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単独・無着陸・非給油世界一周飛行への挑戦 33

ストーリー by Acanthopanax
前人未到 部門より

MIYU曰く、"3月1日グリニッジ標準時0時50分、 Steve Fossett氏によって操縦されたGlobalFlyerが、単独・無着陸・非給油での世界一周への挑戦のために、カンザス州・Salinaから飛び立ちました。(飛行機の現在位置等の情報:Virgin Atlantic Global FlyerLive Tracking & Video
13mの長さで35mの翼を持つこの航空機は、グラファイトやエポキシ樹脂などのような超軽量の複合材料から建造されていますが、無着陸・非給油を成し遂げるために、飛行機の空間のあらゆる所に燃料を詰め込んだ「空飛ぶ燃料タンク」になっています。離陸時の重量は9980キログラムですが、その80%以上が燃料で、飛行が成功した暁には1520キログラムという軽さになって着陸するそうです。機体が非常に傷つき易い事と、この燃料に関する条件があったため、関係者は飛行に適した天候を辛抱強く待ち続けたそうです。
機体の設計者は、1986年に2人の乗員によって、世界一周・ノンストップ飛行を成し遂げた最初の飛行機「Voyager」を設計したBurt Rutan氏です。彼は昨年、民間の資金で建造されたロケットとして初めて宇宙に到達した「SpaceShipOne」の設計者でもあります。
今回の飛行では、3万6788キロメートルの距離を、ちょうど80時間で飛ぶ予定になっていますが、日本の上空も通過して米国へと戻る予定だそうです。成功を祈りたいと思います。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by rainforest (4616) on 2005年03月02日 19時35分 (#702107) 日記
    アメリカと敵対している国の領空を通過する際に打ち落とされたり
    しないように・・・と思ったら、アラビア半島の上はかすめてるだけ
    ですね。
    飛行予定ルートと [virginatla...lflyer.com]現在位置 [virginatla...lflyer.com]。
    飛行ルートはもう少し見やすければいいのに。

    # 先ほど(19:30 JST)みたらちょうど中国の領域に入ったあたりでした。
    • by MIYU (17727) on 2005年03月03日 6時31分 (#702518)
      夜中過ぎから、燃料計の表示によると15%程の不足が生じている、という事がBBC [bbc.co.uk]などによって報道されています。搭載された燃料の量が当初から少なかったのか、それとも計器が誤情報を出しているのか、現時点ではわかりません。プロジェクトのチーフ技術者であるJon・Karkowは「今の時点では、覆水盆に返らずさ」とコメントしています。

      実は、この飛行は「ジェット気流の追い風」の恩恵を最大限に得る為に、フライト開始直前に飛行ルートが変更されています(「飛行予定ルート」は当初発表されたものとは少し違って、ヨーロッパを通過していません。 詳細 : Nature記事の訳 [mypress.jp])

      今までの所、ジェット気流の追い風の恩恵は充分に受けていたのですが、実際に燃料計の数値が正しい場合、ジェット気流の追い風が有っても(ハワイと米西海岸の間の現在の風速は40ノット)、米西海岸に辿り着くのにぎりぎりの燃料しか無いことになるそうです。

      CBC News [www.cbc.ca]のインタビューに対してFossett氏は「Confident(自信がある)とはちょっと言えないが、いい結果が出るように望んでいる」とコメントしています。飛行を継続するかどうかの決断は、ハワイの上空を通過する時点(9 p.m. EST、日本時間午前11時)で求められることになるそうです。現在、燃料が本当はどれだけ有るのかを確認する為の作業が行われている、と記事は伝えています。

      親コメント
    • やっぱり冷戦中だったら困難だったような気がします。
      少しは、地球が平和になったと思いたいです。

      今でも各国の上空通過許可を取るのはそれなりに大変なのでしょうが・・・

      もうすぐ日本上空ですね。
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      とゅー びー おあ のっと とぅー びー ゲノム読めても理解できない
      親コメント
  • ウンコー (スコア:2, 興味深い)

    by nekopon (1483) on 2005年03月02日 19時32分 (#702105) 日記

    ウンコー(AA略

    は、どうしてるんでしょうね。太平洋横断したリンドバーグさんの場合、排出機構がなかったために全部機内に(以下阿鼻叫喚)てな話がありましたが。

    • Re:ウンコー (スコア:2, 参考になる)

      by keybordist (3572) on 2005年03月02日 19時40分 (#702111) 日記
      ロシアの宇宙飛行士じゃないけど、出発前は浣腸して、出すものは綺麗さっぱり出す。
      その上で、飛行中はなるべく大小の類が出ないようなモノ(流動食?)を食べる。
      そして、どうしても、という場合は紙オムツで済ますのではないかと。
      親コメント
      • by llm (11066) on 2005年03月02日 23時07分 (#702318) 日記
        >その上で、飛行中はなるべく大小の類が出ないようなモノ(流動食?)を食べる。
        あ、それで、asahi.comの記事には流動食を食べると書いてあったのか。

