メルセデスベンツ社は2015年までにガソリン燃料車を段階的に廃止? 48
ストーリー by hylom
あるAnonymous Coward 曰く、
メルセデスベンツ社が、2015年までにガソリン車を段階的に廃止するという話がYahooのEcoGeek blogに掲載されている(本家/.記事)。
記事によると「今後7年内にメルセデスベンツ社はガソリン燃料車を同社の製品陣から廃止する。同社は電気、燃料電池、バイオ燃料を動力源とする車に重点的に取り組み、代替燃料源とその効率に関する研究を精力的に進めている」とのこと。同社は最近ロンドンのタクシー会社と低CO2排出車両出荷契約を締結したり、ハイブリッド車用のリチウムイオン電池の開発に取り組んだりと、脱石油燃料に力を注いでいる。2010年発売を照準にすでに100台がロンドンにてテスト段階に入っているとのこと。
本家/.によるとこの話は「未確認であるが、確実な情報源を元にしている」とのことだが、乗用車ではないバスやトラックなどはどうなのだろうか。代替燃料や電気自動車が一般的なものになるのは暫く先と思っていたが、案外早くその時代はやってくるのだろうか。
メルセデス社は今後より燃料効率がよく、「Sustainableな」製品開発に投資をする、という話もあり、化石燃料を使用した車を全廃するのではないと思うが、どちらにせよこれからは電気自動車やハイブリッド車など、低環境負荷な自動車が増えていきそうだ。
買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:5, 参考になる)
貨物用のポスト新長期対応など、車を変えて環境負荷を下げるというのは技術革新や
経済効果もあるのに、現実のところ、車の販売は前年割れ状態で、進んでいません。
これは、税制の問題が大きな原因であると思います。
どっかの総理大臣は、ガソリン税の暫定税率問題で「日本のガソリンは欧州に比較して
割安である」と国会で答弁しましたが、それ以外の自動車諸税制は、世界でもまれに見る
高額な税金だらけです。
自動車ユーザーの税負担の国際比較(取得・保有課税)
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/199910/02_t1.html [jama.or.jp]
日本のような税制をとっている国は、東南アジアなどの新興国や発展途上国が多いです。
これらは、「自動車は有産階級のぜいたく品である」というのが課税根拠です。
これを見ると、日本という国の社会システムは、先進国ではなく、発展途上国並なのだなと
思いますね。(発展途上時代から変えてないとも言う)
乗用車でこれですから、事業用はさらに高額な税金が課せられており、それを原資に
今度は業界団体などにばら撒き補助金を配っているのです。まさにマッチポンプ。
こうすると、可能な限り自動車の乗り続けようということにつながり、結果的に
低環境負荷の自動車への買い替えが進まないことになります。つまり、国が税制に
よって、環境負荷を上げているのにも等しいのです。そうしてかき集めた税金で
狸も通らぬような道路をだらだらと30年以上も作り続けてきたのです。
CDやDVDが売れないのはネットで不正コピーがばら撒かれているからだ (スコア:1, 興味深い)
税制も売れ行きが伸びない要因の一部かもしれないが、それは主因ではないと思う。
そもそも、今時の車は10年は軽く働いてくれる。
それで動かないようになったら「必要であれば」「税制で高かろうとも」買い換えるはず。
つまり(自動車会社の?)期待より売れないのは
・買い替えのペースを短く見積もっている
・必要としていない人まで購入対象とみなしている
あたりじゃないだろうか。
いまや、自動車は「かっこいいからほしい」ということで
実際には不必要な購入・買い替えをしてもらえるような商品から
必要な人が必要な場合に買う商品に移行しているのに
業界はそのことから眼を背けているように感じられる。
(前者のような購入者の絶対数の見積も全体を占める比率の見積も甘い)
今の一般的な使用方法で差がほとんどでない改良のために
頻繁にモデルチェンジをおこなっていられる現状は長くもたないと思う。
車好きには厳しい時代にはいっていくだろうね。
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1)
yp
必要なのは買い替えかい? (スコア:1, 参考になる)
普段の燃料費に関して言えば、私の場合、中欧の某国にいて、今でも日本にいたときと同クラスの車に乗っていて、走行距離も燃費も大体同じ。日本にいたときの方が、若干、燃費はよかったですが、現在は、年間走行距離が3万キロ、燃費が6L/100km(16.7km/L)です。給油量は、1800L/年。
