ビッグバンを計算するグリッド・コンピュータ 28
ストーリー by yoosee
世界の始まりをその手に 部門より
世界の始まりをその手に 部門より
Minap 曰く、 "ZDNetによると、IBM・HP・IntelらがCERN(欧州合同原子核研究所)の行なうビッグバン理論の検証のコンピュータ処理ネットワーク構築へ参加しているそうだ。
この実験そのものについては、過去にHotWiredでも取り上げられているが、この記事において興味深いのは
IBMが、「CERNは既存のコンピューティングリソースを利用しながら大規模なコンピューティングプロジェクトを管理するコスト効率の高い方法を見つけなければならないが、それはまさに企業顧客が直面している問題でもある」という本音を漏らしていることだ。
各社ともグリッドコンピューティングを次世代の中核技術と捉えており、より実戦に近い実験環境を求めているらしい。
物理学の未来と、グリッドコンピューティング・・・/.Jのみんなは、どちらの方が興味がある?"
物理学の未来と、グリッドコンピューティング・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)
揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:1, 参考になる)
ビッグバンの検証実験を行う新しい素粒子加速器を建造中なんだけど、こいつができると推定で5ペタバイトのデータが1年間に発生します。この膨大なデータを処理するコンピュータシステムを、既存のコンピュータシステムを活用しながら、コスト的にも効率良くグリッドで構築しようとゆうわけです。
これを実現できれば、商用化に向けたグリッドの貴重なケーススタディになりますから、コンピュータメーカーとしても参加せずにはいられないわけです。
揚げ足取られてみます (スコア:1)
元のが・・・「ビックバンでソフトのテスト」・・・まぁ、こっちも訳わかんないですね。(w;
良いのが思いつかなかったので、語呂が良さそうなのを付けてみただけだったりとか。
--- どちらなりとご自由に --- --
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:1)
あくまでビッグバンのような高エネルギー・高密度状態での物理学的振る舞いの理論の検証(クォークの内部構造・ヒッグス粒子の発見)を目的とした実験ではないのかね。
ビッグバンの検証と言われると、ビッグバンの初期状態の情報を全て与えてそれがどのように推移するのかを検証する、たとえば地球シミュレータのようなものを思い浮かべてしまうのは私だけか?
目を惹くタイトルにしたかったのかな > ZDNet の中の人 or CERN のスポークスマン
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:2, おもしろおかしい)
# と言うオチを書く前に間違って投稿を押してしまった
カミオカンデのスタッフなんかも、新聞記者にどう説明したらいいかよく悩んでました。
記者「ニュートリノが測定されると、どう役に立つんですか」
スタッフ「えーあー、ニュートリノで通信する携帯電話でも作れば壁を通り抜けるので圏外が無くなりますよ」
記者「なるほど、それは素晴らしいですね」
別のスタッフ「あ、いや、その、そんな簡単にはいかないですよ、携帯電話もすり抜けますから」
数十万トンの水槽付き携帯電話を作らないといかんのです。
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
なのでさほど間違ってはいないかも。シミュレーションもするしね。
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
>ビッグバンの検証実験を行うコンピュータってのはビッグバンの時に
>なにが起きているのかを計算することになると思う。
>なのでさほど間違ってはいないかも。シミュレーションもするしね。
いや、間違いでしょ。
ビッグバンの検証をするためには温度を上げないといけないけど、
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:2, 参考になる)
しかし、(あまり知られていないかもしれませんが)、これに並行して(時間を分ける形で)重イオン=重い原子核を加速、衝突する実験もLHCにおいてなされることになっています。
この実験では、高エネルギーかつ高密度な状態が作られます。(高エネルギー)+(高密度)≒(ビッグバン直後)ですから、まあその点は良いのではないでしょうか。
ちなみに、温度というのはエネルギーとほぼ同じですから、その意味では高エネルギーだけで高温と言って差し支えないと思うのですが、ビッグバン直後を再現する、という意味では、高密度も必要になってきますから、やはり高エネルギーだけではダメですね。
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
知らなかった。
LCが走り出したらフロンティアの
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:1, 興味深い)
そんなことは無いんじゃないですか。LCとLHCのようなハドロンマシンとは相補的なものですから。ただ、莫大なお金をかける以上、やれることはできるだけやっていこうというスタンスなのでしょう。
> RICHって目覚しい成果をだしてますか?
