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英運輸省、CO2排出量の少ない車のランキングを公表 94

ストーリー by yoosee
足漕ぎで頑張れ 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

Telegraphの記事によれば、英運輸省が CO2排出量の少ない車のランキングを公表したそうだ(ランキングPDF)。大きさでクラス分けがされているので分かりにくいが、総合で首位はVolkswagenのPolo BlueMotionで、走行距離1kmあたり99gのCO2排出となっている。ハイブリッド勢力ではTOYOTAのプリウスが104g/kmで2位タイ、HONDAのシビック ハイブリッドが109g/kmで4位グループと高い位置にいるのだが、1位のPolo BlueMotionと2位タイのMINI R56は欧州で主力のディーゼル車である。
思ったよりもディーゼルが優秀なのだなと感心してしまいました。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2007年08月02日 3時08分 (#1199473)
    なんだかいまだにディーゼルはNOxやPMを大量に出すからCO2が少なくてもダメダメみたいに言う人が多いようで驚きました。

    国土交通省の平成17年排出ガス規制値(PDF) [mlit.go.jp]をご覧になればわかりますが、
    2005年以降の国内におけるディーゼル乗用車は、小型車で0.19g/km、中型車で0.20g/kmというNOx規制をクリアしなくてはなりません。
    この値はコンバインモードの値ですので、平成12年(2000年)規制におけるガソリン乗用車の規制値と比較するため、10・15モードおよび11モードの値からコンバインモードに換算しますと0.45g/kmとなります。
    つまり2005年以降に販売されているディーゼル乗用車はガソリン乗用車の2000年規制値を余裕でクリアするNOxレベルを実現しているのです。
    ガソリン乗用車の平成17年規制値と比較すると見劣りするとはいえ、2000年ごろのガソリン車がそんなにひどい排ガスを出していたわけではないことは、大半の方に同意していただけるのではないかと思います。

    PMについては国内ではガソリン乗用車についての基準がないため単純比較ができませんが、首都圏などではここ数年黒煙を吐いて走るトラックがほとんどいなくなったことを実感されているのではないでしょうか。
    反面、地方に行くとまだまだひどいトラックが数多く走っており、そういった地域の方はディーゼル車の改善について実感しにくいのも無理はないと思います。
    そこで欧州の事例になりますが、欧州では2005年以降EURO 4という排ガス規制が実施されており、また、2009年からはEURO 5という規制が発効する予定です。
    このEURO 5ではディーゼル乗用車、ガソリン乗用車ともに5mg/kmというPM規制をクリアすることが要求されていることから、ディーゼル乗用車の排出PM量がかなり低い水準にきていることが想像できるのではないでしょうか。
    (参考:自動車分野における環境規制 現状と課題(PDF) [jetro.be])

    確かにガソリン車よりもディーゼル車の方がNOxやPMを排出しますが、その水準は従来と比べ非常に低くなっているのが現状です。
    また、NOxはガソリン車においても1970年代から問題視されており、三元触媒をはじめ対策技術も古くから研究されていますし、還元すると気体であるN2になるため比較的対策がとりやすいものです。
    それに対し、SOxは無害な気体とすることが難しく、非常に厄介な存在でしたが、脱硫技術の進歩により欧州や日本といった先進国で販売されている軽油においてはすでに問題にならなくなりつつあります。
    同様に、PMも厄介な問題でしたが、こちらも酸化触媒などの技術により解決されつつあります。
  • by niratama (2175) on 2007年08月02日 8時57分 (#1199512) ホームページ 日記
    >足漕ぎで頑張れ部門より.

