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政府知財戦略本部,再販制度から音楽CDを外す事を提言 99

ストーリー by yoosee
安くなりますように 部門より

KAMUI曰く、"政府の知的財産戦略本部デジタルコンテンツ作業部会が、 「音楽用CD」を「再販制度」の対象から外す事を公正取引委員会に対して求める提言をまとめたと、 YOMIURI ONLINEの記事が伝えている。

メーカーが販売店に価格を指示する行為は独占禁止法における「不公正な取引」として処罰の対象となるが、再販売価格維持制度(再販制度)によって、CD・レコード・音楽用テープ・書籍・雑誌・新聞は前述の対象から外されている。知財戦略本部は見直しの理由として

  • 音楽・映像を収録した DVD やネット配信の楽曲は再販対象でない。
  • 音楽用CDの再販を認めているのは日本だけである。
といった理由を挙げている。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by akiraani (24305) on 2006年02月03日 13時54分 (#876378) 日記
     まず音楽CDが再販品目であることのデメリットについて検討した方が……。

     最大のデメリットは音楽CDだけ優遇されることで起こるゆがみなのでは無いでしょうか。
     データ販売は言うに及ばず、DVD audioも再販品目にはなっていません。これは、レコード会社がCD以外の新しいメディアへの展開に対して消極的であることの原因の一つでしょう。

     もともと再販品目というのは文化の振興を推進するために設けられている制度なわけで、これでは本末転倒といわれてもしょうがないんじゃないかと……。

     他にもいろいろあると思います。もちろん再販指定品目であることメリットもあるでしょうが。「よその国ではこうなってるから」ではなく、「どちらがより著作権法の理念にかなっているか」をメリットとデメリットの両方をみて分析すべきかと。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • 日本だけ (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2006年02月03日 12時05分 (#876272)
    >音楽用CDの再販を認めているのは日本だけである。

    こういう言い方するときは、なぜ海外では認めていないのか、ってところにフォローが欲しいよね。
    • Re:日本だけ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2006年02月03日 12時10分 (#876275)
       そうですね。
       日本独自だから駄目っていうのは理由になりません。

       日本のやりかたが正しい、または日本には合っているのかもしれないですから。
      親コメント
      • Re:日本だけ (スコア:2, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2006年02月03日 13時38分 (#876362)
        輸入権の問題 [nifty.com]の際にも、再三言われていたので常識のつもりだったのかもね。
        (Q:どうして日本のCD はそんなに高いのですか?を参照)

        http://symposium.seesaa.net/
        http://d.hatena.ne.jp/face_urbansoul/20040507

        輸入権と再販制度で幾らでも調べられるので、適当なソースは各自でどうぞ

        >日本のやりかたが正しい
        既得権益を守ってもらえる人にとっては正しいでしょう。

        >日本には合っているのかもしれない
        振り込め詐欺も小額ならいいやって感じですかね。
        親コメント
  • まあ、クーポン券やらポイント制やらで、実際はCDを安く買えたわけです。だから、再販制度がなくなったところで何の問題もないのでしょう。

    今まではレコード会社が価格を決めていたため目立った値下げ圧力はなかった(CCCD導入のときに「それでコピーがなくなるのなら値段下げたらどうなんだ!」という声もあったがレコード会社はもちろん黙殺だ)が、これを機会に消費者・小売側からレコード会社に対して値下げ圧力がかかり、結果として消費者が得することになることを期待したい。
  • 再販制度がなくなると (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2006年02月03日 12時31分 (#876300)
    困るのは地方の中小店舗だけ。 そもそも全国一律の価格で買えるってのが再販制度ができた理由の1つでもあると思う。 大型店舗やamazonなんかは値引合戦するだろうから、中小店舗は勝目無し。 ちなみにレコード会社は卸値買えなければなんの損もないですね。
    • by tracy (27363) on 2006年02月03日 14時23分 (#876396)
      私の家の近所にある3件ほどの中小レコード店は、全て新品中心から、中古商品中心にシフトしました。

      大手中古店とくらべて、かなりの高値買取と安い販売価格で商品の回転がいい...という状況ですね。
      最近はアナログの取扱量も増えまして、なかなか面白いです。(CDとLPの比が半々くらい)
      学生が多い地域だからできるのでしょう。

