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リアルタイムレイトレーシングGPU 46

ストーリー by Oliver
光線を追え! 部門より

magicME 曰く、 "spinによると、今年6月、独サーランド大学のPhilipp Slusallek氏らが、リアルタイムレイトレーシングチップの開発、FPGA上の実装に成功したそうです。(spinによるニュースリリースと解説Philipp Slusallek氏らのページ 解説、動画によるデモなど)
現在の動作クロックは90MHzで解像度は荒いですが一つのシーンを5fps~25fps程度で描画できているようです。まだまだ初歩的な感じですが実際映像を見てみるとレイトレお得意の光の表現や反射が美しくなかなか感動的です。またFPGAではなく現在のGPU技術をもってして実装すれば大幅な性能アップも期待できるようです。
spinは上記ニュースの中でPhilipp Slusallek氏とNVIDIA社のチーフサイエンティストでグローバルイルミネーション関連での研究業績も多いDavid Kirk氏との対談記事がドイツの雑誌GameStarのサイトに掲載されていることも伝えていますが レイトレGPU vs スキャンラインGPU というような意見の対立があったようで、すわ、かつてのCISC vs RISC論争の再来か?と思わせるようなところがありますが、実際この表現は誇張しすぎで、お互いに交錯する技術も多いらしく単純な対立問題ではないようです(ゲーム職人.comの筆者さんによる考察)
また、メガデモ界隈でもリアルタイムレイトレの動きはなかなか活発なようで職人技による美しい映像を実際のPC上で見ることが出来ます (Future's Laboratory管理人さんによる解説、2004/05/04のエントリーを参照)
Doom3を代表としてDirectX9世代のレンダリングエンジンが出始め活気づいているGPU界隈ですがこれからもまだまだ楽しませてくれそうです。"

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  • 用語 (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年10月11日 22時56分 (#635048)
    とりあえずリンクを追ってみた。レイトレーシングについてはFuture's Laboratory 技術格納庫 のWiki [ft-lab.ne.jp]に、ラスタライズについてはspinのシェーダトゥディ 第3回 [s2c.ne.jp]に解説が。

    # トップに載せるんなら、もう少し情報を整理してくれればいいのに。
  • OpenRT (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年10月12日 0時31分 (#635099)
    Saarbrucken 大学でも実時間レイトレーシングというのを研究しているようです。少し前に読んだ文献では、複数個のPCで並列処理しているようでしたが、最近は専用のチップを設計しているようです。確か本家筋の記事が初見だったように記憶していますが。

    なお、これの応用/デモで、Quake3 を実時間で実行するというビデオがありました。すこし、派手すぎるようです。

    OpenRTへのリンク: http://www.openrt.de/
    Quake3 デモへのリンク: http://graphics.cs.uni-sb.de/~sidapohl/egoshooter/
    • 今の段階では、汎用の FPGA を使っているようですね。
        FPGA 等を使って普通の計算の高速化の話は昔からでていますが、趣味レベルではそれほど実例を見ません。
        なぜ見ないのかという分析、あるいは、逆にどこか集まっているという情報ありませんか。
      親コメント
      • VertexIIクラスのFPGAになると,自作基盤で動作させるのは
        難しいのではないでしょうか?(殆んどBGAパッケージですから...)

        趣味レベルでやるなら3rdParty製の評価ボードでしょうが,
        とてつもなく高価なのでやる人がいないんでしょうね
        親コメント
      • by Qs (1185) on 2004年10月12日 14時25分 (#635351) 日記
        最近PC8001をXilinxのFPGAで作ったというページを見たことがありますね。すごいの一言でした。

        しかし、数値演算をFPGAでやろうとするとXilinxならVirtexII、AlteraならStratixがほしいところです。でないと乗算器が足りなくなったりメモリが足りなくなったりします。そうすると趣味のレベルを軽く突破するようなお金と根性とスキルが必要です。

        上記クラスのFPGAは1個あたり数十万程度します(回路規模で変わります)。回路設計用EDAツール(ISEやQuartusII)も無償バージョンでは上記FPGAをサポートしていないので購入しないといけません。これが約30万円。ちなみに個人に売ってくれるかどうかは不明です。

        これを乗り越えたら今度はボードが必要になります。どこまで自分で設計するかによりますが、パターン設計以降を業者に任せると百万円のオーダーになります。ちなみに部品アセンブルは数万円。

        ここまで作ってもまだ動きません。PCからアクセスできるようにしなければただの箱です。もしPCIバスに直結できるようにボードやFPGAを作っていたとしても、PC側でデバイスドライバが必要になります。なんとかデバドラが出来上がってようやくスタートラインです。ここから本来動かしたかった回路に付き合うことができます。