こちらの現在のガソリンの単価はリッター220円ぐらい。日本の平均は170円くらいでしょうか。50円くらいは高いことになります。1年だと、日本との価格差にして、9万円です。リンク先にある比較と同様の9年間の場合、81万円です。燃料費の合計じゃなくて、差でね。英独仏は、こちらよりもガソリン単価が高いので、差はもっと大きいでしょう。
まあ、普通の人はこんなに走らないけど、1万キロでも27万円。税額の差とそんな変わりません。
ついでに言えば、リンク先の表で、購入時のみの負担は、消費税と自動車取得税。それは英独仏と比べて、日本はむしろ安いです。結局のところ、保有年数で取るのが日本、ガソリン消費量で取るのが英独仏。
日本で車が売れないのは、初期費用が高いからではないでしょう。低燃費車よりも、走行距離を短くした方が、節約できるし、保有しているだけで、金がかかるので、所有を諦める人が増えているからでしょう。経済には良くありませんが、二酸化炭素排出量に関して言えば、低燃費車が売れるより、ずっと効果的です。
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1, 参考になる)
リンク先を見ましたが、総額ではイギリスと11万差、
ドイツ、フランスと約25万差です。
しかも、この例では車体価格180万という前提ですが、
オプションその他で100万位追加があったとします。
日本で大半を占めている自動車税、自動車重量税は
排気量、重量に依存するので変りません。
しかし、他国で大半を占める付加価値税は支払額に依存する訳です。
つまりイギリスでは17.5万アップ、フランスでは20.6万アップです。
(まあ、日本も消費税5万とか上がりますが)
それほど差は無いと思いませんか?
ついでに言えば、日本の自動車税は環境負荷が低い車は軽減されます。
集めた税金を有効に使っていたかどうかは別問題として、
他国に比べて税金が高すぎるという指摘は間違いかと思います。
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1, 興味深い)
その様に思われる様に作ったみたいですが、現実には元々環境負荷が低い車は優遇されず、無茶苦茶悪いのをチョイとだけ良くした大型車の方が優遇される仕組み、つまりは大型車減税になっているのが何とも。
その結果がこの頃の各社のラインナップ。
ちょっと前までは珍しかった3リッターを超える様なモデルがザラになってしまったという現状。
Re: (スコア:0)
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1)
>こうすると、可能な限り自動車の乗り続けようということにつながり、結果的に
>低環境負荷の自動車への買い替えが進まないことになります。
自動車への課税ですが、色々なタイミングで課税されますよ。
①新車購入時 (消費税+自動車取得税)
②年毎 (自動車税)
③車検毎 (自動車重量税)
④使用時 (ガソリン税、軽油引取税)
で、①は確かに新車に対する買い替えを抑制するでしょうが、
②は経年車に対する重課、④は技術革新による燃費効率向上のため、
むしろ新車買い替えを促進します。
一方、リンク先にある自工会の資料
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/199910/02_t1.html [jama.or.jp]
だと、新車購入時の課税は、日本が世界一安いですよね?
日本って、世界的に見てもかなり新車が買いやすい国だと思いますよ。
ちなみに、世界中で日本ほど外国車の税金が安い国はありません。
国産車を大量に輸出しているため、貿易摩擦の観点から、輸入車の関税が極端に安いからです。
外車オーナーが一番、国産メーカーの恩恵を受けている?
Re: (スコア:0)
自動車税や取得税などが安くなります。
プリウスで8万円くらいでしょうか。
しかし、減税は最初だけ。
はっきり言って、微々たるものですね。
燃費によって自動車税を永続的に安くしてもいいとは思うのですが、
この国の税制的には、受益者負担ということでガソリン税から道路を作る
予算が取られている関係上、国土交通省の論理で言えば燃費のいい車ほど
自動車税は高くならないといけなくなってしまいますし、電気自動車や
てんぷら油で走る車などは、道路財源をほとんど負担していないという
矛盾もあり、根本的に何かが間違っているとも思えます。
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1, すばらしい洞察)
軽くて燃費の伸びるエコカーは道路を荒らさないのに道路財源を無理に負担する必要は無いでしょう。
Re: (スコア:0)
それは今でも変わりません。
どうせフレームの元つけられるでしょうが、煙草と変わりゃしませんよ。
それなのに車を必要な社会にした所が、日本の歪みの原点です。
今からでも遅くないので、早く都市集中型のコンパクトな社会に徐々にでもランディングしていくべきです。
もっと税率を上げてもよいのではないでしょうか?
