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フランスでコピー防止CDの司法調査へ 180

ストーリー by yoosee
守られるべき権利 部門より

maia曰く、"CNETの記事原文記事)によれば、コピー防止CDに関して、フランスの競争局不正防止担当部門(DDCCRF)が調査を行ってきたが、その結果報告を受け、予審判事が7月31日、レコード会社EMI Music Franceとフランス最大の小売業者Fnacを不正行為(fraud)の容疑で司法調査するよう命じた。容疑は2年以下の懲役と約45,000ドルの罰金に相当するという。また消費者団体UFCは、コピー防止CDを市場から回収するよう求めている。
この種の音楽ディスク(規格外だからCDではないはずだが)の問題として挙げられているのは、やはり、個人利用のためのコピーが著作権法の下で許されていること(の侵害)と、(PC向けドライブが使われている)一部のオーディオ機器で再生できない場合があることのようだ。既に言い尽くされてきた話題ではあるが、司法調査の段階に入った以上、今後の展開に注目したい。"

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  • by Anonymous Coward on 2004年08月28日 10時34分 (#613058)
    もともと、著作権法そのものに、文筆とか絵画などの個人の作者を保護する、という趣旨がかなり含まれていたと思うのですね。つまり、強きをくじき、作者という弱きを助けるものだった。作品の流通を金銭で行うことで多大な利益をあげる業者が、この法律を利用して弱いものをつぶしたり無視したりするようなことがあってはならない、という考え方があったはず。もともと「強い」流通企業などは、法の下で保護する必要性は薄い。法律は強い者だけが力で生き残る、ということではなく、弱い者も強い者も等しく生き残ることを目指しているところがある。でなれば法による秩序そのものが必要無いことになるから。

    だから、そういう趣旨から言えば、私的利用のためのコピーの制限などは、あまりやるべきことではない。文化の振興による、より多くの人の豊かな生活の達成が目的であって、誰かの金銭的な利得はその後に来るものだから。これが「フェアユース」ということにつながる。

    こういう話題が上るとき、いまどきの新聞等のマスコミは「なぜこういう法律があるのか」という根本的な問題を忘れてることが多いんじゃないかな?

    文化を忘れて、人間社会における法秩序の意味を忘れれば、やがて弱肉強食の無法な世界に戻る。フランスの政府は、まだまだまともな人たちが多くいるんだな、と思って安心しますね。
    • by Anonymous Coward on 2004年08月28日 21時14分 (#613264)
      そもそもばなしは、おれもまあ、嫌いな方じゃないが

      >だから、そういう趣旨から言えば、私的利用のためのコピーの制限などは、あまりやるべきことではない。

      これに誰もつっこまないのは、なぜだ?みんな長文で読む気ないのか?

      明らかな論理の飛躍。それならそもそも、三々五々こじんまりと音楽を伝えてきたジプシーとかの時代から
      一気に全世界に音楽を発信するかたちを経済構造として確立した「音楽業界」というものが「文化」ではないと?

      誰も知らなかったようなワールドミュージックが、町に行けば買えてしまう
      こういうよくよく考えれば恐るべきしくみが、こうもあしざまに語られては
      ちょっと頭抱えずにはいられん。
      どらえもんのもしもボックスとかで、「もし音楽業界がはじめからなかったら」
      とかやったところを想像してみな。あなたが好きな音楽自体に、あなたが出会えていたかどうか?

      CDをファイルにするのは、CCCDじゃなけりゃエンコードだけで済む。
      けどそもそも演奏をうんざりするほどのプロセスを経てCDにしているのは、誰だ?
      そういう人たちは、弱者きどった「大衆」とかのために、ボランティアで作業すんのか?

