植物状態の人と意思疎通、英研究チームが脳スキャンで 24
ストーリー by hylom
ブラックボックスとの会話 部門より
ブラックボックスとの会話 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
英国の研究チームが脳スキャナーを使い、植物状態の患者の意思を読み取ることに成功したそうだ(本家記事、BBC News、AFPBB News)。
実験では、機能的磁気共鳴画像(fMRI)装置を使い脳の活動を調べたとのこと。被験者に自分がテニスをしている様子を想像してもらった場合、健康な人では全員「前運動皮質」の活動がみられたが、植物状態と診断されている患者23人のうち4人でも同様の反応がみられたという。
また「Yes/No」で答えられる質問をして、その回答が「Yes」の場合はテニスを想像してもらい、「No」は道を歩く様子を想像してもらうように話しかけたとのこと。前者は「運動的」、後者は「空間的」なイメージであり、この脳活動の違いから質問の回答を解析するというものであるが、7年前に交通事故で植物状態に陥った患者では、父親の名前など6つのうち5つの質問に正しく回答したことが確認されたという。
この結果から、植物状態の人には意識もありコミュニケーションを行える場合があることが明らかになったと研究チームはいう。将来的には痛みの有無や心の状態を意思疎通し、患者の環境改善につなげられるとしている。
1-bit BMIでモールス信号ってだめ? (スコア:3, 興味深い)
1-bit BMI でモールス信号を遅れるようにすれば、植物状態にある人の意思伝達に貢献するんじゃないだろうか?とか妄想しています。
ただし、fMRI のような時間分解能の低いシステムでは無理そうですね。
で、実際のところ無理なんでしょうか?
# 乙一の「失はれる物語」を読んでから考え始めました。
# 人差し指だけでも動くなら、なぜ2進符号を送らないんだ? と
Re:1-bit BMIでモールス信号ってだめ? (スコア:2)
他のコメにもあるけど、
モールスのようなルールを理解することは困難だと思われるので、
(時間をかければ可能かも知れないけど、意思疎通を取ることが先決なので)
やはりスタートラインは[YES]or[NO]ではないかと。
少なくともこれで意思疎通ができればその先により複雑なやりとりにまで発展できる可能性があるし、これが刺激になって状態が改善するかも知れない。
# 僕は失はれる物語と、あとキムタクのドラマを思い出した。
Re:1-bit BMIでモールス信号ってだめ? (スコア:1)
http://ksklog.blog108.fc2.com/blog-entry-966.html [fc2.com]
という不謹慎なネタを出してみる。
モールス信号をどうやって覚えてもらうかが、難題ではないか?と思う。
今やほとんど廃れているので、覚えている人が脳死状態にならない限り、難しいでしょう。
Re: (スコア:0)
そんなことして何になる?
余計に社会のコストが増すだけだろうに
こういう例も (スコア:2, 興味深い)
23年間「意識不明」とされていた人が、実際には意識があるが応答できないだけだった、という
事例 [srad.jp]もあります。そういう人でも意思疎通できるようになるのはよさげですね。
#ということで、関連ストーリー入り希望。
結果が検証できない (スコア:2)
“このつぼで幸せになれる”と、同程度の効果でと思います。
時に会話の相手の気持ちいい、聞き心地よい話でないことも出てくることがあるのが、
一般的な会話ですが
今回の話では、聞き手にとって聞きたいことしか、出ないようなので
Re:結果が検証できない (スコア:2)
数点よく分かりませんでした。
「再現性」について言えば、同じ被験者に対して、この実験と同様の手続きで質問を投げかけ、同様のやり方で脳の活動を観測すれば、実験は再現可能なんじゃないでしょうか。またそのことによって、被験者の反応に再現性があるかどうかも検証できるのではないでしょうか。
この実験の手段による意志の疎通が可能だとすれば、当然に「答えを聞きたくない質問」を投げかけて、その答えを知ることもできるのではないでしょうか。すごく怖い話ですが、「治療の継続を望むならテニスを、望まないなら道を歩く様を想像してください」とか。
Re:結果が検証できない (スコア:2)
別の面で考えると、
脳は一部が損傷すると他の場所でその機能を補うことがあるという話を聞いたことがある。
すると、通常状態で[YES]と判断したときに反応する部分が
脳に損傷を受けた状態でも同じく[YES]と判断しているかが客観的に判別しづらいのではないかと思う。
[ここの反応はYESですよ]と判断するのは医者であったり科学者であり、