    1km走るためにエンジン(=人間)が排出するCO2は?
    と思って調べてみたら、人間の排出するCO2は1日約1kgくらいのようなので、自転車で15km/hくらいで走ると想定すると、

    1000(g/日)÷24(時間)÷15(km/h)=約2.8(g/km)

    まあ実際のところは運動で呼吸の量も増えるし、自動車にだってドライバーが乗ってるし、あんまり意味のある数字じゃないですが。
  • by kyozi (12548) on 2007年08月01日 22時41分 (#1199362)
    そりゃ余剰空気の多いジーゼルの方がCO2は少なくなるような。
    ジーゼルとガソリンで環境負荷を比べるなら排ガス全体で見ないとのう。
  • VAUXHALL? (スコア:2, 興味深い)

    ランキング見てて、見慣れないメーカー名だなと思いつつも、車名はあれ?って思ったのでググってみたら、GMグループの企業で中身はOpelなのね。
    これはこれで、興味深かった。

    --

    /* Kachou Utumi
    I'm Not Rich... */
    • Re:VAUXHALL? (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2007年08月02日 1時06分 (#1199445)
      もともとイギリスの自動車メーカー名です。
      GMグループに買収され、Opelと同じ車を売ってるんですが、イギリス国内ではVauxhallという名前を使い続けているようです。
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  • エンジンは、ディーゼルに限らず、CO2以外の廃棄物も撒き散らしているから
    CO2だけ取り出して、優劣を問うのはいかがなものか。

    一台あたりの排出量は減少しつつあるとは言え、ディーゼルはスス(PM)を出す。
    日本では(ひどく目立った事もあり)これで嫌われた事もわすれちゃいけない。

    このタレコミも 花粉症もひどくなる季節にされれば
    もっと違ったコメントが集まると思うよ。

    ススって炭素が主成分だから、CO2排出が少ないってことは、
    燃料内のCはススの形で排出されているんだろうか?
    • CO2で比べないとディーゼルの優位性言い換えると欧州車の優位性が出ないからじゃないかな。
      排気ガスの総合的なクリーン度(CO2だけでなくNOxやSOx、すすなど)で比べたらほとんど欧州車が入らなかったりしてw
      親コメント
      • by maimi09 (20395) on 2007年08月05日 0時37分 (#1200971) ホームページ 日記
        NOx云々っていったら、大気を燃料に混ぜている内燃機関全ての特徴みたいなコトじゃないの。
        ディーゼルエンジンだけ突付くのはフェアじゃないような。
        --
        大槻昌弥(♀) http://www.ne.jp/asahi/pursuits/ootsuki/
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    • by Anonymous Coward on 2007年08月02日 2時51分 (#1199469)
      > CO2だけ取り出して、優劣を問うのはいかがなものか。

      そりゃそうですよね

      でも、全般的に見ても、2005年10月以降の新長期規制に対応したディーゼル乗用車は、
      2000年規制にしか対応してないガソリン乗用車と比較して、環境に与える影響について
      大きな差はないでしょう。

      実際に販売されるかどうかは知らないけど、2009年からの規制強化に対応した
      ディーゼル乗用車が販売開始されるとなれば、2000年以前のガソリン車に
      乗ってるヤツは完全に悪者扱いされるようになるでしょうし、
      もし2009年を前にして来年早々あたりに販売開始されるようなら、
      2005年の新長期規制非対応ガソリン車に乗っているヤツも完全に
      悪者扱いされるようになるでしょう・・・

