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アレゲなニュースと雑談サイト

hylomによる 2009年10月23日 13時10分の掲載
徹底的にやる気ですね部門より。

anonymoucecard 曰く、

各社のニュースで報じられているが、Winnyの開発者である金子勇氏が著作権法違反ほう助罪に問われた件で大阪高検は21日、逆転無罪とした大阪高裁判決を不服として最高裁に上告した。

高検は「判決には承服しがたい」とし、最高裁でも争う有罪を求めて争うようだ。

争点についてはMSN産経ニュースが詳しい。また、WIDEプロジェクトがこの件について「大阪高裁の判決を支持」というコメントを出している

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  •  この事件に関する議論で、よく「刃物」の喩えが出ているのですが、それは如何なものか、という気がします。

     Winnyが開発開始・公開された経緯はこの記事 [cnet.com]に詳しいですが、

    それまで日本国内で隆盛を誇っていたP2Pファイル共有ソフトは「WinMX」だったが、2001年秋にWinMXのユーザー2人が京都府警に逮捕された

    ことから、

    WinMXよりも匿名性が高く、警察に摘発されないようなソフトを待望する声が高まった。具体的にいえば、2ちゃんねるのdownload板に「MXの次は何なんだ」というスレッドが立てられ

    という状況になり、それに対して金子被告が

    そんな中で、金子被告がいまも歴史に残る47番目の書き込みを行う。

    「暇なんでfreenetみたいだけど2ちゃんねらー向きのファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。もちろんWindowsネイティブな。少しまちなー」

    この宣言によってWinnyの開発がスタートし、翌月には早くもベータ版が公開された。公開場所は、金子被告が開設したウェブサイトである。

    といったリアクションとして公開した、という経緯があるようです。(引用部分は全て上記記事より)

     さて、それこそストーリーでも触れられているWIDE PROJECTのコメント [wide.ad.jp]に書かれているような、

    技術者が、中立的な技術を開発した結果として逮捕され、その改善や新たな貢献が束縛される

    という事件なのでしょうか。(引用部分は上記WIDE PROJECTのコメントより)

     確かに「P2P」という全体の技術で括れば「中立」ですが、そのP2Pをベースに

    Winnyは暗号化されたキャッシュを中継していくことで、送信者を特定できないようにするという、独自の匿名化技術を備えていた。つまりは警察に摘発される可能性が低い

    という機能を「付加」して作られたものが、果たして「中立」であるのか、といえば、どう考えても私はそのように見ることはできません。単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに、それをあえて付与した点について、「不正なファイル交換をすることが前提だった」以外の理由が見あたらないからです。(引用部分は前述のニュース記事より)

     そういった前提から考えると、少なくとも現在の日本では、前述の刃物の例を無理に適用するなら、「刃物を使って違法行為をしたい」と騒ぐ人たちに対して、「これを使えばいい」と新しい技術を用いて作った刃物を渡した、という点まで含めなければ対応が取れないように思えます。そして、「相手が殺人を犯すかもしれない」という認識があったとしたら、たとえ刃物を作る技術というのが中立であっても、刃物を渡した行為そのものは処罰されて然るべきですし、その処罰が「技術を脅かす」ことにはなりません。

     さて、「認識があったとしたら」という前提を掲げてみたわけですが、確かに前述の記事にある書き込みでは「不正コピーができる」と明確に示唆しているわけではありません。が、逆に、「2ch」にアクセスして適切な掲示板を探し、書き込みができる程度にはWebに精通し、またWinnyというソフトを作れる程の技術者であった金子氏が、「WinMXで逮捕者が出た→どのソフトなら逮捕されないのか?」を議論している不正なファイル交換を行っているユーザーが多いことが想定される掲示板に、「匿名性の高いソフト」を作って紹介した時に「不正なファイル交換に使用される」ことを想定できなかったとしたら、それは「想定できない方が悪い」と言わざるを得ないと思います。

     「そもそも」論になってしまいますが、別にIT技術に限らず、技術というものは漠然と存在するのではなく、その技術によって「何か」をなし得るために用いられるものではないかと思います。(もちろん何かの偶然で本来の目的とは別の「技術」が生み出されることはありますが。)

     となると、たとえ技術自体は中立であっても、その運用方法や実装方法については思想が関わってくるわけで、今回のWinnyに関して、その運用方法や実装方法がどうであったか、という議論を飛ばして「P2Pという技術は中立だ」といった議論がなされていることに、どうにも違和感を感じます。

