WinnyはCDの売上を下げてない? 289
ストーリー by Acanthopanax
実証データ 部門より
実証データ 部門より
Gul Dukat曰く、"毎日新聞社の記事に、モバイル社会研究所(NTTドコモが、携帯電話がもたらす正負の影響を評価するため、一年程前に設置)が行った興味深い研究成果が載っている(正確には、まだ中間発表)。
CDの売上が多いほどWinnyでのダウンロード数も増えているが、ダウンロード数が売上を伸ばす影響は見出せず、また売上を下げるような影響も見出せないという。同時に学生へのアンケートで、Winnyを使用するようになった前後でCDの購入枚数に差がなかったことを明らかにしている。違法コピーが売上を下げている、下げていない、両方の主張があったが、この調査によって、ようやく具体的なデータが得られたことになる。
他にも、非接触ICカードが衣服の上からでも容易に読みとり可能であることなどをあげ、高機能多機能化した携帯電話に、より高度な安全性を事業者レベルで取る必要を説いている。"
こんな調査に意味があるのか? (スコア:4, すばらしい洞察)
携帯電話がもたらす正負の影響を評価は? (スコア:3, すばらしい洞察)
Re:携帯電話がもたらす正負の影響を評価は? (スコア:4, 参考になる)
・大学生協による学生の消費動向調査
・一部金融機関による学生・児童の消費動向調査
・同じく金融機関による「お年玉」等の消費動向調査
では、明らかに1990年代中盤から『通信費』の割合が急増しています。比例して少なくなったのが書籍・CDその他諸々。娯楽に掛かるものが軒並み激減しました。
大学生協の他に継続的に調査をしていたのは旧西日本銀行 (現在の西日本シティ銀行) で、ここの資料はwebにもあったんですが、銀行合併に伴って Web の情報が見えなくなってしまいました。
Re:携帯電話がもたらす正負の影響を評価は? (スコア:1, 参考になる)
docomo不況ってやつですね。
携帯電話料金が可処分所得を圧迫する結果その他の商品サービスの
売り上げが下がって不況。。とかなんとか。。。。
んな、Winnyとやらに頼らなくても・・・ (スコア:3, 参考になる)
速報! 歌の大辞テン!! [ntv.co.jp]とかたまに(家族が見るので)見たりすることもありますが、TVドラマやアニメを見ない生活してたら何の曲なのかが解らないと事も・・・
見てる方々なら、お金出して買うんでしょうけどね。
あと、生ものCDに1500円は高すぎだと思うのです。
半年したらもう、記憶から抹殺されてる人も多いのでは?
# そもそも、お前は昔からJ-POPのCDは買ってないやろとか、
# 今朝の朝食も忘れるぐらいの鳥頭だろという突っ込みカクゴでID
Re:んな、Winnyとやらに頼らなくても・・・ (スコア:2, 興味深い)
結局、その人それぞれが違法性や利便性、あるいは必要性と価格などを踏まえながらどれを選択するかに過ぎないわけですよね。だからこそ、公衆送信が違法であるという当たり前の側面からの啓蒙だけでなく、利便性や価格の面からも変わっていかなければという議論になるわけです。そして、例えばiTMSなんてのがそろそろ日本でもサービス開始でしたっけね。
マキシCDとか言いながらシングルCDの値段を吊り上げたのはどうかと思いますけど、
最近ありがちなPVをDVDで付けるという流れは割と好感持って受け止めています。
あるいは仮契約カードとか。あの商売モデルは悔しいけど見事だと思います:D