        それより、そろそろ中国を抜けて東シナ海~日本ですが、この分だと
        未明には太平洋に抜けそうで、すっきり見えないかな。
        と、その前に天気が悪いかな?<見えそうな地方
        --
        人事を半分尽くして天命を待つ
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        >その上で、飛行中はなるべく大小の類が出ないようなモノ(流動食?)を食べる。
        流動食を食べようがカスミを食おうが、ウンコは出ますよ。あれはかなりの部分、脱落消化管上皮なわけで。
  • by MIYU (17727) on 2005年03月04日 5時17分 (#703155)
    Mission Status: 19:50UTC
    Steve has just touched down at Salina

    Well done Steve!
    And thanks to you all for being such avid watchers on this site!


    1986年に「Voyager [cox.net]」が飛んだ頃と違って、「watchers on site」する事で、それを同時に体験出来るようになっている事に、感謝。

    飛行が無事(でも無いけど)に成功したのは何よりです
    お疲れさまでした。 … 眠いだろうな …

  • スポンサーはヴァージンアトランティックですが、
    仮に地球一周したとして、マイルは付くんでしょうかね?
  • by maia (16220) on 2005年03月04日 19時53分 (#703623) 日記
    あのBD-5の設計者として知られるJames Bede氏(BedeCorp [bedecorp.com])もかつて世界単独一周を計画したことがあるような気がするのだが、ソースが出てこない。それともBurt Rutan氏(Rutan Aircraft [rutanaircraft.com])のプランとなんか関係があったのだったか...
  • by Anonymous Coward on 2005年03月02日 19時18分 (#702094)
    世界も狭くなったもんだ。
    1/24か…(謎
  • by Anonymous Coward on 2005年03月02日 22時26分 (#702268)
    設計者の頭の中はどうなっているんだろう?

    センスだけでここまでできるのか?ならば天才か。

    それとも経験か?でも、一体どんな設計経験を積めばこんな機体が出来るんだろう?

    それともチャンスか?一定水準の設計者ならば、機会さえもらえば成し遂げられるのか。

    メカ屋の片隅で飯を食うものとして、凄く興味がある。
    • by dustcatcher (19652) on 2005年03月03日 9時24分 (#702562)
      この人天才です。ほんと。

      上には他の二例が挙がっていますが、このほかにも山のように単品ものの飛行機を作ってます。どの機体も似た雰囲気を持っていて、機体の図を見た瞬間誰が設計したか分かります。

      もともと大きな会社のエンジニアだったわけではない [isepp.org]ので,仕事もなんというかゲリラ的ですし、それを武器にしてやっていますね。というわけで経験も異常にあります。
      そのまま民間の量産機に持っていけるような仕事は向いてなさそうですけど、それは彼の仕事ではないのでしょう。でもたしか「わたしが設計すれば、今飛んでる旅客機からさらに5%くらいは構造重量を減らせるだろう」とか言ってましたね。
      # どこで聞いた話かあやふやなので話半分に。

      そして会社を興してMSにスポンサーになってもらって宇宙へ。
      チャンスにも恵まれています。が、これは実力がチャンスを呼んでいるのでしょうね。

      というわけで、…キャリアに関してはあんまり余人の参考にならない人です。
      でもそのやり方は、非常に参考になりますね。最近はイベント本体(世界一周!とか)よりも、「設計時に彼がなにを考えたか」の方を気にしながらニュースを見てしまいます。今回のイベントについてはよく知らないですが。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年03月03日 0時35分 (#702394)
    >1986年に2人の乗員によって、世界一周・ノンストップ飛行を成し遂げた最初の飛行機
    とありますが、たとえば、ジョン・グレンさんなんか、その20年以上前に、世界三周(!)・ノンストップ飛行をしてますよね。
    もちろん、単独・無着陸・非給油。

    そのへんの線引きって、どこにあるんでしょう? 高度?
  • by Anonymous Coward on 2005年03月04日 2時58分 (#703132)
    現在、スタート地点のsalinaに向けて降下中らしい。
  • by Anonymous Coward on 2005年03月04日 4時13分 (#703139)
    いやー、素晴らしい。燃料が足りないなんて話題作りのための嘘だったんじゃないかとか
    言ってしまいそうね。:-)
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