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J/Meta準拠のコンテンツ・メタデータ管理ツール配布開始 20

ストーリー by yoosee
コンテンツ二次利用促進が進むといいですね 部門より

maia曰く、"6月23日、財団法人マルチメディア振興センターから、映像関係事業者(番組制作会社、権利者団体、放送事業者、配信会社等)向けの「コンテンツ情報管理ツール」の配布が開始された(総務省の報道資料)。 これはコンテンツに作品名・制作者名・保存形式などの付属情報を付与するもので、権利許諾手続等の際に整理や検索を円滑に行えるようにするもの。メタデータの形式はJ/Metaに準拠している(汎用メタデータ体系 J/Meta (PDF 1.2MB))。

J/Metaは既存の各種メタデータフォーマットを包含する「メタデータの共通言語」として策定されたもので、B2Bがメインだが、B2Cに適用される部分もある。ツールはブラウザを用い(スタンドアローンで作動)、メタデータの入力・管理・変換を行える。メタデータをコンテンツに埋め込むフォーマットは「MXF(Material eXchange Fomat)」(SONYの用語解説)に準拠している。ツールはマルチメディア振興センターのサイトから無償でダウンロードできる。これで業界全体に「ワークフロー」が実現する?"

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  • コンテンツにメタデータを関連づけるにはおおむね2種類の方法があります。一つはMP3のタグやXMP [adobe.com]のようにコンテンツそのものにメタデータを埋め込む方法、もう一つは外側のパッケージング方式を決めて、メタデータとコンテンツをくるんでしまう方法です。

    パッケージングの方法は、たとえば単純に Dublin Core の RDF [kanzaki.com] をつかった XML ファイルや ATOM [ietf.org] の XML ファイルとコンテンツをまとめて ZIP してもいいわけですが、より機械交換可能な枠組みとしては MPEG-21 DIDL [coverpages.org] や METS [loc.gov] といったものが使われています。またこれらの枠組みでは「著作権情報を表現するメタデータを格納しましょうね」とか「再生可能環境を表現するメタデータを格納しましょうね」といったことが定められているだけなので、「俺は著作者情報を FOAF [xmlns.com] で書くぜ」「俺は俺スキーマで書くぜ」などなんでもありです。もちろん MPEG-7 [ipsj.or.jp] で記述したメタデータを含ませてもかまいません。またパッケージ全体をどのようにバイト列として表現するも定められていません。ファイル名を適当につけて tar.gz にしてもいいわけです。特にファイルにせずにHTTPで交換する方法を別途定めてもいいわけです。

    その点 MXF (PDF注意) [mpeg.co.jp] は枠組みにとどまらず「MXF ファイル」というバイト列としての表現を明確に定めることを目的とし、さらに MXF に含ませる各種のメタデータのスキーマも主として放送用マルチメディアコンテンツに適したように定めていることが特徴のようです。たとえば含ませるメタデータの一つに MXF Descriptive Metadata Scheme - 1 (MXF/DMS-1) がありますが、これには MPEG-7 が定めるの多くの項目が含まれ、さらに拡張が施されているようです(EBU MXF WORKSHOP Questions & Answers(PDF注意) [www.ebu.ch])。MXF に含まれるその他のメタデータも MPEG-7 から多くのものを取り入れています。

    今後は各種のメタデータ間のマッピングに必要なメタデータリポジトリ、メタデータの内容をより深く機械に理解させるためのオントロジーなどの整備が必要になるのではないでしょうか。オーサリングツールでは MXF だけでなく OMF [imagica.co.jp] ファイルを受け入れるものも結構あるようですね。
    --
    屍体メモ [windy.cx]
    •  私事ですが、前にいまでいうBlogみたいなシステムを作ろうとしてたのです。そのシステムではWikiのように自由に記事を作成でき、ブログのように自由にタグをつけられ、どんな種類のファイルでも容量の許す限りアップロードできるようにし、一方でそれらに関する情報を元に検索できるようにするつもりでした。当時は無知で、ファイルに関する情報ってのをメタデータと呼ぶということも知らなかったし、それが規格化されてるなんて思いもよらなかった。

       結局、メタデータに関する上手な解決法を思いつかなかったので、そのシステムはお蔵入りになりました。当時こういうのを知っていればなあ。
      親コメント
  • Macのリソースフォーク (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2006年06月24日 19時42分 (#966454)
    こういう記事を見るに付け、Macのリソースフォークが便利だったなぁと思い出す。
    • by Anonymous Coward on 2006年06月25日 14時30分 (#966722)
      おかげでほかのOSとの互換性が乏しくなって、TIFFみたいなデータ交換用のフォーマットですらもその任を達成できなかったわけだが。
      親コメント
  • by realloc (27431) on 2006年06月24日 13時11分 (#966346)
    MXFを拡張して「著作権者の情報+etc...」を付加できるようにしたのがJ/Meta?

    んで、「コンテンツ情報管理ツール」ってのがJ/Metaの著作権者の情報を元にしたお金分配管理ツール?

    きっと目標は、ネット配信とかサーバ型放送でお金分配をスマートにやりましょうってことでしょ・・・。

    #J/Meta自体、マルチメディア振興センターが作ってるみたいですね・・・。
  • MPEG-7 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2006年06月24日 13時17分 (#966349)
    ってどうなっちゃんだろう。
    • by Anonymous Coward
      そういやメタデータの規格でそんなのあったね。
      ひさびさに聞いたよ、その名前。仕様が決まったのは
      もう6年以上前になると思うけど、その後どうなったんだろう。

      #どうでもいいが、活動していた人にMPEG-7の次はMPEG-12
      #って言われたのを思い出した。何を決める仕様かはわからなかったけど
      • Re:MPEG-7 (スコア:2, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2006年06月24日 19時44分 (#966455)
        > MPEG-7の次はMPEG-12

        MPEG-7 の次に出てきたのはMPEG-21 [wikipedia.org] ですよ [impress.co.jp]。
        MPEG-21はMPEG-7やJ/Metaのようなメタデータとコンテンツを紐付ける(コンテンツと一緒にパックする)ためのフレームワークです。

        1→2→4→7ときたんだから、次は21じゃなくて、
        →11→16→22といってほしかったところです…
        親コメント
  • にたような記事 (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2006年06月24日 18時52分 (#966441)
    音楽配信ビジネスのデータ交換標準化団体DDEX結成
    http://srad.jp/article.pl?sid=06/05/06/232204
  • by Anonymous Coward on 2006年06月24日 10時38分 (#966296)
    こういう場合第二段落は丸ごと削って構わないと思う。
  • by Anonymous Coward on 2006年06月24日 12時35分 (#966335)
    タレこみ読んだだけじゃさっぱりわからなかった…。
  • やたら (スコア:0, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2006年06月24日 14時01分 (#966362)
    広告くさい記事ですね
  • by Anonymous Coward on 2006年06月25日 15時58分 (#966751)
    今、某社の商品を管理するシステムを担当していますが、つくづく特殊な業界だと感じています。
    だって、使っている言葉の意味が、その時々で違うんだもん。
    ヒアリングして用語定義したら、そんなんじゃないとか言われるし。
    なので、かなり丼勘定な世界なんですが、そこを横断させるような定義持ち込んで、大丈夫なんだろうかと本気で思いますね。
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    これだけは、さすがにAC
typodupeerror

ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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