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11553 story

サウンドロゴは著作物か? 156

ストーリー by kazekiri
著作物とは何ぞや 部門より

mty曰く、" 朝日新聞の記事によると 作曲家の生方則孝さんが、自身が「作曲」した 「すみともせいめい~」という約2秒半のCM用「サウンドロゴ」について著作権の存在確認や使用料と賠償金計500万円の支払いを求める訴えを東京地裁に起こした。 このサウンドロゴを作成したのは1986年で、契約書は交わさなかったが、 報酬の15万円は当時の相場では1年間使う場合の報酬の約2倍だったといい、 3~5年間は使われるのだろうと思ったという。 ところがこのサウンドロゴは87年から95年まで8年間使われ続け、さらに一昨年4月、ほぼ同じメロディーで別の音楽家が編曲し直したロゴ入りのCMが再登場したため、住友生命に協議を申し入れたが、昨年6月に同社が断ったため提訴に踏み切った。
受注した時点で契約を交わさなかった点が気になりますが、いわゆるサウンドロゴがCMの中に占める役割の大きさを考えると、どれだけ短い楽曲であっても独自性が認められてしかるべきではと思います。"

生方氏のブログに 作曲者側の立場からの経緯の説明が書かれていると 別タレコミにあった。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 使っていない期間があって、使用を再開したということは、そのサウンドロゴに有用性があるということを住友生命は理解していたということになるはずです。

    …で、そういう有用性があるはずのものを、作曲者に連絡もとらず、あまつさえ別の作曲者に編曲させて使うという無神経さで、既に終わっていると思いますが。

    『いわゆる「買い取り」なんだから後は煮て食おうが焼いて食おうがクライアントの勝手だろ』と主張することはもちろんできるけれども、その浅ましさがどれほど原作者を傷つけ、かつ企業イメージを損なうかをちゃんと考えてないんじゃないかと思う。
    --
    --- Toshiboumi bugbird Ohta
    • by Anonymous Coward on 2006年01月04日 20時56分 (#859066)
      使っていない期間があって、使用を再開したということで初めてそのサウンドロゴに有用性があるということを作曲者側が理解したということになるはずです。

      …で、そういう有用性があるはずのものを、当時の倍額の費用で買い取り扱いで放棄したと企業側に思わせた上で、暫く経ってから「それは私に権利がある」と厚顔無恥な無神経さで企業に文句を言うのは、既に終わっていると思いますが。

      『いわゆる「買い取り」なんだから後は煮て食おうが焼いて食おうがクライアントの勝手』と思わせておいて後から権利を主張するその浅ましさが、どれほどクライアントを傷つけ、かつ作曲者イメージを損なうかをちゃんと考えてないんじゃないかと思う。

      #見方を変えてみた。:-P
      #まあ単にグレーゾーンだから第三者に聞いてみようというのが
      #本件の落とし所なだけで周りが騒ぐほどのこっちゃ無い気もする。
      #要求額が尊大でない限り。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2006年01月04日 17時44分 (#858940)
    「ほぼ同じメロディーで別の音楽家が編曲し直した」点でしか争えないでしょうね。

    勝手に編曲して使う正当性は(契約が明確でないから)住友生命側には無い。
  • 拡大解釈 (スコア:3, すばらしい洞察)

    by parsley (5772) on 2006年01月04日 19時01分 (#858994) 日記
    もしこのサウンドロゴの権利が認められると、森永がインテルを訴えるということが可能になるんだろうか?

    ピ・ポ・ピ・ポ
    --
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  • 結論でてる (スコア:3, 参考になる)

    by ta98 (10561) on 2006年01月04日 19時21分 (#859011) ホームページ
    タレコミ文で「受注した時点で契約を交わさなかった点が気になりますが、…」とあるように、
    著作権がどうのでなく、「どんな小さなことでも金のことは書類残しとけ」ってことやん。

