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医療

「脳を強化する薬」の是非は? 99

ストーリー by nabeshin
食事、サプリメント、薬、(家庭)麻薬の境目 部門より
insiderman 曰く

Nature誌に「思考力増強ドラッグの責任ある使い方」という論文が掲載されている。Wired Visionに日本語での解説記事があるが、これによると「責任能力がある成人は、薬による認識能力の増強を認められるべきだ」という結論の論文のようだ。

しかし、このような薬は麻薬と紙一重であり、副作用や依存性といった問題が考えられる。また、薬で能力を引き出すことは良いことなのか、という倫理的な問題もあるだろう。もしこのような「脳を強化する薬」があったとしたら、みなさんは使いたいだろうか?
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  • by subsurfacescattering (36953) on 2008年12月16日 16時36分 (#1474318)
    この薬が出回ると、数学オリンピックに
    ドーピング検査が導入されたりするんでしょうかね
  • 脳を強化する薬そのものは否定しません。(抗鬱薬や睡眠導入剤を服用して生活してる身。)
    ただ、私はそうした手段に頼ってでも生産性や効率を上げなければならないとする経済至上主義や競争原理に疑問を持っています。
    #まあ、経済通からすればスローライフを提唱するイタリアは2流3流国で、日本人は中国人と低賃金競争を強いられ、それが嫌なら生産性を上げて高い賃金を得られる根拠を示せ、と脅され続けるのでしょうけど。
    #仕事の水準を維持向上するために薬が必要として、その薬を仕事で得られた給料で買うんですよね?自己投資と言えば聞こえはいいですが、マッチポンプって言いませんか?それ。
    ##私が抗鬱薬や睡眠導入剤を必要としている理由は、「(それがないと)仕事がキツイから」です。ええ、マッチポンプ状態ですよ。
    • 解ったから、コメント書く暇があったらさっさと寝ろ。
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  • by Led (7726) on 2008年12月16日 16時50分 (#1474338) 日記
    そんな薬があったら、どこぞのブラックなIT企業でその薬の服用を強制される事件(?)が起こりそうだ。
    • 薬で思考力が増強されたときに、仕事を黙々とこなすことを選ぶのか、あるいは会社を去る方が賢いと判断するのか、ちょっと興味深いですね。
      (ブラック企業という定義の是非はともかく)
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    • その昔、仕事の効率が上がるという薬があったそうな。当時合法だったその薬は、「労働を愛す」というギリシア語philoponusから「ヒロポン」という名前が与えられたんだとか。
      ちなみに、ヒロポンが禁止されたのは1951年。

      今でも「仕事の疲れが取れるから」なんて吹き込まれてシャブに手を出してしまう人も居ますね。
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      • by Anonymous Coward on 2008年12月16日 19時45分 (#1474507)
        むちゃくちゃな使い方をしなきゃ覚醒剤はそれなりに使えるシロモノだと思います。
        ヒロポン(メタンフェタミン)は多めに注射するとラッシュ(快感、高揚感)が生じて
        乱用されるというのが問題だったはず。軍隊で使う時は普通、
        むやみに快感が得られないように経口投与ですね。

        居眠り運転で事故を起こすのと、覚醒剤で捕まるのと、どっちがマシかな。
        少なくとも米空軍は居眠りしながら飛行機を操縦されてもナニですから、
        類似した薬効のある覚醒剤、アンフェタミンを処方してました。(今は別の薬)
        乱用されない程度に。
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        • むちゃくちゃな使い方をしなきゃ覚醒剤はそれなりに使えるシロモノだと思います。
          大抵のドラッグに対してその様に言えますね。大麻だって阿片だって、適量使用すれば薬効がある。モルヒネも薬用として実際に使われているわけだし。
          「むちゃくちゃな使い方をしなきゃ」って前提が往々にして破られがちなので問題なんですな。
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          • by Anonymous Coward on 2008年12月16日 21時41分 (#1474600)
            先入観で頭ごなしに否定して思考停止するのではなく、
            どうしたら適切な用法用量にできるのか考えたほうがいいと思う。

            たとえば、処方薬というシステムは、
            国が認めて医師免許を出した医師による処方箋がなければ薬局で薬を買えないようにする
            ことで、作用の強く用法用量が不適切だとマズいことになる薬を使えるようにするものです。

            もし処方薬という制度がなければ、強く危険な薬が認可されず、
            医師は、安全性が高めで効果が弱い大衆薬だけを使って治療することになって大変です。

            用量を間違うと危険なので医師による投与のみが許されていた薬が、
            決められた分量だけが投与されるように自動化された機械が開発されて、
            患者本人が自分で投与できる処方薬になったものもあります。

