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14183 story

モーツァルトの楽譜全集をオンラインで無償公開 50

ストーリー by GetSet
耳だけでなく目でも楽しむ 部門より

k3c 曰く、

ロイター記事(英文)より。ザルツブルク国際モーツァルテウム財団モーツァルトの楽譜をオンラインで無償公開されています。Bärenreiter社の楽譜をデジタルに複製する権利を40万ドルで買い取ったそうです。 利用は個人的利用かつフェアユースの範囲内に限る、とされていますが、非常に鮮明に読める楽譜を無償で閲覧できることの学術的価値は非常に高いと思います。次は誰、とか期待してしまいますが…後に続く動きはあるのでしょうか?

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 次に誰の譜面が出るのか? (スコア:2, おもしろおかしい)

    by yaizawa (11984) on 2006年12月17日 22時24分 (#1077327) ホームページ

    浪花のモーツァルト [wikipedia.org]も続きますかねぇ? (無い

  • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 19時28分 (#1077195)
    曲そのものとは別なのか?
    • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 21時49分 (#1077291)
      著作権の失効した楽譜については、おそらく校訂者の権利と出版社の版権が問題になるものと思われますが、Michel-Richard de Lalande (1657-1726) の楽譜を校訂した Lionel Sawkins が、CD 化した Hyperion を提訴して勝訴した判例がイギリスにあります。(判決文 [bailii.org], 日本語解説 [cocolog-nifty.com], TIMES ONLINE のオピニオン記事 [timesonline.co.uk])アメリカの大手企業ならまだしも、Hyperion という、それほど大きくない古楽レーベルに、500,000ポンドの支払い命令が下ったようで、この判決は私もショックでした。

      たしかに校訂という作業は、専門家による丹念な資料収集と高度な分析を経て、はじめて形になるものですけど、どちらかといえば「創作」というよりも「復元」に属する作業です。知的作業に対して、一定の敬意が払われるべきだとは思いますが、それは創作物にたいして発生する、「著作権」という権利とは別の枠組みであるべきような気がするのは私だけでしょうか?
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    • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 19時35分 (#1077202)
      良く知らないけど、悪筆で読めない手書き楽譜を「解読」したり、作曲家独自の省略記法を「解釈して変換」したり
      といった、知的作業が行われることはありますね。モーツァルトの場合には結構キレイに書かれているといわれて
      いますが、レクイエム [wikipedia.org]みたいに、死の直前まで書いていたり、未完成部分に他者の手が入っていたり
      するものは作業が多いと思います。

      それが、著作権法のどの条文で保護されるかどうか、素人には良くわからんですけど、「校閲」というのは音楽や文学
      ではそうなっているっぽいです(準拠法はオーストリアの著作権法なのかな?)。

      関心があるので、詳しい人の解説に期待
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      • by Akami (4183) on 2006年12月17日 22時08分 (#1077311)
        昔、楽譜アーカイブのプロジェクトを立ち上げてました。

        当時調べた感じでは、「日本国内でアーカイブプロジェクトを決行する限り、校閲者の権利に
        ついては**多くの場合**結局のところ海外法の問題」ということになった記憶があります。
        海外法である以上無視できるともいえますが、JASRACの主張が日本法と整合性が取れている
        ともいえないのも事実で、対JASRAC訴訟突入や、海外渡航時に向こうで逮捕状が出ていると
        いった事態がリスクとして無視できないという判断を(当時は)しました。

        #海外著作物がらみの場合、JASRACは「海外法でしか保護されない権利」の権利処理を求め
        て、それの許諾が取れないと複製権の許諾を出さない、というケースがあったような記憶が
        あります。
        #結局「禁止権」として実装されている著作権の弱点が表に出るわけで、「権利を許諾して
        やるから初夜をよこせ」みたいな中世の王様みたいな要求をしてもある意味では通るわけで
        す。現実に契約した場合、公序良俗違反でどう判断されるかはわかりませんがw

        #相互主義も「単純に無条件で弱い側の保護にあわせる」とはいえない面があって複雑です。
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      • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 22時19分 (#1077320)
        基本的にはXX版と呼ばれる校訂譜は著作権の保護の対象になってるはずですよ.

        かなり最近の作品は別として,自筆譜(ファクシミリ譜)はきちんと校訂されたものでないと演奏には使い物になりません.
        大規模な交響曲などでは,作曲家自身の使用楽器に対する知識不足による『不具合』があって慣習的に譜に手が加えられたり,
        楽器が変更されることはままあります. 当時の使用楽器と現代の楽器とで演奏可能な音域が異なることもありますし.
        さらに発表簿に作曲家がチョコチョコ修正を加えた譜が複数あって,どれを信頼できる原典とするか意見が分かれている曲も
        あります.