        かなりはしょって書いています。ボード設計と製造はもっと複雑です。部品もFPGA以外のものがごちゃごちゃと細かく必要です。入手方法も面倒です。個人に売ってくれるかどうかも問題です。

        無償ツールでできるところまででよい、というのなら安く上げる方法はあるかもしれませんが、基本的にFPGAの容量が小さいので本格的な数値演算はできないと思います。

        とても趣味でできるもんじゃないです。

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        • by YO1201 (17300) on 2004年10月12日 20時18分 (#635512)
          こちら [srad.jp]からの転載ですが、このサイト [hi-ho.ne.jp]によるとFLEX10K100AでMSX(もどき)が作れるようです。
          親コメント
        • by take0m (4948) on 2004年10月12日 20時43分 (#635522) 日記
          かなり昔ですが、研究でXilinxのFPGAで回路組みました。
          FPGAのXC4000シリーズです。
          200ピン弱くらいのPGAパッケージでした。
          たしか10個くらい買いましたが、1個12万円くらいだったかな。

          設計ソフトは20万円くらいで買いました。
          別にPROM焼きセットも買いました。

          ボードはCADで設計して業者に出しました。
          VMEのボードで4層基板で1枚作ってもらって40万円くらいです。
          ただし、部品は全て自分で付けました。
          ちなみに、VMEバスに5個のXC4000載せていたので、かなりきつきつで線がぐちゃぐちゃでした。

          そんな訳で、当時であれば、200万円もあればいろいろ楽しめたと思います。
          最新のデバイスだと周波数も高いですし、ピン数も多いので、もっと高いでしょうね。

          あと、動作確認のためにロジアナ必要です。300MHzとかになると結構高価になっちゃいますよね。

          いま趣味で作るなら、超高速Webサーバはすでにあるので、超高速SMTPサーバかなぁ。それもあるのかなぁ・・・
          親コメント
        • by Anonymous Coward
          Z80とかの時代からちょくちょくできていたんだし、
          規模は高いやつかわないといけないとしても
          速度的やレンダリング品質の問題だけなので
          テストするには評価ボードで十分と思われ

          そしてそのゲート数やらク
        • by Anonymous Coward
          >とても趣味でできるもんじゃないです。

          趣味に掛けられるコストなんて人により千差万別じゃないですか?
          クルマが趣味で千万単位の金掛けてる人なんて珍しくないですよね。
  • DOOM3はDirectX? (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2004年10月11日 15時47分 (#634886)
    DOOM3はOpenGLを使用しているのだと思っていたのですがDirectXなのでしょうか?
    id softwareは今までにDirectXは使用していなかったと思っていたのですが。
  • どこが? (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年10月11日 16時00分 (#634890)
    元がポリゴンだとレイトレーシング描画しても差が出ませんね

    球体の反射で使わないとダメでしょう。
    • Re:どこが? (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2004年10月11日 16時37分 (#634902)
      通常のGPU処理では反射用のテクスチャ貼り付けてるだけだったり、床や壁など限定された平面の反射のみを取り扱ってたりするんで違いは出てきますよ。あと、影の表現も変わってくるでしょう。

      もっとも、今ではリアルな描画のためにさまざまなテクニックが考案されてる(&ハードウェアもそれが実現できるほど進化してる)ので、通常のGPU処理な曲面でも一見するとレイトレースと同様な画像は生成できますけどね。
      親コメント
      • Re:どこが? (スコア:2, 興味深い)

        by Anonymous Coward on 2004年10月11日 22時02分 (#635009)
        結局リアルタイムレイトレーシングが実用化されると、
        いままでごちゃごちゃ出てきていた、小手先の表現リアル化
        テクニックが必要なくなって、シンプルになると言う理解で
        OK?
        親コメント
        • Re:どこが? (スコア:4, 参考になる)

          by juan (3871) on 2004年10月12日 1時59分 (#635124) ホームページ 日記
          しかし、レイトレーシングも、光の回析やら照り返しやらまではなかなか表現できないので、影はどこでもくっきり、陰になった部分は真っ黒か、環境光を機械的に足しただけののっぺりした色ってなことになりやすいですね。意外とこれって気になります。

          ラジオシティやらフォトンマッピングまで取り入れたりしてるとやっぱりどんどん重くなると思うし。

          補助光源を配置して照り返しの代わりにしたり、暗い部分にあらかじめそれっぽく陰をつけた画像をマッピングしたりといった、やっぱり小手先のリアルに見せる技が使われるのではないかと…
          親コメント
          • Re:どこが? (スコア:3, 参考になる)

            by SteppingWind (2654) on 2004年10月12日 10時38分 (#635234)

            この手の話題でよく挙げられるのが「金色」という色は無いというやつですね. 日本画や友禅のCGシミュレーションで箔押しの部分を表現するのに, 平板な色では全く金に見えないのでテクスチャマッピングを組み合わせて「らしく」見せる必要がありますし.

