわけじゃないのだから。
      「権利」を「利権」とわざわざ書いているのがなんだかねぇ、と思いますがそれはともかく、

      ・映画会社自身やそこに許諾を得た業者が有料でpodcastなどのサービスを運用すること

      とは商売としてバッティングしそうですね。

      あと、今回の業者によりiPodに転送した動画データは何らかの保護がなされているのでしょうか?
      このあたりの状況によっては「著作権フリーなフォーマットに変換して頒布」していることが問題かと。

      > 結局のところ、CSS などのような姑息な手段で利用者の利便を妨害する事が、
      > 権利者の権利を保護することにはなっていない… ということは今まで何度も指摘されて来たことだというのに、
      > 未だそれに気がつかない『ふり』をしているのじゃないか?

      CSSは今となっては(鍵を抜かれてしまったせいで)ほとんど有名無実となってしまってますが、
      次世代の保護規格であるAACSに対する法的運用にも影響しかねない話題だからでは。
      親コメント
      • >・映画会社自身やそこに許諾を得た業者が有料でpodcastなどのサービスを運用すること

        別スレッドでも書いたけど、それは権利者の『代理人』のレガシーな既得権なわけ。かならずしも著作権者本来の権利を侵害しているわけじゃないでしょ? で、そうした『代理人』より廉価なコストで著作物を利用した対価が回収されるのであれば、権利者はわざわざ代理人と契約して手数料を支払う理由は無くなるわけですな。

        今様な ITF(情報技術基盤)によって物流などを巡る社会は劇的な変化をとげているのに、ひとり著作権だけが50年前のまんまというのは、どう考えても異常だと思いますけどね。
        --
        --- Toshiboumi bugbird Ohta
        親コメント
        • > そうした『代理人』より廉価なコストで著作物を利用した対価が回収されるのであれば、
          > 権利者はわざわざ代理人と契約して手数料を支払う理由は無くなるわけですな。

          もちろん、*そう考える権利者は*そうすればいいですね。
          実際にはその「代理人」が著作物を作成するために必要な資金や調整、設備の提供を行っていたり、
          広く知ってもらうための宣伝を行っていたりするわけで、著作権者が著作物で食っていくための
          give and takeな関係がほとんどです。
          そういう前提の下に作られた映画などのコンテンツについて、
          「わざわざ代理人と契約して~」なんて主張することは大きなお世話なわけですが :-)
          親コメント
          • そう、レガシーなビジネスモデルはおっしゃるとおりなわけで。

            で、それが過去50年から未来50年までそのまま普遍であることが「どうよ?」ということなんですがね。

            それは「卸し」「仲買」というシステムがこれまでの物流の中で何故存在して(いた|る)のか? という話しになるのですけどね。

            著作物も所詮「流通するもの」で、そこに「卸し」や「仲買」があるわけ(だった|なの)だけど、今様な社会環境の下で、なお旧態依然とした「物流秩序」に従う事が果たして生産者たる権利者と、利用対価を支払う消費者という両者にとって「最善の策」であるかを問う意義はあると思いますがね。
            --
            --- Toshiboumi bugbird Ohta
            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2006年11月20日 1時14分 (#1061083)
              >> それが過去50年から未来50年までそのまま普遍であることが「どうよ?」ということなんですがね。

              「どうよ?」と文句を言うだけで「こうすればもっと儲かる」(あるいは「こうしなければ儲からなくなることが確実だ」でも可)と誰もが納得できるモデルを示さないのであれば,全く無意味ですね.だって,わざわざ儲からない方向に向かうメリットなんて無いわけですから.