      すくなくとも「レコード会社なんてなくなってしまえ」な奴は論外。
      私的複製はレコード会社の経営に負担にならないと言い張る人は、まずソースを示せ。
      親コメント
    • by LOUK (13746) on 2004年08月28日 19時51分 (#613237)
      著作権という概念の起源は、印刷技術の発明による大量複製が可能になった頃だったと思います。当時から作者個人のためでなく印刷時業者のために用意されたと考えるのは斜に構えすぎですか? 建前としては作者個人の保護なのかもしれませんが。

      本当の理由がどうであれ建前として掲げられたなら、あるべき姿として個人作者が保護されるよう、社会と戦う必要があるのかもしれません。
      親コメント
      • by oguma (17986) on 2004年08月29日 2時31分 (#613397)
        著作権という概念の起源は、印刷技術の発明による大量複製が可能になった頃だったと思います。当時から作者個人のためでなく印刷時業者のために用意されたと考えるのは斜に構えすぎですか? 建前としては作者個人の保護なのかもしれませんが。

         なんか用語で揉めそうなんでアレなんだけど、確かにCOPYRIGHTは当初印刷ギルドの独占特許という形で始まってます。まったく読んで字の如し。
         それが年月を降るに従って印刷業者保護から著作者保護に移り変って行った歴史を持っています。

         書籍出版物に関しては

         しかし音楽出版物や映像出版物に関しては、「原盤権」と称される権利(複数の権利の集合ですが)によって、音楽出版社や映像出版社の権利が手厚く保護されており、かつて文芸著作物が辿った道を逆行している感がなきにしもあらず、ってとこですかね。

        --
        Nullius addictus iurare in verba magistri
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    • by interkj (23877) on 2004年08月29日 1時55分 (#613389)
      > こういう話題が上るとき、いまどきの新聞等のマスコミは「なぜこういう法律があるのか」という根本的な問題を忘れてることが多いんじゃないかな?

      同感です。
      法律は目的(=ある状態を実現する)のための「手段」ですよね?
      法律にまつわる議論は手段(法律)がどうこうよりも、まずは、その目的(=どういう状態を実現したいか)の共通認識なり合意なりを得るために行うべきではと思います。(その認識違いを揶揄し合うようなノイズが生じやすいし)
      多義解釈できてしまうような法律は「セキュリティポリシーのないセキュリティガイドライン」に似てる気がしてしょうがありません。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2004年08月28日 10時41分 (#613060)
       特許も同じですね。弱い市居の発明家を守るものだったのが、今は大企業の武器になっている。

       やはり我が国でもCCCDに対して著作権法上の権利侵害を理由に訴訟を起こすべきなんでしょうか。著作権法30条って訴因にできるの?
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2004年08月28日 19時14分 (#613224)
        >特許も同じですね。弱い市居の発明家を守るものだったのが、今は大企業の武器になっている。

        はい?ぜんぜん違うけど?
        町の発明屋さんのためとか思ってたの?

         企業がコストをかけて新しい技術を開発しても、後から他者が
        まねをするだけで簡単に追いつかれてしまうなら、開発コストを払う者が馬鹿をみる。

         それを恐れて、だれもが他の誰かが開発するのを待っているだけになったり、
        新規に開発した技術を秘密にして世に出ないようにする企業が増えると、
        技術の進歩が鈍化してしまう。
        それを防ぐために、発明者に特別な権利を与える特許という考え方が取り入れられているのです。

        ちょっとアイディアを思いついて一攫千金を狙おうという、
        夢想家のためのものじゃないのですよ。
        親コメント
    • いえいえ、法律は法律が分かる人の味方であり、弁護士の味方であり、いい弁護士を雇える金を持っている人の味方なのです。
      --
      1を聞いて0を知れ!
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  • by SAY (54) on 2004年08月28日 14時06分 (#613128) 日記
    市場性やら権利やらを考慮してもこのままでいいんじゃないかなぁ。
    音楽CDについてもそうだけど、自分のスタイルに合った使い方が出来なければ受け入れないでしょ?皆。
    隣接権を持つ奴らの都合を最優先にした昨今の状態ならもっと自由な国の市場規模より人口比率的にも小さくまとまるだろうし、あの手この手で市場拡大を図る事に精を出している一方で自分で自分の首を絞めているヤツなんか放っておけばいいと思う。
    隣接権を持つ奴らの主張の中に今のようなスタイルでなければ著作権者の理解を得られないというのがあったけど、著作権者がそれで良いならいいんじゃない?俺は単に自分のスタイルに合わなければ買わないという選択をするだけのこと。

