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教育

「いじめられる子供の共通点」を調べる研究 172

ストーリー by hylom
1つの側面ということで 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

多かれ少なかれいじめられた経験を持つ人は多いかと思うが、いじめられる子供は非言語コミュニケーションにおいて共通した問題を抱えていることが研究で明らかになったそうだ(LiveScience本家/.記事)。

いじめられる子供には非言語コミュニケーションにおける非言語シグナルの読み取り、その社会的意味の理解、および社会的葛藤解決の選択肢の提案のうち、少なくとも一つの分野において問題があるという。例えばイライラした相手のしかめっ面に全く気付かなかったり、その意味を理解できなかったり、また自分の欲求と友人の欲求との間を上手く調整できなかったりするといった傾向がみられるそうだ。

子供は大人の監視下にない状況で互いに交流するときに自身の社会スキルを試したりするそうだが、このような問題を抱えている子供たちはいじめられ、拒絶され、スキルを成長させる機会を更に無くしていくという悪循環に陥るという。いじめられる子供たちは精神的な問題を抱えるようになったり、社会的孤立によって成績が落ちたり、落ちこぼれたり、薬物問題を抱えるようになる確率が高くなるとのこと。

このような子供には大人が学校の勉強を教えるのと同じように社会的スキルを教え、考えさせ、それを実生活において実行させる「宿題」を与えることが一つの手助けになるとのことだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by metta (20740) on 2010年02月08日 14時06分 (#1715146) 日記
    Pascalタソのどこが悪い?
  • by Tsukitomo (22680) on 2010年02月08日 16時23分 (#1715228) 日記

    日本でも、いじめの構造を分析する研究がいくつかおこなわれています。
    いじめ加害者達の社会的スキルといじめ継続期間の関連 [nii.ac.jp]によれば、

    > いじめ加害集団において、いじめのリーダーといじめ加害の仲間の両方が高い社会的スキルを持つ場合、
    > つまり、いじめ加害集団に社会的スキルの高い者が多く参加している場合、いじめの継続期間は長期化していることが示された。
    > いじめ被害者群で社会的スキルの低い人が多く、いじめリーダー群で社会的スキルの低い人は少ない傾向があった

    など、(社会的スキルと非言語シグナルの理解力に強い関連があるとすれば)今回の研究と同様の結果が得られています。

    他にも、高校生にみられる「いじめ」行動と「いじめ」に関連する要因 [nii.ac.jp]や親しい友人間にみられる小学生の「いじめ」に関する研究 [nii.ac.jp]など、いじめの発生機序と社会的スキル等の関連を調べた研究があるので、CiNii等で検索してみてください。

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    Tsukitomo(月友)
    • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 17時50分 (#1715260)

      補足というより余談ですが,

      社会心理学などの統計的な分析で出てくる「要因・因子・共通項」などの概念は,日常生活で用いる「原因・理由・共通点」などよりもずっと中立で無味乾燥なもので研究の世界では「仮説やモデルを統計学的に説明できる」,日常生活では「関係性がないことはない」ぐらいの意味に捉えた方が良いでしょう。

      また,分析の結果の多くはそのまま現実の因果関係を示すものではありません。モデルから現実を説明するのは別の資料を駆使する研究者の腕にかかっています。

      さらに,論理の問題として命題の逆と裏は自明でないので

      「いじめ被害者群→社会的スキルの低い人が多い」から直接,逆の「社会的スキルの低い→いじめ被害者」や裏の「いじめリーダー群→社会的スキルの低い人は少ない」は導き出されません。
        # ただしこの例では,裏は別に説明されているので真のようです。

      親コメント
  • 伝染病の感受性対策みたいな話で、研究するのはまぁ役に立つのでしょうが、実地の応用は中々難しいでしょうねぇ。

    学級の中で被害にあいやすい子、被害が深刻化しやすい子に注目することで早期発見に役立てると言うのはあるかもしれないのですが、
    被害を受けてる側をどう扱うかによってはいじめのターゲット選択の「正当性(いじめてる子供にとって)」を公的に追認するようなことになりかねない。

