パスワードを忘れた? アカウント作成
267233 story
通信

地域イントラネット基盤事業に会計検査院が意見 68

ストーリー by hylom
使い方が分からないのに敷設しちゃったの? 部門より

pongchang 曰く、

以前小笠原への光ファイバーの上陸が話題になっていたが、地域イントラネット基盤事業は全てが有効に機能しているとは言いきれない。

たとえば石川県小松市では、総務省の「地域公共ネットワーク基盤整備事業」などの補助金を受けて山間部に光ファイバーケーブルが敷設されたものの、地元のケーブルテレビ局は「採算が取れない」として参入せず、敷設地区の住民がケーブルテレビを視聴できない状態になっているそうだ。この光ファイバーケーブルは使用されることなく5年間敷設されたままになっているとのことで、会計検査院が補助金のうち約900万円分を不当事項として会計検査報告書に掲載する方針だそうだ(産経新聞の記事)。

これ以外にも「自主番組の制作スタジオを作ったものの、自主番組の制作は1回しか行われなかった」「本来は不要なはずの波長分割多重機能付き分岐装置を設置」「学校間交流システム等を構築するために光ケーブルを敷設したが一度も利用されていない」「補助の対象にならない管理情報のデータ入力を経費に加えていた」といった事例などもある(会計検査院平成20年度決算検査報告)。

また、補助金を使ってブロードバンド環境の整備を行ったものの利用率が低い、という事例も多いとのこと(地域情報通信基盤整備推進交付金等により整備した情報通信設備の利用率の一層の向上について[PDF])。加入率が上がった例として、防災無線での呼び掛けを行った自治体が提示されているが、それはそれで迷惑な気もする。

光の道を提唱した大臣は退任したが、以上の様な既に施工されている光ファイバーについて十分な利用実績がない事をどの様に認識していたのであろうか。使い難いから使われないのか、使われないから使われないのだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2010年10月26日 8時01分 (#1847504)
    高齢化が進んでいる田舎の町に、インターネット需要なんて無いんですよ。ごく少しいる若者がほしがってるだけで。 一昨年、とある小さな町の町長と町議会の選挙で、CATVを引く施策を謳った候補と、「CATV引かずにその予算は病院の拡充に回す」候補がぶつかって、後者が勝ちました。
    • by Anonymous Coward on 2010年10月26日 10時00分 (#1847531)
      広範囲に散らばるお年寄りに充分対応できる数の病院を拡充するより
      充分な能力を持ってる地域に散らばるお年寄りを集約した方が早いし
      経済的だと思うんだけどな。

      引いてしまった光は、農業ドローンの遠隔操作に利用とかしてみては
      どうだろう? これだけ失業率があっても3K職場が嫌と言うなら機械に
      やらせればいい。 労働者には都会から遠隔監視をさせておいて
      どうしても人手が必要な時だけ人を派遣する。

      人はなるべく集まって僻地は機械管理に。 人が通わなくなって自然に
      還ってしまうのならそのままにさせて置けば良いと思う.
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年10月26日 2時28分 (#1847478)

    こういう地方の光ファイバ事業って、おいしいことこの上なかったよね。

    国内キャリアとかに売れないと分かってしまった、長距離伝送できる L2SW を、同程度の Cisco 製品とかの倍とかの値段で売るんだよね。独自プロトコルで高速切り替えできますから、Cisco 製品よりいいんですよ、とか言って。実際のところ、標準の STP で十分なところに。

    もちろん、地元の有力な電気工事屋さん (としか見えないネットワーク屋) とかとネゴネゴして、NTT-ME とかそういうところにも仁義切って入れるわけですよ。

    地元経済も潤って、廃品リサイクルもできて良かったんじゃね?ゴミを押し付けられたって、気づいたら負けですよ。

    ああいうのの主な目的は、「工事をさせる」ということなんですから。

  • by IdentifiedCoward (20520) on 2010年10月25日 18時45分 (#1847304)
    光ファイバーが十分に活用されていない理由は、各事例ごとに異なるので、
    リンク先の書類などに書いてある通り、事例ごとの対応が必要と思われる。

    光の道構想の良し悪しとは直接関係ない問題もたくさんあるかと思う。

    補助金を使って整備したブロードバンド環境の利用率が低い問題については、
    そもそも加入の要望が少なかったことも考えられる。
    まずは、ブロードバンド環境の日常的な活用方法について、
    理解や慣れがないと、これ以上の加入者増加は難しいのではないか。
    • by SteppingWind (2654) on 2010年10月25日 19時08分 (#1847323)

      クマゼミの繁殖 [srad.jp]

      # オオクワガタだったらよかったのにね

      親コメント
    • 固定電話線は結構な田舎でもつながってますが、固定電話を引いた当時は加入の要望がそれなりにあったのでしょうか?