              この手のネタで以前から感じていることですが,「コンテンツホルダ側の権利ばかりが云々」とか「デジタル時代になったのだから,従来のモデルは崩壊して云々」あるいは「コピーをガチガチに禁止するよりも,もっとユーザの自由にした方が双方のメリットが云々」みたいなことを言う人って,議論が進むと「~すれば,ユーザが増えるだろうから,結果的にはプラスになるに違いない」みたいな希望的観測に帰着するか,そもそもユーザ(=自分)側のメリット以外には何も考えて無いかのどちらかですよね.さらに言えば,前者の場合のモデルケースとしてiTunesを挙げる人が多いですが,残念なことに,iTunesは(売ってる側では)Appleに*のみ*メリットがあって,レーベル各社は「Appleにしてやられた…」と思ってる状態なので,コンテンツホルダ側からすればiTunesも失敗例の1つです.

              ということで,もしも本当に「今後50年は今までとは違うんだ」と思うのであれば,「こうすれば,今後50年はウハウハでっせ」っていうモデルを示してくださいな.
              親コメント
            • > そう、レガシーなビジネスモデルはおっしゃるとおりなわけで。

              前コメントのどの部分に同意しているのかわからないけど、
              いくら言われても、この人の頭の中で映画会社がやっている事は
              「監督が作った映画をもらってDVDを焼いて配送業者に渡すだけ」
              なんだよね...

              >で、それが過去50年から未来50年までそのまま普遍であるこ
              >とが「どうよ?」ということなんですがね。

              何の事言ってるんだろうね。
              50年前も映画が店頭で販売されてたと思ってんのかな。
              で、50年先もそうなるはずだと思ってんのかな。
              音楽や映画のネット販売なんてとっくに始まってるのにね。
        • 商売など利益を考えるなら、代理人の権利は著作者の権利ですね。
          利益も同じ。
          手数料だって払う以上の利益が有るから払うのであって、この場合の手数料は全体の利益の一部です。

          劇的な変化だって? あなたが思っているだけでしょう。
          50年前と同じだって? 世の中ちゃんと見ています?
          上辺だけの劇的とか古いという意見に何の意味はない。
        • ゴチャゴチャ書いてるけど、言いたい事は
          ・映画を作った人が直接客に売れば良い
          ・PCを使えば物流コストがかからない
          これだけだよね?

          製作コストも宣伝コストも利益回収も製作のアウトソーシングもパクリ対策も
          何も考えなくていい、個人の趣味で作った映画なら「代理人」がやることは
          物流だけかも知らんけど、実際の商売はもう少し難しいんじゃ無いかってことも
          考えてみた方が良いと思うよ。
  • Wikipedia から。 (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2006年11月19日 10時31分 (#1060701)
    とりあえず。
    Wikipedia デジタル著作権管理 [wikipedia.org]
    Wikipedia デジタルミレニアム著作権法 [wikipedia.org]
    Wikipedia DeCSS [wikipedia.org]
    Wikipedia CSS [wikipedia.org]
  • by Anonymous Coward on 2006年11月19日 10時37分 (#1060702)
    DVDとiPodを同時購入であれば
    いわゆる海賊版でもないし、ニュースになる理由もよく分かります。

    既得権益の確保ばかりに目がいくと
    いずれ衰退すると思うので
    悪あがきにしか見えないような?
    • 今度は抱き合わせ販売?
      • 別なニュースで、現在アメリカでDVD販売が落ち込んでいるのは、
        iTunesによるダウンロード販売が急速に発展しているからだって話が
        ありました。(それで大手チェーンとアップルが提携してるとかなんとか)
        DVDを16~20ドルで買うより、iTunes Videoを12,3ドルで買う
        ほうを選択しているとか。

         ならば、いっそ大手チェーンがアップルと契約して、DVDを買うと、
        同時にiTunes Videoプレゼントとかキャンペーンを張ればいいと思います
        がね、差額なんてたった数ドルなんだし、ユーザーは利便性+保存性と、
        いい事尽くめのような。
         あとは権利関係の問題だけなので、合理主義のアメリカなら大丈夫でしょう。
        #日本は権利関係の問題で、ニーズはあるのに普及しないと予測されるが。