    #いじめの根絶は難しいと思う。早期発見によって被害が恒常化、深刻化する前に手を打てる可能性を増やすことはできると思う。

  • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 14時04分 (#1715145)

    文化や地域に関係なくいじめがあることに注目すると

    自分よりも劣っているという人間を個人(集団)の中で作る事で
    肉食動物に襲われたり、一方的な生け贄とか、食糧難の時、自分の安全が脅かされる時に
    反射の要領で回避するために脳にインプットされているのではないかな?と思う

    もしこれが無い場合、最悪の場合その集団は全員死に絶えてしまうから
    大昔なら必要かもしれない機能かなぁ…とは思うけど現代にはまったく必要ない機能だけど

  • by iwakuralain (33086) on 2010年02月08日 14時26分 (#1715163)

    いじめはダメでしょ。
    例えそれが何らかの疾患があったりした場合でも。

    #でも原因があるならそれを調べて研究する事自体は悪くないとは思う。

  • 自称初心者 (スコア:2, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2010年02月08日 15時42分 (#1715210)

    「自称初心者と呼ばれる人々は、コミュニケーションにおいて共通した問題を抱えている」と言われたら同意する人が多そうな気がするのですが、「いじめ」という単語が出てきたとたんに思考停止に陥る人がこんなに多いのはとても不思議です。ものは言いようということでしょうか。

    • Re:自称初心者 (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2010年02月08日 15時59分 (#1715218)

      たぶん、ここには元「いじめられっ子」が多いんじゃないでしょうか?
      根暗趣味だといじめのターゲットになりやすいですからね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 17時32分 (#1715253)
        /. って「マスコミの偏向」みたいな話題には、すごく煩く斜めに構えたようなコメントが多いですよね。 それなのに、今回のようになんか「いじめ」キーワードが入ったトピックになった途端に、 東スポも真っ青な、社○党の遥か斜め上を行く偏向解釈で 「俺はいじめられっこだったんだ! もう構わないでくれ」的なトラウマ満載感のコメントに溢れてますね。 明らかに正義とか責任追及の話題じゃなくニュートラルに分析したいという話題のはずなのに。

        なんかこの辺の挙動も「いじめ群を構成する要素抽出」に使えそうと思ったり思わなかったり。

        # いじめられる側も散々経験したし、残念ながらいじめる側も経験はしている AC
        親コメント
  • 生贄の数理 (スコア:2, 興味深い)

    by SteppingWind (2654) on 2010年02月08日 21時40分 (#1715388)

    誰も指摘していないみたいなんですけど, この研究って対象となる人間集団の規模については言及しているんですかね? 内容から推測するに, 数人から10数人程度の, 互いに相手と直接接触があることを前提としているように見受けられるのですが.

    日本の学校でのいじめなどでは, 集団単位が1学級の数10人以上で

    • いじめる側/いじめられる側で接触が少ない
    • いじめる側/いじめられる側が相転移的に非連続に逆転する

    という事例もかなり多いことから見て, 個体の特性をいじめの原因に求めるのは有効でないように思います.

    むしろイワシ等の小魚の群れのように無個性な集団の挙動に対する統計的なアプローチや, あるいはいじめる側に回らなければいじめられる状況での生存戦略におけるゲーム理論といった数学的な手法の方が本質を突けそうな気がします.

    # (自分を含めて)人間を信じないのがエンジニアの基本なのでID

  • 多くは (スコア:2, 興味深い)

    by degucho (5329) on 2010年02月08日 22時17分 (#1715406)
    「やり返さない」と判断されるからじゃないかなあ
  • by tks256 (30608) on 2010年02月08日 12時46分 (#1715079)

    「例えばイライラした相手のしかめっ面に全く気付かなかったり」
    ってのは、いじめられる側ではないと思う。
    単に嫌われ者で、それを「いじめられている」と勘違いしているだけなのでは。
    そんなことは、教師が、嫌っている側からヒアリングすることで、
    十分対応可能であると思う。

    「いじめ」というのは、いじめられている側に非がないにも関わらず、
    イチャモン同然の理由によって、一方的に肉体的・精神的暴力を受けるものではないのか。
    そして、周囲がそのイチャモンを面白がって行くものではないのか。