--
夕映っち万歳なのでA(ry
んー。 (スコア:3, 興味深い)
(中略)
レンタルの売り上げに影響は無かったんでしょうか? こっちは結構需要がかぶってそうな気がするんですが。。。今後の更なる研究に期待します。
むらちより/あい/をこめて。
買わないやつにとっての音(音楽)とは (スコア:3, すばらしい洞察)
何かしてる時に垂れ流されてる音がテレビでもCDでもラジオでもそう大差ない。
優先順位はあるだろうがなかったら次点へ、気分によって、とか。
結局、すごく興味あるひと以外3つとも同列の扱い?。
自分は基本ラジオ。
今はネットラジオの場合が多いですが‥。
音楽聴くときもあればポルトガル語のニュースとか
全然内容不明なものもあり。
CDはビジネスモデルが古いんだよ (スコア:3, すばらしい洞察)
媒体に値を付けて売ろうとするビジネスが、より安い媒体の
出現で崩壊しただけだろう。
古いビジネスよ、さらばだ。
買う人間から見ると (スコア:2, 興味深い)
Re:買う人間から見ると (スコア:2, 興味深い)
クラスの殆どが同じCD買ってたときがあって、そういう時代
と比べるのがどうかと・・・。またその頃のCDの曲構成が
ひどくって、CD一枚にヒット曲1曲とか・・・。
1曲100円くらいが妥当かと思うのですが、デジタルにしろ
CDでも。
Re:日本のものは高いのだろう? (スコア:2, 興味深い)
必ずしも輸入盤のほうが安いとは限らない。
フラメンコとかスペインのポップスのCDは
輸入盤のほうが高い事が多いです。
ただ、日本盤が出るのが遅かったり
出ない可能性も高いので
輸入盤を買うことが殆どです。
(大手はどこもスペインの音楽の取り扱いが縮小傾向なのが悲しい)
先日も、Jazzのコーナーでマーカス・ミラーの10年以上前のライブのDVDを購入しましたが
日本盤の方が数百円安かったです。
結局、私も同じ内容なら安い方を買っている。
ところで、日本盤プレミアムのボーナストラックも
微妙ですよね。
製作者の意図とは違う曲の並びになるわけですから。
〜三軒廻るより一軒で据わりこめ〜
CCCDの影響 (スコア:2)
#正確にはCDじゃないので減ってない?
欲しいLPが、、、 (スコア:2, 興味深い)
どうしても手に入らないものは、輸入までしましたが、それでも
手に入らないものもあります。
現在はLPからパソコンに取り込んでCD化する作業をして個人で
楽しんでますが、できれば正規なものを購入したい。
その方がアーティストの方にいくらかでもお金が行くでしょうし。
でもCD化はレコード会社が行うものなので、いくら待っても
マイナーだとレコード会社が判断すればCD化しての再販など
夢のまた夢です。(過去のフュージョン系の名盤をCDで探すと
よくわかります)
希望としては、すべてのアーティストがネット販売を利用して
過去のすべてのレコードを販売できる環境を整備して欲しいで
す。そうすれば少なくとも経済的にもアーティストに恩返しが
できますから。
----------- 一生勉強を続けなきゃ!
マイナーな良品が売れ、メジャーな糞が売れなくなる (スコア:2, 興味深い)
その反面、今までは光があたりにくかったマイナーな良質作品を生みだすアーティストには新規ファンがつき、より売れるようになるんじゃないかな。
で、著作者は? (スコア:2, すばらしい洞察)
主役は、あくまでも著作者と消費者
事務所、レコード会社、配信業、権利業などは本来脇役でしょ?
