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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである
非ドーキンス的「遺伝子の川」 (スコア:1)
もったいないので、偶然見つけたインフルエンザ解説サイトをリンクします。
インフルエンザ [affrc.go.jp]
これによると、宿主としては鳥類(カモ、ニワトリ)、哺乳類(ヒト、ブタ、ウマ、ミンク、アザラシ、クジラ)が挙げられてますね。
正直なところ共通
Re:非ドーキンス的「遺伝子の川」 (スコア:1)
>正直なところ共通点が全然見えません。いったい何がインフルエンザウィルスの宿主スペクトルを決めているんでしょうか。
ウイルスの増殖は基本的に吸着-侵入-脱殻-再構成-放出 [oka-pu.ac.jp]というステップで行われます。特に、細胞表面に吸着するのに必要なレセプターとなる分子が細胞側にあるかどうかが、ウイルスの細胞親和性の決定に重要だと考えられてます。
インフルエンザの場合、基本的にはそのウイルスのHAと細胞側の糖鎖の組み合わせで決まるものです。ちょっと読みにくいですが、ここ [ocn.ne.jp]が参考になるでしょう。トリ腸管細胞は糖鎖にシアル酸-ガラクトースがα2-3結合した部分を持ち、ヒト気道上皮細胞はα2-6結合した部分を持つ。ブタ気道上皮細胞にはその両方がある。その部分がウイルスが吸着するためのレセプターとして働きますが、HAの型(タンパク構造)によってレセプターとウイルスの親和性が異なるため、
・トリ型ウイルス→トリ、ブタに感染(ヒトには感染しない)
・ヒト型ウイルス→ヒト、ブタに感染(ブタには感染しない)
・ブタ型ウイルス→ブタに感染、さらにトリかヒトのいずれか一方にも感染
という形式になります。
ただしトリ型であってもヒトに偶発的に感染することは知られてます。その機構についてはまだよく判ってはいないようですが、基本的には「程度」の問題なのだろうと。
沢山のウイルスと一度に接触した場合、細胞表面に偶発的に付着したものがエンドサイトーシスによって取り込まれることがあります。細胞内に入った後では、トリだろうがヒトだろうが構わずにウイルスは増殖可能です。ウイルス粒子の放出過程ではNAが重要な働きをしますが、もしそのNAがヒトの糖鎖に対する切断活性もあるタイプで、かつウイルスの増殖がきわめて早い高病原性型であれば、体内で感染細胞から別の細胞への感染が成立して、偶発的なトリインフルエンザによるヒト疾患が起こるのではないかと。
#この場合でも、くしゃみなどの飛沫として体外に排出される量は知れているので、ヒト→ヒト感染は基本的に起きないとされる。