睡眠時間と死亡率には密接な関係がある? 79
ストーリー by mhatta
睡眠不足はいい仕事の敵だ。 部門より
睡眠不足はいい仕事の敵だ。 部門より
naocha 曰く、
アメーバニュースの元ネタはウォーリック大学医学部の研究(CBC Newsの記事)ではないかと思われるが、だとすると本来の力点は「寝過ぎは寝ないのと同じくらい体に悪い」ということのようだ。皆さんは何時間寝ていますか。アメーバニュースの記事によると、イギリスの研究グループが17年間に渡り、イギリスの公務員、35歳から55歳のおよそ10000人を対象として、睡眠時間と健康状態を調査したそうです。その結果、平均睡眠時間が5時間以下の人は、それ以上の睡眠時間を確保している人と比較して1.7倍以上の高い死亡率になることがわかったとのこと。睡眠時間が少ないと心臓に負担をかけ、心臓病で亡くなるということのようです。
怖いですね。今日から早く寝なくちゃ。
mhattas氏のコメントについて。 (スコア:4, 参考になる)
たしかにCBC Newsの記事の見出しを読むと「寝すぎは寝不足と同じくらい危険」(Too much sleep as dangerous as too little)と書いてありますね。
で、結論としては
ってことは7時間睡眠がベストということでしょうか。
# 平均は7時間でも平日は寝不足で休日爆睡の場合はいかに?
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:5, すばらしい洞察)
「Aの習慣を持つ人は死亡率が高い」という調査結果があったとして、実際にはAの習慣がある人はBの習慣もある確率が
高く、死亡率に関係するのは実はBの方であってAは代理マーカーにすぎない、という可能性があります。
この睡眠時間の件も、「睡眠時間が短い人は過労気味の人が多い」「睡眠時間が長すぎる人は生活が不規則な人が多い」
という話じゃないのかと思ったり。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1, 参考になる)
凄いですね。本当の素人でそこまで気づき、疑うところまでいってくれる人は比較的少ないです。
でも非常に残念なことに、こういった統計でそのような互いに関係しそうな因子を排除し、真に独立した因子を抽出するための複雑な数学的手法というのはとっくに確立していて、だからこそ「疫学」とか「時計学」とかいう学問が1個の学問として成立していて、大抵の場合は論文の中身には、そのような互いに関連する無数のパラメーターの関係をどのように排除したかについてのアルゴリズムがしっかり記載されていて、それを理解することで統計の信憑性を判断することもできるのだ、ということまで知ってくれていると、もっと嬉しいです。
こういう「疫学」の専門家は、中学生でも思いつくようなアンケート用紙を作ってExcelと加減乗除で算数ごっこしているわけじゃ決してなく、実際には数値整理の達人なんですけど、なかなか理解されないですね。
とりあえず医療統計 [ibaraki-kodomo.com]の解説ページをご紹介しておきますので、基本であるロジスティック回帰分析などを眺めてみては如何でしょうか。
かくいう自分も統計の専門家では全然ないのですが、「単に何でもかんでも疑う」というよりは一歩進んで、統計手法とか、どんなときにどんなバイアスがかかるかについてを一応学び、気をつけながら読むようにはしてます。意外と楽しいですよ。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
ただ、この手の”生活習慣”に関わる疫学調査だと、関連するパラメータがそれこそ無数にあるので、どれを取るかということに恣意が入る余地がかなりありそうです。確からしさを見極めたければ、原典をしっかり読むしかないのでしょうね。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:2)
(とか言っている間に他の方のコメントがありましたが、少なくともあの程度のしっかりした大規模調査なら、なんとなく信頼できそうな気はします)
新聞記事にそこまでの注釈を求めるのは無理です。彼ら記者自身がまったく理解していませんし、センセーショナルでさえあれば統計的信憑性などどうでもいいと思ってますし、彼ら自身が自慢げに作っている世論調査が既に「高校生でも作れてExcelで集計できるレベル」を超えてません。
関連するパラメータの数は多すぎても少なすぎてもダメです。どの位が適当なのか判定する手法もあったと思いますが、うーんと、統計学の教科書に載ってたと思います(笑)
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
疫学の基礎知識、学問としての考え方は大変参考になりますが、
であればなおさら、こういった疫学的見解をニュースにする際には結論だけではなく、
「(A)と関連があると考えられる(B)という因子は(C)という理由により排除している」
といったような情報がほしいなと感じました。
仮に因子が多い場合には「AやBなど」となっているだけでも、あらぬ疑いは掛けないですむような気がします。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
とありますね。2番目はよくわかりませんが、1、3番目は病気が原因で睡眠時間が長くなっている可能性が考えられているのかと思います。 うつ病は例えば「合併症で軽い不眠があり、睡眠が浅くて質が悪く疲れは取れないが時間だけは長い人の死亡率が高い」とかでしょうか。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:2, 興味深い)
> 7~8、あるいはそれ以上の睡眠は11年~17年以内の死亡リスクを2倍にする。また心臓血管系以外の理由で死ぬ可能性が高い。
素朴な疑問なのですが、リスクが 1.0 倍になるのはどこですか?