自動車用の燃料についても同様です。運送にはもっといい代替手段がいくらでもあります。
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:2, 参考になる)
それは誤解ですよ、旅客輸送量の国別比較 [response.jp]を見てもらえば解るように
日本はアメリカはもちろんヨーロッパに比べても車の不要な社会です。
だから欧米で「自動車は生活必需品」なことも、日本で「自動車はぜいたく品」なことも実情に沿っているといえます
Re: (スコア:0)
資源の少ない国ですから、少しでも外に流れるお金を減らさないと。
Re: (スコア:0)
まあ日本では鉄道による近距離旅客輸送は、実質的に貨物輸送ですからねえ。旅客を旅客扱いする、つまり全員着席を前提にすると、炭酸ガスの排出量は2~4倍に増える事は考えられますし、それ以前に近距離旅客輸送自体が破綻しますね。
> だから欧米で「自動車は生活必需品」なことも、日本で「自動車はぜいたく品」なことも実情に沿っているといえます
大都市部、例えば東京23区内ではそうでしょうね。同じ東京でも市郡部となると微妙な話でしょうし、更にその周辺なら住民の方から「何言ってやがる」と一笑に付されるか激怒されるでしょうね。大体、「自動車が使われていない」日本で、自動車の旅客輸送量が鉄道の2.5倍程度ある現実をどう説明するのでしょう。現実に使われているものは、概ね必要なものです。大都市部以外にも大都市部並の鉄道網を整備するつもりがあるならまだしも、「自動車はぜいたく品」は傲慢な言い方の様に思えます。
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1)
# でも今アルコロジー建てるだけの馬力があるところはなさそうな & 毎日列車に乗るようなデザインの都市だったら賛同できないな
Re:買い替えが進まないのは税制の問題 (スコア:1, おもしろおかしい)
どうせなら宇宙に飛ばして植民惑星を探しにいかせましょう。
ミスリーディング (スコア:2, 興味深い)
元記事は「石油由来の燃料を使う車(petroleum-powered vehicles)」をラインナップから無くすって書いてあるだけで、ガソリン車を廃止するとは書いてないぞ。
だからバイオ燃料を使う(もしくは石油燃料と両方使えるFlex Fuelな)車は残るんだよ。いきなり全部燃料電池とかにするって話じゃない。
段階的に進める (スコア:2, 参考になる)
段階的に進めるように読めます。
まずはアイドリングストップ機構から。
燃料電池も当然計画に含まれていています。
それにしても、「バイオ燃料車は残る」というのは疑問です。
現在のガソリン使用分をバイオ燃料で置き換えられるだけの
生産能力はどこにもないと思います。
そもそも生産するために化石燃料を使ってるバイオ燃料なんて、
全然環境によくないです。
Re:段階的に進める (スコア:2, 興味深い)
「バイオ燃料を使う車は残る」というのは「化石燃料しか使えない車(混合も不可)は廃止する」という程度の意味だと思います。たかだか7年程度で燃料電池や電気自動車がインフラも含めて軌道に乗って、内燃機関を利用する自動車を駆逐するとは思えません。
2015年までの7年間でバイオ燃料の生産量がガソリンや軽油のそれを上回ることは無いでしょうけど、法規制などによりガソリンや軽油へのバイオ燃料の混合が義務付けられ、それに対応できない車は販売できなくなる可能性は(特にEU圏内においては)かなり高いと思います。その意味では「ガソリン車は無くなる」と言えるでしょう。
極論すれば、本当に地球温暖化に対して効果があるかどうかはあまり重要ではありません。「温暖化の抑制に対して貢献している」という姿勢をアピールして、それを売り上げに結び付けようとしているだけ。所詮営利企業ですから。
Re:段階的に進める (スコア:2, 興味深い)
>それに対応できない車は販売できなくなる可能性は(特にEU圏内においては)
>かなり高いと思います。
そうでしょうか?