う~ん。「目覚ましい」というのが問題でしょうか。あの業界で、「目覚ましい」という言葉はQGP(クォークグルーオンプラズマ)の生成を意味するのでしょうから、そう言う意味ではまだ出してませんね。だけど、今のところあのタイプであれだけ高いエネルギーが出せるのはRHICだけですから、uniqueな結果を出していることには違い有りません。もっとも、それが実験にかかる費用に見合うかどうか、という問題は有るのですが。(それは納税者の方々が決めることです。もちろん、素粒子実験も同じです。)
重イオン衝突に限らず、核物理というのは、地味かも知れませんけどこつこつなされていて、それこそビッグバン直後の物理状態とか、中性子星のような超高密度の物質状態とか、星における元素合成とか、いろんなところで役に立つことがあって、着実に進歩はしているみたいですよ。私も専門外なので詳しいことは分からないですが。
# ちなみにRICHではなくRHICです。
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
LCが必死にネタ探しをしているのです :-p
#LCは重イオンはしないと思うけど
それに、QGPなんてまだ耳目を集める方だと思いますけどね。
世の中には一発逆転を狙って細々と続いている実験も多いです。
陽子崩壊…げふんげふん
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
>LCが必死にネタ探しをしているのです :-p
>#LCは重イオンはしないと思うけど
LHCはハドロンマシンなので雑音が多くて精密測定には向かないような
LCならレプトンマシンなので精
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
ハドロンマシンとレプトンマシンは 相補的であり、目的が違うというのは理解しています.
ただし現状新粒子探し、すなわち 1st observationはエネルギーフロンティアで有利であり、
精密測定は主に統計が必要なので、むしろルミノシティーフロンティア向けのテーマと言えるでしょう.
そういう意味で分業は成り立っていると思いますが
数千億円を投下する国際的大事業としてはややインパクトが弱いわけです.
Susyを見つけた!の方がSMの不定性を50%縮めた!より納税者受けがするのはお
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
すみません、素人にもわかるように高エネルギーと高温の違いを教えてもらえませんか?
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
高エネルギーはとっても小さな領域での物理を見ること
高温は層転移前の状況に状態をもっていくこと
いくら小さな領域を見てもタイムマシンに乗らない限り宇宙が熱かった頃にはもどれないですもんね。
ただし、高密度状態が作れれば近似的に高温に
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
さらすとどうなるか是非教えましょう。
#貴方に教える技量があるならばですが。
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
LHC実験は、ビッグバンの検証に特化された実験ではありません。もっと、より一般的な物理法則の発見を目的としています。
もちろん、ここで発見されるであろう物理法則は、ビッグバンの検証において重要な役割を果たしますが、それは現在の宇宙にも適用される一般的なものです。(ちなみに、新しい物理法則が発見さ
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
それでも日本の新聞の科学記事の質よりはましかと > ZDNet
Re:揚げ足取りで申し訳ないが (スコア:0)
そんなものと比べたらかわいそうです。
どちらにも興味はありますが (スコア:1)
>/.Jのみんなは、どちらの方が興味がある?"
グリッドコンピューティングに、参加してますのでグリッドコンピューティングの方ですかね。
#自宅ではUD、職場ではCell ComputignとSETI
#3つを掛け持ち(w
##SETIはTEAM /.に所属。
---------+---------+----------+
年をとるのは素敵なことです。
Re:どちらにも興味はありますが (スコア:1, 参考になる)
Re:どちらにも興味はありますが (スコア:1)
結合が蜜であるか疎であるかの違いしかないように思えますが。
どこからどこまでをグリッドというのかの定義みたいなものがあるなら別ですが。
クラスタをグローバルに引き伸ばしたものとしてのグリッドと、離れた場所のコンピューティング能力をネットワークを通じて集めたものとしてのグリッド。
「グリッド」という言葉ではどちらの意味が重要なのでしょうか?
Re:どちらにも興味はありますが (スコア:0)
データをぽんと放り込んで後は返事待ち、というのは
開発者にとってみれば大きな違いですね。
おっしゃるとおり「重要な意味」というより「違い」ですが。
ただ「俺たちのは違うんだ!」とCERN側が主張したくなる
気持ちはわかります :-)
日本からも (スコア:1)
産総研ではLHC実験から出て来るペタバイト級のデータをさばくためのソフトウェアも開発されてます。
Grid Datafarm
http://datafarm.apgrid.org/
情報 (スコア:0)