        特殊な例としてバロック期に作曲家自らが銅版を彫った信頼度100%(?)の出版譜がありますが,それですら当時の様式に
        従った装飾音符をつける作業が演奏家に任されています.
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      • システムのソースとかメモ書きと似てるんだなあ。
        知的作業という点を除いて。
      • ブルックナーのノヴァーク版とかハース版っていつ著作権が切れる計算になるんだ。
    • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 19時44分 (#1077206)
      大学時代に音楽系サークルに居たのですが「写譜」(自分の手で楽譜を写す)ことへの
      著作権的な批判は聞いたことがありません。
      #作曲自体の著作権が切れているもののみ。曲自体の著作権切れがない場合はもちろん写譜すらも認められず。

      モーツァルトとかベートーベンとか、明らかに「作曲」の著作権は切れている作曲家の楽譜でも
      「写譜」(市販の楽譜からの)はOKとしても、もとの楽譜をそのままコピーは認められないという風潮はありました。
      #自分で写譜したならそれをコピーして配布してもOKかな?という感じの著作権独自解釈

      #それが誰のどのような判断基準での意向かまでは聞き及んでいないダメサークル員なのでAC
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 21時45分 (#1077287)
        >曲自体の著作権切れがない場合はもちろん写譜すらも認められず。

        写譜行為そのものは禁止する法律はありません。コピーライトが活きてる曲では譜面をコピー
        したところで、人前で演奏できません。編曲したものを演奏することもできません。
        楽譜で、貸譜なんかではコピーを一切認めず、練習用につくったコピーも一緒に返せとか言っていますが
        あれは、譜面の賃借契約での特約としての主張です。
        譜面屋さんは法律で保護されていない事に不満をもち、版面権だ!とか主張しています。

        曲自体がPDになっている場合、その譜面を自分で浄書すれば、自分で販売して利益を得ることもできます。
        単に手描きで写したモノでは読みにくいのでそもそも貰った人もありがたがらないでしょう。
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        • 鼻歌権 (スコア:4, 興味深い)

          by t_mrc-ct (5292) on 2006年12月18日 3時02分 (#1077442) 日記
          写譜行為そのものは禁止する法律はありません。コピーライトが活きてる曲では譜面をコピー したところで、人前で演奏できません。編曲したものを演奏することもできません。

          著作権法 第三十八条 [e-gov.go.jp]によれば、著作権が活きてても金銭が絡まなければ人前で演奏できるっぽいんですけど。

          第三十八条 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。
          親コメント
          • by Anonymous Coward
            >著作権法 第三十八条

            大学ともなると入場料を取ったりするかも知れないですが、中学校、高校の入場料を取らない
            吹奏楽部の演奏はまさにこれですね。

            #子供が吹奏楽部なんでAC
            • by Anonymous Coward
              大抵、大学の合唱団の定期演奏会だと金を取ると言う事になってます。が同時に、その金は団員自身の懐から出るわけですが。 (代わりにチケットをもらい、別の団の人と交換すると言う形) で、JASRAC様にお金を払うわけです。(まぁ、特に3年4年あたりではサボってたんで、良く分からんのですが) 別ツリー関係ですが、著作権の切れた音楽については演目を書くだけで、請求書に0円と書いてあった記憶があります。
  • 著作権の切れた作品に対して,web上でのアーカイブ化が進めばいいなぁ。

    今後恐らく,ヴァイオリンの初心者はこの曲が練習に良いよとか,木管5重奏の楽譜リストとか,そういった楽譜データベースのタウンページ的なwikiとか出来てくると思う。利用者側からすればすごく便利。
    ただ一方で,ただでさえ売れない楽譜がさらに売れなくなって値段が上がるんじゃないかと不安だなぁ。
    • by likeamagic (32922) on 2006年12月17日 20時42分 (#1077243)
      >楽譜をデジタルに複製する権利を40万ドルで買い取ったそうです。
      これって無償公開する方々がこれだけ負担してるんですよね。

      他の作曲家でもやって欲しいっていうのはありますが、
      そのためにこれだけ負担してくれって言うのは言いにくいですね。

      市場で40万ドルの価値があるものを無償で公開してくれるのは
      尊敬できることだと思いますが、すべての人にそれを求めるのは
      酷かなとも思います。
      親コメント
    • やってます (スコア:3, 参考になる)

      by t (1631) on 2006年12月19日 3時33分 (#1077931) 日記
      やってますよ、Mutopia Project。http://www.mutopiaproject.org/ [mutopiaproject.org]