      なんか図式的には地上デジタルと似たものがあるような気もするけど
      気のせいだな・・・
      親コメント
  • 元記事を読んでみましたところ、「CO2 排出量の少ない車にしましょう」的な導入から、税金や通行料, 駐車料, 燃料代を織り交ぜて「コンパクトディーゼルが良いですよ」的リードに見えます。でもこれ、ディーゼルの泣き所と思われる NOx & 黒煙には触れていないところに微妙な猜疑心を持っちゃいそうです。
    他のコメントでも書かれていますが、これってヨーロッパの軽油事情との関連が強そうですね。ヨーロッパの軽油は日本のものより硫黄が極端に少ないのだったか精製度が高いのだったか何かで、低公害ディーゼルに向いているのだとか。ので、ヨーロッパの低公害ディーゼル車を日本に持ち込んでも、(燃料の違いによって) 同等の環境性能は得られないし、逆に燃料をヨーロッパ基準まで引き上げようとするとインフラ整備やら現行車への対応やらに莫大なお金がかかるのだとか。
    また日本ではディーゼルに対するイメージとして、黒煙, 粒子状物質に代表される「見た目に有害度が高そう」が定着していると思うので、有害イメージが比較的低い(?) CO2 で宣伝するよりも、そちらの払拭/ 啓蒙が必要なのかもしれません。
    そんな環境にある日本の自動車メーカーは、今のところ研究に専念しているのではないでしょうか。しかるべき環境が整えば、国産のディーゼルスポーツカーなんてのがリリースされるかもしれませんね。
    • 軽油の硫黄分については、日本の軽油は既に低硫黄軽油に切り替わっているようです。
      調べてみたら、石油連盟にサルファーフリー化についてのページ [paj.gr.jp]がありました。
      それによると、軽油の硫黄分は、2003年に50ppm以下の規制になり、今年から10ppm以下の規制へ変わったようです。
      ただし、実際には、既に2005年に、世界に先駆けて10ppm以下の軽油を供給しはじめていたようです。

      EUでは、現在50ppm以下で、2009年に10ppm以下になるそうです。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年08月02日 0時13分 (#1199416)
      > ヨーロッパの軽油は日本のものより硫黄が極端に少ないのだったか精製度が高いのだったか何かで、低公害ディーゼルに向いているのだとか。

      北海油田産とアラビア産原油の硫黄分の差ですが、
      国内でもサルファフリーが進みヨーロッパと遜色ないレベルになっています。

      > ディーゼルの泣き所と思われる NOx & 黒煙には触れていないところに微妙な猜疑心を持っちゃいそうです。

      実際、ガソリンと比べるとディーゼルの排気そのものは汚いです。
      後付けの浄化装置でかなりましなレベルにはなるものの、あくまで適切にメンテされた場合の話です。

      やはりトータルで見ると日本にはディーゼルは向いていないように思います。
      ・年間走行距離がヨーロッパに比べ短い
      ・ヨーロッパに比べ平均速度が遅く、ストップ/ゴーが多い
      ・ヨーロッパに比べ人口密集地が多くPM/NOxが問題になりやすい
      親コメント
      • >・年間走行距離がヨーロッパに比べ短い
        >・ヨーロッパに比べ平均速度が遅く、ストップ/ゴーが多い
        >・ヨーロッパに比べ人口密集地が多くPM/NOxが問題になりやすい

        なーんか、EV向きじゃないかなー。
        たまに長距離走るときに手間を省ければ普及できるんじゃないだろうか。
        # 高速道路や幹線道路から無線で給電できるようにしておくとか。
        親コメント
    • つーか、日本メーカがさぼってたからなんですよね。 > 黒煙もうもう

      私はGolf CL Dieselなんて本州方面じゃ不人気車に乗ってますけど、同じ燃料でも同じ世代の国産ディーゼル車と比べて明らかに黒煙は少ないですよ。始動すぐで、加速するときに白煙が目立つぐらい。ただ、夜ライトで排ガスが照らされるのをみると加速時に結構影が出てる分、PMは普段は見えないけどそれなりなのかなあと。
      日本のほうが国内向け軽油は硫黄がどうこうとか、なんだかんだ理由つけてちゃんとマフラーの触媒をいいのにするとか、そういう基本的なところを国内向けのをさぼってたからこれだけ悪評が出るようになってるんですよね。で、いすゞとかは国内で作ってるディーゼルエンジンとかを海外輸出してたりするし、海外ではディーゼル車出してる国内メーカもあるわけで、それを国内に出さないってのは単にそうやって今まで国内向けディーゼル車に粗悪な国内基準ものをばら撒いて金かせいで、悪評が出たディーゼル車にいいイメージを戻すための費用をケチってるだけですよね。別に国内基準が低くても、欧州向けのものを国内向けに売っていればそんなことはなかっただろうに。
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    • by Anonymous Coward on 2007年08月02日 9時02分 (#1199514)