            覚醒剤についても、技術開発次第で、そうなる可能性もあるのではないでしょうか。

            ちなみに・・・
            日本ではADHD(注意欠陥・多動性障害)あるいはADD(注意欠陥障害)に対してリタリンの処方が認められていませんが、実際には医師が病名を誤魔化すことで多くの患者が処方を受けています。しかし、近年の乱用やマスコミの興味本位の報道によって、なかなか厳しい状況になりつつあります。病的というほどでもないが頭脳動労するのにはネックになる程度の軽度のADHD・ADDの人にとっては処方が打ち切られるなど、困ったことになっています。
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  • 是非を問う前に (スコア:2, すばらしい洞察)

    by shoji12 (14093) on 2008年12月16日 17時09分 (#1474351)
    ぜひ、”責任能力”と”認識能力”を測定できるような形で定義して下さい。
    アルコールで、簡単に認識能力が低下する者より。
  • by Ryo.F (3896) on 2008年12月15日 15時52分 (#1473633) 日記

    このような薬は麻薬と紙一重であり
    この場合は「麻薬」より「覚醒剤」が適切ではなかろうか。
    • Re:覚醒剤 (スコア:2, 参考になる)

      by prankster (12979) on 2008年12月16日 17時10分 (#1474352)
      御意。

      WiredVisionより。
      >大学生の約7%、科学者の最大20%がすでに、精神機能を高める目的で『リタリン』[製品名。
      >成分名はメチルフェニデート]、『アデラール』[同上。アンフェタミン]といった薬を使用して
      >いる(日本語版記事)。

      アンフェタミンは覚せい剤そのものですし、リタリンも依存性が問題になっている薬品ですね。
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  • by kokeko (31517) on 2008年12月15日 16時22分 (#1473656) 日記
    使ってみたい。
    ただ、使い続けるかは費用対効果によるかな
    --
    #ACは価値ある発言してください
    • by sayuporn (33927) on 2008年12月16日 17時06分 (#1474348) 日記
      海外にいた頃、論文の締め切りが間に合わなくて友達にリタリンをもらってドーピングしたことがあります。
      その効果はすこぶるもので、朝の9時から夜の12時までずっとキーボードを叩き続けていました。
      集中力が増すのですが、些細な言い回しも気になってしまい、とにかく詳細に書こうとしてしまいます。
      あのときプログラムを書いていたなら、きっとコードの見た目の美しさ(インデントとか)にこだわっていたはず。

      薬価としては微々たるものなので費用は安いと思います。副作用も用量を守れば何もないでしょう。
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      • Re:副作用が無いなら (スコア:3, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2008年12月16日 19時06分 (#1474482)
        >朝の9時から夜の12時までずっとキーボードを叩き続けていました

        これはつまり、誰かが毎日私のごはんにリタリンを盛っていると考えるべきなのでしょうか。
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      • by ttm (8278) on 2008年12月16日 17時11分 (#1474353)

        副作用も用量を守れば何もないでしょう。
        健康な人の用量はゼロだと思います。
        ので、健康な人が用量を守って服用することは不可能でしょう。

        というか、乱用ダメ、絶対。
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        • by ef (25263) on 2008年12月16日 18時40分 (#1474455)
          リタリン(=メチルフェニデート)については、麻薬及び向精神薬取締法、薬事法違反で逮捕者が出る事件も発生しています。
          その種の薬物であることを理解ください。
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      • Re:副作用が無いなら (スコア:2, おもしろおかしい)

        by harupiko (31283) on 2008年12月16日 21時01分 (#1474568)

        集中力が増すのですが、些細な言い回しも気になってしまい、とにかく詳細に書こうとしてしまいます。 あのときプログラムを書いていたなら、きっとコードの見た目の美しさ(インデントとか)にこだわっていたはず
        それって能率があがっているとは言い難いと思うのです.ていうかダメじゃん.
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        • by Anonymous Coward on 2008年12月16日 21時28分 (#1474590)
          タレこみのリンク先記事にも書かれているように、リタリンはADHD/ADDの治療薬として用いられています。
          >集中力が増すのですが、些細な言い回しも気になってしまい
          はきちんと薬が効いている証拠でしょう。
          ただ普通の人が服用すると薬効よりも副作用になってしまう実例でしょうか。
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  • 責任能力のある成人 (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2008年12月16日 16時41分 (#1474328)
    > 責任能力がある成人は、薬による認識能力の増強を認められるべきだ