実際の脳の持ち主の判断を別の側面からダブルチェックできるようにならないと
例えば犯罪の証言であったり遺志を伝えるという事を、完全にくみ取れないですよね。
とりあえず、第一歩としては上出来だと思うので
今後の発展に期待したい。
# でも、言いたくなくても感じてしまうだけで意志が伝わるようになってしまうと怖いな
Re:結果が検証できない (スコア:1)
と思ったけど、それだと「その音韻に対して脳の反応が違う」と示すだけで意識の有無の証拠にはならないのか。
「テニスをしていると見せかけて道を歩いているところを・・・」とか、赤挙げて白下げないで風の実験で・・・
Re: (スコア:0)
>「その音韻に対して脳の反応が違う」と示すだけで意識の有無の証拠にはならないのか。
聴覚に対する反応か、想像している事による反応かは それぞれの場面を 数十秒間ずつ交互に
想像してもらうとかすれば簡単に分かるので問題ないと思います。
Re: (スコア:0)
そのための健常者との比較でしょ。
以前は植物状態者の意識が戻ったっていう件で植物状態下での意識について検証可能性が問題になってたけど、今回は健常者と植物状態者との間で脳の反応に同様の関係があるよっていう評価をした。これはつまり、植物状態者と意思疎通をするにあたってある程度のプロトコルを策定し最適化ができるかもしれんよっていうことでもある。
真実かどうかは自分で試すまでは分からんけど、こういう評価法を行ったことは評価できる。
しかし (スコア:2)
体の自由が全く利かないのに意識だけははっきりしてるってのは相当辛いでしょうな。
Re:しかし (スコア:1)
言語は思考ともいうし
Re: (スコア:0)
社会に出ることから逃げ続けたために社会適合にチャレンジドになった人は、
声を出す機械がなくなりすぎてしゃべれなくなる事もあるらしいですね
植物状態? (スコア:1, 興味深い)
ソースは見ていないのですが、Yes/Noで答えられたり質問などに反応できるんなら「植物状態」ではないのでは?
自分の理解だと、「植物状態」とは呼吸や循環など自律神経によって支配されているいわゆる「植物」機能のみが保たれ、言語や思考などの大脳皮質に依存した機能が失われた状態を言うものなので、ここで話題になっているような反応がある状態は、運動機能の広範な障害のために「閉じ込め症候群」になっていて、一見「植物状態」に見えているだけなのだと思います。昔から行われている通常の脳波でも、一見植物状態のように見える場合にも呼びかけなどの刺激に対する反応を見ることで、意識があるかどうかは分かります。
fMRIなどの新しい手法を使うことで、活動している大脳の部位などの情報をより詳細に分析できるでしょうから、患者の状態把握や治療・介護方法の改善に役立てることができそうですね。
植物状態に光トポグラフィ? (スコア:0)
”潜水服は蝶の夢を見る” (スコア:0)
Re:”潜水服は蝶の夢を見る” (スコア:3, 興味深い)
映画では眼球の乾燥を防ぐためにとまぶたを縫い合わせていましたね。
意識があるとなると、安易に五感デバイスの停止をするのは、本人の人生経験を著しく奪うことになって良くないですね。
この調査では聴覚に対して質問したのでしょうか。
返事がなかった人も、言語がわからなかったとか、聴覚が繋がっていなかったとかありそう。
絶望していてもう答える気にならなかっただけということも・・・。
ヘレン・ケラーのように触覚でのコミュニケーションを試みたら反応があったりして。
早くもっと気楽に脳と対話出来る仕組みができるといいですね。
そのうち、プログラミングの仕事ぐらいなら脳だけ生きていればできるようになったりして。
Re:”潜水服は蝶の夢を見る” (スコア:2)
> そのうち、プログラミングの仕事ぐらいなら脳だけ生きていればできるようになったりして。
その頃には、プログラムを人間が作るなんていうことは無くなっていたりして。
仕様書を書けば自動生成されるとか、自然言語で表現するとプログラムに変換されるとか(適切な「常識」を備えて)。
Re: (スコア:0)
brain f*...いや、なんでもない
小川一水の"Live me, Me." (スコア:0)
# 植物患者が1bitの意思疎通から始めて機械の体を手に入れていく話。
# 「フリーランチの時代」に収録
Re: (スコア:0)
そこはやっぱり
”ジョニーは戦場へ行った”
ですよ。
自分は“そのうちカーズは考えるのをやめた” (スコア:0)
...を思い出した。
思考ははっきりしているけど外部とのコミュニケーションが全くとれないとき、人は考えるのを
やめるんだろうか? それとも悟りを開くまでとことん考えぬくのだろうか?
つまり (スコア:0)
聞きたくないことも聞いてしまったりしていたでしょうに・・・。