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テレビ朝日の報道ステーションでホメオパシーを紹介 139

ストーリー by reo
people-loves-the-psuedo-science 部門より

Radiant 曰く、

テレビ朝日報道ステーションで 1 月 22 日に「見放された患者と共に闘う"がん難民コーディネーター"」という特集が放送されたのだが、その中でホメオパシーを紹介したことが大阪大学の菊池教授のブログなどで話題になっている。

ホメオパシー代替医療の一種であり、欧米ではある程度普及している。しかし二重盲検試験で対照群と比較した場合に効果の有意差が認められなかったなど、ホメオパシーの有効性は明らかにされておらず疑似科学の代表格とも言われている。番組の特集内では、ガンの進行した患者に対して医師がホメオパシー療法を行う場面や、ナレーションで「科学的な理論は実証されていないが、効果が認められており、世界的に普及している」という台詞が入るなど、肯定的にホメオパシーを紹介している。リンク先の報道ステーションのサイトではこの特集の動画が公開されているので興味のある方は見て欲しい。

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  • by FRAGILE (8034) on 2009年01月26日 11時41分 (#1498719)

    コーナーとしては医者に「もう治療は無理」と言われてしまったがん患者を「がん難民」として、最新治療情報をもって治療してくれる医者を捜すというマッチングをボランティアでやっている元医師の姿を追ったもので、それ自体はまぁそんなものか、という印象でした。

    ただ、患者を連れていた先のひとつで施していたホメオパシーを比較的目立つように紹介していたのは確かです。

    それよりも、コーナーそのものよりスタジオに戻ってメインキャスターが「良いものを紹介した」という表情でまだ科学的な裏付けが出ていないことに対する配慮などにはまったく言及しなかったことの方が気になりました。

    当のメインキャスターは、その数日前、体細胞クローンにより生まれた牛や豚の安全性に関するニュースで学識経験者で構成される委員会で「問題なし」とされたことに憤りを見せ、不安を払拭するには裏付けがまだまだ必要と言っていたにも関わらずです。

    同じにできないテーマだとは分かっていますが、この偏りには単なる不勉強や無理解を通り越して、視聴者を誘導しようという意図が見えるようで不愉快な気持ちになりました。

    • by Anonymous Coward on 2009年01月26日 11時55分 (#1498730)

      それよりも、コーナーそのものよりスタジオに戻ってメインキャスターが「良いものを紹介した」という表情でまだ科学的な裏付けが出ていないことに対する配慮などにはまったく言及しなかったことの方が気になりました。

      当のメインキャスターは、その数日前、体細胞クローンにより生まれた牛や豚の安全性に関するニュースで学識経験者で構成される委員会で「問題なし」とされたことに憤りを見せ、不安を払拭するには裏付けがまだまだ必要と言っていたにも関わらずです。

      これらは相反する態度ではなく、科学に対する不信、自身を含めた一般人の直感的判断に対する信頼という点で共通するものではないでしょうか。もちろん、キャスター個人的には、そのようなことを言えば大衆の支持が得やすいという計算だけなのかもしれませんが。

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    • by tarobo (16662) on 2009年01月26日 12時13分 (#1498747)

      体細胞クローン牛...自分が食べることになるかもしれないので反対
      ホメオパシー...自分が受けることはまずなさそうなので絶賛
      という、非常に分かりやすい心理が働いているのではないかと

      親コメント
  • うぉぉぉぉ腹立つ! ホメオパシーは本当に腹立つ!
    実際問題、これが原因で、まともな治療を受けられずに死んでいく犬とか猫とか頻発してんだよ!

    順番に簡単に説明すると…

    ホメオパシーとは、「中毒になったものを体に取り入れることで中毒を緩和させる」という医療。
    わかりやすくヒ素で例える。
    ヒ素をとりすぎて死んじゃいそうになった人には、薄めたヒ素を与えて、ヒ素中毒を緩和させよう、っていう理論。
    そんなことしたらさらに悪くなるじゃん! と思うかもしれないけれど、大丈夫、水に入れてかなり薄めてから与えるから問題ない。
    どのくらい薄めるかというと、1000倍の水で薄めたのを1000倍の水で薄めて、さらに1000倍の水で3回薄める、とか、そんな感じ。
    薄めれば薄めるほど効果があるとされ、理論上、地球上の全て水を使っても希釈率が足らない様なグレードもある。
    正しいたしなみ方としては、それを砂糖に吸わせて摂取する。

