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どこの国に生まれるかというのは選べる物では無い。たとえば、たまたま北朝鮮に生まれたとしよう。金正日書記を公の場で批判しない奴はバカだとか、外国から見ればそう感じるかもしれないが、私は、もし外国のマスコミを見かけたら、その記者に駆け寄って「金正日打倒! これが北朝鮮市民の本音だ」と語る市民が居たら、確かに勇気はあると思うが、自殺行為であるから、結果的には愚かな行為だと思う。
イランでは保守派が実権を握っていて、Blog などで公に政府を批判する事は実質的に許されない状況のようだから(ソ連にも言論の自由は、憲法上はあった。実際には自由な言論などはできなかったが) 今回の懲役14年というのは、外国からすれば「不当」だが、イランの人間からすれば「予想の範囲」だろう。
せっかくインターネットを使うなら、暗号通信などして、海外のサーバーで Web 公開とか、もうちょっと「穏当」な方法は無かったのかな、とは思うのだが。まあ、彼が判断した結果だ。
イランでももう少し政府批判とかが許された方がいいかなとは思うし、海外から民主化の圧力をかけるのも一案だとは思うけれど、権力を握っている層はそんな物は何とも思わないだろうし (そんな事をして効果があると思うのは、「人権」という物がそれなりにある国の人間だけだろう) 自分の立場が危うくなる恐れのある運動は、有無を言わさず抹殺する物だ。
とはいえ、イランは、日本同様の主権国家であり、形の上では選挙で選ばれた政府になっている。そこの裁判所の判断を外国が頭から批判するのは国家主権の侵害とも考えられる。日本だって、海外からの難民を収容所に留置しては国際的な人権団体から批判を浴びているが、それでも難民認定をなかなかしない事で有名だ。自分の国の人権侵害も改善できないくせに、外国の人権侵害は声高に叫ぶのはどうかと思う、
またイランと言えば、アメリカから悪の枢軸と名指しされており、当然アメリカは政府転覆を狙っている。すると、イラクのように、民主国家を樹立するためという大義名分で戦争をする事が許されるのかという疑問も生じる。しかし、アグレイブの刑務所で起きた事は、戦争してまでもたらしたその「アメリカの民主主義」とやらが、いかにお粗末な物だったかを露呈しただけだった。
結局、自分の国の人権侵害も正せないのに他の主権国家だけ悪くいうのはどういう物かなっていう考えと、イラン政権転覆を狙う勢力のプロパガンダには警戒しないといけないいという思い、「人権」なんてものが存在しない国の人間がどうやって国を良くしていけるのかという厳しい現実を無視した夢想的な理想論を唱える連中に同調しても無益だという考えもあって、イラク戦争でも思った事だが、やっぱりイランを良くするにはイランの人間に任せる方が一番だと思った。応援とか、支援はできるかもしれないが、しょせんはパソコンを前にキーボードを叩くのが個人レベルでは関の山だ。今のイランで実権を握っている保守派に向かって「人権」だの「言論の自由」を海外から叫ぶのは無益だと思う。(後でそれが戦争を始める口実に使われたら、結果的に開戦に荷担した事になる。そうすれば多くの無関係の市民の人命が失われるだろう。それは最大の人権侵害だ) もうちょっとうまいアイディアは無いかな。
CRYPTOGRAPHY AND LIBERTY の AN INTERNATIONAL SURVEY OF ENCRYPTION POLICY によれば、イランは UNKNOWN [gilc.org] との事です。
2003.6.4 の情報ですが、イランのサイバー革命 [honco.jp]という記事は非常に参考になります。結局、暗号以前というか、サイバーカフェも閉鎖を命じられる有様なようですね。中東では、むしろインターネットが自由に使える国のほうが少ないと思いましたが。イスラムの戒律でポルノとかにも厳しいですから。(パレスチナ自治区ではプロバイダ自体にフィルターが入っていたっけ)
