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なぜ脊柱混入という、ずさんな事が起こったのでしょうか?一つの原因と思われるのは、現代のアメリカの下層労働者の、悲惨な労働環境です。
少し前に、 アメリカで最悪の仕事トップ10は何か:社会の最下層で働く人たち [redcruise.com]というblog記事があちこちで話題になりましたが、ここで紹介される仕事はどれも、先進国とは思えないほど悲惨なものです。しかも、一度この環境に落ち込むと、アメリカではどれほど努力しても抜け出せないのです。
中でも
友人のドイツ人で日本文学を教えていた学者が「これくらい貧富の差があれば、誰も乗っていない自動車の中に貴重品があれば盗んで当然で、罪の意識は感じないだろうね」と言っていたのを鮮明に覚えています。
という部分が、この記事の意味する内容を明確に表しています。
社会の自由化、市場化を進めると、確かに効率、生産性は最大化され、制度を悪用した既得権益者は淘汰されます。しかしそれは同時に、資本の原理によって一握りの勝利者が全てを得るという社会でもあり、多くの人々が悲惨な生活を強いられます。やがてそれは治安の悪化を招き、セキュリティのコストが爆発的に膨れ上がるようになります。
だから、ある程度の所得の再分配、弱者保護は、弱者のみならず、強者のためにも必要なことなのです。
話を戻しますと、このような悲惨な環境では、高い生産品質や職業倫理を保てるはずはありません。今回の脊柱混入も、前述のような行き過ぎた自由化によって、かえって高いツケを払わされるという事例の典型だと思われます。
それ一言で言えば、外部不経済 [eic.or.jp]ということになるのですが。
元コメント [slashdot.jp]のACです。恥ずかしながら、自己訂正。
今まで見落としていたのですが、kazuhix氏のこのコメント [slashdot.jp]によると
つまり
だと言うのですね。驚きです。それにしても何で本当に、日本の商社は、日本で禁止されていることが自明な部位を輸入してしまったのでしょう?日本人なら分かるでしょうに。
ということで、元コメントの米国社会の貧富の差については撤回しませんが、それを脊柱の混入の原因としたことは誤りだったようです。訂正します。せっかくプラスモデをもらったのに、ごめんなさい。
あと、すみませんがどなたか、kazuhix氏のこのコメント [slashdot.jp]にプラスモデをあげてください。このストーリーで一番、現状理解に役立つコメントではないでしょうか?
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普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家
アメリカの下層労働者の悲惨 (スコア:1, 参考になる)
なぜ脊柱混入という、ずさんな事が起こったのでしょうか?一つの原因と思われるのは、現代のアメリカの下層労働者の、悲惨な労働環境です。
少し前に、 アメリカで最悪の仕事トップ10は何か:社会の最下層で働く人たち [redcruise.com]というblog記事があちこちで話題になりましたが、ここで紹介される仕事はどれも、先進国とは思えないほど悲惨なものです。しかも、一度この環境に落ち込むと、アメリカではどれほど努力しても抜け出せないのです。
中でも
という部分が、この記事の意味する内容を明確に表しています。
社会の自由化、市場化を進めると、確かに効率、生産性は最大化され、制度を悪用した既得権益者は淘汰されます。しかしそれは同時に、資本の原理によって一握りの勝利者が全てを得るという社会でもあり、多くの人々が悲惨な生活を強いられます。やがてそれは治安の悪化を招き、セキュリティのコストが爆発的に膨れ上がるようになります。
だから、ある程度の所得の再分配、弱者保護は、弱者のみならず、強者のためにも必要なことなのです。
話を戻しますと、このような悲惨な環境では、高い生産品質や職業倫理を保てるはずはありません。今回の脊柱混入も、前述のような行き過ぎた自由化によって、かえって高いツケを払わされるという事例の典型だと思われます。
それ一言で言えば、外部不経済 [eic.or.jp]ということになるのですが。
自己訂正 (スコア:1, すばらしい洞察)
元コメント [slashdot.jp]のACです。恥ずかしながら、自己訂正。
今まで見落としていたのですが、kazuhix氏のこのコメント [slashdot.jp]によると
つまり
だと言うのですね。驚きです。それにしても何で本当に、日本の商社は、日本で禁止されていることが自明な部位を輸入してしまったのでしょう?日本人なら分かるでしょうに。
ということで、元コメントの米国社会の貧富の差については撤回しませんが、それを脊柱の混入の原因としたことは誤りだったようです。訂正します。せっかくプラスモデをもらったのに、ごめんなさい。
あと、すみませんがどなたか、kazuhix氏のこのコメント [slashdot.jp]にプラスモデをあげてください。このストーリーで一番、現状理解に役立つコメントではないでしょうか?
