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医療

医薬品ネット販売規制に対し、ケンコーコムとウェルネットが行政訴訟 163

ストーリー by hylom
真っ向勝負 部門より

akiraani 曰く

ITmediaの記事などによると、ケンコーコム、ウェルネットが5/22に交付された厚生労働省令の取り消しを求める行政訴訟を行うべく、訴状を提出した(ケンコーコムのプレスリリース)。内容は第1類、第2類医薬品の通販規制、対面販売についての取り消しを求めるものとなっている。

医薬品ネット販売規制の問題は、パブリックコメントで反対の声が強く上がったため設けられた検討会で、離島に住む人と特定の薬を継続利用している人に限り、2年間の猶予を認める経過措置が盛り込まれることが発表されている。しかし、これらは検討会参加メンバーの同意を得ず厚生省が一方的に押し付けたもので、やり方の強引さに規制反対派だけではなく賛成派からも不満の声が上がっている。(参考記事)。

さらに、一部の議員からも反対の声が上がっており、消費者からも反対の声も強い。5/22に交付された内容に対して翌営業日である5/25には訴状が提出されていることから訴状は交付前から提出準備をしていたと思われるが、背景には厚生省に対する強い不信感があるようだ。

なお、検討会のぐだぐだっぷりはCNETの記事津田大介氏のレポートに詳しい。

すでに行われた薬事法の改正が完全施行される6/1までに省令を固める必要があるとは言え、検討不足のまま推し進めても良い問題とはとても思えない。行政訴訟を期にもう少し前向きな検討が行われることを期待したい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2009年05月29日 18時13分 (#1576000)

    法によらない省令による規制の横行というのは望ましいことじゃないし
    下手をすれば民主主義の破壊にもつながりかねないわけで、
    訴訟はどんどんやるべきでしょう。

    国民生活に影響を与えるような規制するんなら議会で法を作るのが筋。
    役人と利権者の都合で規制を作りまくることが可能という前例をやたらに
    作るのは不味いよね。

  • by Anonymous Coward on 2009年05月30日 10時55分 (#1576447)

    新規参入者は「自分たちのモデルなら離島や山間部も救済できる」って主張するけどさ
    離島や山間部なんて彼らはどうでもいいんだよね。都会しか見てない。
    離島や山間部はネットのほうがっていうけどそういうところは年寄りが多くて既存のシステムに依存してる人のほうが多いの。新規参入による価格破壊で競争力を失ったそういうインフラの部分は絶対儲からないので、新規参入者によってカバーされることはない。
    ほんとに救済しようというのなら離島や山間部の各家庭にカタログ配布、電話注文を受けろよ。
    そういう条件付でみとめてやれよ>厚労省

    ちなみに離島や山間部の若者は通販なんかしたら送料や時間がかかるから街に出たときについでにまとめがいしてくるからさ。
    彼らは車があったり、遠出できる元気があるから。
    たまたま切らしてて、買いに行けないようなときはどうするんだって?大丈夫、僻地には2日かかるからどうせ間に合わない。
    確かに僻地にもネットは必需品だけど、ネット通販は片道分しか便利にならないのさ。
    あと、お年寄りは地元の開業医でたーくさん薬をもらいます。

    金儲けのために僻地をダシにするようなのはもうやめにしないかな。

    • 僻地の訪問診療なんて、事実上、薬の配達しているだけだったりします。
      存在意義を主張しようと必死こいてる日本薬剤師会が、
      「医薬品を薬局に買いに行けない患者には、薬剤師が宅配すればいい」
      なんてことを言い出してますが、すでに、それは医師がやってるわけ。
      生命維持に直結するまともな薬は、医師が宅配してます。

      通販されている伝統薬なんて、臨床試験すらされずに、昔から使われているって理由で認可されてる、薬のまがいものなんです。
      養命酒が手に入らなくたって、予後もQOLも変わらない。

      だから、楽天やケンコーコムの主張は、牽強付会なんですけど、禁止しようという厚生労働省や薬剤師会もかなりおかしい。

      結論:禁止も認可もどっちもおかしいんだけれど、禁止する理由がないんだから、自由にやらしておいていいんじゃないかな
      親コメント
  • 既得権益 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by tamago915 (19926) on 2009年05月29日 18時35分 (#1576015) 日記

    結局、ケンコーコムや楽天といったネットショップが、既得権益を手放したくないだけ、という構図に見えます。
    報道を見る限りですが、今回の改正でコンビニでの医薬品販売が認められることになるため、薬局やドラッグストアはむしろ逆風ですし。