      --
      1を聞いて0を知れ!
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        固定電話はユニバーサルサービスなので、
        無人島の別荘で、1年に1日しか使わなくても、申し込みがあれば電話を引かなければなりません。
      • by Anonymous Coward

        > 固定電話を引いた当時は
        NTTは公社でした。ので採算とか要望とか考えなくても引けました。

        • それに対して、無駄だという話は出てなかったんでしょうか。
          公社だからOKなら、公共事業でもOKだと思うのですが。

          # 度を過ぎる無駄使いは咎められて当然だけど、インフラっていうのは、ほとんど誰も使わないところにだって供給するものだと思うんだ。
          # それを無駄だ無駄だというから、電話を引き合いに出してみたんだけど、果たしてド田舎にも電話を引いたことは無駄だっただろうか?

          --
          1を聞いて0を知れ!
          親コメント
          • 細かい数字は手許にないのですが、固定電話が普及する過程では、加入したいとの申し出に対して電話会社の開設工事が間に合わず、開設待ち人数をいかに減らすかが議論されていました。
            途上国では2000年頃にもまだ携帯電話のインフラがあまり整備されておらず、固定回線の開通待ち人数が何人いるかが電話会社の経営効率性の指標として用いられたりもしています。
            途上国で携帯電話インフラが整備された後の爆発的普及を考えると、固定電話の普及速度は供給能力に制約されていたと考えられます。
            多少のオーバーキャパシティの問題などはあったようですが、敷設した電話線が利用されないまま無駄になる、等という懸念は殆ど無かったはずです。

            他方、現在日本の光ファイバはADSLやケーブルインターネット等から変更が可能であっても現状のままで構わないと考えている人が多く、普及のペースは需要側の動向で決まっています。
            欧州や米国の通信キャリアからは、そもそも需要がないのに何故日本は光を引くのか?、NTTはクレイジーだと評価されていました。

            総務省の整備した加入者系光ファイバの案件について色々ヒアリングをしてきましたが、利用率が低迷しているのには人的要因が強いですね。
            多くの事例ではこの地域で光ファイバを整備しよう、という特別に強い意欲を持った公務員の方が赴任してきて、予算を獲得、敷設にたどり着く所まで到達。
            しかしその頃に、人事異動で別の地域や別の部署へ異動、後任の方は特別な意欲を持っていないため利用促進事業は停滞、というパターンです。
            もしくは市長のトップダウン的な意向で進めた事業が市長の交代で頓挫、という事例もありました。

            このような事例が累積してきたので総務省(の役人)はブロードバンドの利用に焦点を当てていたのですが、前大臣が再びインフラ整備の議論を始めてしまったので、多くのリソースが不毛な光の道論争に投入されてしまいました。

            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 18時53分 (#1847312)
    公金投入の美味しいプロジェクトには、元請けとして名のある業者が入札してきます。
    プレゼンをして”弊社の施設を導入すれば、あんなことができます!こんなこともできます!”とアピールして落札します。
    で、実際に施工されて引き渡されます。

    が、そこまで来て、はじめて重大な観点が欠落していることに気付かされます。
    どの業者も「施設を作りさえすれば、誰も・何もせずにできます!」などとは言っていないのです。
    「光ファイバーを敷設すれば、(誰もコンテンツを供給しなくても)映画やアニメやスポーツが見られます!」などとは言っていませんでした。
    そりゃそうです。
    あまりにも当たり前のことです。
    こうなることは最初からわかりきっていました。
    長期的な展望のないままの公金投入を批判する声はあったのですが、耳を貸さなかっただけなのです。

    道路を作れば往来が増える。
    線路を作れば電車が走る。
    水路を作れば田んぼができる。
    そんな、旧時代の発想しか持ちえない田舎の年寄り議員にはわからなかったのでしょう。
    地域の面倒なことを全部彼らに背負わせることで、厳しい現実と対峙することから免れてきた住民たちだって同じです。

