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気象衛星「ひまわり」後継機が納入されるが... 83

ストーリー by yoosee
宇宙からの目の深刻な事情 部門より

yanagi曰く、"老朽化した気象衛星ひまわりが引退しつつある中、発注した後継機の製造会社が破綻し深刻な後継機不在の問題が発生していた。読売新聞によれば、ここに来てようやく後継の運輸多目的衛星 MTSAT に関して 3月納入で米社と合意がとれたようだ。
スペースシステムズ・ロラール社が破綻してしまってから約1年遅れの納入になるが、今度は打ち上げを予定していた H-IIA ロケットが、前回の H-IIA F6 打ち上げ失敗の影響を受け、打ち上げ再開の目途が立たない。このままでは日本の衛星気象情報は他国から買わなけばならないことになるかもしれない。
なお、これまでのながれは以前の記事へのコメント "ひまわりに代わる気象衛星の遅れ" に詳しい。"

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  • by 84p (8134) on 2004年01月28日 0時47分 (#482536) ホームページ 日記
    >このままでは日本の衛星気象情報は他国から買わなけばならないことになるかもしれない。

    日本だけがひまわりのデータを利用したいるわけではないので、運輸多目的衛星が上がらないとアジアの各国も困ります。アメリカも基地の気象が分からなくなったら困るに違いない。
    まあ現状でもGOES-9を使わせてもらっているわけで、他国から買っているのに似たような状況ですが。

    それよりも、読売新聞の記事にある
    >ロラール社が遅延に対し1億6500万円を支払う一方、
    >日本側は打ち上げ後の管制サポート費として約7億円、
    >地上設備の保守点検費として年額1億5000万円を5年間支払う
    のほうがなんだかなあと思います。理不尽な追加経費を要求されて断りきれなかったあたりに足元見られてる感があります。

    ま、ともかく無事に打ち上げられて一日も早く運用開始されることを祈るばかりです。
  • by Anonymous Coward on 2004年01月28日 0時48分 (#482537)
    散々言われてるんだけど、一つの衛星にいろいろ詰め込みすぎてるのが問題を引き起こしているんですよね。
    MTSATは静止衛星なので、その辺大目に見てやらないといけないのかもしれないけど、低軌道衛星に関しては単機能衛星をM-Vで上げるとかをしてもいいような気がするんだが。
    # 聞いた話では、静止軌道は既にいっぱいいっぱいなので、数でカバーというわけにはいかないらしい。
    • by Anonymous Coward on 2004年01月28日 1時36分 (#482557)
      MTSATに関しては、1つの衛星にいろいろ詰め込むことでどうにか予算を確保したっていう経緯が…。
      親コメント
      • 経緯 (スコア:5, 参考になる)

        by tada (5086) on 2004年01月28日 1時52分 (#482565)

        日経BP記事
        [nikkeibp.co.jp]より

         このようなことが可能になった背景には予算のからくりがある。MTSATシリーズはそれまでのひまわりシリーズと異なり、航空管制用トランスポンダーを搭載する。このためMTSATシリーズは同じ国土交通省でも気象庁ではなく、航空局の予算枠も使って発注することが可能になったのだ。航空局は、民間から徴収した空港使用料を中心とした空港整備特別会計という巨大な財源を持ち、その年間予算は、約5000億円にもなる。ここからの支出が可能になったことで、はじめてMTSAT打ち上げ失敗に即応しMTSAT-1RとMTSAT-2という矢継ぎ早の発注が可能になったわけだ。


        記事の上下も読んでみてください。
        親コメント
        • by ya3 (14042) on 2004年01月28日 8時56分 (#482612) 日記
          > 記事の上下も読んでみてください。

          日経BPの松浦さんの記事って、宇宙開発関連では国内で最も信頼できる
          リソースの一つだと思う。踏み込み加減と正確さが違うから。
          MTSAT関連だけでなく、他の記事も遡って読まれることをお勧めします。
          親コメント
          • Re:経緯 (スコア:1, 興味深い)

            by Anonymous Coward on 2004年01月28日 12時45分 (#482743)
            ただ、たまに大事な視点とか考察とかがぽろっと落ちてる事もあるんで (紙面の都合かもしれない)、常に違う考え方がないかをじっくり考えながら読むのが良いです。彼並の人が複数出てくると、そこまで心配しないで読めるようになるのだろうけどな~。

            先駆者 (と言っていいだろう彼は) は辛いやね。

            親コメント
  • by yohata (11299) on 2004年01月28日 1時50分 (#482564)
    マスコミと日本海向こうからの攻撃を受け
    JAXA統合という名の規模縮小をうけ
    族議員が居ないという理由で更に予算を削られ