この手の話って、途中で何かがねじ曲がっている気がします
下げてるだろ。 (スコア:1)
Re:下げてるだろ。 (スコア:2, すばらしい洞察)
母集団に対する影響力を過信しすぎ>親AC
Re:下げてるだろ。 (スコア:1)
気に入らなかったら削除。ディスク無駄に消費するだけだし。
ここはあえてIDで。
[udon]
Re:犯罪者が罪滅ぼしのつもりか (スコア:2)
ダウンロードするだけなら、不正なだけで犯罪じゃないんだけどな。ま、それはともかく、
ここの議論は、「ダウンロードしてもその分買っているのだから、ヲレの行為は正しい」と言っているのではなくて、「ダウンロードできるから買わないヤツも、ダウンロードできるから買うヤツも両方いる」ということを言ってるだけで、その行為そのものを正当化しているわけではないわけでね。トータルで見れば両方が相殺されてしまうという分析をしてるだけ。で、問題はあるものの、それを裏付ける調査結果が(中間)発表されたというのが、今回のストーリーのキモでしょ。
小学校の学級会議に、「それは先生がダメって言ってるんだから、イケナイと思いまーす」とやたら正論を振りかざす優等生っていたでしょ? ただ単に「犯罪者、犯罪者」言って罵ることは誰にだってできることで、そんなの小学校の学級会レベルの正義ですよ。今回の調査結果の分析を受けて、じゃぁどうしろという議論ができなきゃ大人じゃないです。
もちろん、権利者に無許可で楽曲データを流すのは、送信権の侵害なのですから、バンバン取り締まるべきだし、賠償請求だって行うべきでしょう。そういうことは、「これがイケナイことだ」という啓蒙活動としても重要なこと。一方で、どのような手段を講じたところで、世の中の人達は便利なモノを知ってしまったのだから、今から後戻りするのは現実問題として不可能です。罵られたって我関せずの人はいるんだから。だったら、これをいかに利用するのか、そこからどう利益を上げるのかといった話をすべきでしょ。今までだって、テープレコーダが登場した時にも、ビデオデッキが登場した時にもさんざんやってきたことなんだから。古いビジネスモデルにいつまでもしがみついていたところで、世の中の方が変わっているってことに気付かなきゃ。
Re:下げてるだろ。 (スコア:2, 参考になる)
違法P2P以前も音楽に触れていた人:
音楽環境 - 特に変化無し
音源入手 - CD から P2P
違法P2P以前は音楽から遠ざかっていた人:
音楽環境 - 豊かになった
音源入手 - P2P も使いつつ気に入った物は CD も購入
思いっきり主観ですが、後者は社会人などが多そうに思います。
ソフトウェアでも、あまり人様に言えた話ではありませんが、私も学生の頃はコピーしてなんとかやりくりしていました。
ですが社会人になってからは自分に必要な物は買い揃えるようになっています。
これは周囲の、当時からの知人を見渡しても同じような感じですね。
同様の現象が音楽でも起きているように思えます。
ただ、普通なら音楽から遠ざかっていて購買層とならない層が、P2P により購買層となる事があると。
ま、違法な事は変わりないですけど、後者だけなら騒ぎながらも個々の事例は黙殺、ってのでいいかと思います。
ということで問題は前者だと思うのですが、それが中高生ぐらいだったら… うーん、違法でもいいからいろんな物を見聞きしていろんな物を感じて欲しい、と思いますね。
もちろん公の場ではそんな事言えませんが。
# 老人に美術館その他無料とかするぐらいなら
# 20歳未満および学生無料の方がずっといいと思う
# 職場からなのでAC
購入枚数 (スコア:1)
Winny以前もほとんど買ってないんですが。
# 買うのは海外のマイナーレーベル通販ばかりなのでID
Re:購入枚数 (スコア:3, 参考になる)
今まで買わなかったようなCDを買うようになった、
などということがよく言われてますけど、
そのことが即ち違法コピー行為の免罪符にはならないことはお忘れなく。
(まぁ、今時そんなことを主張する人は居ないでしょうけど)
というか、そういう音楽探索用途なら別に敢えてWinnyを使う必要が無い気もしますが。
例えば私はAudioscrobbler [audioscrobbler.com]と
last.fm [www.last.fm]なんかを参考にしてますね。
前者はiTunesなどのプレイ履歴をみんなで見せ合いっこするというもので、
後者はプレイ履歴を元に、お勧めの音楽を自動で選択して
流してくれるというネットラジオです。(某飯野氏も絶賛 [neoteny.com])
ちなみに両者は連携できるようになってます。
(audioscrobbler経由で他人のlast.fmを聴けたりする)
この手のサービスがもっと本格的に広まってくれれば
違法コピーのリスク抜きで、より多くの音楽に接する機会が増えるのになあと思います。
これらのサービスは今のところ洋楽限定みたいですけど、
邦楽はあの団体が方針を変えない限り無理なんだろうか・・・。
CDの売り上げがこれで減ることはまず無いと思うんですが。
Re:購入枚数 (スコア:3, 参考になる)
だそうです。 [goo.ne.jp]
P2Pでユーザーが好き勝手に曲を放送してるわけじゃないんで。
結局 (スコア:1)
「買うほどじゃないよねー」
ってのを、Winnyで手に入れてたってことなんかな?
