パスワードを忘れた? アカウント作成
4983 story

長寿の秘訣は突然変異かも 32

ストーリー by Oliver
選択:不老XOR不死 部門より

y_tambe 曰く、 "米ロイター通信のニュースによると、カリフォルニア工科大のグループが、遺伝子にある特定の突然変異が起こることと、ヒトが長寿になることに関係があることを発見し、Proceedings of the National Academy of Sciences(米科学アカデミー紀要)に報告した。
この突然変異はミトコンドリアDNAに起こるものでC150T塩基転移と呼ばれる。この研究グループの調査によると、100歳以上のイタリア人52名中、17%にこの変異があるのに対し、99歳以下(117名)では3.4%に留まっているとのこと。生まれつき変異している場合と、生まれた後で何らかの原因によって変異する場合の両方があるそうだ。この割合で果たして本当に関係があるといえるのかも含めて、まだまだ今後どうなるか先の読めない研究だが、もしかしたら不老長寿の夢に一歩近付いた?"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 死なないで老いて行くなら、老いずに死んだ方がいいのか。
    社会のためにはどっちも必要

    # 人間にTimeToLiveがあると思うかい?
  • by tomatsu (2545) on 2003年02月14日 1時56分 (#258219)
    あなたは長寿となり得る事が判明しました。
    おめでとうございます。
  • by Anonymous Coward on 2003年02月14日 5時08分 (#258255)
    公式な場では誰もこんな事は言わないでしょうが、時間の無駄を避けるためには必要な知恵です。

    その1
    ・「老化」という多くの人の注目を集めそうな研究
    ・ミトコンドリアの特定の部位に変異というわかりやすい結果
    にもかかわらず、
    ・PNASにしか通らなかった
    ・そしてPNAS中でも大きく扱われていない
    ことは、この論文をReviewした他の研究者からはさして重要な研究とは見なされていないことを示唆しています。

    その2
    国籍による偏見は嫌いなんですが、経験上受け入れざるを得なかったこと。
    名前から判断すると、イタリア人が中心の研究グループのようですが…。
    イタリア人による研究はいい加減なことがままあります。たとえアメリカに移民していようと、二世だろうと。
    もちろん、全てのイタリア人研究者がそうだというわけではありませんが。
  • って、原理的に可能でしょうか?
     たとえば体細胞の核に手を加えて、代謝によって生体を改造していく、なんていうことです。
     仮に長寿や不老を実現する遺伝子配列が発見できて、人工的に再現できるとします。でも、既に生まれてしまった人には適用できない・・、となるとちょっと寂しい。(^_^;)
     で、もし生きている生物の遺伝子を意のままに組み替えることができるようになったら、
     遺伝子改造による整形(体型、皮膚や目の色の変更とか)
     遺伝子改造による性転換
     遺伝子改造による遺伝病の克服
     機能不全になった内臓などの再生
    なんていうのもできそうですね。
     で、ぶっきれた人は種を越えたいとか言い出すかも(「世界まるみえ」に出てきた猫男みたいな人たちとか)。
     こんなことができるようになれば、ある意味、本当に人生を自分で作り上げられるようになったと言えるかも。
    (不気味だけど・・・)  
    • 遺伝子治療に用いられる レトロウイルスベクター [rim.or.jp]のように、体細胞の染色体そのものに外来の遺伝子を組み込むことは可能です。レトロウイルスベクターだと分裂していない細胞には組み込まれませんが、レンチウイルスベクター [osaka-u.ac.jp]では非分裂細胞にも組み込まれます。
      ただ、これらは外来遺伝子が組み込まれる場所が特定できないので、本来の遺伝子を潰してしまう恐れもあります。この点についていえば、組み込みされる場所が決まっているアデノ随伴ウイルスベクター [rim.or.jp]が有利です(ただし他の点ではレンチウイルスに劣る)
      今後、新しいウイルスベクターが開発されれば、体細胞すべてに組み込み可能で、かつ組み込み位置も限定されるものが見つかるかも。

      また外来の遺伝子を導入するのと同様の手法で、内在性の遺伝子の機能を抑制するRNAi(RNA干渉) [fasmac.co.jp]という現象も最近研究が進んでいます。将来的には特定遺伝子を入れる/抑えるの両方が可能になるでしょう。

      そもそも遺伝子治療自体がなかなか上手くいってないので、ヒトへの応用にはまだまだ時間がかかると思いますが、あながち荒唐無稽な話とも言えなくなってきているかと。
      親コメント
    • 遺伝子治療は1990年に行われているのが最初ですが、
      遺伝子を入れる技術じたいまだ確立されていません。