      大型店舗とまともに戦えば勝てませんが、こんな策があるわけです。

      #もっとも、これを地方でやるのは...少し難しいかも
      親コメント
    • by typer (9666) on 2006年02月03日 13時06分 (#876336) 日記
      >レコード会社は卸値買えなければなんの損もないですね。
      卸値変えなくてもすめばね。
      中小が消えれば市場に対する大手の影響力が大きくなる=発言力が大きくなる。
      大手に「その値段じゃ売れないから下げて。じゃなきゃ入荷量減らすしかない。」っていろんなところから言われちゃ下げざるをえなくなるでしょう。
      親コメント
      • by unnya (10872) on 2006年02月03日 13時38分 (#876360) ホームページ 日記
        > 大手に「その値段じゃ売れないから下げて。
        > じゃなきゃ入荷量減らすしかない。」って
        > いろんなところから言われちゃ下げざるをえなくなるでしょう。

        もちろんそうなればありがたいのですが、

        中小が消える

        競争相手減る

        値下げの必要が無くなる

        レコード会社(や他の大手)と談合して ウマー

        という危険性もある気がします。談合までいかなくても寡占状態になってしまうと物の値段というのは総じて上がる訳ですし。
        親コメント
    • > 困るのは地方の中小店舗だけ。

       少なくともその中小店舗の利用者も困るんじゃないですか?
       私は近所のCD屋が無くなると困ります。
      親コメント
  • 単価計算 (スコア:3, 興味深い)

    by kusanagi (3927) on 2006年02月03日 16時13分 (#876459)
    マイナーアーティストがどれぐらいの年収なのかが気になります…。
    アニメーターが悲惨な給料なのは改善すべき部分だと思うのですが(これで日本のアニメ業界の空洞化が叫ばれているところだし)、音楽業界の空洞化も進んでいるような気がする。
    これは才能を持っている人がいなくなったということ以前に才能がある人が音楽を作らなくなったともいえるわけで。
    もちろん、それはレコード会社の戦略もあるだろうし、消費者の趣向も変わっているだろうし。

    それに対して、再販制度廃止がプラスに働くのか、マイナスに働くのか。

    再販制度の改正によってによって音楽で暮らしていくと言う敷居が下がってくれればもっと音楽文化的に広がってくれるんじゃないかと思うんですが。

    #とりあえず知り合いのアニメーターさんは、月400時間も会社にいて手取りが10万そこそこってのが泣ける。
    --
    kusanagi shin
    • Re:単価計算 (スコア:2, 参考になる)

      by oguma (17986) on 2006年02月03日 19時00分 (#876579)
      マイナーじゃなくて一般の話ですが、アーティスト(実演家)の取り分はCDの販売価格の3%~5%程度だと聞いています。
      著作権者(作詞・作曲者)の取り分は通常6%(JASRACの規定 [jasrac.or.jp])です。正確には、このお金からJASRACの手数料を差っ引いた額が著作権者の取り分です。
      --
      Nullius addictus iurare in verba magistri
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  • by fortunateorange (21435) on 2006年02月03日 12時56分 (#876325)
    いろいろあるんでしょうけど、今一度見直してほしいものです。
    撤廃がだめなら、せめて時限再販制度の運用の徹底など。

    でも、これだけ古本屋が普及しているのに、
    新本の価格統制が成り立つのはなんでなんだろうね。
    #音楽やゲームでは大騒ぎしてるのに。
    • by jud (15801) on 2006年02月03日 13時29分 (#876352) 日記
      >新本の価格統制が成り立つのはなんでなんだろうね

      やっぱり、返本制度のせいじゃないかと。
      返本制度もかなり問題のあることだと思うけど。
      親コメント
      • by oguma (17986) on 2006年02月03日 18時40分 (#876563)
        むしろその返本制度…というか、委託販売制度が、書籍については問題ではないかと思います。
        返本率が4割(書店に卸された書籍のうち4割が売れずに出版社に返本される)なんて、どう考えても変でしょうに……。

        委託販売制度と再販価格維持制度はセットになって運用されてきたので、片方だけ止めると、「ハリー・ポッター」のようにひたすら書店側のリスクが高くなる恐れもありますけども。