    そもそもの認識からして、間違っているようにしか思えない。

    • by s02222 (20350) on 2010年02月08日 14時28分 (#1715167)
      >「いじめ」というのは、いじめられている側に非がないにも関わらず、

      「非の有り無し」とか「誰に非があるのか」とかはこの研究では問題にされていないんでしょう。 対症療法的に統計的にいじめられやすい行動が有るなら、それを避けるテクニックを開発しよう、というだけで。

      悪い奴を世の中から無くすのは大層難しいので、「とりあえず暗い夜道は1人で歩かないようにしましょう」みたいな感じで。
      親コメント
    • 「嫌われる」と「いじめられる」の線引きって難しいんですよ。いじめられる人でもいじめられない人でも、非の打ちどころのない人格者ってことはまず有り得ないわけですから、原因を見出そうと思えばいくらでもできます。でも、だからどっちが悪いって話ではなくて「客観的事実としていじめの契機となる要因を見出して解決しよう」という話ですよね。

      実際、いじめってのは「いじめられている側に非がないにも関わらず、イチャモン同然の理由によって、一方的に肉体的・精神的暴力を受けるもの」であることはほとんどないと思います。自分の例を振り返っても、端緒としての原因は自分の内にもあっただろうと。ただ何を契機としたにせよ、それに続くいじめが事実上謂れのない言いかがりによって継続していたとも思いますが。大方そんなもんです。

      まあ、この研究のアプローチが正しいかどうかはなんとも言えない。まだ仮説の段階に過ぎないわけで、その段階でどうこう言っても意味がないでしょう。
      ただ、ひとつの研究事例としてはアリだと思いますよ。改善に繋がるかどうかは些か疑問ではあるけれど。

      親コメント
      • by waraji (36531) on 2010年02月08日 15時28分 (#1715198)
        どうしてもこの手の話は客観的に見れないんですが、
        いじめられた僕の経験から言うと

        ・転校初日、挨拶を済ませ1時間目が終わり、最初の休み時間に
         3階の教室から筆箱を窓の外へ投げられ、お前も落とすぞと言われ、
         男子皆から消しゴム等を至近距離で全力投球されました。

        挨拶〜授業の間に何かした記憶はないんですが、
        まぁきっと、本人に気付かない非があったんでしょうねぇ、、、
        ちゃんとお風呂にも入ってたんだけどなぁ

        # いじめられる子は自分が悪いと思いこむと言われます(実際そうです)が、
        # そうでもないんでしょうねぇ。
        親コメント
    • 落ち着いて!
      部門名見て!

      親コメント
    • 英語にするとわかりやすいと思うんだけど
      faultは無いけどproblemやfactorはあるでしょう

      いじめは社会の一部だと思うけど
      反社会性の暴走をなんらかの形で止められないとただの犯罪だからね

      #証拠を取ろう!

      #ジャプニカ暗殺帳!
      親コメント
  • 修学旅行のバスで (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2010年02月08日 12時52分 (#1715082)
    最後部席に座った事ないとか
  • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 13時27分 (#1715112)

    AS (ADHDも?) との相関がある程度ありそうな気がする。

    他国の事情はよく分からないけど、我が国の現状を見ると、

    • なぜASが以前よりも高頻度に見つかるようになったか (診断基準の明確化が原因?)
    • なぜ執拗にマジョリティから離れたものを排斥しようとする人が以前よりも増えたか (行き過ぎた平等思想を叩き込む教育の成果あるいは日本人という国民性?)

    が、わが国におけるいじめの原因分析のキーポイントでしょうか。

    私は、「レールに乗れ」と親に強要された子がレールに乗っていない子を見て「ずるい」と思うが、親に「ずるい」と言い出せないため、不満の行き先がレールに乗っていない子に向かう、と言ったところではないかと推察しています。

  • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 13時40分 (#1715128)
    「原因がある」と「悪い」を混同して言い争っていても何も解決はしません。
    米国では、学級からはみ出した子供を一時的に隔離して大人と交流させる制度
    http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20090116/182927/ [nikkeibp.co.jp]
    (2ページ以降要会員登録)
    なんかがあります。
    米国の離婚率、貧困層の貧困ぶりは日本とは比べられませんが、こういった研究と
    適切な対策によって救われる子供だっているかも知れないとは思えませんか。
  • いじめられる側にある種の共通点があるのは事実。それを調べるだけならば問題はない。