    で、近代、元素って言うのが発見されて、「そんなに希釈したら、ただの水だろ。ヒ素入ってねぇよ」と言われる様になると、ホメオパシー側は新たな理論として「ヒ素が入っていたときの波動が水に転写されているから大丈夫」と言い出す。
    ここで、ホメオパシーは「波動」っていう便利な武器を手に入れる。

    時代はさらに進んで、病気の元になるものが発見されてくる、細菌とか、悪性細胞とかね。
    すると「じゃぁ、癌を直したいときは、癌細胞を水で薄めるの? インフルエンザウイルスとかも?」なんて問題に直面する。
    そこでホメオパシー側が出した新理論は、「結局波動だから、癌に似た波動を出す物質を入れれば良いよ」と言い出す。

    さらにさらに時代が進み、自然回帰的な、ネイチャーってすばらしい!的な考え方が出てくる。
    必然的に、「自然の中のすばらしい波動を水に転写して、癌に効く」なんてうたうものが出てくる。
    「満月の月光を水晶の器に入った水で転写して、とっても薄めたやつを吸わした砂糖玉」とか「お花を摘んで水にくぐらせ、波動を転写した水をとっても薄めた水」なんてモノが、サプリメントという名前で売られる様になる。

    そう、レメディ、という言葉が頭に浮かぶかもしれない。

    「抗癌剤は副作用があるから」とか「手術でおなかを開くのは忍びない(高額だし)」なんてまことしやかに発言する飼い主に飼われているわんちゃんは、ちゃんとした治療も受けられずに、得体の知れない水を振りかけられながら哀れ死んでいくのだ。

    最も腹が立つのは、決してレアケースではないんだ。
    10人の飼い主が居たら、5人は存在を知っていて、1人は実際に使っているだろう。
    日本では、人間相手には(アガリクスやフコイダンに比べて)それほど成功してないけど、ペット相手には大流行している。
    今日も、バッチテスト(紛らわしいけど医療行為で行うのとは根本的に違い、いくつかの設問に答えてあなたにあったフラワーを調べるテスト)を行う資格を持った人のマンションの一室に行列ができるんだろう。

    最近では、日本土着の波動水関係と相互乗り入れをしつつある。
    理論が同じだから親和性が高いんだろう。
    オーリングテストを行うようなところとかね。

    • 理由は3つあると思います。

      1つは、治療ができないから → 弱って死んでいくのを見届けるしかない → せめて魔法の水を
      ペットとして飼われる小動物は、その体が小さいがゆえに外科手術が困難です。
      人間なら手術可能な病気でも、ペットでは小さすぎて不可能あるいは体力的に耐えられないので、原因がわかっても治療を諦めることがあります。
      こういう状況下に置かれた飼い主は、ペットが死ぬのを見届けるわけですが、いくら小動物が具合が悪くなってから死ぬまでが速いとはいえ、飼い主にとっては長い時間を精神的に苦しみます。
      命は助けられなくても、何かやってあげたい、何かやらないと気がすまない、そういった<b>飼い主の自己満足</b>のために、魔法の水に手を出すわけです。
      ですから、効果がないことは問題ではないのです。効果がないとわかっていても、何かせずにはいられないのです。
      まさか映画「二十日鼠と人間」のように、飼い主が拳銃で射殺してあげることが犬のためになるんだ、というわけにもいかんでしょうし。

      もう1つは、たとえ治療の可能性があったとしても、健康保険がない(ペット医療保険はありますが、人間のそれとは格が違います)ので、高額になる医療費を払えない → 安い代替を探す
      ペットにかかる医療費負担は人間のそれを上まわることもある、という覚悟と資金の用意なしに飼いはじめ、動物病院に連れていかずに自分で何とかしようとする人は、たくさんいます。
      ネットの掲示板の相談では、「とりあえず獣医に連れていけ、いますぐ連れていけ」というアドバイスがよくされていますが、獣医に連れて行きたがらない飼い主さんを多く見ます。
      (獣医に連れていく人は、人に相談するよりもまず、専門家たる獣医に見せることを選ぶ、ということも差し引かねばなりませんが・・・)

      さらにもう1つは、ペットを飼う本当の目的です。
      そもそもペット自体が、飼い主の人間の精神的な自己満足のための道具であり、本質的に動物の虐待や搾取ですから、魔法の水を使うことで自己満足することもまた、ペットを飼うことの延長線上にある自然な成り行きとも言えます。
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    • by ukenerai (36532) on 2009年01月26日 15時56分 (#1499098) 日記

      こう言ってはなんですが、動物実験の形になってるんですね。

      実験の結果、効果があったから流行ってるんでしょうか?
      効果がなかったら、流行らないですよね?