あんまり体制寄りの事を言いたくはないけど、日本みたいに比較的平和な国だと、暗号化を取り締まられると、IT家電やPCの輸出で支障が出るので暗号化の規制は迷惑なだけと思うけど、不安定な国で、テロや内戦という厳しい現実があって、反体制ゲリラが現実にラップトップPCとアマチュア用のハンディートランシーバーで、暗号メールで攻撃作戦の指示を受けたり、戦果を本部に連絡したり、自分の主義・主張を載せての「情報戦」までやってのける事もあるようだから、「これでは規制もしたくなるだろうな」というのも理解できる。
言論の自由があるとか、暗号を自由に使えるのって、比較的政情が安定していて、うまくいっている国だけの、いわば「贅沢」なんでしょうかね。治安が悪くて、政権がコロコロ変わっているような国だと、そんな余裕は無いです。もっとも、「先進国」でも余裕が無くなって来ると、例えばアメリカで徴兵制度が復活 [moe-nifty.com]とか、本性を剥き出しにしますけどね。
ただし、日本でもアメリカでも、「反体制的」と見なされる立場の運動をしている人には、現在でも「自由」なんて物は実際には無いと感じていると思います。公の政党である共産党本部は公安がビデオで盗撮していたし、反原発のデモに参加していたら機動隊員に一方的に殴られたとか、あるようです。ただ、そういう運動に関わっていない人は日本は自由があるように見えます。それは中東諸国でも、旧共産圏でも、政府のやる事に文句を言ったりせず、フツーに暮らしている分には、意味も無く逮捕とかはされないのと同じです。
結局、「言論の自由」は程度の問題に過ぎず、どこの国も問題がありますね。アメリカもマッカーシー旋風とかありましたが、ここ日本の最近の所でも、 住基ネット侵入実験のプレゼンが総務省に中止させられた [itmedia.co.jp]とか、裏金作りの実態を告発した警官が報復人事を受けた [tokyo-np.co.jp]とか、ありますが、どうしたらもっと自由な国になりますでしょうかね? そして、さらに厳しいイランではどうしたら、という事ですかね。
そういや法律で、ある種の(ある一定以上の強度の、だっけか)暗号技術の使用を禁じてる国も あるんだったよね。 #ああ。たしか米なんとかっていう国だっけか(^^;
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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー
こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのかもし (スコア:1, 興味深い)
その暗い気持ちの中で、なんとか自分をどこかにつなぎとめておくために、ない知恵をしぼって考えてみた。
そうしないと流されて溺れてしまいそうだった、ということもある。
考えて、そして思ったこと。
“言論の自由”という看板を嫌う人たちっていうのは、つまるところ、言論の自由をさほど必要としていない人たちなんだな、と思った。
おそらく、マイノリティ性も弱者性もほとんど持ちあわせていない人たちは、そんなもの必要としなくてもとくに差し障りもなく生きていけるわけで、そういう世界で生きている人たちにとっては、いわゆるサヨ系というのか、こうした雰囲気の物言いは、きっとものすごく胡散臭く見えるのだろうな。
日本に住む日本人であり、男性であり、ある程度マトモな家庭に育っていて、大卒程度以上の教育を受けていて、いわゆる障害者でなくて、とりたてて不運に見舞われたことはなく、…と、いくつかの緩い条件さえクリアできれば、そうした層に属することになるのだろう。
社会構成比的に見ても、きっと最大多数層なんだろうな (ていうか、少数派だったらすなわち“マイノリティ”なわけで、上記の論法でいけば当然感性も違ってくる理屈)。
私は避けることのできないマイノリティ性・弱者性を最初から背負っていて、ずっとそうした世界で生きてきた人間なので、だから彼らの書き込みを見ると暗澹とした気持ちになるのだろうな。
立場の違いに由来するこの大きな深い溝は、そう簡単には越えられないような気もする。
でも、相互理解をはなから諦めながら行くというのは、苦しいし、なにかと非建設的なことだ。
どうしたらいいのだろう。世の中は難しいな、という結論しか結局出せなかった。
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:3, 参考になる)