    厳しいですが、誰も悪くないと思います。
    これが大きな失策で、地域にとって大きな痛手であるという自覚があるのならば、目を覚ますべきです。

    地域のために本当に必要なものは何なのか、本当に重要なことは何なのか、目先の補助金や交付金に目を奪われて軽はずみな決断をするのではなく、徹底的に議論をして有益な決断ができるようになるべきです。
    それこそが、地方が自立するために必要な、そして決定的に欠如している能力です。
    • by Anonymous Coward
      目覚めるとは、覚醒した状態を知っている人が行う行為。
      一度も体験も想像さえしたことない場合は、まさに未知への進化。
      100年来やってきたのだもの、成人の性格を変えるのと同じくらいの大変さだよ。
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 22時14分 (#1847402)

    もう地方なんて放っておけばいいと思います。
    インフラ整備してもこのように無駄にしかならないですし、
    その無駄は結局都会に降りかかってくるわけで。
    公務員の利益誘導に使われるぐらいなら、
    いっそ地方への補助など打ち切ってしまえばいいかと。
    それで消えてしまうような場所はその程度の価値しかないわけですから。
    その分を都市部に振り向ければ、何百倍もの人の利益になるわけですし。

    • by oj.wake (39498) on 2010年10月26日 6時49分 (#1847493)

      それはいささか短慮すぎるのでは?
      都市の人は地方からの農産物、林産物、海産物を消費して生活しているわけだし、
      例えば森林は保水や地球温暖化対策などで極めて重要。
      直接的な経済価値だけで判定していたら、日本全体が極めていびつなものになる。

      あと、「人が居ない」ということは国防上からも極めてよろしくない状態。
      どこかの島に他国民が違法上陸しても、気づかずほったらかしておいたらどうなるだろう?

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        この手のストーリーが立つたびに湧いてくるいつものキチガイだからそれこそほっとけよ。
      • by Anonymous Coward
        「地球温暖化対策」などを持ち出すあたりが、インチキ臭い。

        なにも完全独立採算でやれなどと言ってない。
        すでに、都市部の人間が我慢できないほど、都市部から地方に血税が流れすぎていて、それをさらに増やそうという話には乗れないってことです。

        ちなみに、国防上の意味がある場所(離島や沿岸部)ならともかく、そうではない場所までひっくるめて言うのは、どうかと思う。
    • 東京の人口が倍になっても誰も困らないなら、それでもいいかもしれません。

      --
      1を聞いて0を知れ!
      親コメント
    • 地域イントラ事業を行ったすべての地方で無駄になっていると?

      いくらACでも短絡すぎませんかね。

      私の知っている某地方で行われた地域イントラ事業は底々活用
      されてて良い感じがしましたが。

      でもWiMAXは結局UQが進出してきたのでアレかなぁとは思う今
      日この頃・・・
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年10月26日 10時09分 (#1847536)
    うちの自治体の場合、IT関連事業で最新・高額のディジタルコンテンツ施設、
    モーションキャプチャーや収録スタジオ、高額のCGワークステーションを
    何台も揃えました。

    しかし、その利用もごくわずか。
    聞いたことのある利用例は、某駄作CG映画の制作の一部で使われたくらい。

    現在の利用状況は、近所の中高生がエアコンのきいた端末室で自習するのに
    使っているか、定年退職して暇になったおっちゃんがポチポチとネットを
    みているかくらい。

    建設から数年たち、当時は最先端機器だった高額の機材も、古臭い時代遅れの
    機材となって、故障も増えてきた。
    機材の更新予算の見通しも立たず、箱だけ残って中身が腐ってしまうのも
    もはや時間の問題。

    そう、この施設、ITの名目で作った土建屋にお金をあげるための施設だったわけ。

    本当にIT振興が目的なら、各小中学校にパソコン室を完備して、そこを放課後に
    一般開放すればいいだけなのに。
    • by Anonymous Coward

      > 某駄作CG映画

      当たり障りのない範囲で詳しく(ぇ

  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 17時49分 (#1847269)

     リーズナブルが値段でサービスを提供or受けられないのであれば誰も利用しないというだけだと思います。
     学校間ネットワークに関しては、市区町村等にスキルがあっても、学校側にスキルがなくて絵を描いた餅になっただけじゃないですかね。

    • by Anonymous Coward
      そもそも学校間の交流なんて必要なのかな?
      • by Anonymous Coward

        >学校間の交流
        WebカメラつきノートPCを各学校において
        生徒同士が
        「おいおまえらどこ中よ!?」
        とメンチきり合うんですね分かります。

    • by Anonymous Coward
      そもそも使い方がわからんだけだったり

      パソコンが学校に導入されたころはよく見られた光景ですなぁ
      • by Anonymous Coward
        >パソコンが学校に導入されたころはよく見られた光景ですなぁ