        #iPodを持っていないので、公衆端末でDLできるのか知らないのですが。
        親コメント
  • 日本ならOK? (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2006年11月19日 10時37分 (#1060703)
    日本ならばCSSはアクセスコントロールなので問題ないですよね?
    コピーコントロールだと言い張る団体もあるようですけど・・・。

    技術的保護手段の回避 : DVDをリッピングソフトを使用してコピーすることは違法ですか?
    http://www.homu.net/modules/smartfaq/faq.php?faqid=13 [homu.net]
    • by Anonymous Coward on 2006年11月19日 11時49分 (#1060732)
      いやここで問題なのは、「業者が」行ってるって点なんだよね。
      私的複製はあくまで「使用する者が」行う必要が有るので。

      ---
      著作権法 第三十条
      著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は
      家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を
      目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
      親コメント
      • メディアの違いによって扱いが変わるのかはよく知らないのですが。

        しかし、iPod 等を所持して外出しているときに CD を購入すると、
        「店で購入と同時に取り込んでくれれば、この瞬間から聴き始められるのにぃ!」
        と思うこともしばしば。

        在宅中に聴きたいと思ったときに思った曲を購入して聴けるようになったけど、
        外出中に聴きたいと思ったときに思った曲を購入しても帰宅するまで聴けない
        というのはなんだかなぁ。

        でも、店側がそのようなサービスを行うと捕まっちゃう可能性があるのね。
        店に客自身がそのような作業を行うスペースを用意して、本人が作業を行うならば OK ?
        親コメント
      • >いやここで問題なのは、「業者が」行ってるって点なんだよね。

        これが問題になるのであれば、いわゆるパソコンセットアップサービス、なんてのが問題になっても良さそうなものだと思うんだけど。
        インストールってライセンスに基づく私的複製でしょ?

        #Microsoftは心が広いなぁ
        親コメント
      • >問題なのは、「業者が」行ってるって点

        そういう考え方は同意できるのですが、
        今回訴えられた根拠がそうだとは読み取れないんですが・・

        だからこそ私的複製まで脅かされそうで不安です。
        • >そういう考え方は同意できるのですが、
          >今回訴えられた根拠がそうだとは読み取れないんですが・・
          親コメントで述べている「そういう考え方」は日本に置き換えた場合の話で、
          今回訴えられたとのはアメリカ(だと思う・・・元業者のWEBサイトが消滅しているので国籍不明)
          なんで全く別の話。
          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2006年11月19日 12時43分 (#1060764)
          「日本の著作権法に基づく推測」を何で元の裁判の根拠の話と混同してません?
          米国の場合 (元の裁判) ... DMCAに基づきCSS解除を根拠として訴え
          日本の場合 (異なる法制下での推測) ... 私的複製の規定に基づき「本人が複製していない」からそもそもNG
          って話でしょ?

          国際条約に基づく影響はあるにせよ、国によって法規定は異なるので、混ぜちゃダメでしょ。
          (立法論ならともかく、少なくとも現行法の話題においては)
          日本の話題なのに「フェアユース」持ち出してくる奴とか多すぎ。
          親コメント
  • 別に動画が見れるプレイヤーなんて、iPod以外にも幾つかあるのに、
    殊更iPodに取り込む、という事について騒ぎ立ててるのがちょっと気になるところ。

    これって、来年当たり、映画丸ごと配信がiTMSで始まるから、
    それまでの時間稼ぎで、目の上のタンコブになりそうなサービスを叩いとけ、
    といった線じゃないかなあ、と想像してしまいます。

    アメリカの映画会社や音楽会社って、
    場当たり的な対応に終始しがちな日本のそれらと異なり、
    長期的な拡販戦略、ってのを見込んでるように見えるので、
    単純な既得権益の擁護、って見方に偏るのもどうかと。
  • by Anonymous Coward on 2006年11月19日 12時28分 (#1060754)
    なんで「ともかく」扱いされてるの?
    • by maia (16220) on 2006年11月19日 15時06分 (#1060844) 日記
      CDなら問題ないみたいですね。

