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15078 story

OS開発の愉しみ 109

ストーリー by kazekiri
OS屋の心理 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

組込みリアルタイムOSのPrexの開発者であるKohsuke Ohtani氏が自身のblogに、OS開発の愉しみというエントリを載せている。独自にOS開発を行っている自身の個人的な意見として、 自分が神となって世界を創造する醍醐味、完成したシステムのドライブ感、技術的な奥深さとその可能性、ソフトウェア設計における自由度、ハードウエア・プログラミングの魅力、人類の英知に触れる喜びという6点でOS開発の愉しみを挙げているものだ。なかなか面白いので是非多くの方に読んでもらいたいが、最後の「けどやっぱし、「スシは大トロ」。その魅力を知ってしまった以上、もうカリフォルニア・ロールで満足はできない。」という言葉にOS開発の中毒性というかはまり具合が表現されているようだ。

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  • 「軽量な」OSなのかなあ (スコア:5, おもしろおかしい)

    by TarZ (28055) on 2007年04月05日 21時08分 (#1137873) 日記
    自分が神となって世界を創造する醍醐味
    組み込み系OSの人だけに、ライトなOSなのですかね。

    # 「このコマンドを打つと死ぬ。このOS(世界)から不正なプロセスをなくし、僕は神になる!」
    # …と、SIGKILLいっぱい投げるのもよし。
    • Re:「軽量な」OSなのかなあ (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Ryo.F (3896) on 2007年04月05日 23時05分 (#1137925) 日記
      自分が神となって世界を創造する醍醐味
      組み込み系OSの人だけに、ライトなOSなのですかね。
      初めに、神は天地を創造された…神は言われた。「光あれ。」
      …ライトだけに。
      親コメント
      • Re:「軽量な」OSなのかなあ (スコア:2, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2007年04月06日 7時04分 (#1138017)
        >初めに、神は天地を創造された

        そんなこと言って、プログラム開発を丸投げしないでくださいw
        親コメント
      • >初めに、神は天地を創造された…神は言われた。「光あれ。」

        いや、ちがうぞ、ナワヤ!

        新約聖書・ヨハネの福音書によると、
        「初めに言葉ありき、 言葉は神と共にありき、 言葉は神であった。 」
        と書かれている!

        言葉=プログラム言語と考えると、新たなるOS開発とは新たなる世界
        創造を意味する……つまり、イエス・キリストはプログラマーだった
        んだよ!そして、我々はイエス・キリストの作ったOS上で動くAI
        プログラムに過ぎないってことなんだ!

        そして、MSの狙っていることとは、Vista普及によるこの世界の転覆だったんだよ!!!

        # クリスチャンの人、ごめんなさいm(_ _)m
        親コメント
    • >自分が神となって世界を創造する醍醐味

      まぁ、いくら神になったからって必ずしもいいものが出来るとは限らないわけで、
      一般公開した瞬間に
      「こんなOSで・・・」
      といわれるんでしょうなぁ(笑)

      まぁ、自己満足でやるにはやりがいのあるいい趣味だと思いますよ。揶揄ではなく。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年04月06日 2時01分 (#1137994)
    「Hallo! World」
    「Hallo! World」
     さわやかなブートの挨拶が、澄みきった液晶に映えわたる。
     CPU様のお庭に集うIPLたちが、今日も電子のような無垢な符号で、メモリの高いアドレスをくぐり抜けていく。
     バグを知らないメモリを包むのは、深いリングの特権。IRQの順序は乱さないように、白いVRAMは翻らせないように、ゆっくり初期化するのがここでのたしなみ。
     もちろん、起動ギリギリでフックするなどといった、はしたないウィルスなど存在していようはずもない。