        --
        Nullius addictus iurare in verba magistri
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        • by Anonymous Coward on 2006年02月03日 19時20分 (#876600)
          返本率は3割程度くらいまで改善されていたような気がするのですが、違ったかな?
          あと、書店から返品されたものの全てが出版社に送り返されるわけでもなくて、たいていは取次経由で返品処理されます。
          書店から返品されたものの、再び他の書店に行くことも版元に帰ることも出来ない本はそのままスクラップにされて古紙再生。ものすごい量ですよ。
          …ということを言いたいのではなかった。

          部数がある程度以上でる本は委託販売や再販価格にこだわらない方が消費者にとってはいいと思うんですが、問題なのは少部数の本なんじゃないかな。

          委託販売と再販価格の枷が外れると本は情報というよりもモノとしての側面がぐぐっと強く出てくるようになって、売れない本はそもそも作られなくなります。
          今の本屋が売れもしない本でも在庫として抱えていられる(本棚に並べておける)のは安心して返品できる制度のおかげなのです。
          版元が売れるかどうか分からない本を出せるのは売れるまで書店が持っていてくれる、あるいは自分のところに帰ってきても、客から注文があれば[相当古い本でも]当初予定していた価格で売ることが出来るからなのです。
          業界全般がぬるま湯的なのかもしれませんけど。

          SCMが最適化されたり、一部一部刷るっていうオンデマンド出版が(印刷のインフラも含めて)一般的になるのならこの程度の問題はなんとかなるのかもしれませんが。
          あるいは、モノから脱皮して電子出版に脱皮できれば。
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          • by genzin (23225) on 2006年02月03日 19時39分 (#876616) 日記
            そもそもが、今までは情報=文化を発信するためにはモノを介さねば
            ならなかったゆえの問題に対処するための、再販制度と理解します。
            ゆえに、昨今の技術革新を、旧来の制度が足かせとなっている。と、

            もちろん、デジタルディバイド等の問題もあり、全てをがらっと変えるわけには行きません。
            かといって、旧来の制度と、新しい仕組みを混在させる問題点を放置したままでは、永遠に停滞するのみです。

            その意味では、今回の提案は変えられる所から少しでも変えていこうという姿勢がみられます。
            はやく書籍など他の分野にも広がってほしいですね。

            #電子書籍流行らないかなーと思ってるLibrieユーザ
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    • by Another_View (29838) on 2006年02月03日 16時15分 (#876462) ホームページ 日記
       私は書籍の再販制についても廃止すべきだと考えています。その意味で、この音楽の再販制撤廃というのはいい実験だと思います。

       ただ、音楽業界は出版業界の比じゃないくらいに大手寡占が進んでいるので、あまり変わりはないのかも知れませんね。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年02月03日 18時48分 (#876568)
        >私は書籍の再販制についても廃止すべきだと考えています。

        今朝の新聞にも知財戦略本部の提言が載っていたが、しっかり再販制の話題はスルーしていたな。

        #そういう時は他のメディアがバンバン煽っていかんと。
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  • そもそも (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年02月03日 12時18分 (#876284)
    再販制度ってなぁに?

    CDとかに書いてある,2006.3.21みたいな日付のこと?

    一応AC。
    • Re:そもそも (スコア:3, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2006年02月03日 12時33分 (#876301)
      > メーカーが販売店に価格を指示する行為は独占禁止法における「不公正な取引」として処罰の対象となる

      とあるでしょ。普通はメーカーは販売店に対して「この商品は3,000円で売りなさい」とは言えないので、店によって値段が違うんだけど、再販制度の対象品目の場合はそれが出来るので、例えば本やCDは日本全国どこで買っても値段が一緒ということになる。

      再販制度ってなに? - バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳 [nifty.com]

      主に価格競争によって音楽や書籍のような文化を担うものが消耗してしまうことを防ぐ目的で定められているんだけど、今はもう利権団体の利益を維持するため程度の意味しかない品目も多いだろうね。
      親コメント
  • もはや「わざわざ」指定除外するほど流通していないのかしら。
    --
    ---- 東須磨みかげ as ねこみみメイド
  • 前にもの凄い値引きをされている物 [amazon.co.jp]を見たことが。
    ソフトウェア扱いだからなのかと思えばそうでもないようで。再販制度の埒外なのでしょうか……?
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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