      #かつてAppleがiPodに音楽を入れて記者に配ったことがあった。同じ分のCDも一緒に。
      親コメント
      • 宣伝用の配布物(参加者限定)とマス相手の商売を同じ俎上で扱うのはおかしいでしょう。

        おふとぴになってしまいますが、iPod U2エディションでアップル自身が
        やっているのは「特別限定ビデオのダウンロード用クーポン」の同梱で、
        これもまた別なモデルになりますし。
    • by hibirth (19787) on 2006年11月19日 13時23分 (#1060777)
      「複製権」が争点だったらユーザ自身が私的利用目的で行うコピーには影響しないから、でしょ?
      今回の裁判により「CSSを回避してはダメ」って話になると、ユーザ自身がDeCSSなどでripして個人使用することもNGになりかねないので。
      親コメント
      • Re:一番重要な複製権が (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2006年11月19日 13時57分 (#1060798)
        >今回の裁判により「CSSを回避してはダメ」って話になると、ユーザ自身がDeCSSなどでripして個人使用することもNGになりかねないので。

        そうなったらそうなったで、正当にプレーヤー用にコピーできる有料なツールを出すところが現れるでしょ。
        コピーしたものはコピーした人しか使えない仕組み…ま、DRMとセットできちんとiPodに送り込めるなら何の問題もない。
        だからDeCSSなんてNGになっても全くかまわない。というか、「DeCSSはNGにしてもいいから個人で正当に複製できるものを提供せよ」って声を上げればいいでしょ。
        「コピーできないDRMはけしからん」なんて言ってても話は進まない。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2006年11月19日 15時03分 (#1060843)
          個人的な環境で言わせてもらうと、iPodユーザーなので、iTunesでDVDも取り込めるとホント楽でいい。
          もちろん取り込んだファイルには制限がついていても全くかまわない。むしろ歓迎しよう。
          iTSで購入したデータのように、使えるのは自分だけ、転送できるのは自分のiPodだけで十分なんだから。
          親コメント
        • by hibirth (19787) on 2006年11月19日 15時22分 (#1060850)
          あ、もちろん私もDeCSSなんかどうでもいい立場です。
          「なんで複製権は『ともかく』なのか」についてEFFあたりが
          問題視していそうなポイントについてコメントしたつもりなので。

          個人的には著作権者が「個人で正当に複製できるものを提供」する義理すらないと思います。
          ニーズを認知して商売にしてもらうように「声を上げる」というのはもちろんOK。
          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2006年11月19日 16時03分 (#1060863)
            個人とは言わないが、複製(バックアップ)出来るものを提供しないなら、
            著作権者は文化的な継続性・発展のための保護の観点から言って、元メディアが駄目になった場合に
            (手数料を取ってもいいから)その元メディアの代わりになるものを提供するべきだ。

            そうでないなら、バックアップは認めるべきだと思う。
            今まで文化的に著作物が残って来たのは、運良く原本が残っているもの以外は、複製のおかげなんだから。

            少なくとも数百年後とかに、この時代の著作物はほとんどまともに保存できていない、とかいう状況だって
            十分に考えうると思う。「再生できるプレイヤーが無い」とかね。
            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2006年11月20日 5時32分 (#1061130)
    一般的にメディアが異なるものは別の商品という扱い。
    つまり販売権利の無い形式のデータを商売にした販売店が有ったというだけの話だろう。
    販売店の言うサービスという言葉に惑わされてはいけない。
    •  まあ、実際のところはそういう理由だと思いますが、ならばそれ相応の内容で訴訟すれば良いのにと思います。

       日本の著作権関連で話題になった裁判(録画ネットとかWinnyとか)もそうですが、本音が別にあるのにはみえみえなのに拡大解釈すれすれの著作権違反で訴えてるのがどうにもすっきりしない。
       損害賠償のネタにされることが著作権法の存在意義にされてるようで、すこし悲しいものがあります。
      --
      しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
      親コメント
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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