Re:自己訂正 (スコア:1)
vealは幼い「乳牛(主にオス)」です。
報道でも、ここでのコメント見ても「危険部位脊柱混入!」というキーワードに囚われているようで、日本人の受け止め方にバイアスがかかっています。私が記者なら「仔牛のTボーンステーキが手違いで輸入、検疫で発見」とします。
で、貧富の差と職業のbrog、拝見しました。
そこで触れられず(触れることができず)、もっと劣悪なのが余剰食品→家畜飼料レンダリング業だそうです。違法滞在移民を使い、衛生管理悪いのは分かっているけど摘発すると、全米の街に生ゴミがあふれるそうです。
ヽ( )`ω´( )ノ
Re:社会の最下層で働く人たち (スコア:1, すばらしい洞察)
原因が「哀れな貧困層」にしろ、「食文化的なもの」にしろ、
「関与した現場」がルールに基づいて作業をしていない
という現実が明らかになったという点で変わりないでしょう。
作業の誤りによる混入ではなく、食文化の違いによる誤解
というのが、この件の言い訳になるはずは無いのですよね。
「貧困な作業員が、食文化が違うから問題ないと独断で判断した」
というなら僅かに同情はおきるけど、そうではないしね。
>農務省が派遣した検査官らが「除去する必要性を認識していなかった」と述べ、
>検査態勢に深刻な不備があったことを認めた。問題の牛肉を輸出した食肉業者も
>「輸出基準の解釈に誤解があった」と釈明。貿易再開に際して両国間で定めた
> ルールを米側の官民がいずれも破っていたことが明らかになった。
今回の牛肉が出荷された詳しい経緯は不明だが、長官は「書類を見れば
脊柱が混入していると分かるのに、除去が必要という事実を(誰も)認識していなかった。
起きてはならないことだ」と強調、現場の検査官だけでなく、実際に輸出されるまで
チェック機能がまったく働かなかったことに不快感を示した。
http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-060121-0011.html
二重のガードがかいくぐれてしまうルールというのは、仕組みとして脆弱です。
「食文化が違うから」で済む問題ではなく、もともと自浄能力があると見込まれて
全頭検査無しで解禁となったのに、これではどうしようもねえなと。
貿易において、国内基準ではOKでも国外に出すものは違うよという認識が無かったで済ますのは、
道路標識があるにも関わらず、県外者だからと言えば許される
と勘違いしてるガキの言い訳に過ぎないからジョハンズ米農務長官の怒りも大きいのでしょうな。
kazuhix氏のコメントにAC氏がつけてるように、リトマス試験紙的なサンプルとして
「日本で禁止されていることが自明な部位を輸入してみた」のではないでしょうかね。
今時、ラブレターウイルスさえ検知できないアンチウイルスソフトみたいなもんですな。
Re:アメリカの下層労働者の悲惨 (スコア:1)
彼の地では30ヶ月未満の牛の脊柱は危険部位と見なされておらず米国内で流通していて、間違って日本向けに出してしまったという事でしたが。
つまり彼らにとって日本が特別厳しすぎるだけで、安全なものを扱っているのだからという安易な感覚があったとは思いますが、労働環境まで引き合いに出すのは考えすぎでは。
Re:アメリカの下層労働者の悲惨 (スコア:1)