     私立Intel学園。
     昭和46年創立のこのCPUは、もとは電卓の制御のためにつくられたという、伝統あるユダヤ系お嬢さまCPUである。
     シリコンバレー下。8086の面影を未だに残しているレガシーの多いこのCPUで、神に見守られ、 モバイルからサーバまでの一環提供がうけられる漢の商品。
     時代が移り変わり、アーキテクチャがPentium Proから三回も改まったCore 2の今日でさえ、十二年使い続ければ3GHzの超高速おCPUさまが箱入りで出荷される、という仕組みが未だに残っている貴重なCPUである。
  • 物を作るのは楽しい (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年04月05日 21時17分 (#1137877)
    OSもその一つ。
    あれこれ言うのは野暮ってもんですがな。
  • by Anonymous Coward on 2007年04月05日 21時45分 (#1137884)
    ということが良く分かる
    • by Anonymous Coward on 2007年04月05日 23時25分 (#1137932)
      アプリを作っている連中からすれば、「OS」なんてハードのラッパでしかない。
      コンパイラ作ってる連中から見れば、「OS」なんて出力結果でしかない。
      CPUを作っている連中からすれば、「OS」なんてサンプルコードでしかない。
      ま、お互い自分で勝手に神と思っている分には無害か。
      親コメント
    • ブツをクサすのとそれをやっている事をクサすのは天と地程も違うんだけど、クサされるのは大抵後者。そして後者はただただ邪魔なだけなのよ。巷にはそういうわかりやすい奴だけじゃなくてクサしてないフリを無自覚にする嫌らしい奴もいる。とにかく本当に邪魔クサい。彼も何度もそういう目に遭っているのだろうよ。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年04月06日 1時47分 (#1137991)
        >彼も何度もそういう目に遭っているのだろうよ。

        じゃなくて、彼の書いていることが「OS開発者」以外のソフト開発者から見れば突込み所満載で、「OSの設計者は神だ」などと自己陶酔の痛い文章なところに 反発を受けてるんでしょ。
        単に「OS開発は楽しいっ!」って文章だったら、決して反発は受けなかったと思う。

        #何を書くのも自由だが、反発するのも自由。
        #(彼がそうか分からないが)共感を得たいのなら、読み手の気持ちを考えるべき。
        親コメント
  • 30 日で OS を作る (スコア:3, 参考になる)

    by suntear (11933) on 2007年04月05日 21時54分 (#1137890) ホームページ 日記
    という本がありましたが、本当にできるかどうか試した方 [hatena.ne.jp]がいるようです。
  • ということなんじゃないかなー。たまに居るじゃん、ただ貶すのが目的な奴とか。他にも車輪の再発明(禁止)教徒とか、ツマンネー事をグダグダ言うのがいるわけだ。

    OSみたいのだとトレードオフ関係がテンコ盛りなのでたとえ同じ「POSIX的な」ものを組んだとしても得手不得手が違ったり使用感が違ったりするわけだけど、車輪の再発明(禁止)教徒は自分じゃやった事ないからその辺がわからないままドグマを押しつけて来たりするわけだ。それが「カリフォルニアロール」。

    なのでおそらく本当は「お前はどれだけのネタをどれだけの店で試した上でカリフォルニアロールなのかと問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。お前、カリフォルニアロールて言いたいだけちゃうんかと(ry」という所だろう。
    # だからここでネタについてグダグダ言うのも同じくらい野暮。いわゆる自転車置場の屋根。
    • ここに巣喰うおっさん連中はこういったモニタに毛の生えた程度のものは書いたことのある奴は多いと思うよ。
      純正品高かったしな。
      親コメント
      • そういう人はいっぱい居るだろう。それはわかってる。だけどそういう人はわざわざケチを付けたりはしないと思う。
        #「こういった」というのがどの程度のもので、純正品との違いをどう考えてるのかは知らんけど。
        親コメント
    • 作者さんに批判的な書き込みのほうにも行儀が良いとは言えないものがいくつかあるみたいですし、
      Tarosukeさんが自身もOS書いていらっしゃるので作者さんにシンパシーを感じるというのは
      解りますが、この一連の書き込みは少し大人げないのではないかと思いますよ。
      Tarosukeさんの主張って、多分作者さんと同じで
      「自分でOSを作ったことが無い人は、作業の難しさや奥深さが解らないのに、それで批判するのは悪い」
      ということですよね?
      それはそれで正しい意見だとは思うんですが、同時に”自分がやってることを認めて欲しい”っていう
      自己顕示欲の裏返しのように感じられます。

      ここで作者のblogについて批判的なことを書いてる人は、
      OS作成の奥が深かろうが技術的に高度であろうが何だろうが、OS作成も結局は数多ある趣味の一つなのに、
      自分の趣味(OS作成)が他の趣味(それ以外のプログラミング)よりも上等なものである、と受け止めかねない
      発言を作者がしていることに不快感を持っているんだと思います。(作者がそういった意図を持っていないと信じたいですが)