だとすれば、いくらコピー規制したって売れないわな。
全然購買層じゃない面々相手に規制してたってことだから。
--
「なんとかインチキできんのか?」
nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:1, おもしろおかしい)
応募券もついてないんですよ~。
ケースも帯も歌詞カードも銀の円盤も付いてないし…
CD買うに決まってるじゃないですか~。
近頃はやりのちーぷなあーちすとの曲なんて聞きませんから
残念でござる!!
Re:nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:2, 興味深い)
…こういう人たちのためにエロゲやDVDは初回特典満載なのか。
フィギュアニメとかいう珍妙なのもあるし。
ギャルゲー本体は最もできの悪いグッズとしかとらえていない、とかいう話を思い出した。たしかセングラ騒動の時に聞いた話だ。
おまけ攻勢はとっても正しい努力ではあるのだろうが、なんか釈然としない。
Re:nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:2, すばらしい洞察)
何で?
一番まっとうなコピー対策だと思うけど。
「ダウンロードデータとして表現できないもので購買層の欲しいものを提供」
というのは売る側、買う側お互いにハッピーなのでは?
多分、釈然としないのはそういう努力をしているジャンルが偏ってるからなんだろうねぇ・・・
流行り音楽は、上のような何かが見つける努力をせずに
従来どおりの売り方や「データとして表現できるもの」しか付けてこないのが問題では?
# 確かに「データとして表現できるもの」の方が作り手としても手間が
# かからないのは分かるが売るための努力、もうちょっとしてもいいんじゃないかと思うなぁ・・・
Re:nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:3, 興味深い)
>
> というのは売る側、買う側お互いにハッピーなのでは?
DVDやCDの話だが、「ゴミを付けるくらいなら安くしろよ、パッケージを
小さくしろよ」と思うことがしばしば。
マキシシングルのタイトル曲以外もゴミ。
リミックスやら別バージョンやら、要は手抜きだろうが。
最近だと、CDのおまけにDVDを付ける大馬鹿メーカもあるし。
# この前はアニメのDVDで初回特典を避けるために1ヶ月待った
# (ゴミのために差額の3000円は納得出来なかった)
Re:nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:2, 興味深い)
偏ってるのもそうなんですが、あんまり満載されたおまけを見ると
「大切なのは作品じゃないのですか?」と言いたくなってしまいます。
キャラクタCDなんて重要なのはキャラクタで音楽それ自体ではないのかなあ。
ということはアイドルのCDなんかは、同じおまけ満載アプローチでいけるのかもしれませんね。
Re:nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:2, 参考になる)
Re:nyで楽曲をDLなんてしないですよ~ (スコア:2, 参考になる)
ついているのが「初回(限定)特典」。
値段が変わるものが「限定版」。
前者は最初のロット分だけおまけがついている感じだが、
後者は、明らかに抱き合わせ販売。
昔は前者が多かったが、味をしめたのか、初回特典版がオークションや
中古ショップで法外な値段で取引されるのを嫌ったのか、
値段差をつけて別商品として、出荷数を調整できるようにしたんでしょうね。
違法コピーの被害額 (スコア:1, 興味深い)
あの被害額ってのは、「違法コピーされたソフトウェア商品の市販価格の合計」なんだと思いますが、それが「被害額」とされるのは「違法コピーされなければ売れたはずのソフトウェア商品の売上」という有り得ない数字としてカウントされるからですね。現実問題、違法コピーする人は、違法コピーできなかったら単に買わないだけなのです。