      # 自分はホメオパシーを肯定する材料も否定する材料も持っていませんが
      # 材料がありそうなので聞いてみたいと思いまして

      --
      -- う~ん、バッドノウハウ?
      親コメント
  • by 21 (23614) on 2009年01月26日 22時54分 (#1499522)

    うちは中小企業で、よく専務の奥さんが手作りお菓子作って皆に配ってます。 ある日その奥さんが、社の食堂でお汁粉を作っていましたが、「砂糖が無い」と声を掛けてきました。私は社でも時々お菓子を作るので、自分で買い置いたグラニュー糖を引っ張り出し、奥さんに渡しました。しかし奥さんは、「グラニュー糖は体に悪いから使わない」と、白砂糖を買いに行ってしまいました。

    その後、一緒にお汁粉を食べながら、なぜグラニュー糖が体に悪いのか、奥さんに訊いてみましたが、他者が検証できそうな根拠は返ってきません。結局は、「とある先生にそう教えてもらった」という事でした。その先生が、なぜ悪いと言っていたのか訊き返していると、奥さんは段々と不機嫌に。グラニュー糖を避けたからといって、奥さんや周囲の方が苦しむわけではないですから、特にそれ以上訊かず、話は終わりました。

    この奥さんは、数週間ごとに、新たな健康食品を「これは最高! ほんとに効くわ!」と、社員や友人に薦めています。その時に、以前薦めた健康食品について訊ねると、「とある先生」について訊き返した時と同じ様な、不機嫌な表情になります。そして今日も、夫である専務は、凄い味の健康食品を、ぐっと堪えて口にしています。

    専務は昨年、酷い発熱で救急搬送された後、奥さんの申し出で知人の気功道場に"転院"しました。結局インフルエンザだったんですが、2週間後復活した専務と、代わりの様に気功道場に運び込まれた奥さんは、共に「気功は凄い。薬なんか飲まなくても病気は治る」と、それまで以上に社員に薦める様になりました。

    ホメオパシーやホリスティックや、無数ある健康食品に、なんらの効果も無いとは思っていません。機構が明らかになっていない場合や、ある個人に特異に作用する場合も有り得る筈です。ただ不安なのは、そういう手法にのめり込み、定量による客観検証を経た治療法をも、根拠を超えて否定してしまう事です。そしてそれが、驚くほど周囲の人間に伝染し易い事です。何せ、50人いる社員の殆どが、今では体調不良を先ず気功道場に相談しています。

    自社で観察した結果、「ちょっと信じてみて。凄いんだから!」という言葉に影響を受け易い人達は、多くが"科学っぽい"検証という操作を、面倒臭い、或いは自分の日常には必要無い事だと考えているようです。かといって、特売チラシはSNSなど駆使して、販売店が気の毒に思える程検証しています。

    私は今日も気功の師範が行商にやって来るこの社内で、同じく変人扱いされる先輩と二人、「なんだかなー」と傍観しつつ、せめて交際中の同僚が健康問題に出くわした時、良い医師を紹介できるよう情報交換しています。

    # pタグのスタイル、もう少し短文志向になりませんでしょうか

  • 気にしすぎ (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2009年01月26日 11時09分 (#1498677)
    ラジウム温泉とかラドン温泉とかまかり通ってる国の人間が言えた義理か。
    • Re:気にしすぎ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2009年01月26日 11時37分 (#1498709)

      ピップエレキバンもなんとかしてほしい。これ効くならMRI受ければ肩こりが治るじゃん。

      親コメント
      • by Dobon (7495) on 2009年01月26日 13時05分 (#1498808) 日記
        あれ、磁石の代わりに小豆を貼り付けても効くよ。
        (磁気ではなく、物理的な圧迫に効果がある)

        # エレキバンを使っている鍼灸屋さんの話によれば、
        # 小豆やビーズだと転がって床に落ちるけど
        # 磁石だと手近な金属に張り付けておけるので便利なんだとか。
        --
        notice : I ignore an anonymous contribution.
        親コメント
      • Re:気にしすぎ (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2009年01月26日 11時42分 (#1498721)

        実際MRIの中はいれば肩こりなおりますよ.
        いや,治ったような気になりますよ.

        親コメント
    • Re:気にしすぎ (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2009年01月26日 11時19分 (#1498690)

      ついでに言えば針灸や指圧も同様.西洋医学的な見地から言えば,あれらも科学的根拠は一切無い.