バイオ燃料が実際には環境に良いわけでもなく、昨今の食糧危機の原因の
一端ともなっていることを考えると、これを法で強制するには、各国の
国民の同意を得るのが困難で、難しいでしょう。
EUでは太陽光や風力、原子力発電が盛んなところも多いので、行き着くところ
電気自動車か、燃料電池車になるんじゃないでしょうか。
Re:段階的に進める (スコア:1, おもしろおかしい)
>全然環境によくないです。
だって宣伝のためだもの。原発廃止をPRしたドイツらしいじゃない。
Re: (スコア:0)
最近、なんでもかんでも「ミスリーディング」と言いたい子が増えてるねぇ。
こういうのは単なる「誤訳・誤読」であって、ミスリーディングじゃないでしょ。
とりあえず軽油で (スコア:1)
じゃあ僕はとりあえず醤油で (スコア:0, おもしろおかしい)
(ただし「とっても美味しい」の略)
Re:とりあえず・・・で (スコア:0)
所詮仮想エネルギーさ。
石油が$200で高止まればあり得る (スコア:1)
上にも書かれている方がいますが、日本じゃ2~3%のバイオ由来燃料を混合した燃料でもバイオエネルギー扱いしていますので、混合燃料を除外して、ガソリン専用車のみを廃止ならあり得ます。
普通に考えて後7年じゃ化石燃料レスの自動車だけでラインナップは不可能かと思います。
Re:石油が$200で高止まればあり得る (スコア:1)
今の原油価格の水準から言えば代替燃料に切り替えても充分に採算が取れ
そうですが7年後と言う時期が微妙ですね。
Re: (スコア:0)
困りますかね? むしろ高くたって買わざるを得ないし欧米が消費を控えたところで中国やインドにいくらでも売れるから無理に値下げする必要はどこにもないと気付かれ始めた印象があるのですが。
ここまで誰も指摘してないけど (スコア:1, 参考になる)
燃料の製造、流通、販売はどうすんだ? (スコア:0)
Re:燃料の製造、流通、販売はどうすんだ? (スコア:3, すばらしい洞察)
メルセデスが手を挙げたって事は自動車業界のみならず、
石油業界も含めて大きな動きに繋がるのではないかと。
少なくとも、
「メルセデスはこうしてる、お前のところはどうなんだ!」
というような声が株主やメディアから上がるのは確実ですし、
協力するにしても、対抗するにしても、
何らかのアクションを起こす必要が出てくるでしょう。
バイオ燃料以外は、まだ口だけで、
実際にそういう分野でモノを出してるのは日本のメーカーだけ、という点では弱いのですが。
Re:燃料の製造、流通、販売はどうすんだ? (スコア:4, すばらしい洞察)
従来型の自動車では、いずれ国内市場のかなりの部分を食われかねない。
ところが、EU市場に「低環境負荷」という基準を導入できれば、
技術的なハードルの高さで、
人件費の安さで勝負してくる後発国を市場から閉め出せる。
そういったことを考えてるんじゃないかなぁ
表向きまっとうな基準を作って自分たちに有利な状況を作り出すのって、
欧米の皆さんは上手だから。
日本は下手すぎるw
Re:燃料の製造、流通、販売はどうすんだ? (スコア:3, おもしろおかしい)
Re:燃料の製造、流通、販売はどうすんだ? (スコア:1, おもしろおかしい)
>欧米の皆さんは上手だから。
>日本は下手すぎるw
大丈夫、官公庁の随契→入札化に伴い、メーカー営業も鍛えていますから
官報とか見れば、「こんな製品、○×でしか扱ってねーだろ」見たいな入札仕様が
--
「Saven the下北沢」勝手に賛同中ですよ [stsk.net]
乗用車 (スコア:0)
Re:乗用車 (スコア:4, おもしろおかしい)
ネコバスとかです。
http://www.ghibli-museum.jp/images/press_poto01.jpg [ghibli-museum.jp]
Re: (スコア:0)
世の中には業務用に用いられるバスというものがあってですね・・・
Re: (スコア:0)
> 世の中には業務用に用いられるバスというものがあってですね・・・
社員の送迎用とかですか?
ネタバレ (スコア:0)
結局どの方式が生き残るの?(-5,日和見主義) (スコア:0)
走っていった先どこでも燃料補給できるように、燃料補給スタンドを今のGSと同じくらい設置しないといけない訳ですが。
インフラの面で全国区(or世界規模)で設置が進んでスタンダードになっていくのは結局どれでしょうね?
# 国民投票にかける?
Re:結局どの方式が生き残るの?(-5,日和見主義) (スコア:1)
電気自動車はGSに充電器置くだけでいいはず。
水素タンクさえ作れば、水素燃焼車と燃料電池両方カバー。
インフラにたいした選択肢はないと思うけど。
使い古された話ですが (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
馬じゃないかな (スコア:1, おもしろおかしい)
Re: (スコア:0)
2015年までに (スコア:0)