要は、違法コピーする手段があろうとなかろうと、買うヤツは買うし、買わないヤツは買わない。それだけ。だから、Winnyがソフトウェア売り上げに影響与えているはずがない。
と、まぁ、常々そう考えていたのですが、実際にそういう研究が出てきたわけですな。当然と言えるでしょう。
だからと言って、ワタシが言いたいことは、「違法コピーしても構わない」ということではありません。「違法コピーはイケナイことであるという啓蒙」と、「買う気になるような商品作り」が大事だということであって、世の中のあらゆるコピー防止策は例外なくスジが悪く邪道で無駄だということです。
Re:違法コピーの被害額 (スコア:2, 興味深い)
まあ実体としてはその通りなんだろうけどさ。
山崎はるかのコラム [nda.co.jp]によると、
らしいよ。
この人の話をどこまで信じるかも含めてその辺は考えておいた方がいいかも。
Re:違法コピーの被害額 (スコア:2, 興味深い)
・損害額はパッケージ商品の低下と推定
・それ以上の金額を請求してもいい
ってフレームワークになっているから、「損害が出て
いるかどうか」を議論し始めると法の枠を超えたメタ
議論になるわけですが。
定価以上の金額を請求してもいい(=不法な請求には
ならない)のは確かですけど、訴訟では通常はパッケージ
商品分までの価格しか通らないはずです。LEC訴訟参照。
というのは、日本法では民事はあくまで被害弁償の場
ととらえられていて、懲罰的な賠償金額算定は認めら
れていないからです。懲罰効果は刑事訴訟で。
#さらに言うと、メーカーがこうむった損害に流通コス
トを含めることも訴訟では認められましたが、一部の弁
護士はそれすら適切ではないとしています。
ただし、著作権以外のフレームワークでは(=万引き)、
不法行為(=万引き)に対処するためのコストがかかっ
ていればパッケージ以上の金額の請求が通る可能性も
否定はできません。あくまで和解ですが、
http://www.security-joho.com/topics/2005/manbikiwakai.htm
最近こんなケースがありました。
Re:違法コピーの被害額 (スコア:1, 参考になる)
「実際に盗まれた有体物がなければ被害額は 0」なんていう理論がまかり通るならば、列車のキセル乗車・無賃乗車や映画館のタダ見、書店での写真撮影(いわゆる「デジタル万引き」)もすべて認められるわけですね。
これらの不正行為で鉄道会社や書店がどれだけの損害を被っているか、少し想像の翼を広げてみることを勧めます。
# itoshikazu 氏が違法コピーを擁護しているわけでは
# ないことは分かっているので AC
Re:違法コピーの被害額 (スコア:2, 興味深い)
Re:違法コピーの被害額 (スコア:2, すばらしい洞察)
この手の不正による提供側の損失は、結局の所「売上の減少+コストの増大」と考えられるわけで、少なくともキセル乗車について言えば、
の2点がCDとは大きく違いますね。まず後者のコストについて言えば、CDをコピーされてもCD製作の諸々のコスト (販促費など含む) 自体は増えないわけです。で、前者の売上に戻って、仮にCDをコピーされても購入者が減らない (コピーを禁止しても増えない) とすると、損がでてないよね……、と言う話なんだと思います。仮に販促効果でむしろ売上が増えるならば、それはレコード会社のまるまる儲けになるわけです。
但し、今回の売上増減の推定の妥当性は議論の余地があると思いますし、訴訟上のユーザへの請求の話になった際に、コピーで入手したなら購入意志があったとみなすのは妥当だと思います。
で、デジタル万引きについて言えば、書籍も実は後者は (若干の本の痛みを除けば) ほとんど変わらないのですね。但し、CDとは前者の状況が違う気はします。(万引き禁止すれば仕方なく買う層は確実にいるし、万引きしてみたら面白かったから本を買う層はあまり想像できない。)売上が減れば、製作費・印刷費・店舗営業経費を回収できなくなりますから、当然に損害が発生します。
これはコピーしない単なる立ち読みを考えると少し状況が変わります。立ち読みの場合、立ち読みでしか読まない客は追い出してもどうせ買ってくれない場合がかなりありそうです。本屋の多くが立ち読みをある程度黙認するのは、そういう意味で販促として考えた方が合理的だからだ、という考え方ができるかも知れません。