    しかし,この種の調査は,ともすると「いじめられる側に原因がある」といった誤解につながり
    「いじめられる方が悪い」という結論になりがち。それは注意しなければいけない。

    たとえ原因がどちら側にあるにせよ,肉体的・精神的な「暴力をふるう側が悪い」というのは
    しっかりと教育しておかなければいけない。

    • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 17時39分 (#1715256)

      結局のところ, 悪いのはこの手の調査ではなく, 因果関係と相関関係の区別が付けられない人が多過ぎるということのほうなんですよね。

      統計資料において, 相関関係があることと因果関係があることとを混同することによる, 誤謬やそのような誤謬を利用した詭弁の類というのがいろいろとありますね. 詐欺などの犯罪においてだけではなく, 裁判の場であったり, 報道資料の図表にすらそういうのがいっぱい出てきます。

      統計に関する教育は常々ないがしろにされがちですが, 実はかなり深刻なことだとおもいます.

      親コメント
  • by miyuri (33181) on 2010年02月08日 15時51分 (#1715214) 日記
    何度でもよみがえるさ。
  • by akatukisiden (37200) on 2010年02月08日 16時28分 (#1715230)
    >非言語コミュニケーションにおける非言語シグナルの読み取り、
    ・言語化(文書化)しないと理解できない。

    >その社会的意味の理解、
    ・感情より理論、文書等を優先

    >および社会的葛藤解決の選択肢の提案
    ・理論より感情を優先させる人には
     何を行っても無駄なので何も言わない。

    ・選択肢の提案以前に、理論的に明らかなのに
     何故選択肢が必要なのかが理解できない。
  • 生物爆弾 [wikipedia.org]の開発に使われるわけですね、わかります。

    --
    -------- tear straight across --------
  • by celaeno_q (34080) on 2010年02月08日 17時35分 (#1715254)

    問題点があったからいじめられたのか、いじめられたことにより問題点が生まれたのか。
    上げられている例は、いじめの「結果」としても発生し得る。

  • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 17時48分 (#1715258)

    小学・中学在学中、いじめを受けた経験をあるものとして、と言う時の自分を極力客観的に捕らえつつ考察。
    いじめ自体の内容は、仲間はずれや箒ではたかれるなど近年のものに比べれば陰湿さは低い。
    いじめの発端というのは、よくわからないが今思えば協調性に欠ける部分があったのだろう。

    ・馬鹿騒ぎに同調できない(大人から見れば良い子だが、友達は出来ない)
    ・下ネタを拒絶(変にませていたのかもしれない)
    ・すぐ泣く、理屈っぽい
    いっしょにいても楽しくない属性がつく。

    ・運動が出来ない、太っている(子供は先ず運動できるやつがヒーロー)
    ・そのくせ学業成績は良好(大人の評価基準で優秀)
    ひがまれる対象になりうる。
    ずば抜けてはないがそこそこ運動できるやつからすると、気に障る存在。

    子供社会でのいじめは大人への不満と大人に依存しなければ生きられないことへのジレンマから来る
    ストレスのはけ口という側面があるのではないだろうか?
    だからこそ子供社会になじまず大人社会に適応している人間が被害者になりやすいのではないかと思う。

    • by Anonymous Coward on 2010年02月08日 17時59分 (#1715264)

      いやあ、大人への不満なんて考えてないと思うよ。
      子供は大人の世界に気づかずに自分達の王国を作ってるから。

      自分の経験では、いじめられっ子の属性は2つにまとめられる。
       ・きもい
       ・よわい
      きもいってのは、外見/しゃべり方/行動について。
      よわいってのは、外からつついたらすぐ負けそうってオーラね。

      成績優秀でも、運動苦手でも、大人に迎合しても弱くなきゃいじめられない。
      きもいってのは残酷だ。大人が見てもきもいのでどうしようもない。
      「きもいけど我慢して仲良くしよう!」位しか言えないし、底なし沼の絶望感。

      親コメント
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