      上で利用されてるLilyPondもよろしく。http://www.lilypond.org/ [lilypond.org]
      ベクター吐くのでかなりきれいです。自分もオーケストラで活用しました。
      Wikipediaもついでに。http://ja.wikipedia.org/wiki/GNU_LilyPond [wikipedia.org]

      GUIがよい(TeXから完全に逃れたい)方は↓
      Denemo http://denemo.sourceforge.net/ [sourceforge.net]
      実はかのRosegardenでもエクスポートできたりするので、そちらもどうぞ↓
      http://www.rosegardenmusic.com/tour/notation/ [rosegardenmusic.com]

      # 出力の良さと知名度の低さのギャップに危機感を感じたので超久々に投稿
      親コメント
    • >ただ一方で,ただでさえ売れない楽譜がさらに売れなくなって値段が上がるんじゃないかと不安だなぁ。

      演奏時のポイントやオススメとかの付加価値情報を付けて売ればいいのでは。
      著作権切れの情報やネットに落ちてる情報をそのまま丸ごとコピーで金をとろうってのは
      ネット弱者を鴨にしているようで嫌だなぁ。
      • >>ただ一方で,ただでさえ売れない楽譜がさらに売れなくなって値段が上がるんじゃないかと不安だなぁ。
        >
        >演奏時のポイントやオススメとかの付加価値情報を付けて売ればいいのでは。

        NHK教育でやっていた、スーパーピアノレッスンのテキストが、まさにそんな感じでしたね。
        ミシェル・ベロフ、ミシェル・ダルベルト氏の注釈が付いてました。

        こういうふうに楽譜を読んでいるのか、となかなか参考になりました。ただ、
        その指示通りに弾けないのが残念ですが(笑)。
        親コメント
      • それが手に入るなら、丸ごとコピーでも付加価値ですよ。

        #そう言う事が分からないからJASRACの仕事を理解出来ないのかな?
    • 40万ドルで買い取って無償で公開してくれるって話に、
      このコメントってどこまで強欲なんだか...

      それとも、権利関係の期間切れでフリーにした類と勘違いしたコメントか?

      そもそも「モーツァルト関連の財団」の振興事業だろうから、
      「他の作曲家も」ってのは難しいだろ。
    • ここは時々利用してます。

      http://www.sheetmusicarchive.net/ [sheetmusicarchive.net]
  • by Meth610 (31617) on 2006年12月17日 20時44分 (#1077245)
    jpgになっているのが気になります(記号の周りにゴミが出ている)。
    それなりに細かいグレースケールの画像なので、pngあたりが適任のような気が。
    欲を言えば、印刷して使うことを考えて、記号も文字も全部アウトライン化したpdfとか。

    #「このままで出版譜として印刷には回せない」状況を作りたかったのかな……?
    #画像から楽譜を認識するソフトとかあるけど、精度は今ひとつだし
  • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 19時34分 (#1077201)
    上下ひっくり返しても読める様な弦楽二重奏を作曲したのって、誰でしたっけ?

    # 大昔にNHK「音楽の広場」で実演してたのだけど(楽譜を置いたテーブルを挟んで奏者が座ってた)、思い出せない…。
    • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 19時46分 (#1077207)
      バッハの蟹のカノン?
      それともモーツァルト作ではないと言われているこれ [biglobe.ne.jp]?
      親コメント
      • by genjuro (15076) on 2006年12月19日 1時06分 (#1077885)
        元ACじゃないですが、
        >モーツァルト作ではないと言われているこれ?
        大昔に音楽の広場でやっていたのはまさにこれですね。実家に録画したテープがあったような。
        懐かしいというより、モーツァルト作じゃなかったのを知ってちょっとショック…。
        親コメント
    • ホルスト第1組曲の第1楽章とか?

      # 弦楽二重奏じゃないし。

      # ついでに第2楽章は、同じメロディーを単調と長調で使ってますね。
  • by Anonymous Coward on 2006年12月17日 19時48分 (#1077210)
    俺の尻をなめろ
    (Leck mich im Arsch)KV 231(382c)

    もありました。それだけなのでAC
  • by Anonymous Coward on 2006年12月18日 10時49分 (#1077523)
    この素晴らしいプロジェクトに賛同して無償公開された譜面を元に演奏しネットに公開したらどうなるの?
    JASRACは黙ってない?ダウンロードならストリーミングの場合はどうなの?
    世の中にはpublic domainな譜面もあったりするんだけどJASRACってこのあたりFAQに出してないよね。
    IT業界(?)にはオープンソースという素晴らしい世界があるけど音楽って全然オープンじゃないと感じる。
    それは日本だけの話?すなわちJASRACが鎖国しているから?
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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