    #裁判の行方より、これからの私達の姿勢
    • by Anonymous Coward on 2006年01月04日 21時10分 (#859071)
      あなたは「サウンドロゴが著作物か否か」に興味の無いかも知れませんがその結論は著作権法の影響を受ける日本国内の全ての人を問題から疎外して2者間の契約の問題に矮小化するもので私にとっては受け入れられません。
      私としてはサウンドロゴは著作権法ではなく意匠として保護されるのが適当かと思ったら色、形の無いものは駄目な模様。う~む。
      親コメント
  • by wei (16323) <kitty_freak@yahoo.co.jp> on 2006年01月04日 21時23分 (#859075)
    サウンドロゴは、繰り返し使用することによって出所表示機能を果たしているとも言えなくもないので、その本来の使われ方から考えれば、商標として保護するのが筋、という考えもあります。
    ただ、日本の場合、商標は目で見えるものに限定されている(商2条1項柱書)ので、音だけのサウンドロゴは、商標法では保護対象外です。
    「住友生命」と繰り返し歌っても、ラジオで「ニキニキニキニキ二木の菓子」と叫んでも、音自体は商標登録出願の対象外です。
    そうすると、著作物としての保護を求めるしか方策がなくなります。

    原著作者は著作した曲がこれほどまでに長く使われるとは思ってもなく、また当時支払われた対価の範囲を越えた利用がされていることと、原著作者の許諾のない編曲がなされたことに、不満を抱いたのでしょう。
    また、著作した当時と現在との知的財産に対する考え方の違いも、無視できないと思います。

    500万円という請求額は、妥当な線ではないかと思います。
    この程度の金額だと裁判を長引かせるのは双方共に不利でしょうから、早期に解決するのではないでしょうか。
  • by Anonymous Coward on 2006年01月04日 17時47分 (#858944)
    サウンドロゴに著作権と言っていますが
    作曲者の主張を突き詰めると、「ドドドド・ソ・ミ」に著作権を与えるかどうかって話なんですよね。

    「すみとも~せいめ~い」に著作権を与える話じゃないようです。

    サウンドロゴがどちらを指すのかは知りませんが
    前者に著作権を与えると彼方此方で著作権侵害問題が起こるような気がします。
    どういう契約だったかも不明(主張はあやふや)ですし、ちょっと著作物として認めるのは賛成出来ないですね。

    # 後者は著作物として認めても良いと思いますけど。
    • by Anonymous Coward on 2006年01月04日 18時34分 (#858967)
      仮に、この「ドドドド・ソ・ミ」に「スラッシュドット~」と当てはめてCFを大々的に展開しても、
      作曲者からは訴えられる可能性はあっても、
      住友生命からは訴えられることは無いということですね。

      #8文字系の会社でイメージ奪取のチャンス
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年01月04日 18時38分 (#858972)
        曲の著作権侵害にはならないでしょうが
        CMに類似した表現を使う事により、商標とかそっちの方に引っかかるような気がします。

        というか、サウンドロゴの権利はそっちで主張すべき類のものだと思う。
        親コメント
    • 個人的には著作権があるのでないか、と考えます。

      キャッチフレーズに著作権があるのと同様の理由です。

      「バザールでござーる」の曲とか、「インテル入ってる [intel.com]」の曲とか
      そういう曲を聴いてからここに戻ってきて「ドドドド・ソ・ミ」に著作権があるか?
      って聞かれれば、「ある」と答えるということです。
      親コメント
    • by Dedenko (8966) on 2006年01月04日 18時51分 (#858984)
      >作曲者の主張を突き詰めると、「ドドドド・ソ・ミ」に
      >著作権を与えるかどうかって話なんですよね。

      本人のblogによると「ドドドドソ・ミ」ですな(^^;;。
      んで「ドドドドソ・ミ」と、これに『「スミトモセイメイ」が
      オーバーラップする』に著作権を与えるかどうかって話かと。
      親コメント
      • by johntheripper (21505) on 2006年01月04日 19時17分 (#859009)
        たとえばそのメロディーを色々な個人blogのオープニング、さらにはアダルトサイト等矢鱈色々なところで使われたとすると住友生命はなんと言うのでしょうかね。「会社イメージを損ねる」と抗議ということになるのでは。