    今オリンピックの影響でデジタル家電が売れているらしいけど、そのうち現状のスタイルが自分に合っているかどうか、実際に使ってみて消費者が気付くようになるだろうし、デジタル放送だけになった際にはバックアップもロクに取れなくなってそんなものにお金や手間暇をかけるのは無駄だと思うやそれでもいいと思う人それぞれの判断の結果の市場規模になるだけのこと。
    制限があればその分市場規模は小さくなるだろうけど、供給側・関連業界がその結果に満足であれば別に構わないでしょ。
    家庭ではホームサーバーによってデータが一箇所にあれば事足りるスタイルに落ち着くなんて見方もあったけど、バックアップが作れないからHDDがこけたら終わりだし、自分がよく見るモノを自由にホームサーバーに落とし込めないものにしかならないであろう今の規格なものにどれだけの人がお金を出すんだろうかという疑問は個人的に持っているけど。

    自分は音楽に関して何度も聴きたい曲は全部CDを購入しているけど、それが自由にいろいろなメディアに落とし込んで聴けなくなるなら自分のスタイルに合わなくなって間違いなく買わなくなる。
    TVに関しては大量にPCでHDDに録画しているけど、それは放送時間と自分の生活とがリンクしないからで、残す必要がないモノは見たら消してるし、確実に残しておきたいくらいならDVD-ROMを買ってるし、発売してくれないものについても諦めるだけの事。モノがなければ日頃の忙しさも手伝って忘れるだろうし、別に困らない。
    市販DVD-ROMもバックアップを作れなくなったら買わなくなるだけ。
    つまり消費活動が限定されるだけのこと。

    結局の所著作権者にしたって自分の作品と消費者が接する時間が短くなれば多くの人からの印象は薄れるだろうしそれで良いなら俺は構わないと思う。
    • しかし、売れないことや作品が印象に残らないことについて、売る側や作る側がその原因に気付ければいいのですが、このまま著作物を楽しむスタイルを規制したままではそのようなスタイルがあることすら発想できなくなってしまうおそれがあります。
      また、新しいスタイルを作る障害にもなります。
      親コメント
      • そういう世界だけじゃなく他国のより自由な市場という見本があるなら発想できなくなってしまうという事はないんじゃないですか。
        それより自由であったが為にそれから発展するもの、開発に結びつくもの、市場規模から採算が採れると判断されたであろう製品やら作品が出なくなってしまう事が競争力低下に結びつくほうが怖いでしょうね。
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  • by SG152BMSK (21862) on 2004年08月28日 12時50分 (#613110)
    フランスで余ったCCCDが日本に流れてくるんでしょうかね、
    笑えない…
  • by Anonymous Coward on 2004年08月28日 18時55分 (#613219)
    私的複製の是非、とか大きく構えなくてもさ、結局市場を読み間違えた著作権の周辺で飯食ってる連中の方向見失ったやつあたりにつきあわされてるのはたまんねーな、ちゅー考えの連中がフランスにもいたんだな、って思うだけ

    なんかしらんけどバカ売れ
     ↓
    市場の読み間違えで激減
     ↓
    自分のへまを認めず原因探し
     ↓
    消費者からの反発
    ってことなんだろーな

    どっかの市場調査であったな
    30代以上が大きな市場だって結論づけたマーケティングの報告なんだけどさ、市場調査は30代以上ひとくくり
    10台は2~3歳毎にセグメントしてるのにな
    ばかじゃねーかと思ったよ
    データもないのにどうやって結論出るんだよ、ってーのと本当にガキ以外は無視してる業界の馬鹿さかげんには腹抱えて笑ったね

    一応そのバカと全然関連無いわけでもないのでAC
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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家

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