      OS作成ほど高度なモノに限らず、どんな趣味でも自分には面白くてかけがえの無いものですし、
      えてして他の人にはその面白さや価値を理解して貰えない、というのも誰にとっても同じでしょう。
      そこで他の人にも自分の趣味の楽しさや価値を認めて貰いたいときに(まあ、自己顕示欲の表れですが)
      「俺の趣味って、実はこうこうこういうことがあって、とっても奥深くて楽しいんだよ!」と言うのと
      「俺の趣味って、こんなにすげーんだぜ!他の趣味ではやっぱ味わえねーな」(悪い言葉遣いですが)と
      表現するのとでは、やはり受け止められ方が異なるでしょう。
      僕の読んだ限りでは、作者さんの日記は上の二つのどちらの捉え方もできてしまうものだと思います。

      大トロの美味しさを伝えたいのであれば、カリフォルニアロールに対する大トロの凄さを説明するのではなく
      カリフォルニアロールが美味しいと感じる人の気持ちを理解するのが一番なのではないでしょうか。
      大トロもカリフォルニアロールも同じお寿司なのですから、上も下もありませんもの。

      ---
      マイナスモデ大嫌い!アンチなんて大嫌い!AC
      --
      ごめんなさい。
      親コメント
  • 「スシは大トロ」 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年04月05日 20時40分 (#1137864)
    えっと、この比喩分かんないんですがどういう意味?

    #穴子(サザエさんのではない)好きな築地フリークなAC
    • by Anonymous Coward on 2007年04月05日 22時22分 (#1137906)
      マグロなら赤身のヅケだ、うつけ者。

      #旬の光り物もまたよし
      親コメント
      • Re:この虚け者が (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2007年04月06日 1時52分 (#1137993)
        「これで終わりか。お前はマグロの本当の凄さを味合わせてやる、と言ったそうだが、ひとつ欠けている」

        (`・ω・´)つ 「いろいろ呼び方がありますが、背ビレの真下を中心に長さ一メートルの部位をヒレ下と呼んでいます。ヒレ下は脳天の延長だけれど、一番よく動くヒレの真下だから、やはり味が違います」
        親コメント
    • Re:「スシは大トロ」 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2007年04月05日 21時16分 (#1137876)
      氏のブログの中で

      >「おまえそれ、ほんとにわかってて言ってんのか?」と問いたくなる。小一時間問い詰めたくなる。

      それを氏に言いたくなりますね。

      ネタを好きに選べる寿司なのだから、その人にとっての一番の好みは人それぞれ。
      プログラミングだって、OSだろうがアプリだろうがメカ制御だろうが、その人の経験、適正、思想性にも寄るもの。
      木を見て森見てない様にしか思えない例えですね。

      終戦直後の寿司ネタに苦しんでた時代に、苦し紛れで出した寿司ネタを、たまたま洋食慣れした商社の人間が美味しいと言い始めてから、今まで見向きしなかったのに持ち上げられるようになったトロを一番と言っても、現地の人間に受け入れやすく工夫されたカルフォルニアロールに絶対的に勝っていると思いませんが。

      #「トロ」の語源は脂身が多くてトロッとしてるから「トロ」と呼ばれるようになった。

      個人的にはトータル的にネタの味わいに上手く緩急付けて色々と寿司屋が仕入れ、仕込んだネタを楽しむのが、寿司の醍醐味だと思うんだけど。

      プログラミングだって、OSの視点で作る醍醐味もあれば、256バイトとかBASIC1行とかの制限内でどれだけうまく作れるかの醍醐味もあったりしますから。

      #江戸前もいいが大阪箱寿司文化も好きな、一時期寿司屋で花板以外は全部こなしてバイトしてた事もあるので、AC
      親コメント
      • Re:「スシは大トロ」 (スコア:2, すばらしい洞察)

        by nobuhirofujii (30320) on 2007年04月06日 12時28分 (#1138173) ホームページ
        >ネタを好きに選べる寿司なのだから、その人にとっての一番の好みは人それぞれ。
        彼は大トロが誰にとっても一番おいしいと言いたい訳ではないのでは?