    ネットショップでも、顧客のところに自店の薬剤師が配達に行って説明するとか、テレビ電話を通した説明を対面販売とみなすように働きかけるとか、やりようはあるだろうと。
    #前にこれを書いたら「おもしろおかしい」をつけられたのだが、かなり本気。楽天の規模なら、楽天が医薬品の販売員を雇って全国に派遣するくらい、できそうなものだが。

    • Re:既得権益 (スコア:2, 興味深い)

      by kawauso (5796) on 2009年05月30日 2時25分 (#1576331) ホームページ

      このあいだ、薬局で足のむくみを取る靴下ってのを買おうと思ったら、女性用しかなかったんですね。それで男性用はないか?って聞いたらけっこういろいろ考えてくれて、一番大きいやつなら入るかもしれない、ってことでレジに行きました。

      そしたらそこにいたさらに年配の人が、んー、サイズ測ってみましょう、といって測ってやっぱり少しムリがあるってことで、買わないほうがいいよ、ということになりました。

      後でメーカーの窓口にメールして問い合わせたところ、やはり女性用に設計しているものは男性の足の甲の高さに合わなかったりするので微妙という回答をもらいました。

      これはやっぱ今の楽天とかの通販の仕組みでは対面販売とは比較にならないほど、サービス面で差があると思うんですよね。靴下くらいだったら、どうでもいいことですが危険なものもある医薬品となるとね……

      私も楽天くらいならむしろ医薬品通販におけるこの問題点を解決できる新しい枠組みを作る、あるいは行政がそれを義務化して、作れる会社が医薬品通販でシェアを獲得するくらいの流れのほうが健全な気がします。

      親コメント
      • Re:既得権益 (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2009年05月30日 4時54分 (#1576359)

        このあいだ、薬局で足のむくみを取る靴下ってのを買おうと思ったら、女性用しかなかったんですね。

        男性用ありますよ。
        たまたま近所の薬局で売っているのを見かけたので試しているんですが、結構良い感じです。
        普通の靴下より長いですが、真夏に短パンを履く時以外は問題ないかな?というぐらいで。
        「男性用着圧ソックス」とかで検索してもらうと色々出てきます。

        #ちなみにこれもネットで販売していますね

        親コメント
        • by kawauso (5796) on 2009年05月30日 15時14分 (#1576607) ホームページ

          ありがとうございます。ありますね。その薬局で教えてもらったことですが、もともとこの段階圧力系の靴下を日本で最初に売り始めたエスエスエルヘルスケアジャパンの製品がmediqttoというもので、これが一番種類が豊富です。次に出したのがピップ、最近参入したのが小林製薬だそうです。またスポーツ用品店に行くとファイルドやミズノからゴルフ用品として売ってることもあります。メーカー名だすと宣伝みたいになるから伏せてたんですが、これだけ上げれば大丈夫でしょう^^;

          むくみを家で取りたい、と言ったら足先が開いているやつがおすすめ、ということでした。

          mediqttoは就寝中に着用するようなものもあって、よさげなんですよね。ただ男性用はない。欲しいといったら参考意見として検討します、と応えてくれました。ただそのメーカーも男女兼用として、飛行機に乗っているときのむくみを予防するフライトソックスという製品は出していると教えてもらいました。足先が開いていないのですが。

          これずっと端末に向かってて足動かさない人には需要あると思うんですよねー。

          親コメント
      • >これはやっぱ今の楽天とかの通販の仕組みでは対面販売とは比較にならないほど、
        >サービス面で差があると思うんですよね。

        ある意味で同意。本当に差があります。
        今までいろんなリアル店舗に行きましたが、どこに行っても「入る服はありません」、
        奇跡的にあったとしても「ここにある在庫限りで、次にいつ入荷するかは未定です」と
        いうのが決まり文句でした。もちろん色とかデザインなんて選ぶ余裕はありません。

        ところが!

        LLBeanが日本に進出してきてからというもの、家にいながらにしていつでも
        どこでも服が買えるのです!品切れの心配もほとんどない!色だって選べる!
        サイズが合わなければ返品すればOK!リアル店舗のサービスなんて、ネットに
        比べれば数段劣るということを日々実感しています。

        あとはAmazonもかな。洋書なんて大きな店舗に行ってもほとんど置いておらず、
        以前は注文しても3ヶ月待ちがザラという状態でした。ところがAmazonだと、これ
        また実に簡単に手に入るんですよ。本当に画期的な出来事でした。

        >靴下くらいだったら、どうでもいいことですが危険なものもある医薬品となるとね……
        だからと言って普通に買ってる風邪薬とか胃腸薬とか目薬まで、
        十把一絡げに禁止する理由にはならないのでは?