今現在の日本において、“言論の自由”という看板をかかげて活動している連中が嫌いなだけでしょう
あれは、言論の自由というものを廃止させようとしている人間の、運動なんじゃないかと思えてくる
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:2, 参考になる)
どこの国に生まれるかというのは選べる物では無い。たとえば、たまたま北朝鮮に生まれたとしよう。金正日書記を公の場で批判しない奴はバカだとか、外国から見ればそう感じるかもしれないが、私は、もし外国のマスコミを見かけたら、その記者に駆け寄って「金正日打倒! これが北朝鮮市民の本音だ」と語る市民が居たら、確かに勇気はあると思うが、自殺行為であるから、結果的には愚かな行為だと思う。
イランでは保守派が実権を握っていて、Blog などで公に政府を批判する事は実質的に許されない状況のようだから(ソ連にも言論の自由は、憲法上はあった。実際には自由な言論などはできなかったが) 今回の懲役14年というのは、外国からすれば「不当」だが、イランの人間からすれば「予想の範囲」だろう。
せっかくインターネットを使うなら、暗号通信などして、海外のサーバーで Web 公開とか、もうちょっと「穏当」な方法は無かったのかな、とは思うのだが。まあ、彼が判断した結果だ。
イランでももう少し政府批判とかが許された方がいいかなとは思うし、海外から民主化の圧力をかけるのも一案だとは思うけれど、権力を握っている層はそんな物は何とも思わないだろうし (そんな事をして効果があると思うのは、「人権」という物がそれなりにある国の人間だけだろう) 自分の立場が危うくなる恐れのある運動は、有無を言わさず抹殺する物だ。
とはいえ、イランは、日本同様の主権国家であり、形の上では選挙で選ばれた政府になっている。そこの裁判所の判断を外国が頭から批判するのは国家主権の侵害とも考えられる。日本だって、海外からの難民を収容所に留置しては国際的な人権団体から批判を浴びているが、それでも難民認定をなかなかしない事で有名だ。自分の国の人権侵害も改善できないくせに、外国の人権侵害は声高に叫ぶのはどうかと思う、
またイランと言えば、アメリカから悪の枢軸と名指しされており、当然アメリカは政府転覆を狙っている。すると、イラクのように、民主国家を樹立するためという大義名分で戦争をする事が許されるのかという疑問も生じる。しかし、アグレイブの刑務所で起きた事は、戦争してまでもたらしたその「アメリカの民主主義」とやらが、いかにお粗末な物だったかを露呈しただけだった。
結局、自分の国の人権侵害も正せないのに他の主権国家だけ悪くいうのはどういう物かなっていう考えと、イラン政権転覆を狙う勢力のプロパガンダには警戒しないといけないいという思い、「人権」なんてものが存在しない国の人間がどうやって国を良くしていけるのかという厳しい現実を無視した夢想的な理想論を唱える連中に同調しても無益だという考えもあって、イラク戦争でも思った事だが、やっぱりイランを良くするにはイランの人間に任せる方が一番だと思った。応援とか、支援はできるかもしれないが、しょせんはパソコンを前にキーボードを叩くのが個人レベルでは関の山だ。今のイランで実権を握っている保守派に向かって「人権」だの「言論の自由」を海外から叫ぶのは無益だと思う。(後でそれが戦争を始める口実に使われたら、結果的に開戦に荷担した事になる。そうすれば多くの無関係の市民の人命が失われるだろう。それは最大の人権侵害だ) もうちょっとうまいアイディアは無いかな。
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:1)
>もうちょっと「穏当」な方法は無かったのかな、とは思うのだが。まあ、彼が判断した結果だ。
なんか全然「穏当」じゃない気がする(却って強烈なような...)んだけど、それはさておき、
そういや法律で、ある種の(ある一定以上の強度の、だっけか)暗号技術の使用を禁じてる国も
あるんだったよね。
#ああ。たしか米なんとかっていう国だっけか(^^;
イランがどうなのかは知らないけど、
暗号で飛ばした時点で既に御縄、という恐れも、
国によっては有るわけだ...