        タレコミ文には書いてないですがリンク先には
        >「スシはやっぱりカリフォルニア・ロールがイチバンね」
        >「おまえそれ、ほんとにわかってて言ってんのか?」
        大トロ食った事もなくカリフォルニア・ロールがイチバンと言っているのではないか
        という事を問題に感じている。
        両方、食べ比べた上でカリフォルニア・ロールがイチバンと言うなら文句ないけどね
        と言いたいのではないのでしょうか

        OS開発した事もない人に
        「自分でOSを開発するなんてバカじゃねーの?」
        と批判するする人がいるが
        自分でOS開発して、それがどんな物か知ってから批判しろ
        と言いたい例えでは。
        親コメント
      • Re:「スシは大トロ」 (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2007年04月05日 22時30分 (#1137912)
        自分も大トロ食べたいのでオープンソース開発に没頭しながら家族養える
        方法から教えてくれませんか? 娘と息子と家内、じっちゃん、ばっちゃ
        んいますから。
        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年04月05日 20時51分 (#1137871)
      こちらまで戻って読めば意味が分かりますよ。 http://d.hatena.ne.jp/kohtani/20070403/p1 [hatena.ne.jp]
      #逆に言うと戻らないと分かりにくいとも思う
      親コメント
    • 寿司は卵焼きでしょう (スコア:1, すばらしい洞察)

      by NOBAX (21937) on 2007年04月05日 21時38分 (#1137879)
      大トロなんて下衆の食べ物です。
      比喩として通るのかな。
      親コメント
    • by arkas (10211) on 2007年04月06日 0時46分 (#1137972) 日記
      カルフォルニアロールは大発明だと思うんだがなぁ

      # アボカド[アボガドではない]好きで八百屋フリークなのでID
      親コメント
    • このトロを腐すコメントのラッシュは「TVなんて見ない」「新聞なんて見ない」と同じノリを感じるなぁ、ははは。
      --
      =-=-= The Inelegance(無粋な人) =-=-=
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年04月06日 0時15分 (#1137961)
    過去
    「よしよし、これでVRAM書き込みプログラム完成っと。早速実行!うわっ、画面ぶっこわれた」

    現在
    「えーと、とりあえずデバッグ実行、、、動かんなあ、、、、、(ぐーぐる)、、なんだよ!このAPIマニュアル!!引数の順番間違ってるじゃん!!!」

    # 同じ失敗でも後者のほうがキツくない?
  • あー… (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年04月06日 0時58分 (#1137980)
    自分が神となって世界を創造する醍醐味、
    そうそう。OS 研究を目指してのこのこ大学にやってくる人はこーゆー夢見てるんですよねー…

    で、教科書とか論文とかで勉強しているうちに、
    実際自分が考えたアイデア、作ったものが
    既に20~30年以上も前に考え尽くされてるのに気付いて絶望する…

    (もしくは、もう過去は見なかったことにして
    「俺は凄いんだ! 俺は凄いんだ! 俺は神だ!」と半ばひきこもり状態に…)

    # 大体ハードウェアを直接叩いてちょろっと割込み処理をしたぐらいで
    # ドライブ感が、とかいわれても…
    • Re:あー… (スコア:3, すばらしい洞察)

      by pharmer (32222) on 2007年04月06日 2時09分 (#1137997)
      で、教科書とか論文とかで勉強しているうちに、
      際自分が考えたアイデア、作ったものが
      既に20~30年以上も前に考え尽くされてるのに気付いて絶望する…
      絶望する必要は無いと思うな。
      自分の考えたアイデアや作ったものが
      既に世の中に存在するなんてのは、OSに限らないでしょ。

      # 大体ハードウェアを直接叩いてちょろっと割込み処理をしたぐらいで
      # ドライブ感が、といわれても…
      ん?、ドライバ作者はドライブ感を感じちゃいけないの?
      もしかしてただ煽りたかっただけ?
      親コメント
    • by TheSheep (33633) on 2007年04月06日 12時59分 (#1138201)
      私も「OSってどういうふうに作られているんだろう?」という、
      単純な好奇心だけで のこのことシステムソフトの世界に入ってしまった一人です。

      今も仕事で作った組み込みOS(と呼んでいいのか...全部じゃなくてあるレイヤーを足しただけだけど)
      を眺めては、自分で作ったものの出来の悪さにうんざりする毎日...