    気が付いたら、事実上死に体になってますな。
    なんと言うか・・・この国の政府ってすげえと思った。
    • 「族議員」化できる人員を、国会に送り込めるくらいに応援する人口が
      多ければいいのですけど…。
      比例代表区で当選できるくらいの組織票は、集められないものだろうか?
      親コメント
      • 族議員というと、効率無視で利益さえ誘導できればそれでいい、という語感があるんで族議員は勘弁してほしいです。
        とはいえ、基本的な考え方には賛成。議員を送り込むまで行かなくても、科学技術政策が票になるようになれば少しは違うんでしょうか…
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  • by Anonymous Coward on 2004年01月28日 0時39分 (#482530)
    アメリカかロシアにでも打ち上げてもらうんじゃダメ?
    • by Anonymous Coward on 2004年01月28日 10時02分 (#482642)
      母数が違うんで単純比較は出来ないけど、どこも成功率は似たようなもの [www.jaxa.jp]なんですが。
      親コメント
      • Re:ダメじゃないけど (スコア:2, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2004年01月28日 11時24分 (#482685)
        最初の10機の成功率も調べてごらん。
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      • by tada (5086) on 2004年01月28日 13時01分 (#482751)
        あの表を持ってきましたか…
        「世界の主要なロケット」というのがかなりアレというか、巧妙なんですけどね。
        Hシリーズどころか、何故Nまで一緒くたにする?
        ロシアの他のロケットはどうした?
        とか。
        その下の突出した棒グラフといい、強く主張を含んだ報告、
        ある意味、面白い報告だと思います。

        最初の10機で比較せよというのは同意。
        親コメント
      • by PoketMont (15188) on 2004年01月28日 10時14分 (#482649)
        >どこも成功率は似たようなもの

        ということは、日本の場合「タイムリーエラー」が多いのか 、それとも純粋に印象の問題なのか…。
        親コメント
        • Re:ダメじゃないけど (スコア:2, すばらしい洞察)

          by Anonymous Coward on 2004年01月28日 11時46分 (#482696)
          > ということは、日本の場合「タイムリーエラー」が多いのか 、それとも純粋に印象の問題なのか…。

          別の投稿でも指摘されている「最初の10機の失敗率での、他国との比較が抜けている」というのもありますが、それとは別に。

          「熱しやすく冷めやすい」マスコミの扱いに煽られている一面もあるかもしれません。

          たとえば、生体臓器移植の報道。
          最初の3例ぐらいまでは、大々的な扱いでしたが、今では社会面の隅っこに載る程度の扱いにまで落ちてますよね。

          ロケットも、アメリカやロシアのように、何十回も成功と失敗を繰り返せば、マスコミは「当たり前のこと」として忘れさってしまうでしょうよ。
          親コメント
        • by Abendrot (8840) on 2004年01月28日 18時25分 (#482967) 日記
          偶然ですが事故が妙に連続することはあります。

          STS-51L(偶々17年前の今日ですね)のあと、タイタン(Apr/18)とデルタ(May/3)が続けさまに落ちてアメリカの打上機が一時全滅状態と言われたことがありました(実際にはAtlasH(Feb/9)が成功していますけどね)。
          一方、日本はN-II(Feb/12、BS-2b)、H-I(Aug/12、EGP+JAS-1)と連続成功させて、メディア的にはちょっと浮かれていたという気がします。

          ちなみに、上記のDeltaで落としたのはGOES-G [skyrocket.de]ですね。
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        • by windom (9909) on 2004年01月28日 11時24分 (#482684) 日記
          打ち上げロケットの失敗と、打ち上がった後の衛星の故障とが
          ごっちゃになってるから「失敗が多い」と感じるんじゃないすか?
          親コメント
      • >母数が違うんで単純比較は出来ないけど、

        その、「母数=総打ち上げ機数」の差が大きいこと自体が、
        日本の商業ロケットの課題(問題点)だよなぁ。
        親コメント
    • 中国か北朝鮮に頼めば安くあがりそうな気がするな ;-)
  • ここはひとつ (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2004年01月28日 2時34分 (#482575)
    精度の高い気象予測を地球シミュレータ [jamstec.go.jp]でカバー

    なんてできないものかと。。。

    #手間かかりすぎかな?
    • Re:ここはひとつ (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Yapoo (9023) on 2004年01月28日 6時06分 (#482602)
      言ってみればシミュレーションの初期値を取得するために気象衛星が必要なわけで。
      親コメント
    • 地球シミュレーターで計算を行うには毎年公募プロジェクトに応募し
      採用されなくてはなりません.しかし採用されたとしても厳しいリソース
      制限が掛けられるので,数値予報のように毎日決まったスケジュールで
      実行しなければならないものには全く向いていないと思います.
      一応抜け道としてセンター長裁量枠というのがありますが,バンバン
      計算を流したらプロジェクト参加者から苦情が殺到すること請け合いです.

      ちなみに気象庁ではこのような計算 [nifty.com]をSR8000 [hitachi.co.jp]で
      流しているらしいですね(古い資料かも).
      手間が掛かるといえばコードの移植作業でしょうか.

      #もちろん気象衛星がなきゃ初期値がとれないので全然意味ありませんよ,ええ
      親コメント
  • ということで、「ひまわり」の後継の名前は、よくないことをよくしよう、という意味をこめて、

    カネまわり

    とでもしたらどうかね?

    # もっと悪くなりそうなのでID
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