5時間以下?
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:2, 興味深い)
と言うか, 体が悪いと「ちゃんと寝てろ」とか言われて, 結果的に睡眠時間が長くなるとかありませんかね.
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
その「長い睡眠時間」の中には48時間ぶっ続けで睡眠とか、
96時間意識を失っていたとかも含まれるのでは?
#26時間眠り続けるのなんか簡単さ(^o^)
fjの教祖様
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:2, 興味深い)
簡単なんですが、水分補給の為に、数回おきる事をお勧めします。
夏の暑い日ですが 24 時間眠り続けてしまい、
脱水症状でそのまま絶命しそうなを経験しました。
それ以来 24 時間以上は寝続けないように気をつけています。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
「この説で決まり!」みたいに考えちゃう人はここにはいないと思いますが。
これはあくまで平均化した考えでしかなく、「4時間睡眠がベストの人」と「10時間睡眠がベストの人」が同じくらいいても同じような結果になるわけですよね。
(実際はもうちょっと細かく調べてるとは思いますが、一つの例として)
だから”自分にとって”何時間がベストか、は簡単には言えないのが難しいところですね。
#簡単じゃないのが難しいのは当たり前だぞ俺
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
従ってその周期を無視すると睡眠期に無理やり覚醒してるような物で、健康に悪いし寝覚めも悪いと。
ですので近似での睡眠周期でいうなら6時間がベストとなるのですが、ここでいう7時間では割り切れないような・・
そうなると、周期に従った6時間では死亡リスクが1.7倍になり
7時間では周期に従えず健康を害しやっぱり死亡リスクが上がる。
かといって7時間より上でも死亡リスクが倍になると・・・・
勿論睡眠をとらなければ死亡リスクなんて倍どころじゃなく跳ね上がります。
・・・結局どーやっても死亡リスクはあがる。と。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
だからといって、その整数倍が効率いいとは限りません。
ここのところを詳しく説明した資料を探し当てることができなかったのですが、
たとえば、1.5時間の整数倍+30分後が一番よいのかもしれません。
7時間が一番よいなら、1.5時間の整数倍+1時間というタイミング(2.5時間、4時間、5.5時間、7時間、8.5時間)
が一番よいのかもしれません。
Re:mhattas氏のコメントについて。 (スコア:1)
(7時間から減らして)5時間睡眠の人が 1.7倍
(7時間から増やして)8時間以上寝る人が 2倍
じゃないでしょうか。
「睡眠時間」ではなく「睡眠時間の変化」では? (スコア:4, 参考になる)
Researchers say lack of sleep doubles risk of death? but so can too much sleep
http://www2.warwick.ac.uk/newsandevents/pressreleases/researchers_say_lack/ [warwick.ac.uk]
ScienceDaily: Lack Of Sleep Doubles Risk Of Death, But So Can Too Much Sleep
http://www.sciencedaily.com/releases/2007/09/070924092553.htm [sciencedaily.com]
といった、もう少し詳しいページが出てきます。
(1)
もと論文のタイトルは
A prospective study of change in sleep duration; associations with mortality in the Whitehall II cohort” (睡眠時間の変化に関する追跡研究: Whitehall II調査群における死亡因との関係)
で睡眠専門学会連合のジャーナル"SLEEP"誌 http://www.journalsleep.org/ [journalsleep.org]
に掲載予定(残念ながら見つけられませんでした)
(2)
Whitehall II調査(http://en.wikipedia.org/wiki/Whitehall_Study)は英国の公務員10308人を対象とした健康と諸要因の関係に関する大規模な追跡調査で、これまでにさまざまな分析結果が発表されている
(3)
年齢、性別、職種、煙草、酒など、他のさまざまな要因については、分析に当たって考慮され、影響を打ち消してある(「コントロール」されている)
(4)
1985-88年から1992-93年にかけて「睡眠時間が7時間から5時間に切り詰められた」人は、「7時間を保った人」に比べて、循環器疾患による死亡リスクが2倍、総リスクが1.7倍
(5)
同じ設定で「睡眠時間が8時間に延びた人」は「7時間を保った人」に比べて、総リスクが2倍超、ただし循環器疾患はその主因ではない。
ということではないでしょうか(わたしの読みが間違ってなければ)。タレコミやコメントがどうも腑に落ちないときは、当然ですが、よりソースに近いところを当たらなくてはいけませんね。
Re:「睡眠時間」ではなく「睡眠時間の変化」では? (スコア:1)
正式に認められたら・・・ (スコア:3, おもしろおかしい)
-- gonta --
"May Macintosh be with you"
Re:正式に認められたら・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)
朝は8時前に必ず起きて回線切る規則正しい生活ができたから、逆に感謝しなきゃ。
ここはこのせりふの出番ですよね。 (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:ここはこのせりふの出番ですよね。 (スコア:1)
が、定番です。
#起こされる辛さといったら…
Re:ここはこのせりふの出番ですよね。 (スコア:1)
Re:ここはこのせりふの出番ですよね。 (スコア:1)
タバコをやめよう、そうしよう そして誰もいなくなったら思い切り吸おう
起きていた時間 (スコア:2, すばらしい洞察)
たとえば生涯の平均睡眠時間が8時間で80年生きた人は、
生涯の平均睡眠時間が6時間で72年生きた人より
長生きしたことになるのでしょうか?