そういう意味で、「彼」に選択の自由が有ったかどうか...は、俺はよく知りません(^^;
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:1)
CRYPTOGRAPHY AND LIBERTY の AN INTERNATIONAL SURVEY OF ENCRYPTION POLICY によれば、イランは UNKNOWN [gilc.org] との事です。
2003.6.4 の情報ですが、イランのサイバー革命 [honco.jp]という記事は非常に参考になります。結局、暗号以前というか、サイバーカフェも閉鎖を命じられる有様なようですね。中東では、むしろインターネットが自由に使える国のほうが少ないと思いましたが。イスラムの戒律でポルノとかにも厳しいですから。(パレスチナ自治区ではプロバイダ自体にフィルターが入っていたっけ)
あんまり体制寄りの事を言いたくはないけど、日本みたいに比較的平和な国だと、暗号化を取り締まられると、IT家電やPCの輸出で支障が出るので暗号化の規制は迷惑なだけと思うけど、不安定な国で、テロや内戦という厳しい現実があって、反体制ゲリラが現実にラップトップPCとアマチュア用のハンディートランシーバーで、暗号メールで攻撃作戦の指示を受けたり、戦果を本部に連絡したり、自分の主義・主張を載せての「情報戦」までやってのける事もあるようだから、「これでは規制もしたくなるだろうな」というのも理解できる。
言論の自由があるとか、暗号を自由に使えるのって、比較的政情が安定していて、うまくいっている国だけの、いわば「贅沢」なんでしょうかね。治安が悪くて、政権がコロコロ変わっているような国だと、そんな余裕は無いです。もっとも、「先進国」でも余裕が無くなって来ると、例えばアメリカで徴兵制度が復活 [moe-nifty.com]とか、本性を剥き出しにしますけどね。
ただし、日本でもアメリカでも、「反体制的」と見なされる立場の運動をしている人には、現在でも「自由」なんて物は実際には無いと感じていると思います。公の政党である共産党本部は公安がビデオで盗撮していたし、反原発のデモに参加していたら機動隊員に一方的に殴られたとか、あるようです。ただ、そういう運動に関わっていない人は日本は自由があるように見えます。それは中東諸国でも、旧共産圏でも、政府のやる事に文句を言ったりせず、フツーに暮らしている分には、意味も無く逮捕とかはされないのと同じです。
結局、「言論の自由」は程度の問題に過ぎず、どこの国も問題がありますね。アメリカもマッカーシー旋風とかありましたが、ここ日本の最近の所でも、 住基ネット侵入実験のプレゼンが総務省に中止させられた [itmedia.co.jp]とか、裏金作りの実態を告発した警官が報復人事を受けた [tokyo-np.co.jp]とか、ありますが、どうしたらもっと自由な国になりますでしょうかね? そして、さらに厳しいイランではどうしたら、という事ですかね。
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:0)
> あるんだったよね。
> #ああ。たしか米なんとかっていう国だっけか(^^;
米の国では、使用を禁じてるんじゃなくって、
暗号化ソフトの輸出を禁止してるだけじゃなかったでしたっけ?
# そーだとしても不自由なんですけど。
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:0)
#米の国は輸出規制があった事は覚えているが・・・。
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:1)
/.を見て悲観していてもしょうがないでしょ。
日本には受け入れる体制は整っていないのですが
経済的に豊かなので亡命してくる人が多くいます。
そんな人達が講演やセミナーをやっていますので
そちらへ行ってみたらどうですか?
言論の自由以前に、家族や隣人の命を守るために銃を取った人や
彼らを応援している日本人が大勢いますよ。
if the kid?
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:0)
“言論の自由”という看板を掲げる「弱者」というものを見たことがないだけ
マイノリティはイコール弱者じゃないんですよ
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:1)
でも、(社会的)弱者の多くはマイノリティの立場にある。
# 日本みたいなムラの国だと突出した考えとか意見とか持ってるだけで
# マイノリティ的な・うさん臭がられると言うか疎外された扱い受けますけどね。
## このきつさ(社会からの疎外感や圧迫感)は当事者じゃないとわかりにくいかも。
Re:こう見据えておいたほうが自分にとってはいいのか (スコア:0)
>日本に住む日本人であり、男性であり、ある程度マトモな家庭に育っていて、大卒程度以上の教育を受けていて、いわゆる障害者でなくて、
>とりたてて不運に見舞われたことはなく、…と、いくつかの緩い条件さえクリアできれば、そうした層に属することになるのだろう。
いわゆる先進国に生まれ、十分に文化的な生活も言論の自