      因果関係が逆ではないかと。

      ディーゼルの優位性を示すためにCO2を評価指標に使ったのではなく、 CO2が評価指標だからディーゼルが普及したのでしょう。

      親コメント
  • by maia (16220) on 2007年08月02日 0時02分 (#1199410) 日記
    > TOYOTAのプリウスが104g/km

    日本のサイトで確認すると(環境仕様 [toyota.jp])65.4g/km(車重1260kg以下の場合)だ。燃費測定の基準が違うわけね。

    新世代のディーゼルは確かに有望というか希望の星。クリーン化が済めば(その予定)、日本でも行けると思うけどね。
    • by volatile (27445) on 2007年08月02日 2時13分 (#1199460)
      10・15モードは加減速や高速モードがあるので,定速度走行燃費より悪くなるんですよね.

      ハイブリッド車は原理的に加減速時に燃費向上効果が発揮されるので,
      10・15モードなどで計測したら,ディーゼル車群よりハイブリッド車のほうが
      数値的には上になるのではないかとも思います.

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      • by z_cubic (20952) on 2007年08月02日 15時30分 (#1199678)
        ハイブリッドの公称燃費は、計測方法にバッテリーの充放電量が考慮されていないため、眉唾ではないでしょうか。
        例えば、実燃費を公称燃費で割った数を見てみると、ハイブリッドの成績はかなり悪いです。

        ●ハイブリッド
         プリウス: 21.2/35.7=0.59
         シビック: 19.2/31.0=0.62

        ●ガソリン
         ヴィッツ: 17.0/21.5=0.79
         シビック: 13.8/17.0=0.81

        (公称燃費はメーカー公表値。実燃費はe燃費 [response.jp]調べ。)

        もちろん、ハイブリッドの特性がこのような結果に繋がっていると考えることもできますが。
        親コメント
        • 仰るように開始から終了までの間のバッテリー内エネルギーの使用が入っていないのはおかしいと思います.

          私が書いた内容はそれとはちょっと独立の話でして,本来定速度走行ではメリットがないハイブリッド車であっても
          ディーゼル小型車と同等レベルのCO2排出量であれば,日本式のやや卑怯な「10・15モード燃費計測」ではもちろんのこと,
          加減速が頻繁に行われる実際の路上の成績としても,ハイブリッドのほうがCO2排出量が減るのではないか,という「予想」です.

          ハイブリッド車はいざというときモーターの力を借りるため,エンジンについては通常の車に比べ出力よりも
          効率を重視したものが採用できる(例えばミラーサイクル的に吸気量を敢えて抑えた高圧縮比エンジンにするなど)
          というメリットはありますけれども.
          親コメント
    • 英国TOYOTAのサイトでVITZのCO2を見てみると(性能:PDF文書 [toyota.co.uk])、
      1.0MTが127g/km、1.3MTが141、1.3CVTが136、1.4ディーゼルが119。

      日本だと
      1.0CVTが105.5g/km、1.3CVTが108、1.3CVT(車重1020kg以上)が118.5。

      彼我の違いは2割くらいか。#ちなみに1.0のアイドリングストップ仕様は94.8g/km。
      親コメント
  • by z-plus (27573) on 2007年08月02日 11時33分 (#1199566)
    新型ディーゼルでハイブリッド車を作ったヤツの勝ち。

    本当のところ、日本メーカーは燃料電池と蓄電池のハイブリッド化を考えているらしいが、その辺は知らなかったことにしよう。
  • by gf1e (33031) on 2007年08月06日 23時49分 (#1201794) 日記
    「日産自動車は6日、2008年秋に国内でクリーンディーゼル乗用車を発売すると発表した」 [nikkei.co.jp]だそうです。
    初代X-TRAILには燃料電池車バージョン (限定リース販売) なんてのもありましたが。
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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