        私が中学生だった、かれこれ25年ほど前がまさにそうでしたねえ。
        中学校の視聴覚室に、MSXが50台ばかり並べられてましたが、数学の授業とかで先生が慣れない
        手つきで色々機材を操作し、出題した問題の解答をパソコン経由で答えさせ、クラス全体の
        どの程度の正解したかとか色々見せながら進めたりしたのですが、少なくとも当時は、学習効果
        の面でも授業進行の速度の面でも、普通の教室で普通の黒板を使うケースと比べるとほぼ無意味
        なシロモノでした。

        現在ではどのような活用のされ方がされているんでしょうか?
        インターネットに接続できることで、また違う使い方が出てきたとか、あるいは
        あまり変わってないのでしょうか。
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 17時55分 (#1847273)

    誰か光ファイバーケーブル使ってやってよ。

    • by pongchang (31613) on 2010年10月25日 18時48分 (#1847305) 日記
      タレこんでから、ググって引っかかったんだけど、NTT西日本ー北陸が総務省にICT利用先進事例のご紹介(pdf [soumu.go.jp])で、小松市からダークファイバーを使って光フレッツやってますと、威張っているのよね。CATV会社が乗り出さないのは理由はわかるわ。逆に、産経新聞のツッコミがイマイチだったとも言える。
      地域枠のWiMAX [j-com.co.jp]の売れ行きも悪いし、細かく分けるとうまく行かないのだろうな。小松市でラストワンマイルを無線にしたらという検討報告(pdf [soumu.go.jp])
      んで、禿だろうがAUだろうが、フェムトセルをぶらさげろよとは思うけどね、先っぽに。
      親コメント
      • by ninja (41029) on 2010年10月26日 18時56分 (#1847870)
        地方の会社にサービスを提供させようというのが間違ってるんだよ。

        ネットのサービスなんてユーザー数が大きければ大きいほど儲かる、逆に言えば限られたユーザーのみにサービスを提供するってのは一番の無駄。その意味では、ソフトバンクが日本全国に一括でサービスを提供するというのはアリだとは思う。
        親コメント
    • Re:石川だめぽ (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2010年10月25日 18時49分 (#1847309)

      そりゃまぁ、イット革命とか、電気がなくともiモードは使えるとか [wikipedia.org]言っちゃう人のお膝元ですからねぇ。

      親コメント
    • Re:石川だめぽ (スコア:2, おもしろおかしい)

      by h-harry (24932) on 2010年10月25日 18時16分 (#1847284) 日記

      禿:「私が格安で使わせてもらいます」

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 18時16分 (#1847283)
    光の道もリアルの道も、補助金得るためのネタでしょ。

    出来たものが利用されようがされまいが、どうでもいいの。
    • by greentea (17971) on 2010年10月26日 10時59分 (#1847557) 日記

      けど、リアルの道は、車も利用者もいなくても、無駄に整備だけしといてくれたら、使おうと思えば誰でも使えるけど
      地域イントラネットの光の道は、整備しても業者がいないと使えないからなぁ...

      --
      1を聞いて0を知れ!
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      ですね。
      土建屋が儲かればその後どうなろうと知ったことではないと。
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 18時40分 (#1847299)
    つまり、光ファイバーを敷設すると何がどうなるのか理解せずに、何か夢を見てたのだと思いますよ。

    いままでメタル回線あるいはマイクロ回線などでインターネットやケーブルTVを利用していたのであれば、それが光ファイバーに置き換えられることで、何がどうなるのか予想がつくし、それなりに利用されたと思いますよ。
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 18時40分 (#1847300)

    出だしから躓いたのはいまからじゃ取り返しがつかないにしても、
    そのダークファイバー使ってもらうための努力はしたのだろうか?

    • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 20時13分 (#1847346)
      利用目的がさ、足かせなのよ
      役所業務でも用途によっては情報管理の部署からダメ出しくらうんだわ。
      お陰で月々専用線の支払いをしなくちゃなんなくてね。
      皆様の税金でですよ。

      #コンバーター買うほうが余程安いぞ。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 20時17分 (#1847350)

    リンク先にある13県のうち徳島は有効活用されている方に入るんだろうなw

  • by Anonymous Coward on 2010年10月25日 22時14分 (#1847403)
    FTTHは、使いたい人が使えず、使えても使えなくてもいい人には提供されているという不公平が蔓延している。使えても使えなくてもいい人が、光ケーブルを十分に活用するわけがないではないか!
  • by Anonymous Coward on 2010年10月26日 9時48分 (#1847527)

    イェド時代から変わっちゃいねえってこった。

typodupeerror

アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

読み込み中...