     少し別の例を挙げれば、「ダイナマイトを生成する技術」は、それ自体は中立です。ですが、それで時限爆弾を作ってテロをすれば非難されるでしょうし、トンネル工事などに役立てれば「社会に貢献している」と見なされるでしょう。前者のケースを誰かが起こした時に、テロ行為を非難する人に対して「ダイナマイトの技術は中立なんだから逮捕すべきでない、工事で役立てている人が萎縮するじゃないか」と叫ぶようなことは、誰もしないと思うのですが……。何故、ことWinnyになるとそういった「実装した目的」についての思考が働かず、単純に「P2P」という技術の中立性だけを論点に挙げて議論がなされるのかが理解しがたい気がします。前述のようにソフトを作り、公開した段階で「不正ファイル交換に使用される」ことを想定するのは容易であり、また、それを助長する機能を故意に実装したのは金子氏自身なのですから。

     ボーズ社の社長、Amar Gopal Boseは「技術はヒトが使うために開発する。人間の心理を熟知することが必要だと思う」と言いましたが、はてさて、「人間がどう使うか」について思いを全く馳せないまま技術を世にはなってしまうのは現代の風潮なのでしょうか。だとしたらそれは非常に危険なことのように思えます。

  • Anonymous Coward : 2009年10月23日 18時09分 (#1659282)

    『許せない』だの『人として「見直す」なんてことは100%ない』だとか何なんだろう。有罪を支持する人の言い分ってどれも安っぽい正義感持ち出してきて「自分が気にくわないから有罪にしろ」だよね。

    私としては曖昧な判断基準のまま「幇助」という名目で警察が手当たり次第に逮捕できるようになるのを危惧しているので無罪を支持します。
    高裁での論点もそこにあってかつあの判決が下された訳だよね。

    日本は法治国家なんで個人の感情で有罪にされても困ります。

  •  さすがに高裁で無罪判決が出てしまったからか、はたまた時間がたちすぎて話題性が失われてしまったからか、Winny=悪のソフト的な論調で記事にしてるところは今のところないみたいですな。

    #ひょっとして、NHKが謝罪した件 [itmedia.co.jp]も影響してたりするんだろうか。

    #罪状が著作権侵害幇助では上告棄却の可能性もありそうですが、なんか勝算あるんですかね……。

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  • satokenz (38936) : 2009年10月23日 17時50分 (#1659278) 日記
    画像とかビデオのやり取りをするというのに中々優れているものなんだから、
    早く決着させて、課金スキームを取り入れて商用を考えたほうが幸せになる人が増えると思う。

    別に刃物とか何とかの議論はできてしまったのだから仕方ないし、
    (核もクルマも人は殺すけどそこらへんで使ってるし。)
    雨後のたけのこじゃないけど、後から別の勢力も出るだろうから、
    国産技術で金儲けができる→税金取れる→国潤う
    という判断で決着付きそうなものなんですがね。

    クルマや核で商売してる人たちは世界的にまだまだいっぱいいるわけだし、
    必要なら法律や監視機関をたて、免許でも出して運用すれば問題ないんだし、
    人を殺す可能性が少ないという意味じゃ、全然開発者を監禁監視しなくていいとも思うんだけどね。

    問題は事故を起こすユーザーの方で、そこらへんを取り締まって
    金になるスキームを立てれば国はWinnyオールオッケーにすると思うんだけどね。
    (違法コンテンツやり取り→取り締まり→税金掛け捲り)

    コンテンツを生み出すほうとしては、小額決済で
    色々稼げるようになったほうが、楽しいんですけどね。
    (アマゾンなど流通業全盛だと、結局作り手はプアな日々になりかねない。)
  • 暇じゃないだろうし、優秀なのは知ってる。 刃物も原子力も車も、犯罪や人殺しに使えるわけで、 発明品が犯罪に使われるかどうかなんて、関係ないと、一般人は思う。 それを差し置いてまで項もずれた感覚でついてくるということは、 それを差し置くような問題があるのかね?一般論を超えるような。
    --
    ------------ ながぬこ
    • http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-3,00.htm [cnet.com]
      ↑の記事によれば、金子氏本人が「47氏として2chに書き込みをしたこと」を否定していない。
      以下一部引用。
      =========================
      公判の被告人質問で、検察官は「あなたがこの書き込みをしたんですね」と聞くと、
      金子被告はこう答えている。