            表面材質ごとに異なる反射分布関数もどの程度まで凝るかで処理の重さはぜんぜん違うでしょう.

            親コメント
        • Re:どこが? (スコア:1, 興味深い)

          by Anonymous Coward on 2004年10月11日 22時20分 (#635018)
          そんなところでいいと思う。
          影の話ひとつでも毎年でると思うけどそのへんとかかなり楽。

          レイトレのリアルタイムってのはどこもやってると思うよ。

          計算量は光源に単純に比例するけど、並列化がしやすいので
          あと2,3年たったころにはマイナーながらもそれなりに数でてるかもね。
          親コメント
    • by Anonymous Coward
      無知だな・・・ポリゴンでも2次処理は簡単ですけどね・・・
    • フォンシェーディング等の曲面処理ができればもっと綺麗なんでしょうけど・・・
      これも処理的には結構負荷かかるだろうしなぁ・・・
  • 動画を見て (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年10月11日 16時22分 (#634898)
    画面内のプリミティブ数じゃなく、やはりレイの追跡回数(影、透過、反射)がFPSに関連するんですね。

    関係あるかどうかしらんけど、15年程前にナショナルのCMでリアルタイムレイトレースシステムつくったよ~とか言うCMを見た記憶があるのですが関連ページ見つかりませんでした。(落下するマテリアルの変化するボールをカメラが追いかける映像)

    #大昔FM-8で三日かけて出した画が1/18秒で出るチップかと思うと感慨深いな~
  • 素人考え (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年10月11日 16時33分 (#634899)
    現時点の性能で考えると、
    奇麗に見えるけどリアルじゃないラスタライズ vs リアルだけど奇麗じゃないレイトレーシング
    って感じですか

    誤魔化しでここまで来たラスタライズをリアルにするよりも
    レイトレーシングを高速に処理出来る方向を考えた方が将来有望なのかなぁ

    # 鬼のように並列化が効くので、それこそボード2枚刺…(略
    • by Anonymous Coward
      量子コプロセッサで反射回数制限100・ラジオシティを効かせて
      リアル60fpsを達成とか・・・

      つーか、個人向けには量子コンピュータのメリットってそんなもんだと思う
      • by sakamoto (8009) on 2004年10月12日 20時38分 (#635519) 日記
        量子コンピュータって指数個の状態を重ね合わせて処理できるけど、 答えは一つの組み合わせに収束してしまうし、答えは通常 確率的なので、巨視的な物理現象のような計算に役立つ 気がしないのですが…… あと、60fps とか言った具体的なスピードが実現できるかどうかも まだわかってないと思います。
        --
        -- 哀れな日本人専用(sorry Japanese only) --
        親コメント
  • POV-Ray [povray.org]とか。
    ここまで出来るようになるんですかね。
    --
    ---Over, hri.---
  • で、現在の Geforce や RADEON は、レイトレーシング演算機として使えるのだろうか?

    まあ、将来的にそれ専用の H/W を持つこともあり得るのだろうが。
  • あれもこれも (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2004年10月12日 1時58分 (#635123)
    最終的にはGPUでWindowsを動かした方が速いじゃないかと
  • by Anonymous Coward on 2004年10月11日 20時12分 (#634956)
    だったら要らない。
  • by Anonymous Coward on 2004年10月11日 20時35分 (#634964)
    Future's Laboratoryの管理人さんによる解説にもありますが、
    Heaven Seven [demoscene.hu]はソフトウェアレイトレースですが64KBで秀逸です。
    Windowsな方はどうぞ。
    • by mich (6859) on 2004年10月11日 20時50分 (#634972)
      ちょうど今日、久しぶりにまた見たところだったのでタイムリーなネタでした(笑)。

      さすがに制作されてから4年も経っているので、今となってはちょっと見劣りしますね…。それでもめちゃくちゃ重いですけど。

      一応軽いミラーサーバ [scene.org]を。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2004年10月12日 11時49分 (#635272)
    レイト・レーシングだとばっかり思っていました。

    レイトレのソフトを動かそうとしていた某君は動かないと
    私に電話を掛けてきました。

    「longで10000予約した」

    キミのマシンはZ-80なのにlongで10000も予約できるのかと………

    #昔話
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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