アンインストールのような MEIKO で作られた名作とか、ワンカップP 氏の作品群やデュエット版アクエリオンのように MEIKO と初音ミク二人がいたからこそ出来た世界も大きいと思うので、発売は 2007 年ではないが、MEIKO も含めた VOCALOID と彼女達の力を引き出した職人さん・世界を広げた人達に感謝をしたい (ごめん、KAITO 涙目かもしれないが、KAITO の作品全然知りません)。

うまく作られた VOCALOID 作品は、PSG/FM (/SCC) 音源とか TSS Clipboard Player と同じような感動を与えてくれた。それはパラメータをチューニングするタイプの DTM だからなんだろう。少し残る無機質っぽさとか、本当の人間じゃないからこそ出てくる味みたいなものがあるのかもしれない (そして俺は、そういうパラメータをチューンする職人さん達が好きなのだろう)。パラメータいじりが好きな人らが VOCALOID とめぐり合えたのか、色々と琴線に触れる作品があったなぁ。

絵描きさんたちによる広がりも良かった。そういったブームを適切に見切って、ちょうどいいタイミングで新しい娘たちを出すクリプトン・フューチャー・メディアもよくわかってるなぁと思う。(ちなみに「キャラの」という雑誌によるとリンの声を収録したのは、ミクと同時期らしい)。今のようなブームが収束に向かうであろう来年中盤以降は、一種の基盤技術のとして DTM の世界に根ざすことが出来るかのだろうか。ポリゴン描画がゲームやアニメ(の一部)に使われるようになったように、VOCALOID 技術が当たり前のように使われるのだろうか。

ニコニコでのコメントの数々とか、ミクを題材に新しい世界(タピパン歌ってたドイツ製ボーカロイドとか・・・)とか、不思議なくらいに何もかもがきっちりかみ合った奇跡のようなお祭り騒ぎはとても楽しませてもらいました。