       「かなり前なので確定ではないですが、書いたかもしれないけど……あまり考えずに書いてますね」
      =========================
      金子氏の弁護側はこれを『捜査官の作文』『警察官の言うことには従うものだと思ったからそう答えた』としているが、もし「47氏≠金子氏」であるのなら裁判に不利な材料となりかねないので明確に断言しているはずだ。
      しかし「47氏=金子氏」であった場合に「あれは別人です」と答えてしまうと、もし「本人だと特定できる資料」が発見されてしまうと偽証罪に問われることになる。
      つまり、当時の2chのアクセスログが保管されていなかったことから法的に「47氏=金子氏」と断定できないだけであって、「47氏=金子氏」であることは周知の事実だと言って過言ではないだろう。

      そして47氏の発言はというと、まさに
      >Winnyは高い匿名性を悪用して著作物を違法に配布する手段を提供するために開発されたもの
      だということを裏付けるものだ。(47氏の2chでの発言のいくつかが上記のリンク先にあるので参照されたし。

    • >原子力だって、原子力発電目的と原爆目的じゃ違うでしょう。単純に結果だけの問題じゃない。

      いいえ、全く違います。

      たとえ発電目的でも、違法に建築・操業されたならば罪になります。
      逆に殺人目的でもコミケカタログや辞書の所持や売買ならば合法でしょう。

      ただし違法に建築・操業された原子力発電所が存在しただけで、原子力技術を全否定する市民は偏っています。
      また自分の思想を強要したいあまりに、殺傷能力を理由にコミケカタログだけを規制しようとする元アイドルも偏っています。

    • 4個のコメント が現在のしきい値以下です。
  • 高裁の判決ひっくり返せるような新材料を用意できてるのか、
    単純に面子の問題なのかはたまた時間稼ぎなのか。
  • Winny の新版が決定的に遅れることが、この件で一番痛いことかもしれなひ。
    金子氏自身に、その気があったとしても。
  • つい最近だと、これ [yomiuri.co.jp]がありますね

  • 無限ループじゃないよ。
    たいてい「刃物における銃刀法のように、Winnyを規制する法律を先に作れ」で決着するし。

    #ただまあ、いつも内容がほとんど同じなのは否定しないw

    --

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  • Anonymous Coward : 2009年10月23日 16時16分 (#1659225)

    どこにぶら下げても大差ないからここで。

    ちょっと前に勤怠就業システムに関わってたことがあります。
    ある程度パッケージ化して、お客の要望をカスタマイズするような製品でした。

    お客の要望があきらかに違法な場合でも、作ったことが多々ありますが、
    この場合、幇助になるのかどうなのかが気になってました。
    たとえば、時間外手当(時間)を80%にするっていう処理を作る時、
    On/Off機能があれば、セーフなのかなぁとか。
    お客との議事録に、「こういう処理はどこでもやってますよ!」みたいな事言ったらアウトとか?

    背景は違うけど、同じようなシステム作ってる人多いんじゃないですか?

  • >アル中は何をするか分からない危険性があるし、酔っぱらいには何を言っても無駄だ。
    >酔っぱらいは人も殺すし物も壊すし公共の場を平気で汚すし、見ていても不快。
    >そもそも「酒は飲めなければならない」と考えている人もいるのではっきり言って害でしかない。

    同意です。
    日本て軽犯罪程度のよっぱらいに寛大ですよね。
    昔、「酒を飲むのも仕事のうち」と、忘年会とか社員旅行で言われましたねぇ。
    「飲めないって言うのは無しね」とか。
    「はぁ?」でしたが。
    そんな無理強いして何が楽しいのか?
    体質的に飲めないんですが、そんなのおかまいなしでした。
    いまだに理解できませんね。
    今考えると一種のいじめだったのかも?

    --
    人事を半分尽くして天命を待つ
  • greentea (17971) : 2009年10月24日 9時12分 (#1659580) 日記

    >酔っぱらいは人も殺すし物も壊すし公共の場を平気で汚すし、

    アルコールに関しては、それ自体にはそういった作用がありませんが、タバコの場合、

    ・死なないにしても、持っている火のついたタバコが子供の目と同じ高さであり、失明の危険がある
    ・タバコから出るヤニや煙や吸殻は周囲を汚す
    ・それは、同時に器物の価値を低下させることであるので、器物損壊と考えることもできる

    といったように、タバコ自体に危険性があります。
    最近の嫌煙な風潮はちょっと行き過ぎ感がありますが、事実を事実として認めようとしないのは愚かだと思いますよ。

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