      親コメント
      • Re:気にしすぎ (スコア:5, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2009年01月26日 12時36分 (#1498780)
        こういう文脈で、「科学的根拠」って言ってる人は、科学とは何か理解していない。 病理学的に不明でも、疫学的に結果が出ていれば、それは有効な診療といえる。 病気の原因を究明し、その原因を取り除く為に必要な成分を分析し、 それを含む薬を作って投与する。というアプローチが前者と考えて もらっていいです。 後者は、こっち地域の人たちは、その病気に罹ってもすぐ直るけれど、 こっちの地域の人たちは直りが悪い。違いは、この木の実を食べている かどうかみたいなので、別の地域の人の半分にその木の実を食べさせ、残り の半分は他の木の実を食べさせる。 その木の実を食べた人たちの方が直りがよければ、その木の実が病気に有効 である。 そんなやり方を科学的に厳密にやるのが、タレコミ本文にあった、「二重盲検試験」。 疫学的に治療効果が見られ、副作用がなければ、とりあえず治療に使っていて 問題は無いです。 今回のホメオパシーは、どっちの手続きも一切無視して、「なんとなく よさそう」ってイメージだけで、治療に使用しているから問題なんです。
        親コメント
        • Re:気にしすぎ (スコア:3, おもしろおかしい)

          by Anonymous Coward on 2009年01月26日 13時06分 (#1498811)

          Webサーバの応答が悪くなった。

          病理学者は、ソースコードを解析し問題の箇所を修正した。

          疫学者は、あるモジュール(直接的な関係は伺えないが)のバージョンアップによって回避できる事を発見した。

          SEは……「何か変えました? え、トップページを更新した? じゃあそれを戻して様子を見ましょうか」

          親コメント
      • Re:気にしすぎ (スコア:3, すばらしい洞察)

        by Bigman (37148) on 2009年01月26日 11時47分 (#1498726)

        鍼灸や指圧は科学的なメカニズムが良くわからないが,症状が改善・緩和されることが実証されている.
        一方,ホメオパシーについては,その効果が実証されていないし,その理論にも多くの議論の余地がある.

        ということでぜんぜん違うと思います.

        親コメント
    • by toworu (27387) on 2009年01月26日 18時13分 (#1499283)

      ホメオパシーとちがって、放射線は体に何らかの影響を与えます。そして肯定的な
      影響もありえるという説もあります。なので一緒に語ることはできないですね。
      この本とかご参考まで。
      “放射能”は怖いのか―放射線生物学の基礎
      http://books.livedoor.com/item/498196 [livedoor.com]

      親コメント
  • 薬理的な作用については、個人的には、信じられないけど。
    「偽薬による効果を、意図的に誘発するための方便」
    としては実践的にはありだと思わないでもない。です。

    • by Anonymous Coward on 2009年01月26日 10時57分 (#1498669)

      局所的・短期的にはそれでうまく行っても、
      医者が医療としてホメオパシーみたいなものを扱うようになったら、
      医療の信頼に関わるわけで、結果的にマイナスだと思いますね。

      この「治療法は実はただのプラセボなんじゃないか?」
      って心配しながら治療受けるようになったら困りますよ。

      親コメント
    • まあ、抗がん剤の多くや放射線には、同時に発がん作用もあるから、ごくごく広い範囲では
      ホメオパシーとやらにコジ付ける事も不可能では無いな。
      親コメント
    • 他の人のコメントと重複しますが、「医師が」乃至「医療行為類似行為として」は問題があるかと思います。

      医療行為は効果があるという謳い文句のもと、対価を払って行われるわけです。直接的な効果が無いことが判っているのに効能を謳って販売などをすることを認めるということは、合法的な詐欺に同様のレトリックを使われてしまう危険があります。「偽薬の効果」なら何とでもいえますよね。

      もし家族なりが「嘘であることに同意すればよい」という条件を付けたとしても、患者 (顧客) を騙すことに変わりはありません。健全な商売とは言い難いと思います。
      # あと、このテの代替医療の問題では、通常の医療行為を「ニセモノ」とし、治療を拒否させることをする場合があるということもあるそうです。

      親コメント
  • by walkingreed (36389) on 2009年01月26日 11時26分 (#1498695)
    >>二重盲検試験で対照群と比較した場合に効果の有意差が認められなかった
    ってことは、
    >>効果が認められており
    ってわけはないですよね。理論以前に効果が無いって言ってることに。
  • 疑似科学? (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2009年01月26日 11時56分 (#1498732)

    「科学的な理論は実証されていない」とナレーションで言っているのに、疑似「科学」とはこれ如何に。

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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家

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