        ということはそのサウンドロゴは容易に会社を想像できるので著作物ということになるかも。契約問題はまた別でしょうけど。

        # 実際問題トップページにつないで音楽が鳴るサイトは辟易しますけどね
        親コメント
  • by nobnobnob (24077) on 2006年01月04日 17時53分 (#858946) 日記
    契約方法を間違えたような感じがするなあ。1回使ったら100円とか月額1万円みたいにしておけば著作権うやむやなまま長く使われてもあまり文句はなかったのでは? (編曲されたらどうするかまで最初に決めておけばよかった)
    • 出費とダメージ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by usagito (9671) on 2006年01月04日 23時58分 (#859144) ホームページ 日記
      契約書を交わさなかったことで、ダメージがより大きいのはむしろ住友生命のように見えます。
      わしは、今回の作曲家の訴えは妥当なものだと思います。
      契約書がない以上、慣例に従うべきで、そうなると住友生命は分が悪そうに思えます。

      払うべきだった(と思われる)金額は、個人には大きな額だけど、住友生命なんかには大した額じゃないんだから、キチッと払っとけばよかったのに。
      親コメント
  • http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=193692 [goo.ne.jp]参照。

    エニックスが着信音サイトを潰して回ったそうです。
    わかりやすい曲であるだけに、残念な気持ちもありますが。
  • by wappa (20161) on 2006年01月04日 20時31分 (#859060)
    昔、所ジョージが出演している番組で、
    お笑い芸人「所さんってCMのちょっとした作曲でも図々しくお金を取ってるんですよ」
    所さん「いいじゃないのよ!(苦笑)」
    っていう感じのやりとりを見たことがあります。
    「年末ジャンボー たからっくじ♪」とか、そんな感じなんでしょうね。
    年やバージョンの違いまでどうやって勘定しているのかはわかりませんけど。

    サウンドロゴとは少しずれますが、別の番組 (虎の門) で、番組立ち上げからずっとタイトルやアイキャッチで使われている芸人・春一番が、「最初に安いギャラで出たけど、それ以来ずっと使われ続けている。追加のギャラが欲しいな」と愚痴を漏らしていました。
    使われるのが少しだけかと思って契約していたら、実は想像以上に長く使われていたということって、たくさんありそうですね。
  • それなら (スコア:2, 参考になる)

    by Li-ion (25837) on 2006年01月05日 0時19分 (#859159) 日記
    韓国では一時期インターネット放送をしていましたが、こういうことになると番組に使われる効果音ってかなり多くありますから、テレビ局自体が倒産ぎりぎりの赤字になりそうな気がしますが。

    音楽の著作権に関する興味深いサイトがありましたので、書いておきます。
    音楽著作権とJASRAC問題 [archi-music.com]
    --
    Li-ion DC 1.2V(定格:3.7V) 500mA 乾電池はリサイクルへ
  • by Anonymous Coward on 2006年01月05日 3時19分 (#859234)
    JASRACメンバーのすぎやまこういち氏曰く
    http://sugimania.com/says1.html
    >これはちょっと難しい問題で、昔、「5秒以内なら盗作ではない」とか
    >「4小節以内なら盗作ではない」という俗説がありましたが、これは間違いです。
    >これがあの曲だ、とはっきりわかればこれは侵害になります。ただ、「悪のモチーフ」
    >のようにラーソラファーだけの組み合わせだけだと順列組み合せの点からみても、
    >一致する確率というのは常に存在します。そうなった場合に、僕らから見て
    >「これは故意であるか」あるいは「偶然、確率の問題で一緒になってしまったのか?」
    >ということの判断が大事になってくると思います。それでどんなに短くて
    >「ここは違いますよ」と言っても明らかに意図があれば、これは盗作になります。
    >例えばどこかで競馬のゲームを作る事になったとき、製作者から競馬のファンファーレを
    >作るように言われて、僕の曲を使えばいいのに、著作権使用料を払うのがイヤだからと
    >競馬場へ録音機を持って行って録音してそっくりのものを作って「G1のファンファーレと
    >少々似た点はあるものの違う曲だ」と言っても明らかにその意図が証明されれば
    >盗作ということになるわけです。偶然ではないことが証明されれば盗作になります。
    >ドラゴンクエストのレベルアップの音楽のように短い曲であっても、ちゃんと著作権が存在します。

    だそうです。
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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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