      OS作ったら神なんて嘘です。OSは全てのアプリケーション(およびその開発者)の"しもべ"です。
      製品の仕様変更に合わせて、やれあんな機能が必要とか、もっと速くしろ/小さくしろと、
      靴を履く前のシンデレラのように言われたい放題ですよ :-)

      1つ「勉強になったなぁ」ということを挙げるとすれば、ある程度動くOSを仕上げたことにより、
      ソフトウェアのいろんな階層の知識や技術が少しは身に付いた、って感じかな。
      ちょっと勉強すればどの階層でも生きていけそう...な気がします。

      結局何が言いたいかというと、大学に入る前くらいの若者には、あまり悲観的にならずに
      この世界に入ってきて欲しい、ということです。

      過去に同じようなものはたくさん作られているかもしれないけど...
      やはり動いた瞬間は格別ですよ。
      親コメント
  • もう一階層下に降りて、CPUやらI/Oやらを買い込んで
    CPUボードの設計・制作をするとさらに神感が高まるかもね?
    CPUもCPUの創りかたで・・・

    でも、その世界に一人ぼっちは寂しいな
  • by Anonymous Coward on 2007年04月06日 14時38分 (#1138293)
    懐パソ(懐かしのパソコン)のハードウェアエミュレータを開発している人に対して、こんなニュアンスの意見をよく目にする。

    「骨董品のエミュレータを開発するなんてバカじゃねーの?」
    (いや、私は言われたことないですが、お約束でw)

    むずがゆい……。「スシはやっぱり大トロがイチバンね」と主張するどこぞの日本人と出くわした時くらいに、むずがゆい。なぜなら、エミュレータ開発、特にCPUエミュレータの開発というのは、プログラミングの中でも格別の面白さがあるから。「おまえそれ、ほんとにわかってて言ってんのか?」と問いたくなる。小一時間問い詰めたくなる。
    (別に問い詰めたくなりませんけど、やっぱりお約束でw)

    それでは、エミュレータ開発の何がそんなに面白いのか? 個人的な意見をまとめてみる。

    1)自分が奴隷となって世界に使役される醍醐味

    エミュレータ作成者は奴隷だ。オリジナルマシンを完全に再現することを要求され、動作上の逸脱は基本的に許されない。
    しかも、大概は仕様書なんてどこにもない。いきおい実機を調べ、その上で動作するソフトウェアを解析していくという場当たり的手法になる。
    更に、元より使い勝手を良くしたいなんて身勝手な要望もあるわけで、その横車をどう押すのかに苦心することになる。
    この被虐的な喜び以上のものがこの世のどこに存在するだろうか?

    2)全てを嘘でくるむ快楽

    ゲストOSはエミュレータの存在を感知しない。アプリケーションも、そして場合によってはユーザすらも、オリジナルマシンがそこにあるものと錯覚する。
    しかし、全ては偽りなのだ。
    懐パソの大半は既にゴミとして処分され、消滅してしまっている。なのに、その上で動くソフトどもは、自分が既に亡霊であることを知らず、現役時代そのままに動作する。
    そして、嘘偽りであるにも拘わらず、ユーザにとってエミュレータは実機の代替物となる。
    あらゆるものがエミュレータの掌の上で踊る――ユーザすらも。

    3)人の零知に触れる悦び

    正常に動かないアプリケーションの動作を確認していると、時折とんでもないバッド・ノウハウを目にすることがある。
    その機械でしか動作しない、今となっては無意味なテクニックだ。
    開発者本人すら忘れているだろうそれを目にすることができるのは、おそらくエミュレータ開発者を除いて他にないだろう。

    4以降)飽きてきたので略w

    確かに趣味でハードウェアエミュレータを作るのは大変だし時間もかかる。それがバカだって、そんなことは最初から百も承知だ。けどやっぱし、「スシはかっぱ巻き」。その魅力を知ってしまった以上、大トロでは満足できない。
    (いや、私はかっぱ巻きの方が好きなものでw)

    # 氏が仰ってることを否定するつもりは毛頭ないのですけど、
    # 「もうカリフォルニア・ロールで満足はできない」
    # の一文さえなけりゃ、こうも反発されることはなかったんじゃないかなーと……。
typodupeerror

長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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