      > 遺伝子改造による整形(体型、皮膚や目の色の変更とか)
      > 遺伝子改造による性転換
      いっぺん出来ちゃった体の構造を変えるのは無理があります。
      ヒトには昆虫みたいに変態する機能がありませんから。
      • by Anonymous Coward
        > いっぺん出来ちゃった体の構造を変えるのは無理があります。
        > ヒトには昆虫みたいに変態する機能がありませんから。

        訓練と言うか状況適応で「体の構造」は(僅かですが)変えられます。
        水泳を続ければ指の間には水掻き状の膜が育ちますし、
        ピアノを続ければ逆に指の切れ込みが深くなります。
        スポーツ選手や曲芸師の身体については言うまでも無いでしょう。

        #258328のTechnobose
    • ロック翁のマトリクス転写は そんな設定だったねぇ。
      > で、ぶっきれた人は種を越えたいとか言い出すかも
      超人だからなぁ。
  • by Anonymous Coward on 2003年02月14日 0時44分 (#258150)
    ミトコンドリアはDNAが損傷したときの修復システムをほとんど持っていないため変異が蓄積しやすく、この事が加齢現象と関係しているのでは? というのはずっと言われていました。
    それを受けてのこの研究だと思うけれど、これが確かだとすれば問題となっている遺伝子の変異がどういったものなのか気になりますねぇ。

    #もとの記事を読んでいないのでAC
    • これまでの例からすると、活性酸素に耐性のある蛋白をコードしているってオチじゃないかな?

      ミトコンドリアは酸素呼吸の器官(機関?)なので活性酸素が発生しやすい

      活性酸素を消す仕組み又は壊れにくい蛋白をコードするミトコンドリアを持っている

      細胞の寿命が延びる

      個体も長寿に

      # たしか4番染色体にも寿命に関係する遺伝子があったような…
      --
      notice : I ignore an anonymous contribution.
      親コメント
      • >これまでの例からすると、活性酸素に耐性のある蛋白をコードしているってオチじゃないかな?

        ミトコンドリアの複製開始点近くだそうです。
        具体的な機能との関連は分からない、とのこと。

        後でもう少し詳しく説明しようと思いますが、ミトコンドリアが老化の原因で
        あるという説は未だに強いものがあり、その一派の立場からの論文だと思いま
        す。
        しかし私の認識ではこれはもうとっくに否定された立場であり、./Jをもりあげ
        ようとタレコミをして下さったy_tambeさんには申し訳ありませんが、
        今回のニュースは眉に唾をつけて読むべきだと思っています。

        ある種の変異とある種の表現型の関係というのは、集団の構成や統計処理の
        厳密さを検討しておかないといくらでも謝った関係が導き出されます。
        「アレゲなニュースをみる遺伝子」もいくらでもでっちあげられるでしょう。
        今回の元の論文は読んでいませんが、「100歳以下の人の遺伝子」と
        比較しているといいますが、対照とされた個体群は100歳以上生きないと
        どうして分かるのでしょうか?
        --
        kaho
        親コメント
    • だとしたら、単に加齢ゆえに変異が増えている、だから100歳以上の方に変異が多い、みたいな受け取り方もできるんですが・・・。不老長寿な話だと、つい条件反射で疑ってかかってしまうのも、いいんだか悪いんだか自分でもよく分かりませんが。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年02月14日 1時34分 (#258197)
    ハインラインのメトセラの子ら [kyoto-u.ac.jp]を思い浮かべたり。
  • by Anonymous Coward on 2003年02月14日 8時18分 (#258286)
    >もしかしたら不老長寿の夢に一歩近付いた?"

     でも、成人の脳細胞って、死滅する一方なんですよね?
     なんか、ボケ老人を量産するだけの技術にしか思えないのは、私だけ?
  • by Anonymous Coward on 2003年02月15日 4時59分 (#259358)
    このページ [mvision-italy.com]によると、イタリアには地理的に(ほぼ)隔絶された長寿村というのが存在するそうです。

    地理的に隔絶されているということは、比較的近親者の間で婚姻が繰り返されたということを強く示唆します。
    もし仮に長寿に関連した遺伝因子があったとして、その遺伝因子が薄まらなかったため、長寿者の割合が非常に高い集団が出来たのかも知れません。

    しかし、このような集団では遺伝子のバリエーションが小さくなっているため、長寿と無関係な多系マーカーも均一化が平均以上に進んでいる可能性があります。

    さて、なぜこんな話をしたかというと…。
    100歳以上の人の細胞サンプルを集めて回るなんて、そう簡単ではないでしょう。手っ取り早いのは上記のような長寿村に行くことですね。
    当該研究グループもそうしたのではないでしょうか?
    もしそうなら、100歳以上の人っていうのは「非常に少数の地理的に隔絶された村のお年寄り」ってことですね。
    長寿とは直接因果関係のない多系マーカーが濃縮された集団のみを拾い上げている可能性がありますね。
typodupeerror

私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

読み込み中...