# 「理論がまかり通る」という言い方はよくしますけど、「本当の理論」がまかり通ってしまうならそれは仕方がないことでしょう。むしろ理論に目をつぶるべきではない。「まかり通」してはいけないのは理論の形をした詭弁とか言い逃れですね。その2つを区別するのは重要だと思います。今回の場合、コピーを指摘された人がこういうことを言えば詭弁ですが、コピーしない層が例えば CCCD を正当化するレコード会社に反論する際に用いるのは理論の正しい使い方でしょう。
Re:違法コピーの被害額 (スコア:1, 興味深い)
小売店等が入るのに定価分は儲かるはずないだろうと。せめて想定利益x回数なら分かるんですが。
#売るよりわざとコピーさせて訴えるほうが儲かるかもとかw
Re:違法コピーの被害額 (スコア:1)
定価 = 遺失利益だ、と言い張ることができますね。
直販方法が広告されていなくても、電話で問い合わせればきっと。。
そんな例ばかりだと好意的(?)に考えることにしています。
Re:デジタル万引き (スコア:3, 興味深い)
> そのために成功した書店はまだありません。
福岡市にジュンク堂という書店がありまして、図書館のような
閲覧デスクを多数備えてます。場合によっては数時間の長居も
不可能ではありません。高価なテキストを買う際に、事前に
十分調べることができるので、大変重宝してます。
他の大型書店が次々に撤退する中、熾烈な競争に打ち勝って
営業を続けているので、成功している例ではないかと思います。
# オフとぴ失礼。
Re:違法コピーの被害額 (スコア:1)
TSUTAYAに行って、
借りて来て、ダビングする
やなぎ
字面じゃなく論旨を読もう。モデレートはそれからだ
Re:違法コピーの被害額 (スコア:1, すばらしい洞察)
義務教育で著作権について学ばせるべきでは?
Re:違法コピーの被害額 (スコア:2, 興味深い)
その著作権法の専門家が、少なくとも日本においては不足していることが問題の一端にあると思いますけど。
著作権関係の判例を見ていると、たまに首を傾げたくなるような判決が出ていることがあるのですが…負けたほうの弁護士を調べてみると、知財は知財でも特許の専門家というパターンが多く見れるように感じます(e.g. DoA2裁判)
このような状況で義務教育は難しいのではないでしょうか。
とはいえ…平易な文章で著作権法の概略を周知させる努力はすべきなのでしょうね。
# ネタにマジレスしてしまいました…。
1曲100円だったら (スコア:2, 参考になる)
1曲100円くらいだったら、「好きじゃない曲」も買っちゃうと思います。
iPod使うようになって、特にシャッフル再生使うようになってから、以前は好きなミュージシャンのアルバムの中でも飛ばしてしまっていた「好きじゃない曲」がふと別の文脈でかかるとすごくよかったり、ここ数年は全く聴かなかったミュージシャンの曲がかかって最近のが聴きたくなったり、シャッフル用のプレイリストにあと3%ぐらいボサノバが欲しい、って思ったりとかするんですよ。そういうとき、1曲100円でとりあえず2千円分とか買いたくなります。
iTMSの魅力ってそういうことなのでは。
Re:エアーチェックは? (スコア:1)
Re:ITMS妨害してるのは (スコア:2, 興味深い)
JASRACに入るお金は、CD1枚が3000円とすると135円位なので、
実はそれほどでもない。
レーベルとミュージシャンの契約がもっと安くて、
レーベルの取り分がもっと少ないなら、話は別だけど。
ここで前に書いた [srad.jp]ので、詳しくはそちらで。
Re:とりあえず質問 (スコア:3, 参考になる)
>・Winnyってダウンロードされた数を正確にはじきだせるの?
使ってないんで知りませんが,ファイルに参照された回数の情報が
付くそうです(発表資料によれば).
で,例えばある楽曲で検索してヒットしたファイルのこの情報を元に,
ダウンロードされた数を推定するそうです.
>・オリコン上位の売れ方の内訳まで考慮してる?
売り上げ枚数の多い方から30曲を選んで,それをサンプルとしています.