起きていた時間を計算すると後者の方が長くなるのですが。
Re:起きていた時間 (スコア:2, 興味深い)
でもその二人が同じ日に生まれたとして、75年後の出来事を経験できるのは片方だけなんだし。その出来事が吉事か凶事かはともかく。
Re:起きていた時間 (スコア:2, 興味深い)
子どもがいるいないとかいろいろ。嫁が若いかどうかとか、社会的な状況もあるかと。
現代人にとっては太く短くのほうがむいているかもしれない。
Re:起きていた時間 (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:起きていた時間 (スコア:1)
80年の方が長生きになるのではないでしょうか。
#でも起きている時間が短くなるってことは・・・長生きも考えものですね。
Re:起きていた時間 (スコア:1)
寝ている間に、記憶を整理したり、考えを深めたり、隣の奴を蹴っ飛ばしたり
いろいろやっています。
Re:起きていた時間 (スコア:1, 参考になる)
他の人の意見を聞きたい時に使うんだ
そういう場合、先入観を与えない様、自分の結論は控える事もある
Re:起きていた時間 (スコア:3, おもしろおかしい)
パブリックコメントは他人の意見を聞く意思は無いと。
(そういうことかもしれませんが)
Re:起きていた時間 (スコア:1)
そうです。実はその方法こそが、古代より多くの人々が求めてきた不老不死の秘術「永眠」なのです。
やったぜ!! 永眠すれば、もう歳は取らないし、もう二度と死なない!!
Re:起きていた時間 (スコア:1)
呼んでみても五千年の夢を今も見続けてる♪
犬が犬であるように、猫でありたい
オフトピだが (スコア:2, 参考になる)
Warwickは綴りどおりに発音しない。
Re:オフトピだが (スコア:2, おもしろおかしい)
以後気をつけます。
Re:オフトピだが (スコア:1)
直しました。ご指摘多謝。
mhatta was here
驚愕の事実 (スコア:2, おもしろおかしい)
実は地球上には死なない奴と死ぬ奴がいるってことです
すごい世の中ですね。
フレームのもと(-1)
え! (スコア:2, おもしろおかしい)
お約束 (スコア:1, 興味深い)
Re:お約束 (スコア:1)
普段から多忙で心身を酷使している人が睡眠時間をとれないということがリスクを高くするのか。
# 答え:どっちも...かなぁ。
Re:お約束 (スコア:1)
たしかに (スコア:1, おもしろおかしい)
息苦しかったり、動悸がしたりするんですよね。
でも、家に帰ると日付変わってるし、そこからアレゲを満喫するためには
睡眠時間を差し出すしかなくって。。。
短くてもダメ、長くてもダメ。一体どうしろと (スコア:1)
俺は毎日4,5時間です。
Re:短くてもダメ、長くてもダメ。一体どうしろと (スコア:2, 参考になる)
適正カロリーより多すぎてはだめ、最低限の1200を割ってもだめ。
という感じです。
適正な値を維持するというのが体を良い状態に
保つためのコツとして共通することなのかも知れませんね。
初期のファミコンのゴルフみたいな感じ。
Re:短くてもダメ、長くてもダメ。一体どうしろと (スコア:1)
Re:短くてもダメ、長くてもダメ。一体どうしろと (スコア:1)
そうして悩むことで更に寿命は短くなります。
# 世知辛い世の中よ
Re:短くてもダメ、長くてもダメ。一体どうしろと (スコア:1)
医療関係では結構知られていること (スコア:1, 参考になる)
交絡因子(※)の検討が十分かどうかは不明ですが、少なくとも睡眠時間と死亡率に単純な相関があるのは間違いないと考えて良いでしょう。
ただ、この話が話題に上る度に問題になるのが、本当に「睡眠不足→死亡率上昇」なのか? ということです。
元々何らかの疾患を有していれば睡眠時間に影響を与えることも多いわけで、プロセス的に
「元々疾患を持っている(死亡のハイリスクグループ)→睡眠不足」となってる可能性はどうなのか、と。
主立った交絡因子については疫学調査なので回帰分析して除いてあると思われますが、
原因と結果が逆転するようなケースについてはどうなのだろう、という話です。
(これもきっちり重回帰でもすれば消えるのかな?)
関係が逆転すれば、対処法が全く異なってきますから。
※交絡因子とは、A(原因)→Bという関係が、例えば実はA→C→Bという関係であった場合のCのこと。
(C→A かつ C→B なんてのもそう)
通常、予想される因子は回帰分析のパラメタに組み込んで偽の相関を打ち消させる
Re:医療関係では結構知られていること (スコア:1)
平均3時間 (スコア:1)
体は大体健康かなぁ?酒飲み過ぎたら風邪引きやすくなるけど。