    責任能力に欠ける人が、この薬によって、責任能力を持つに至るなんてことは、ないのでしょうか。
    • Re:責任能力のある成人 (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Ryo.F (3896) on 2008年12月16日 16時53分 (#1474340) 日記

      責任能力に欠ける人が、この薬によって、責任能力を持つに至る
      バカにつける薬の完成ですね。

      という話でなく、薬の力で出世(?)する、って話なんでしょうが。
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      • by firewheel (31280) on 2008年12月16日 23時19分 (#1474667)
        > 責任能力に欠ける人が、この薬によって、責任能力を持つに至る
        >バカにつける薬の完成ですね。
        スパゲッティプログラムを量産している「へっぽこプログラマー」にこの薬を処方すると、
        あら不思議。綺麗なプログラムを書ける「スーパープログラマー」に早変わり!

        ……となるはずもなく、
        24時間休みなくスパゲティプログラムを量産する、
        「スーパーへっぽこプログラマ」になるオチだと思う。
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    • by Anonymous Coward on 2008年12月16日 18時26分 (#1474438)
      ないでしょう。

      責任能力に欠ける・・・その度合にもよりますが、
      まず、正常な判断力を持たなければ、適切に服用することができません。
      また、異常な判断力に対して注意力・集中力を強化しても、異常な判断を強化するだけです。

      もちろん、注意力散漫で危なっかしい人に対しては、注意力を改善することで失敗は減るでしょう。
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  • テクノロジーで自己の能力を拡張するのは昔からやっていたこと。
    メリットとデメリットを比較してメリットが大きく、
    他人に悪影響を与えず、自己責任でコントロール可能なら
    積極的に行うべきと思う。

    カエフィンもそういう用途で普通に使っているわけだし。

    #アンフェタミン買おうと思ったけど、今は売ってないんだね。
    • 公共の福祉に反しないかつ自己責任に限り個人の利潤を追求すべきでしょうが,
      これらの薬は自分を制御不能にしてしまう可能性のあるものなのです.
      私は自分でコントロールできるし大丈夫だから,という軽い気持ちで乱用が始まるのです.

      お気をつけを・・・

      #景気が悪くなるとこういう話が増えてくる...

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年12月16日 18時47分 (#1474462)
    ・副作用,依存性が問題にならない
    ・まわりの大多数が使ってる
    こんな状態になったら好むと好まざるとを問わず使わざるをえないんじゃ?

    北京オリンピックでのSPEEDO社の水着のようなもんでないかと……。
  • by SkyAngel (9501) on 2008年12月16日 20時50分 (#1474558)
    覚醒剤って仕事に集中したい状況下では効き目あると,どっかの小説で読んだことありますね.
    どちらかというと,そのような麻薬的イメージを持ってしまうのはなぜなんでしょうか...

    同じメタンフェタミン系の薬剤であるヒロポンが(戦争中という状況下はありましたが)流通していたという事実もありますし,
    そもそも仕事するための麻薬が広まるというのは日本独特のもの(上記の小説の解説曰く)だそうで...

    # そこまでワーカホリックではないので非AC
    --
    そうじゃないだろう!
    • 日本独特? (スコア:3, 興味深い)

      by Dobon (7495) on 2008年12月16日 21時03分 (#1474569) 日記
      日本独特というのは違うでしょう。

      マヤ・アステカ・インカでは、農作業に「コカの葉」を使っていました。
      (高地で働くと酸欠で頭痛になります。コカの葉を噛むことで頭痛を誤魔化して畑を耕した)

      # あと、飛脚がコカの葉を噛みながら走ってた筈。
      --
      notice : I ignore an anonymous contribution.
      親コメント
      • by SkyAngel (9501) on 2008年12月16日 21時46分 (#1474609)
        >マヤ・アステカ・インカでは、農作業に「コカの葉」を使っていました。

        おお,なるほど.
        てことは,それぞれの文明でなんらかの麻薬的存在はあったということですかね.

        参考になりました...いいのかなぁ(苦笑)
        --
        そうじゃないだろう!
        親コメント
  • 自分の脳を壊す危険のある行為は避けます。
    脳は精密機械なんです。

    # オイルレス設計の機器に変な油を注して壊すような事、怖くてできません。
    #(最低でも30~40年の運用実績がなければ試す気にもなりません。)
    --
    notice : I ignore an anonymous contribution.
  • 物理的に能力の底上げが可能になり、そのための手段が容易に入手できる環境が整ってしまった場合、基準そのものがそれを前提とするようになって、結局のところ使用しないという選択がありえなくなってしまいそうな気がします。ちょうど一昔前の「コンピューターはオタクのオモチャ」から現在の「コンピューターは生活必需品」になったような感じで。
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Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs

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