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        • たしかにそういう薬ならいいとは思うんですけどね。ただこれも医薬品通販関連のタレコミで読んだと思うんですが、店員さんのコメントで、しょっちゅう同じ風邪薬をたくさん買っていくお客さんがいて明らかに中毒になっている、注意したいが売れといえば売らざるを得ないし……という話がありました。

          そのときは店頭販売で注意ができる、といっても限界があるよという論旨でしたが、通販をとにかく規制するなという人がよく言われる、店頭で売ってたって人の認識なんかいちいちしてないよ、という意見はちょっとそうでもないんじゃないかな、と感じましたよ。
          私は通販と店頭販売のどちらが優れてるとか、そういったことが言いたいわけではなくて、医薬品通販をしたいなら店頭販売だって同じ問題があるんだからうちもいいとか、そんな考え方ではなく、店頭販売の方が有利な面はシステムの改良でキャッチアップするか、あるいは優越させるくらいの意気込みでやってほしいな、と考えてるんです。

          Amazonスタート時のスタンスはそうですよね。本を通販することのメリットを最大に生かせるようがんばった。今でも各種の斬新なサービスを導入したり改良したりしてますね。

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          • >店員さんのコメントで、しょっちゅう同じ風邪薬をたくさん買っていくお客さんがいて
            >明らかに中毒になっている、注意したいが売れといえば売らざるを得ないし……という話がありました。
            これはまた別の問題では。

            シンナー中毒の患者もニコチン中毒の患者もいます。アルコール中毒の人もいます。
            しかし今の日本では、例えば煙草が合法的な麻薬として認められている以上は、売れと
            言われれば売るのが店員の義務です。「あなた(の使い方)が気に入らないから売らない」
            というのは逆差別になる恐れもある。

            中毒患者の更生については、家族や友人や、あるいは別の組織に任せるしかないですね。
            それはもはや薬剤師や何かの出る幕じゃないです。

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    • コンビニのバイト店員が売っても対面販売?ネット販売と何が違うの?と普通の人ならまず疑問に思うんです
      障害者、高齢者など外出困難な人や近くに薬局のない人は置き薬を頼めばいい、届けてもらえばいい、
      介護事業者に薬局まで連れて行ってもらえばいい、これが日本薬剤師会などが提出した代替案ですよ?
      ネット販売を規制するという結論ありきで議論してるからこんな出鱈目なことになっているわけです。

      なのに見当違いの薬剤師を派遣とかテレビ電話で説明するとか本気で言い出せば「おもしろおかしい」をつけられます
      親コメント
      • >コンビニのバイト店員が売っても対面販売?ネット販売と何が違うの?と普通の人ならまず疑問に思うんです
        改正後も、バイト店員が売ったらだめでしょ。「登録販売員」を置くことになっているのだから。

        >ネット販売を規制するという結論ありきで議論してるからこんな出鱈目なことになっているわけです。
        そういう発想が既得権益なんですよ。前提が「ネット販売を規制してはならない」なのだから。

        議論が尽くされていないしと思うし、もう少し時間をかけて、対面販売をしないことによるリスク (説明を受けないことで不適切な服用をしてしまうなど) をきちんと掘り下げて、適切なリスク回避策を検討すべきだったと思います。
        今回の改正では厚労省側が対話を端折った点があり、批判してしかるべきなのですが、通販側も指摘されたリスクについてきちんと回答してこなかった部分はあるのではないでしょうか。

        今後は通販側が、対面販売に限定された規制を緩和させるために、対面でなくとも安全な販売方法を提案していく手番です。
        薬剤師会側も、販路が増えることに基本的には賛成のはず。私たちもネットで医薬品が買えるほうが便利ですしね。
        その辺を考えれば、今度の改正は誰も得をしない状態になっているので、安全性と利便性を両立した施策を提案できれば、再改正は十分可能性があるんじゃないですかね。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年05月30日 14時16分 (#1576574)
    この規制に積極的に具体的に活動している議員はどういう人たちなのでしょう?実名が知りたいものです。 今回は厚生労働省の発案というよりも、献金を貰った一部の議員達が厚生労働省を矢面に立たせているだけではないのでしょうか?そんな気がします。  そうであれば実際にどの議員なのか実名をあきらかにして矢面に立たせなければいけません。選挙で信を問うということが大事です。議員達が、省令という形で省庁を盾にして動き国民の生活など関係ないという行動をとることに、国民は寛大であってはならないと感じます。
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