で,その売り上げがいくつかのファクターからの式で書けるとして,
各ファクターの寄与具合を算出しています.
>・上にも関係するけどそもそも普通の人のWinny登場前の
>CDを買うのと借りるのがどのぐらいの割合で、それぞれの
>人が登場後にどうしてるのか調べてるのかな?
少なくとも今回出てきた式では調べていません.
それはまあ当然で,登場以前と登場以降では売られている商品も違う
わけですから,前後を単純に比較しただけでは影響はわかりません.
#たとえば登場以前には売れまくるCDばかりが出て,以降に売れない
#CDばかりが出ていれば,売り上げは減りますが登場による影響は
#ないかも知れません.ですのでその辺を分離するために分析が
#必要なのです・・・が.
>・アンケートの母集団(学生500人)とWinnyユーザー層の相関>は取れてるの?
取れてませんが,今回の式を導いた方法にはアンケートを用いておらず
(アンケートと式の算出はある意味別の研究です),その影響は無いでしょう.
>・そもそもこの統計手法ではどのぐらいの影響度を調べられるの?
>例えばミリオンセラーのCDについて1万人の人がWinnyで落とした
>から買わなかった(落とせなければ買った)というようなものを
>調べられるの?
原理的には出来ます.
が,統計につきものの問題が出てくるので(後述).
>・上にも関係するけどそもそもこのレポートで言ってるのはどっち?
>A:WinnyによってユーザーのCDの購入枚数の変化はない
>B:CD業界での売り上げ低迷の原因はWinnyにはない
両方ですね.
#ただ,「ユーザーの購入枚数」といっても,ある特定のユーザー
#に対するものではなく,その総和が変化しない,です.
#増えた人もいれば減った人もいる.その総和は大して変化しない.
「統計操作で影響を分離して式を作った結果,売り上げに対する
ダウンロード数の影響で負になる相関は有意な値では出てこなかった」
ということなので.
簡単に言うとダウンロード数をx1,その他の要因をxi(i>1),売り上げ
をf(x1,x2・・・xn)とした場合,df(x)/dx1が(統計の精度内で有意には)
負ではない,ということです.
ただやはり今回の調査には問題があって,まずサンプル数が30と少ない
という点(発表内でも述べられてます).
それから,上記の式で変数としてとるxiの選び方に任意性があり,
これを選びかえるだけで式をどうとでも分析者の都合のいいように
変えうる,という点.
確かにクリティカルな変数の全てを書き出してさらにデータ点数が
十分あれば,現在のデータだけから「もしWinnyが無かったら売れた
であろう枚数」を算出することは可能です.
が,全条件を書き出したわけでもなく,データ点数も少ない現状では
ちょっと信頼性がねえ,というのが正直な感想です.
Re:DVD-Audio (スコア:2, 参考になる)
設定されません。
というのも、規格制定時に、
「映画はともかく、音楽は、世界中で聴けないとまずいよなあ」
ということで、リージョンコードの概念を削除した経緯があったそうです。
Re:意味無ーし (スコア:3, すばらしい洞察)
売上枚数を従属変数、ダウンロード数(+その他)を独立変数にし
log(売上枚数) = a + b * log(ダウンロード数) + その他
という感じの推定式を立てて、係数(aとかb等)を推定しようとしている。
しかし、実際には売上枚数→ダウンロード数という逆方向にも働く影響も存在するはず
(例えば、売上増えて有名になったんで、ダウンロードしてみようという人が増えるとか)
そのように、従属変数→独立変数という影響もある場合に
上の式を単なる最小二乗法で推定してしまうと推定値が偏りを持ってしまう。
操作変数法は上のような場合に推定値が偏りを持たないようにするための推定法のこと。
>同じ曲がwinnyがあった場合となかった場合の売り上げを比べることが出来ない限
>り減ったかどうかはわからないのです。
そら、Winnyがない場合とある場合をそれぞれ実現させてデータをとるなんてこと
できればそれにこしたことないが、そんなことできないから代替手段として、ダウ
ンロード数が売上数に有意な影響を与えているかを分析してるんでしょ。
仕方ねえべ。